最近、なぜか地元府中市内のとあるスーパーチェーンでこのビールが驚きの価格で売られています。
サントリー「TOKYO CRAFT ペールエール」。350ml缶が2本単位で360円、1本の購入でも188円。まさかのレギュラービールの安売り価格レベルです!
東京・武蔵野ブルワリーで作られる地元ビール!?
「TOKYO CRAFT〈東京クラフト〉」はサントリーが2017年に(プレミアムビールブーム〜クラフトビールブームに乗っての「CRAFT SELECTシリーズ」からの流れで)発売したビールブランド。
国内で最も一般的なピルスナー系(エビスもプレモルも一番搾りも全てそう)に代表されるラガービール(下面発酵)に対して、「よなよなエール」(アメリカンペールエール)などクラフトビール系でよく知られるようになったエールビール(上面発酵)のペールエールは、芳醇なホップの香りに強めの苦味、コクの強さが特徴のビールです。ホップ量が多くより苦味の強いIPAも今やすっかりお馴染みですね。
デビュー時は東京のランドマークのシルエットが入った爽やかな水色の缶が特徴だったTOKYO CRAFTのペールエールは、同種クラフトビール系の中では比較的スッキリした飲みやすい味が特徴。クラフトビール感と大手酒造メーカーらしいそつのないバランスをいいとこ取りしたような印象のビールです。
価格帯はスーパー、コンビニでプレミアムビールと同じか少し安い位(220円〜250円ぐらい?)。よなよなエール程高くなく、エビスやプレモルと同じ感覚で買えるクラフトビールの位置づけだと思います。
そしてTOKYO CRAFT〈東京クラフト〉の名前の通り、“府中のビール工場”として知られる「東京・武蔵野ブルワリー」での生産を掲げたブランドです。いわば、府中市民にとって「わが町の地ビール」と言えるのがこの「TOKYO CRAFT」なのです!?
せっかく2020仕様にリニューアルされたのに……
そんなTOKYO CRAFT、本来ならオリンピックイヤーだった2020年を意識してか、缶の色を深いブルー変更して金色の「PALE ALE 2020」の文字が入った新デザインにリニューアルしたばかり。
通年販売のペールエールに加え、より苦味の効いたIPA(インディアペールエール)も限定醸造で加わるなど、4月から気合いの入った新商品となる予定だったのですが、世間はあいにくのコロナ禍…… 地元府中市内では、5月に入った時点でこの新TOKYO CRAFTが特価品ビールとして並んでいました……
期間限定のセール価格かと思ったのですが、それから2ヶ月経ってもずっとこの価格のまま。
オリンピックイヤーでのインバウンド需要も見込んで「TOKYO」「2020」を冠したビールをデビューさせたことと、コロナ禍の影響で生産計画にズレが生じての供給過剰になってしまったのかと少々心配なった位ですが、実際どうなっているのでしょう……?
美味くて安い、レギュラービールの最高峰(筆者基準)でもあるサッポロクラシックですら、350ml缶1本あたり191円で売っているというのに……。
遂に、6月末から発売となった最新の限定醸造である「TOKYO CRAFT ゴールデンエール」も同じ2本260円で売られ始めましたし、一方でニュースリリースを読むと「ブランド全体の販売数量は2020年1-4月で前年比158%」となんだか好調に売れているらしく、この価格の安さはそもそも織り込み済みだったのか……?(でもコンビニではここまで安くないんですよね)
正直外野にはよく分かりませんが、それなりに飲みごたえのあるクラフトビールが安いという事実に変わりない。なんとなく申し訳ないような気持ちもありつつ、ビールファン的には有り難いことこの上なし。
新作である、5種類のホップを使ったというTOKYO CRAFTゴールデンエール。より爽やかで軽い飲み心地でもはやピルスナーと何が違うのか分かりませんが(嘘です)、5色の虹と金メダルを思わせる金色の缶デザイン、本来ならオリンピックイヤーに出した買った製品であることは明白です。
それにしてもこの挑戦的な5種類のホップの五輪…… じゃなくて5つの円。
デザイン的に怒られが発生しないギリギリを攻めている感じがよい。
結局事情は分からないものの、安売りレギュラービール並の価格で飲めてしまうTOKYO CRAFTをまんまと書い続けている私。そろそろ在庫が心もとなくなってきたので、また明日あたり仕入れに行くことにしましょう。
Amazonだと別に特段安い訳ではないようです。やはり地元特価だったりするのかな?(笑)