先月末、北海道のキロロスノーワールドでスキーをしてきたときのことです。
上の記事でも書きましたが、我が家は夫婦共に超久々のスキーになります。昔使っていたスキーウェアなんて、10年以上前に処分してしまい持っていませんでした。
スキーウェアのレンタルをする選択肢もありましたが、今回は登山で使ってるアウトドアウェアをそのまま使うことにしました。我が家は本格的な冬山登山をする訳ではありませんが、低山トレッキングや残雪期の登山をするための装備は一式揃っているので、一応雪山に対応したウェア、防寒着もあります。
- スキーウェアは今も綿入り撥水ジャケットが主流?
- 登山はレイヤリングで防風・防寒対策をする装備が基本
- アウター&ミドルレイヤーはこんな組み合わせでスキーをしました
- ベースレイヤーはモンベル ジオライン+メリノウールシャツ
- 山着にはスノースポーツ用途も考慮されたものが多い
- 荷物は携帯ザックに詰めて胸元に防水カメラ
- 2018年12月追記:今はこんな感じ
- こんな記事もあります
スキーウェアは今も綿入り撥水ジャケットが主流?
私がスキーをしていた頃は基本的にゲレンデ用のスノーウェアといえば、防寒用の中綿入りで表面が撥水加工されたものが主流でした。こんなやつですね。
最近のものはどうかな?と少々ググってみましたが、多少デザインの流行廃りなどはありますが、基本的に今も似たようなウェアが多いようですね。ゴアテックスなどの防水透湿素材を使ったウェアもあるようですが、それなりに高額になってしまうので、スキーウェアは撥水加工程度のものが多いようです。
まあ、雨が降ってる中でも滑り続けるようなシチュエーションは、ゲレンデスキーではあまりありませんしね。
登山はレイヤリングで防風・防寒対策をする装備が基本
登山用ウェアだと基本的には一番外側に着るアウターはハードシェルと呼ばれる透湿性(ゴアテックスなど)のある防水素材のものを使います。強い風や雪をブロックしてくれる、中綿の入ってない「丈夫な雨合羽」みたいな感じのものです(残雪期ならレインウェアをハードシェル変わりに使う人もいますね)。
その他、ソフトシェルというある程度の防風性能と透湿性に優れた行動用のシェルもあるのですが、ややこしいので割愛します。
ハードシェルは防風性は高いのですが保温性は高くないので、重ね着をすることで防寒をすることになります。これがアウトドアウェアの「レイヤリング(重ね着)」です。
行動中にかいた汗を素早く外に放出させつつ、いかに防寒を共存させるか?というのが登山におけるレイヤリングの考え方なのですが、今回は詳細は省きます。気になる方は以下のアウトドアメーカーのサイトなどをご覧くださいませ。
ドライ、だから温かい | 国産アウトドアブランドのファイントラック
モンベル | レイヤリングシステム |
登山の際は基本かなり汗をかくので、行動中は発汗による水蒸気の放出を第一に考えるので、インサレーションと呼ばれる保温着は着ないことも多いですし、一方で休憩中などは一気に体温が下がるので、ダウンジャケットやフリースなどを羽織って調整します。
一方、ゲレンデスキーとなると私のようなゆるいスキーのレベルではあまり汗もかきませんし、リフト乗車なども考えると、登山よりも確実に「防寒」に力を入れた方が良さそうです。
アウター&ミドルレイヤーはこんな組み合わせでスキーをしました
ということで、アウターとして一番上に着るハードシェル。
上はColumbiaの「ポートノイパイクジャケット」という、このメーカーにしては少々気合いの入った仕様のアウター(登山だけでなくバックカントリー向けの製品のようです)。
パンツ側はモンベルの「マルチトラウザーズ」というやはり防水透湿のパンツ。どちらもレインウェア並の防水性能があるので、ゲレンデの雪程度ではびくともしません。マルチトラウザーズはモンベルのハードシェルパンツではゴアテックス製ではない安価なラインになりますが、登山だけでなくスノースポーツ向けにインナースパッツやエッジガードもあるので、登山靴からスキーブーツまで対応しています。
防寒を担う中間着(ミドルレイヤー)はモンベルのフリースとダウンパンツ。
念のためダウンジャケットも用意していましたが、標高の高い所では気温がマイナス12度位と冷え込むこともあって、フリースの上にダウンジャケットを重ね着することになりました。実際「全て着て丁度良い」という状況はかなりありました。
