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撥水レンズフィルターは意外に効果長持ちで効果は絶大なので試して欲しい

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今回は雨降りや渓谷(滝)など水飛沫を被るようなフィールドでの撮影において私にとって欠かせなくなっているアイテムのひとつ、撥水タイプのレンズフィルターを紹介します。

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C-PLフィルターやNDフィルターといった特定の効果のために使うフィルターを除くと、一般的にレンズフィルターはレンズ前玉を傷や汚れから守る目的として使うものだと思います(=保護フィルター)。

私も一部の単焦点レンズを除くと、多くのレンズで保護フィルターを使っています。主な目的はやはりレンズ保護ですが(山でやよくカメラやレンズをぶつけるので……)、それと合わせてレンズフィルターの撥水効果を期待して使っている面もあります。

撥水フィルターは比較的新しい製品?

私が一眼レフカメラを始めた頃はまだレンズフィルターの撥水コートは一般的でなく、2013年頃に初めて行ったCP+で、確かKenkoのブースで見たのが最初だったような……。

当初は通常のレンズフィルターよりもかなり高価だった撥水フィルターですが、その後徐々にボリュームゾーンのレンズフィルターにも採用されるようになり、現在は私が使っている防塵防滴のレンズであるオリンパスのPROレンズは、全て撥水(&防汚)タイプのレンズフィルターを使っています。

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防塵防滴のレンズには撥水フィルター

水を弾くことを意味する「撥水」ということでフィルター表面に水が付着すると、コロコロとした玉状になります。レインウェアなどの撥水効果と同じですね(車のフロントガラスに塗る撥水剤の「ガラコ」みたいな感じと表現した方が分かりやすい?)。

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撥水のコーティングが水を弾いている状態

水を弾くコーティングのおかげでクロス等で拭けば綺麗に水を拭き取ることができますが、それ以上に効果があるのがブロワー等で強い風を当てること。これで表面の水滴を一気に飛ばすことができます。

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クロスでの拭き取りもスムーズ

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ブロワー等で水滴を吹き飛ばすことができます

撥水フィルターは同時に防汚効果を謳っているものが多く、水滴だけでなく汚れもフィルター表面に付きにくくなっているようです。(防汚効果自体はそこまで実感しにくいのですが……)。

ちなみに撥水処理されてない昔ながらのガラスフィルターだと…… クロスで拭いても水の跡が残ってしまいやすかったり、ブロワーで水を吹き飛ばすことも難しい(何度もやれば多少は効果があります)。

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普及価格帯の撥水フィルター3種類を使っている

現在私が使っている、3種類の撥水フィルターを紹介します。どれも普及価格帯で、比較的気軽に使えるものばかりです。

MARUMI「DHG スーパーレンズプロテクト」

まずは最も以前から使っているMARUMIの「DHG スーパーレンズプロテクト」。62mm径3000円台で買える撥水フィルターは当時珍しく、最初のPROレンズであるM.12-40mmPROと一緒に買ったもの。
これを使ったことで撥水フィルターの便利さに目覚め、ブロワーさえあれば雨濡れを気にせず写真が撮れるので、以後は防滴レンズには撥水フィルターと決めています。

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HAKUBA「XC-PRO」

その後、価格破壊的に登場したレンズフィルターがHAKUBAの「XC-PRO」。薄型、撥水防汚コート、そして72mm経で3000円を切るコスパの高さで、この時期「XC-PRO」を使い始めた人結構いるのではないでしょうか(それまでHAKUBAのレンズフィルターの存在を知らなかったような……?)。

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実際に使ってみても安かろう悪かろうでなく、撥水性能は充分に優れていますし、レンズフィルター自体の性能も(元々あまり気にしてないものの)特に問題を感じるようなことはありません。とにかくコスパが良かったこともあり、一時期殆どのレンズにこのXC-PROを使っていました。

Kenko「PRO1D NEO」

その後、登場したのが老舗Kenko(ケンコー・トキナ)の「PRO1D NEO」。昔からあった「PRO1D」フィルターの撥水防汚コーティング版で、しかもこれが旧PRO1Dとほぼ同じ価格で登場しました。
試しに使ってみたところ、これまた撥水性能は申し分なし。そうなると、なんとなコスパイメージで使っていたXC-PROよりも、PRO1D NEOを選ぶことが増えてきました。

