昨年の11月に訪れ、お料理の美味しさとボリューム、2種類の温泉(もちろん源泉掛け流し)に大満足だった平湯温泉の旅館「山のよろこび お宿 栄太郎」を再訪しました。
前回は一泊のみの利用でしたが、今回は金曜日の夜から高速バスで平湯に入って、栄太郎に宿泊。初日は到着が遅いため宿の食事は取れませんが、その分2日目の登山後にボリューム満点のお料理を楽しむという夢のようなプランです。山から!ステーキ!
通常の宿泊プラン(スタンダードコース)でも、これ以上食べられません!レベルのお料理が出てくる栄太郎ですが、山を登った後なら行けるのでは!?という勢いで「A5ランク飛騨牛ステーキ2倍増量プラン」なる宿泊プランで予約を入れたのでした(ドキドキ)。
奥飛騨温泉郷・平湯温泉「山のよろこび お宿 栄太郎」
ここで改めて、平湯温泉と栄太郎を簡単にご紹介。平湯温泉は岐阜県の高山市:奥飛騨温泉郷と呼ばれる温泉地の玄関口にあたる温泉街。前回はマイカーでのアクセスでしたが、今回は高速バスでの平湯行き。バスタ新宿から出ている直通バスを利用すれば、4時間半で平湯のバスターミナルに到着します。
平湯温泉自体が10分もあれば歩いて一周できてしまいそうなコンパクトな温泉街ですが、中でも栄太郎はバスターミナルから徒歩3分程と非常に利便性のいいお宿です。
詳しくは昨年の秋に訪れた際の記事も併せて見て貰えたらと思いますが、とにかく料理の満足度がやたらと高いお宿というのが一番のアピールポイント。
お部屋は今回もリーズナブルな7.5畳の和室。お手洗いなどは別なのですが、掃除は行き届いてますし、アメニティも揃っていて温泉宿としては充分な設備。週末でも1泊12,000円(税別)からと宿泊費もリーズナブルですし、なによりこの価格では信じられないお料理が出てきます。ちなみに金曜日の朝食付きの宿泊は6,000円(税別)でした。
温泉は鉄分の多い濁り湯の「家上の湯」と無色透明の「湯の平の湯」の2つ源泉を持っていて、それぞれ自由に入ることができます。今回も上手い具合に毎回貸し切り状態で入ることができ、登山で疲れた体をゆっくりと癒すことができました。
さて、登山帰りに温泉でサッパリしたらお楽しみの夕食です。
山帰りのお腹でもギリギリだった「飛騨牛ステーキ2倍増量プラン」
新穂高ロープウェイから西穂独標までの登山をしてきた土曜日。雪山登山のスタミナ消費の後ならば行けるのでは?と「A5ランク飛騨牛ステーキ2倍増量プラン」を頼んでしまった我々(といっても通常プランに1人前+1,000円されるだけです)。3月の妻の誕生日には外食できなかったので、今回の平湯・高山旅行はそのお祝いも含めてです。
それではお食事のスタート。メインの飛騨牛ステーキが美味しいのは当たり前なのですが、それ以外のお料理も小鉢から煮物、焼き物と何を食べても本当に絶品なのです。
日頃はあまり山菜を食べない妻が「おいしいおいしい」と食べてしまう山菜の小鉢、薄味ながら絶妙な味加減の炊き合わせ、頭からガブリと残らず食べてしまえる熱々の鮎の塩焼き、餡かけになった鮎と宿儺南瓜の天ぷら等々どれもクオリティが高い!
そうそう、トップバッターはこの桜肉のお刺身(馬刺し)。ニンニクとタマネギをあえて食べ始めると、いくらでもビールが飲めてしまいそうですが、後がまだまだあるのでビールは控えめにして、飛騨の地酒「白真弓」に切り替えます。
個人的に前回とても気に入ったのが、飛騨ケン豚や鶏団子が入ったせいろ蒸し。自家製ぽん酢との愛称が抜群で、これだけで普通の夕食のメインディッシュクラスです。
鮎の塩焼きに鴨が付いていたりと、これだって主役級。山芋短冊に紫蘇とか最高か!
そしてメインの飛騨牛ステーキ(朴葉焼き)がやってきます。A5等級の霜降り肉は、常温でも脂がとけてしまうほどだとか。味付けは特製味噌にて、焼いてから付けても、付けて焼くのもお好みでどうぞ。
最初、通常プランのお皿のみが置かれていて「(グレードアップといっても、前回よりお肉が大きい位かな)」なーんて思っていたら、焼き初めてから「グレードアップ分でーす!」と追加のA5飛騨牛がやってきました(笑) どう見ても2倍どころじゃない!
正直、お食事としては通常プランでも充分過ぎる内容と品数、ボリュームなのですが、山を登ってきた後ぐらいしかこの量は食べられませんからね。嬉しい悲鳴を上げながらのチャレンジです。いやあ、本当に美味しいお肉だと全部食べられるものですね(笑)
同じ味付けだけでは…と塩胡椒なども用意して頂きましたが、やはり焼いてから特性味噌を付けて食べるのが一番美味しかったでしょうか。
その後も、満腹でも何故か入ってしまう山の幸の釜飯、茶碗蒸し、デザート(ココナッツプリン)などが登場するのですが、最後の最後まで堪能。これが「山のよろこび」か…。
その後、部屋に戻った我々が幸せのまま布団にぶっ倒れたのは言うまでもありません…。
連泊したら朝食が別パターンに!
