I AM A DOG

途方に暮れる 犬とよばれる でも生きてゆく

野川の河川敷を国分寺から世田谷までウォーキング

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先週、野川公園を紹介しまししたが、その翌日の土曜日に野川の上流から野川沿いを歩きました。

突然、野川流域を上流から歩いてみることにした

以前から野川の水源から多摩川との合流点(二子玉川)まで歩いてみたかった私。この日は朝から天気も優れず一時雨の予報もあったので、昼過ぎまで家でダラダラしていたのですが、どうやら薄曇りのまま夜まで天気が持ちそうなことが分かり、急に思い立って妻を誘って出発。いつも平日に私1人でばかりカワセミを見ているので、妻にもあの美しく可愛らしい鳥を見せてあげたいなと。

全体的には三分咲き程度ながら見事に咲いた桜も見られました

「行けるとこま行こう」の無計画さでJRの国立駅から歩き始め、世田谷区に入ったあたりで日没となり、小田急線の喜多見駅で切り上げました。約15kmのコース(Google Mapの経路表示だと川を外れて一般道を歩くので13〜14km程度)を4時間ほど掛けて歩いてみました。

改めて野川について。多摩川水系の一級河川で、国分寺市の東恋ヶ窪にある日立製作所中央研究所内の湧水の他、やはり国分寺市内の「お鷹の道・真姿の池湧水群」や「東京経済大学 新次郎池」などの武蔵野段丘の湧水が水源となっています。国分寺市からスタートした野川は、武蔵野段丘と立川段丘の境の下面(立川段丘側:ハケ下)を小金井市・調布市・狛江市・世田谷区と約20.5km流れて二子玉川駅付近で多摩川に合流します。
野川 (東京都) - Wikipedia
支流はいくつかありますが仙川町(調布市)の地名にもなっている仙川も野川の支流で、世田谷区の鎌田(大田区の蒲田ではない)で合流します。

ハケからの豊富な水が流れ込む野川

東京の市街地を流れる川の中ではかなり緑化整備されている川で、流域の大半に河川緑道が整備されていたり、野川公園を始めとする緑地や公園が流域に点在します。

午後13時半、国分寺駅からスタート

行きがけにランチを食べてJR中央線の国分寺駅を13時半にスタートします。本来なら水源に近い所から辿りたい所ですが、こんな時間なので野川の緑道が始まる辺りまで行ってしまいます。

現在休園中の殿ヶ谷戸庭園前を通過してしばらく道なりに進みます。

ハケ(国分寺崖線)の段差を感じられる高低差を下って行きます。

しばらくすると野川に掛かる橋に出ました。

この辺りはご覧のコンクリート張りの開渠で言ってしまえばドブ川。

しかし最初の鳥、カルガモが居ました。この日、カルガモは野川のどの場所でも見られました。

この辺りは野川沿いに常に道がある訳ではないので一旦離れます。先程の橋は「長谷戸橋」とのこと。スーパー地形で確認すると国分寺駅の東側は、武蔵野段丘に立川段丘の谷が鋭く切り込んだような谷戸地形になっているのですね。


小金井市から野川の緑道を歩き始める

ここから野川の河川緑道がスタートします。ちなみに野川に沿った緑道(遊歩道)は護岸の上の舗装路もあれば、土の河川敷(川岸部分)まで下りられる場所もあります。大半の場所で河川敷を歩くことができるので、今回は可能な限り河川敷の歩道を歩いてみました。

正面の上り坂(もちろん国分寺崖線)の先は東京経済大学国分寺キャンパス、敷地内にある新次郎池の湧水がここで合流しています。

橋から上流の野川。S字のコンクリート護岸が面白い。ここまで国分寺市。

橋の下流側、こちらは小金井市。いわゆる“野川らしい”、緑豊かに整備された小川はここがスタート。

河川管境界だそう。東京都北多摩北部建設事務所から東京都北多摩南部建設事務所へ。

ドブ川的な側溝がここから清流となります!?

すぐに河川敷まで下りられるようになっていて、市民の憩いの場となっています。丁度、桜も咲き始めているので、お花見を楽しむ人達の姿も。

水浴びしていたヒヨドリ。この辺りでよく見られるのはカルガモにコサギといつものメンツたち。

てっきりずっと遊歩道が続くのかと思ったら、小金井市立前原小学校で野川は暗渠というか小学校のグラウンドの下に入ります。

一度、川の外に出ると旧野川跡が小学校の脇に遊歩道になっていました。

確かに川の跡だ。

遊歩道というか管理用道路?

これは河川改修(カーブした川を効率良く流すため)の際に、既にあった小学校の地下を通すしかなかったのか、河川改修が先に行われていて、後から川の上に強引に小学校を建ててしまったのか?

小学校の下に出ました。再び川岸の歩道を歩いて行きます。

しばらく歩くなんとなく見慣れた景色になってきました。

上空をプロペラ機が飛んでいるので調布飛行場が近いようです。

野川公園の散歩では何度か来たことのある武蔵野公園に入りました。

左岸にはこの段差。これぞハケ(国分寺崖線)ですね。野川とハケの間は治水目的の野川第一調節池及び野川第二調節池として整備されていて、湿地が再現され小さな池も点在しています。

しかし、この辺りは水が枯れています。ずっと流れていた野川の水は何処へ……?

