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GWに楽しむ春の上高地、オススメの日帰りハイキングコースは?

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ゴールデンウィークから5月いっぱい、春の上高地での過ごし方についてまとめてみました。

GWの上高地、気温とか景色はどんな感じ?

長野県松本市安曇の「上高地」は季節毎に違った魅力があり、春から秋に掛けて楽しむことができる素晴らしい景勝地です(冬期は閉鎖されますが徒歩アクセスのみ可能)。4月後半に開山祭が行われるといよいよ上高地のシーズンが始まります。

2014年のGW上高地(田代湿原近く)、周囲の木々に緑は殆ど見られない

5月頭のGWともなれば、平地はすっかり春の盛りですが、上高地は標高1500mの山岳地域。まだまだ平地の感覚では冬に近い気候なこともあります。特に朝夕は冷え込むので、最低でもフリースやソフトシェルの他、ウインドブレーカー(レインウェア)などを準備しておくと安心です。

新緑が鮮やかだった2014年のGWの上高地(明神あたり)

年によってはGW頃でもまだ雪が残っていることもありますし、現地の情報は直前にホームページなどでチェックしておくといいでしょう。
上高地公式ウェブサイト

お馴染みの河童橋周辺もまだこんな雰囲気

有名な河童橋越しの穂高連邦もまだ寒々しいですが(記事冒頭)、まだ緑のないこの景観はこの時期でないと見られません(冬季を別にすると)。徳沢方面へ進む登山客の姿はそれなりに見られるものの、上高地自体は初夏や紅葉の季節に比べたら、かなり空いていてGW時期の観光地としてはむしろ穴場かもしれません?

5月後半には河童橋周辺でも新緑が見られるように

そんなまだ寒々しい上高地ですが、ちょっと辺りに目をこらせば、そこかしこに確かな春の訪れを見つけることができるでしょう。フキノトウもいたる所に生えまくっていますが、上高地は中部山岳国立公園の一部で植物の採取は禁止、見て楽しむだけにしましょう(サルたちが美味しそうに食べています)。


日帰り上高地のお勧めハイキングコース

せっかくの上高地、できれば1泊してゆっくり楽しみたいですが、まだ冬の気配も残るGWならば、日帰りの軽いハイキングのみでも充分かもしれません。個人的にオススメしたい、日帰り上高地のハイキングコースは以下のルート。

[大正池 → 田代池 → 河童橋→(梓川右岸)→ 明神 →(梓川左岸)→ 河童橋(バスターミナル)
休憩なし、徒歩移動のみで3時間程度の行程です。もちろんそれ以外に休憩を取ったり、食事時間、周辺の景観を愛でたり、写真を撮ったりで、ここにプラス1〜2時間の余裕を見ておく必要があります。ハイキングコースとしてはやや長めなので、日頃歩き慣れてない方は、河童橋を起点にして大正池方面か明神方面を往復するコースを選ぶとよいでしょう。


Via. 上高地を歩く – 上高地公式ウェブサイト

観光地としての上高地はほぼこのエリアに収まっているので、日帰りで上高地を堪能するには最も見所の多いコースだと思います。初心者でも無理をしなければ1日で歩けるコースですが、もし上高地で1泊できるならば、「大正池〜河童橋」エリアと「河童橋〜明神(徳沢)」エリアで1日ずつ分けると、無理なく上高地を堪能することができるでしょう。

また、上記のコースを歩く場合、午前中のうちに上高地に入っておく必要があります。朝方から上高地入りすることができれば、のんびり散策を楽しんでも午後の早い時間には上高地を後にすることができるでしょう。上高地へのアクセスについては後ほど簡単に。

日帰りハイキングコースの見所詳細

それでは上で紹介したおすすめコースの詳細を、写真を交えながら紹介していきましょう。

①沢渡/平湯よりバス又はタクシー:「大正池ホテルバス停」にて下車

この時期、涸沢方面へ行く登山客はたいてい上高地バスターミナルまで乗っていってしまうのですが、上高地散策が目的ならば、朝の大正池を見ないのは勿体ないです。
運が良ければ、大正池の水面に映る焼岳や穂高連峰の風景を楽しむことができます。

昨年GWの大正池。この時は我々も目的地が涸沢方面だったので、当初は終点のバスターミナルまで行く予定だったのが、バスの車窓から見えた大正池のリフレクションに急遽予定を変更してバスを下車しました(笑)


②田代池

大正池から徒歩15分程度。原生林の中に広がる湿原、そしてその奥にある浅い池が田代池です。流れ込む土砂によって年々小さくなっているということもあり、いつかは湿原となってしまうかもしれません。

春の田代池。ここはいつ来ても本当に静かで落ち着く場所です。


③河童橋へ

田代池から河童橋までは、好きなコースを散策しましょう。ちょっとした湿地帯の林間コースなどもあります。田代橋からは梓川沿いに左岸を歩くもよし、橋を渡って右岸を歩くもよし。木々にまだ葉も少ないのでニホンザルたちが居ればその姿もすぐ見つかることでしょう?