朝食も味量ともに充実の栄太郎、今回は連泊で初日は朝食付きのプランだったため、初日は朝食をたっぷり食べてから(朝ドラ「べっぴんさん」最終回を見て)登山に出掛けました。
通常はこのような構成になっている栄太郎の朝食。
たまご掛けご飯(TKG)食べ放題なこともあって、かなりボリュームはありますが、オーソドックスな構成なので2日連続でも大丈夫だろう。…と思っていましたが、そこはちゃんと調整してくれるようで、2日間の朝食の内容が変わっていました。
初日の朝食はこちら。ベーシックな朝食のお豆腐が揚げ出し豆腐になっていますね。
登山の前なので、揚げ出し豆腐のボリュームが嬉しいです。もちろんできたて熱々。
そして翌日の朝食。ニジマスの一夜干しが鮭に変わって、だし巻き卵はオムレツに。サラダの内容も変えてくれています。そして、ここで登場する作りたてのお豆腐。
もちろん朴葉味噌が付くのは共通。たまご掛けご飯もあるので、ご飯が最低3杯は食べられる充実の朝ご飯です。お陰で高山の散策もスタミナ満点で出掛けることができました。
栄太郎に泊まるならば是非お夕飯を食べてい貰いたいのですが、登山拠点としての利用や飛騨高山方面への中継に素泊まりとして利用する場合にも、ぜひ朝食付きプランにて美味しい朝食を楽しんで頂きたいですね。
まだまだあるぞ「平湯温泉」のお楽しみ
さて、今回も栄太郎のお食事報告だけでかなり記事が膨らんでしまいましたが、もう少しだけ平湯温泉で立ち寄ったスポットなどについてご紹介したいと思います。
東京では桜の開花も始まっていましたが、豪雪地帯でもある奥飛騨はまだまだ多くの雪が残っています。前々日まではスキー場も営業していましたし、そもそも我々が訪れた金曜の夜には雪まで降っていて、すっかり冬景色でしたから。
「らーめん酒場 やどり木」であっさり系醤油&塩ラーメン
高速バスで平湯に到着した金曜日。事故と雪による速度規制で平湯到着は22時を過ぎてしまったのですが、そんな時間からでも食事ができるお店がこちら。栄太郎からは徒歩1分もかからない「らーめん酒場 やどり木」。
昨年3月にオープンした新しい店らしく、名前の通りラーメンが食べられる居酒屋さん。ファミレスはもちろんコンビニもない平湯温泉にあって24時まで空いている(ラストオーダー23時)嬉しい居酒屋。地元っぽい方も飲みや食事に来ていて、楽しげな雰囲気です。
イカフライでビールをつまみつつのラーメン待ち。うん、美味しい。
「ホルモンらーめん」が名物のようですが、私はあまりホルモン系が得意ではないので「醤油らーめん」、奥さんは「塩ラーメン」を注文しました。
どちらも鶏ガラベースのあっさり系ラーメンですが、丁寧で美味しいラーメンです。チャーシューには表面に軽く炙りが入っていて香ばしく仕上がってます。
次回は味噌や牛スジらーめん、その他にも居酒屋メニューを楽しみたい所ですが、栄太郎で夕飯を食べた後では飲みに出掛けよう…という気分になれないのが難しいところ。
「平湯民俗館」で合掌造りを見る
高山観光から帰ってきた日曜日の午後。帰りのバスまで時間があったので、平湯の温泉街を少し散策してみました。合掌づくりの平湯民俗館は歴史資料館になっているようですが、この日は休館でした。でも、白川郷まで行かずに雪の合掌造りが見られるお得感!
日帰り入浴できる露天風呂「平湯の湯」は寸志300円で入れるそうです。
「CAFE MUSTACHE」でコーヒー休憩
前回来たときに気になっていたログハウス風のオシャレなカフェ「CAFE’MUSTACHE(マスタシェ)」。オムカレーなどの軽食も食べられて、夜21時まで営業しているそうです。
何故かこのカフェにもマムートの巨大ぬいぐるみ(平湯のあちこちにある)。
ケーキセット(700円)はカボチャのケーキにしました。ブレンドコーヒーは程よい酸味系でケーキにとてもよく合います。高山でも平湯でも食べてばっかりな私たち。
湯の花の試供品などもあって、有り難く頂いてきました。
愛すべきつるや商店の「はんたい玉子」
前回すっかりハマってしまったのがつるや商店の温泉卵(50円)。平湯温泉に来たからにはこれを食べずに変える訳にはいきません。今思えば2個ぐらい食べても良かったな(笑)
無料足湯がありまくり
全ての旅館が源泉かけ流し(しかも複数の源泉を引いてる宿ばかり)という平湯温泉、どれだけ湯量が豊富なのか、小さな温泉地のあちこちに無料の足湯があります。
先ほどの「平湯民俗館・平湯の湯」の前にも…
温泉街の中心地には「足湯公園」(写真は昨年秋のもの)…
平湯バスターミナルにだって足湯が併設されていて、バスに乗るギリギリまで温泉三昧です。ちなみにバスターミナルの3階は日帰り入浴施設になっています。
今回は立ち寄りませんでしたが、温泉複合施設の「ひらゆの森」の前にも足湯があります。多分、この4箇所の足湯… 徒歩3分圏内ではないでしょうか?(笑)
また来るよ! 平湯温泉
以上、前回とネタが被りまくった「平湯はいいぞ日記」をまたしても書いてしまいましたが、それだけ美味しくて魅力的な温泉だということが分かって頂けたでしょうか。恐らく今年の夏頃にも平湯を訪れることになりそうな気がするので、その際はまた同じように飛騨牛ステーキの写真を並べてしまうのかもしれません?
また、今回は自分で撮った写真だけでなく、フリー写真素材サイトの「ぱくたそ」さんから平湯温泉の写真を複数使わせて貰いました。フリー素材サイトとコラボ企画だなんて、ユニークなことを考える温泉地ですね。