西武多摩川線が見えました。あの向こうは野川公園です。


野川公園、そしてカワセミたち

野川公園の北門、及びトイレ前。すごい自転車の数!

見慣れた野川公園内の野川を歩きます。

いつもカラスがいるポイント。

野川公園を過ぎた後、左岸側に東大馬術部の三鷹馬場があります。

ここの桜も見事ですね。

春になって見たいと思っていた菜の花バックのカワセミがようやく撮れました。

奥さんにもカワセミを見せてあげられて一安心。週末でも少し静かな場所ならば見ることができますね。

ペアのカワセミもいました。

野川沿いを歩いていると川岸のあちこちにカワセミの巣穴を見ることができますが、運が良いとそんな巣穴への出入りも見ることもできます。広めの縄張り(100m前後はありそう?)の割に多くの穴があるのが不思議でしたが、どうも同じ個体がいくつかの巣穴を持っているのかな? 使う穴を変えているかは分かりませんが、色々な生態を覗かせて貰うのは楽しいものです。


観察の際は適度な距離を取って双眼鏡などでそっと覗かせて貰うのが良いでしょう。



中央高速が見えてきました。この少し手前で三鷹市から調布市に入っています。この辺りの左岸側に調布の深大寺や神代植物公園があります。名物の深大寺そばもハケからの湧水があってこそ生まれたものかもしれませんね(ただし深大寺用水は玉川上水からの砂川分水を経ていたものらしく、この周辺の水源がどこまで国分寺崖線由来なのかは不明)。

しかし、平日と比較しても変わらないぐらいにカワセミとの遭遇率が高いかも。この日は下流に向かって進んでいたので、上流に飛んで行ったカワセミはよほど見えてる範囲でなければ追いかけてないのですが、なかなかの頻度でカワセミと出会うことが見えました。

ちなみに今回のカワセミの写真や遭遇のタイミングですが、実際には少しズラして紹介しています。この日は武蔵野公園に入って以降は特定の場所に限らず、カワセミの姿が見られました。

こちらもちょっとお気に入りな菜の花カワセミ。残念ながらピントが少々甘いですが。

ペリット吐いたけど写ってなかった。

このお腹はツグミかな。

コサギのガサガサに迷惑そうに離れて行くカルガモ。


コンビニ休憩を挟んで、何処まで行けるかな?

京王線、この辺りは国領と柴崎の間。この手前で一度川を離れ、甲州街道沿いのコンビニに立ち寄ってイートイン休憩していました。

閉鎖された遊歩道。なんだか荒れ果ててますね……。

時間は既に17時過ぎ。京王線は超えられたものの、やはり多摩川まで行くのは難しそうです。

なんて思ったら妻がカワセミを発見(この日何度も見られたので、自転車のブレーキ音みたいな鳴き声が分かるようになったみたい)。もう夕方ですが元気に何度も水浴びしていました。

コガモかわいい。


すっかり夕暮れです。

途中河川工事で川沿いは歩けません。

「STAY HOME」。誰が書いたのだろう……?

ポンプを使って水を下流に流していました。

ここで敷き詰めている人工の川底は「床止め(床固め)」と呼ばれるものらしい。全ての川底に並べるのでなく、洗掘を防止するために設置されるものらしい。

なるほど確かに流れ込みがある場所に床止めが設置されているようです。

この護岸に敷き詰められている茶色い絨毯状のものは何だろう…… ググってみると土砂の流出を防ぐ「吸い出し防止シート(ニードフルマット)」かな? これで完成状態なのでしょうか? ここに上から土を被せるのか……? この後がどうなるか気になります。

野川支流の入間川(中仙川)の合流地点。


世田谷区喜多見でタイムアップ、続きはまた今度?

調布市と狛江市が入り組んだエリアを過ぎると、野川は世田谷区に入ります。左岸側は「世田谷区立野川緑地広場」、右岸側には「世田谷区立きたみふれあい広場」と両岸に緑地公園が整備されています。

神明橋の少し手前、見事な大島桜の木が川の水際すれすれに植わってます。元々こんな川のすぐ横に生えていたのか、河川改修により野川が寄って来てしまったのか? 

そして正面に小田急線の線路が見えてきました。既に日没時間を過ぎて暗くなっていたので、今日の野川歩きはここまでにしましょう。国分寺から約15km、多摩川までは1/3を残すのみですが、続きはまた次回。あるいは天気の良い日に午前中から(今度は水源から)歩き直してもいいかもしれません。

小田急電鉄の喜多見検車区への引込高架の下を抜けて喜多見駅へと向かいます。

喜多見駅では急行を数本見送って各駅停車を待つこととなったので、神明橋を渡って成城学園前に向かえば良かったな……と少し後悔(笑)

夕飯は久々に登戸の中華料理「鮮藍坊」にて。午後たっぷり歩いたので美味しかった(会計が妙に安いと思ったら、そういえばここは1杯目のビールが10円でした……)。


20時前には食事を終えて、無事帰路に付くことができました。続きは早速この週末にでも…… と考えているのですが(桜も見頃でしょうし)、そろそろ県外登山自粛を解禁して山に出掛けたい気分。
週末のお天気次第で、山が中止になったら再び野川を歩くことになりそうかな?