猿たちは上高地エリアの何処にでも出没します。可愛い小猿たちの姿も見ることができるかもしれません。

河童橋付近から眺める穂高連峰。GWには上高地から涸沢にかけての至る所で、このような鯉のぼりが泳ぐ姿を見ることができます。

河童橋まで来たら橋を渡って右岸側のコースを選びましょう(ちなみに「右岸」「左岸」は川の上流から下流方向を見ての左右になります)。涸沢方面に向かう登山客は、最短ルートである左岸コースをズイズイと進んでいくので、ついて行かないように注意しましょう。

④右岸の遊歩道で明神池方面へ

私が上高地ハイキングで最も好きなのがこのコース。梓川の左岸コースは徳沢方面へと急ぐ登山客のためのコースですが(?)上高地の自然と景観をじっくり味わうならば右岸コースに限ります。次々に現れる美しい渓流(梓川に注ぐ支流)や岳沢湿原などの湿地帯が目を楽しませてくれることでしょう。

湿地帯の中を歩くことも多いので、木道歩きを楽しむこともできます。

立ち枯れの木の中を岳沢からの流れと善六沢が合流して流れていく岳沢湿原。梓川右岸の遊歩道では、このような風景が次々に飛び込んできます。

GW頃は夏に比べるとまだ緑も少ないですが、水の透明度は変わらぬ美しさ。穂高からの雪解け水なので、当然水は超つめたい!


⑤穂高神社奥宮&明神池

梓川右岸を1時間程ハイキングすると穂高神社奥宮に到着。明神池を見るには大人300円の拝観料を払う必要がありますが、せっかくここまで来たのですから、見ておきましょう? 緑と岩の織りなす天然の庭園といった感じの明神池です。写真は5月半ばに訪れたときのもの。

穂高神社奥宮の周囲には、飲食のできる売店や、チップ制のトイレなどもあるので休憩にもいいでしょう。

⑥明神橋〜明神館へ

明神池を後にしたら明神橋を渡って明神館へ。宿泊もできる明神館の前では、多くの観光客、登山客が休憩を取っています。もちろん食事を取ることもできますし、飲料自販機や公衆トイレなどもあります。

天気が良ければ明神館の前から、穂高神社奥宮のご神体でもある明神岳の勇姿を楽しむことができます。夏よりも木々がスッキリしているので見通しが良いですね。

ここから先はほぼ登山客のみのエリアになりますが、ちょっとその雰囲気を感じてみたい方は、明神から歩いて1時間の徳沢まで足を伸ばしてみてもいいかもしれません。この時期、徳沢周辺ではニリンソウの群生が楽しめます。

ただし、頑張りすぎて徳沢まで行ってしまうと、バスターミナルまでの帰路が2時間弱のコースとなってしまうので、初めての上高地ハイキング(特に日帰り)ならば明神で引き返すのがベターでしょう。

⑦梓川左岸を歩いて河童橋へ

梓川左岸のコースは、右岸コースに比べるとやや退屈なコースではありますが、行きよりも短い時間で河童橋まで戻ることができます。河童橋の手前にある公共施設「上高地ビジターセンター」は、見所も多く休憩にも丁度いいスポットです。
上高地ビジターセンター (環境省)

体力に余裕があるなら、再度右岸を歩いて戻るのも悪くないかもしれませんね。

⑧河童橋〜上高地バスターミナル

河童橋に帰ってきたら、飲食店で食事や軽食を楽しむもよし、お土産屋などが一番充実しているのもこのエリアです。TROIS CINQ上高地のアップルパイは休憩の定番ですね。

出発時間や歩き方にもよりますが、途中に休憩や食事の時間なども含めれば、最初の大正池から明神を経由して戻ってくるまで、4〜5時間位は見ておきたい所でし。
各エリアの移動には[大正池(60分)河童橋(60分)明神池]ぐらいの時間がかかると思ってください。その他に休憩や食事、写真を撮ったりするならば、充分な余裕を見てプランを組むことが大切です。

2019年5月の上高地ハイク(大正池〜明神)

2019年の5月半ば、山好きの友人たちと春の上高地ハイキングを楽しんできました。本記事で紹介している大正池から明神池までのコースをほぼそのまま歩いています。GWからはほんの2週間ほどしか経っていませんが、緑が増えてかなり春らしい雰囲気となっています。



上高地ハイキングに必要な装備など

今回紹介した上高地エリアは比較的標高差もなく、足下も整備されていることもあり、本格的な登山装備が絶対必要、という場所ではありません。しかしながら当然舗装路を歩くわけでもないので、最低限スニーカー、できればゴアテックスのトレッキングシューズなど(上高地だけならローカットのものでも充分です)を履いておくと、雨でも安心ですし長時間のハイキングでも足の負担を減らしてくれるでしょう。