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といった感じで、MARUMIのDHGスーパーレンズプロテクト、HAKUBAのXC-PRO、KenkoのPRO1D NEOの順番で撥水フィルターを使っている訳ですが(C-PLやNDは除く)、ふと「この3種類の撥水性能ってどれだけ違うのだろう?」と気になりました。

フィルター3種の撥水性能を比べてみようと思ったけど……

ただし比較するといっても、DHGスーパーレンズプロテクトを使い始めたのは2014年。XC-PROは2016年から買うようになって、PRO1D NEOは2018年頃からと購入時期はバラバラ。
なるべく購入時期が近いものを選んだとしても、約4年程の時間差があります。撥水コーティングの類は経年劣化しそうなものですし、あくまで目安ということでの雑比較になりそうです。

同サイズでは揃わなかったので62mm経のDHGスーパーレンズプロテクト、HAKUBA XC-PROとKenko PRO1D NEOは72mm経でそれぞれオリンパスのPROレンズに装着。

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霧吹きでレンズフィルターをたっぷり濡らしてからブロワーでシュッっと。何度か繰り返すうちに、それぞれのフィルターの撥水性能の違いも少しは見えてくるかなと……

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このテーブルの向かいでは妻がリモートワーク中

実際の様子はこんな感じ(下のツイート動画)。右から順番にPRO1D NEO、DHGスーパーレンズプロテクト、XC-PROです。この動画だと最後のHAKUBA XC-PROがかなり優秀に見えますが、実際はブロワーの当たり具合の差だったりもするので、殆ど違いは分からないレベル。いい具合に風が当たれば一気に水気は飛びますし、2〜3回スシュコシュコとすれば、ほぼ全体の水気は飛ばせます。

6回ほど繰り返してから、ブロワでは毎回風圧の誤差が大きいかなとエアダスターに切り替えて更に5回程試してみましたが、エアダスターの強い風圧ならほぼ一吹き「シュッ」で終わり(笑)
フィールドにエアダスターを携行するのは難しいですが、あれば本当に便利でしょうね……。

6年使ってるMARUMIも2年前からのKenko PRO1Dも同じ。どれも見事な撥水性能をキープしています。
これ以上は雑な比較を続けても無駄っぽいですし、気がついたらカメラもレンズもテーブルもびしょびしょになってしまったのでこの辺で切り上げましょう。

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果たしてレンズとカメラまで濡らす必要はあったか?

とりあえず、今回挙げたようなブランドの撥水フィルターならば、その恩恵は充分、しかも思ったより長期間に享受できるようです(寿命は個別の仕様状況にも依るはずですが)。

雑なテストと雑感想ではありますが「撥水フィルターはとても便利だからぜひ一度試してみて!」と。

撥水フィルターを効果的に使うために

そんな撥水フィルターの効果を活かすためにも、常にブロワーの携行を忘れずに。撥水フィルターといえど雨や水飛沫を被る中、クロスで何度も拭いていると、クロス側が濡れていくこともあって、徐々に拭き取り効果も落ちていきます。

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これは雪の中でも同様で、うっかり雪を付けてしまったレンズは(雪山でよろけてやらかす)、クロスで吹くよりもブロワーで拭いてあげた方がリカバーが早い。ちなみに、雨や飛沫の他、霧などでじわじわと前玉(フィルター)に水滴が付着するような場合も、撥水フィルター+ブロワーは効果を発揮します。

そしてブロワーを吹く際にはできればレンズフードを外しましょう。望遠レンズなどはむしろ深いフードが雨や水飛沫からレンズ前玉を守ってくれますが、ブロワーで水を飛ばす際にはこのフード自体が邪魔になってしまいます。

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ちなみに、湿式タイプのレンズティッシュ。これは雨や雪の中でレンズフィルターを吹く場合、効果薄(水気が広がってしまうことも)なので個人的にはオススメしません。

最後に各ブランド、より上のランクのフィルターも揃っていて、もちろんどれも撥水防汚コートが採用されているので、お小遣いが許す範囲で試してみるといいかも(私も欲しい)。
特にカメラを始めてすぐのうちは、レンズ保護のために何千円もフィルターに出すのはバカバカしく感じるかもしれませんが、特にフィールドでの撮影が多い人ほど恩恵に預かることが多いと思うので、撥水フィルター、非常にオススメです。

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