自宅でのんびり過ごす年の瀬、今日はHiさんのこちらの記事に絡んでみます(うそです)。
こんな記事タイトル、東京から見る富士山大好きおじさんとしては、見逃せません。「それにしても“都内随一”とは随分と大きく出ましたね! どれどれ…」と拝見したところ、本当に素晴らしい富士山写真を見せ付けられてしまい「ぐぬぬぬ」と絶句してしまう私。富士山の左手に見える宝永山の影から稜線に沿って手前の大山(神奈川県の丹沢山塊)が重なるように、富士山独特のなだらかな裾野がすーっと下の方まで見えていてとても素敵。これはうつくしい。
東京都内から見える富士山は全体像の半分くらい?
日本一3,776mの標高を誇る富士山は東京でも各所からその姿を眺めることができ、視界の開けた海沿いから高台、高いビルの上などあちこちに「富士見」の名前の付いたスポットがあることでもお馴染み。
旧国立競技場が取り壊された今限定で、外苑前に地上から見える富士山スポットが生まれているのも、今年始めのニュースになりましたっけ。
私の住む多摩エリアにも富士山スポットは多くて、これまでこのブログで何度も紹介してきています。しかし、東京方面からの富士山は、うっかり近づきすぎると手前の山(多摩丘陵や丹沢山塊など)にその姿を阻まれてしまい、なかなかその全体像を見ることはできません。私の育った相模原市も大山ブロックにより、富士山が見えませんでした…。
たいてい見えているのは標高2,693mの宝永山よりも上の部分。恐らく23区内の最高峰である東京タワーやスカイツリーから眺める富士山にしても、冬に冠雪している6〜7合目から上あたまでしか見ることができません。
上の方だけでも十分にその独特の山容から“富士山らしさ”は感じられますが、やはり富士山といえばその裾野までの美しい末広がりの形が最大の特徴。それだけに、最初に紹介したHiさんの撮った羽田空港からの富士山は、都内から見る富士山の姿としては最大級に美しい姿であることは間違いないでしょう。
しかし、ここで終わらせてしまっては多摩在住の私としてはスッキリしませんよ!?
東京にはスカイツリーよりも高い山がある
そう、手前の丹沢がブロックするならもっと高いところから富士山を見ればいいのです。そして我が多摩エリアには、埼玉〜山梨にまで連なる奥多摩(奥秩父山塊)の山々があるのです。そして奥多摩だって東京都内!
まずは厳密には奥多摩ではありませんが、東京スカイツリーよりも低いことでお馴染み(ひどい)の高尾山。一応はスカイツリー第2展望台の450mより高い標高599mの山頂です。手持ちのライブラリに、いい具合の高尾山からの富士山写真がなかったので、こんな写真で失礼。正面はかなり開けていて恐らく五号目より下まで見えているのですが、肝心の左右の稜線は丹沢の山に阻まれてしまっています。
続いて、もう少し標高を上げて奥多摩三山のひとつである大岳山山頂(1,266m)まで登ってみましょう。さすがにこの高さになるとかなり裾野まで開けて見えています。5月頃の写真なので、空気の揺らぎで下までハッキリ見えていないのが勿体ない。
さらにもう少し標高を上げて同じ奥多摩三山の三頭山西峰(1,527m)からの富士山。手前側につらなる峰々に遮られることなく、裾野までがよーく見えています。
多摩地区の平野部から見えている富士山が、左斜面の途中に小さく突き出た宝永山の辺りまでだったことを思うと、いかに富士山の一部しか見えてなかったことが分かります。そして同じ東京都内からこれだけ富士山がよく見える場所があることは、もっと知られてもいいはず!?
この三頭山の展望台、標高1,000mの檜原都民の森までは車やバスで行くことができるので、晴れていれば登山道を2時間から2時間半程度でこの富士山をみることができます。
来年の西暦と同じ数字の標高から富士山が見える!?
そして最後にお見せする極めつけの東京都内富士山展望スポットがここ。東京都最高峰である雲取山山頂(2,017m)から見た富士山です。
先ほどの三頭山の山頂と比べても左側(東側)の裾野がより下まで下がっているのが分かります。代わりに西側の斜面は途中で近くの山に遮られてしまっていますが、周囲を木々に囲まれた三頭山の山頂と比較しても、この周囲が開けた雲取山山頂は“都内随一の富士山絶景ポイント”と言って差し支えないでしょう!
標高2,017mという数字が来年の西暦と同じこともあり、既に山岳雑誌などではこれに絡めた雲取山特集が見られたりと、来年はちょっとした話題になりそうなこの山。
東京側からアクセスする場合の代表的なJR奥多摩駅経由の鴨沢ルートで片道約5時間と、初心者にとって日帰り山行はやや難しい山ですが、山頂を埼玉県側に少し下りたところには雲取山荘という大きな山小屋もありますし、東京都側の奥多摩小屋(といっても素泊まりの自炊小屋なのでテント場みたいなもの)に泊まれば、テント場から富士山を眺めることもできます。
冬になると降雪もある標高なので初心者の方にはよく情報収集してから挑んで貰いたい山ですが、機会があればぜひ西東京随一の富士山スポットを体験してみてくださいませ。アクセスの良さで比べると、断然羽田空港の方が勝っているのですけども(笑)
山での写真は望遠が弱い…
さて、今回の記事を書くにあたって、過去の奥多摩山行の写真を見返してたのですが、使っているレンズが最大で120mm相当(掲載写真はトリミングしています)のものということもあり、望遠レンズで撮った富士山の写真がない…。
望遠レンズがあれば簡単にこんな写真を撮ることができるのに…。ちなみにこれは、OM-D E-M1 Mark IIが届いた翌日に多摩川の河川敷から見た撮りたてホヤホヤの富士山。
以前は、登山の際に小型の望遠レンズなども携帯していましたが、結局レンズ交換が面倒で山行中はレンズ1本で済ませることが多くなってきた私。大好きな広角から望遠域まで使えるレンズがあったら素敵だなぁ… なんて考えていたところ、年の瀬にこんなレンズが私の元にやってきてしまいました!
本当は1月中旬に届くと聞いていたのに、こんなに早く来てしまっては、12月のカード支払いが大変じゃないですか。E-M1 Mark IIもあったのになんてこったい!(笑い泣き)
でも、このレンズがあれば、存分に山の頂上から富士山をアップで撮れるに違いない!? なーんて思っていたら、昨日東京の晴海あたりで富士山に遭遇してしまったので早速パチリ。トリミングもデジタルテレコンも使わずに、この大きさまで富士山を引き寄せられるなんて、今後の活躍が期待できそうです。なんて、まさかのレンズオチにて失礼しましたっ!