服装や装備にしても、天候の事も考慮して雨具など含めた軽登山ぐらいの準備をしておくのが理想です。ジーンズや綿のシャツ、パンツでは雨に降られた際に乾きも悪く、足にまとわりつくのでオススメできません。

とは言ってもバスで行けてしまう観光地ということもあり、本当に街に行くような恰好で来ている人も見かけますが(ヒールのある靴とか)、その場合は河童橋周辺の散策程度にとどめておくのが良いでしょう。防水糖質素材のちゃんとしたレインウェアを1着持っていると、防寒具にもなって便利です。

上高地へのアクセスは沢渡・平湯からのバス・タクシーにて/宿泊について

肝心の上高地へのアクセスについてですが、マイカー規制された保護地区ということもあり、通常の観光地とはちょっと違う工程を踏む必要があります。マイカーで訪れる場合は長野側は沢渡地区、岐阜側は平湯温泉に車を停めてから、それぞれバスやタクシーで上高地へ入ることとなります。

その他にも電車+バス、直接高速バスで上高地に乗り入れることができる直行バスなどの手段もありますので、詳しくは以下などをご覧下さい。
上高地へのアクセス – 上高地公式ウェブサイト
路線詳細 | 長野のバス・鉄道ならアルピコ交通株式会社

また、上高地旅行での宿泊についてですが今回は日帰りプランでのコースを紹介しましたが、もちろん上高地内にも、山小屋スタイルの宿から帝国ホテルまで複数の宿泊施設が存在します。
我が家は初めて上高地を訪れた際は、大正池の畔にある「大正池ホテル」に宿泊。朝夕には焼岳を望む湖畔の美しい景色を満喫することができました。

他にも上高地へのマイカーアクセスの拠点にもなっている岐阜県、平湯温泉などに宿泊してみるのもおすすめ。


上高地からの帰りをスムーズにキメよう!

ハイキングを楽しんだ後は、なるべくスムーズに帰りたいものです。GWはそれ程の混雑はないと思いますが、それでも午後になるとバスターミナルに長蛇の列ができることも。そんな上高地からのスムーズな帰り方について、いくつか情報をお伝えします。

バスが混んでいたらタクシーの乗り合いも

混み合う時期は河童橋近くまでバスの列が伸びるという話も聞きますが、GWならばそこまでの混雑はないでしょう。ちなみに、バス待ちの列が混雑している時も、不思議とタクシー乗り場は空いていたりします。

上高地〜沢渡・平湯間のタクシー料金は定額運賃なので、4人で乗るならばバスよりもちょっと安いぐらいでしょうか。
乗り合いはタクシー乗り場で、組み合わせを調整していることもあったり、付近の人同士で声を掛け合って行き先が同じ組を探すのが良いでしょう。2人行動だと、同じ2人連れを探せばいいので、比較的見つけやすかったりします。

行きは大正池で下りても、帰りは絶対バスターミナルから!

これ、バスの車内アナウンスなどでも注意喚起していますが、「河童橋→大正池」と観光を楽しんで、帰りのバスに大正池や帝国ホテルから乗ろうという計画は、時期によっては(GW後半、お盆休み、紅葉シーズンなど)厳しいこともあります。
混雑期はバスターミナルを出る時点でバスがほぼ満席になっていますからね。補助席に座れればまだラッキーで、沢渡や平湯までカーブの多い山道を30分弱立つ羽目になったり、下手をしたら乗れないこともあるかもしれません。

…ということもあって、個人的には大正池には朝一で行くのがオススメなのです。あと、上高地行きのバスでは、殆どの乗客はバスターミナルまで行くので、大正池ホテルバス停で下りるなら、なるべく前の方の席に座っておくといいでしょう。

新島々、乗鞍高原、白骨温泉行きバスは事前に整理券を確保!

上高地バスターミナル発、上記行き先のバスは2日前から指定時間のバスの整理券がバスターミナルにて発行されているので、日帰りの際にも事前に整理券を取っておくと、帰りの際のバス乗車がスムーズです。

路線バス | 長野のバス・鉄道ならアルピコ交通株式会社
乗車整理券は上高地バスターミナルきっぷ売り場にて当日分から翌々日分までお配りしております。ご利用人数分の乗車券をお持ちの上、ご利用の日にち、お時間をご指定下さい。
バスの発車10分前に乗車改札を行います。乗車整理券の番号順位にお客様をバスにご案内いたしますので、お手元に乗車券と乗車整理券をご用意の上お集まりください。

上高地から北アルプス方面の登山を楽しむ

上高地だけでも十分楽しめますが、残雪期の美しい山が見たくて北アルプスの登山を楽しむこともあります。穂高の山頂までは登らなくても穂高連峰に囲まれた、涸沢カールでテント泊をして山を眺めて過ごしたり、蝶ヶ岳なども比較的手軽に絶景が楽しめる残雪登山の対象エリアです。


その他季節の上高地について