登山だと行動中にダウンジャケットやダウンパンツを履くことはまずないのですが、やはりこれも運動量(発汗量)の違いでしょうか。スキー場によってはふきっさらしのリフトなどもありますし、やはり動いてない際は一気に体温が奪われるので、登山よりは防寒に力を入れた方がいいのかも。
ベースレイヤーはモンベル ジオライン+メリノウールシャツ
ベースレイヤーになる肌着は、お馴染みモンベルのハイテク素材「ジオライン」。上はライトウェイト、タイツはミドルウェイトです。トレッキングの際にはファイントラックの「スキンメッシュ」をドライレイヤーとして着ているのですが、ゲレンデスキーでドライレイヤーは必要ないと思ったので、最近あまり出番のなかったジオラインにしました。
その上にモンベル スーパーメリノウールの長袖シャツ。これは直接肌着として着ても良いのですが、肌触りがあまり良くない(少しチクチクする)ので下にジオラインを挟みました。
靴下もやはり登山用のもので、モンベルのメリノウール アルパインソックスを選びました。また、レンタルのスキーブーツが合わなかったときのことを考えて厚手の同エクスペディション ソックスも念のため用意しておきました。
グローブ(手袋)はTHE NORTH FACEの「ウィンドストッパーイーチップグローブ」に、モンベルのオーバーグローブを重ねて使いました。これで特に寒いと感じることはありませんでした。
つまり、スキー用として新たなウェアやグッズの購入は一切発生しませんでした。ゴーグルも登山で使っているサングラスをそのまま使いました。
山着にはスノースポーツ用途も考慮されたものが多い
だいたい以上のような格好で、氷点下ふた桁の気温でも特に寒いと感じることはありませんでした。山歩きをしているとすぐに暑くなって、ハードシェルのベンチレーター(脇下のチャック)を全開ということも多いですが、スキーだと基本的に全て着っぱなしでOKですね。
奥さんもメーカーは違えど同じような感じの装備を持っているので、やはり登山ファッションで滑ってましたが、全く問題ありませんでしたね。
……というか周りを見ているとスキーウェア/スノボーウェア以外に、ハードシェルで滑ってる人もたまに目にしました。防寒対策さえきちんとすれば、防水透湿などの機能はむしろ優れていますし、アウトドアメーカーのサイトなどを見てると、登山からアイスクライミング、バックカントリースキーまでスノースポーツ用途全般を対象にしているものが多いようですね。
モンベル | オンラインショップ | アクティビティ | スキー/スノーボード
バックカントリーや山スキーは、ゲレンデスキーよりはむしろ冬山登山に近い環境となりますし、道具についても特別な垣根はないのでしょう。
私の着ていたハードシェルにも簡易的なものですが雪除けのパウダーガードなども付いてたりしますし、ハードシェルパンツの裾にもアイゼンやスキーのエッジを引っかけても大丈夫なように硬い生地が使われています。
荷物は携帯ザックに詰めて胸元に防水カメラ
防寒のダウンとか財布などの荷物の携行ですが、スイス旅行でのトレッキング用に買ったバーグハウスのパッカブルリュック(Berghaus F-LIGHT 18)を使いました。登山でのアタックザックにも使っているものです。
F-LIGHT 18は現在廃盤となってしまいましたが、似たようなパッカブル(ポケッタブル)リュックは色々なメーカーから出ています。
さらに後付けしたチェストベルトには、オリンパスの防水カメラTG-4をぶら下げて使っていました。ややブラブラしますが、激しい滑り方をする訳でもありませんし、撮りたいときにすぐに写真が撮れるので結構快適でした。
久しぶりのスキーですし、そもそもそんなに上手ではないのでOM-Dや一眼レフを持って滑るのはやや心配。そこで防水のコンデジが大いに活躍してくれました。
グローブを付けた状態でも電源オンオフができますし、シャッターボタンも大きくて使いやすかったです。氷点下でも夕方まで電池交換せずに使えましたし、肝心の写りの方もそれなりに満足行くものでした。持ってて良かった防水カメラ。
2018年12月追記:今はこんな感じ
この記事から数年、我が家も積極的に雪山登山をするようになり、現在はfinetrackの「エバーブレス グライドジャケット」「エバーブレス アクロパンツ」を登山、スキー用のハードシェルとして、中間着にはやはりfinetrackの高機能フリース「ドラウトレイ ジャケット」を着用して雪山を楽しんでいます。
グローブについてはこんな感じ。