先日、モニターとして使わせて貰ってるKUVRDのユニバーサルレンズフードを紹介しましたが、今回は同じKUVRDの兄弟製品である「ユニバーサルレンズキャップ 2.0」を紹介します。
こちらもユニバーサルレンズフード同様に、モニターとして提供して頂いたものです。
- サイズを気にせず使い回せるユニバーサルなレンズキャップ
- KUVRD ユニバーサルレンズキャップ2.0
- ちょっと微妙な部分もあります……
- 価格と相性はハードルだけど、相性さえ合えば良い製品
- こんな記事もあります
サイズを気にせず使い回せるユニバーサルなレンズキャップ
レンズ交換式カメラで使うレンズの前玉を保護するためのレンズキャップ。レンズフードとは逆に撮影時には外し、収納時、携行時には装着する、前玉保護という重要な役割ながらもちょっと邪魔にも感じるアクセサリ。レンズフィルターを装着するネジ部分に噛ませるタイプが多いので、フィルター径が同じならばある程度は汎用性があるものですが、かぶせ式などの例外もあって、使うレンズと同じだけの専用レンズキャップを持ち歩くことになります。
フィルター径が異なるレンズ同士のキャップは共有できないので、レンズ交換が多いとキャップを何処にしまったのか分からなくなったり、撮影から戻ってきたら、レンズフードだけが行方不明になっているあるある。そんなことが面倒で、いつしか自分は前玉保護はレンズフードに任せて、レンズキャップを外したら帰宅するまで装着しない(最初から外して出掛ける)運用になっていたりします。
このようにレンズ保護には必要ながらも、微妙に邪魔なレンズキャップ問題。それを解決してくれるかもしれないのが、KUVRD UNIVERSAL LENS CAP 2.0(ユニバーサルレンズキャップ 2.0)です。
製品名の最後に「2.0」が付いているということで、初代のユニバーサルレンズキャップからの2世代目になるプロダクトのようです。私が使ったのはこの「2.0」からなので初代との違いなどが気になる方は、代理店サイトの製品情報にてご確認ください。
KUVRD ユニバーサルレンズキャップ | 株式会社ハンズエイド
KUVRDユニバーサルレンズキャップ2.0 | 株式会社ハンズエイド
お時間ある方はまず公式の動画を見ていただくと、どんな製品か分かりやすいかも。
レンズキャップの性能にはあまり関係ないですが、300度まで耐えられる耐熱性は凄いですね。確かにカップケーキが焼けてしまう(そういえばシリコンのケーキ型、ありますよね)。
KUVRD ユニバーサルレンズキャップ2.0
それでは、実際のどのような製品なのか見て行くことにしましょう、
私の手元にはヘアワックスのような樹脂製のケースで届きました。
なかなか面白いパッケージですね。
「マイクロ」「マグナム」の2サイズ展開
ケースには「MICRO/FITS:54mm〜76mm」との表記。
「ユニバーサルレンズキャップ2.0」はレンズ口径54mm〜76mmに対応する「マイクロ」、さらにレンズ口径72mm〜122mmに対応する「マグナム」の2サイズ展開となっています。
今回私の手元にはマイクロとマグナムがそれぞれ2個ずつ届いたのですが、市販のパッケージでは「マイクロ」「マグナム」それぞれ別となっているようです。
ユニバーサルレンズキャップの使い方ですが、伸縮性のあるシリコン素材なので、手で軽く伸ばしてあげながらレンズの前玉部分に被せるだけです。
マイクロフォーサーズの場合、直径54mm以下の小さなレンズも存在するので、全てのレンズに使える訳ではありませんが、オリンパスのPROレンズ全般を始め、私が常用しているレンズの大半は「マイクロ」で行けそうです。しかしながら、実際にはフィルター径72mm(当然外径はもう少し大きく鳴りますね)以上のレンズは「マグナム」を使った方がいい感じだと思います。
ちなみにパナライカの25mm F1.4には「マイクロ」がジャストサイズでしたが、パナライカ15mm F1.7だとレンズキャップというよりも、レンズまるごとがすっぽり収まるケースになってしまいました。
防水&耐衝撃のあるレンズキャップ
水を通さないシリコンラバーがレンズの表面をぴったりと覆ってくれるので、ちょっとした衝撃の他、水濡れからもレンズを守ってくれるそう。キャップはリブが入っていることもあり、筒状のレンズを横置きにした際に転がることも防いでくれます(全く転がらない訳ではない)。
前玉側だけでなく、後玉側にもリアキャップとしてユニバーサルレンズキャップを使うことでさらに水や砂埃からレンズを保護してくれるとのことですが、リアキャップでの使用については後述する理由により注意が必要かもしれません。
出目金レンズのキャップにいい感じ!?
ユニバーサルレンズキャップを試してみて良さそうと思ったのは、OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PROへの装着。このレンズは所謂出目金レンズなので純正フードが被せ式になっていて、一旦フードを外すとその嵩張るフードを何処かしまっておく必要がありました。
使うたびにフードを着脱していると何処かで落としそう(特に山では)なので、基本フードは外しっぱなし。携行時にはレンズを14mmまで引っ込めていますが、やはりうっかり前玉を触ってしまったり、雪を付けてしまったり、いつの間に傷を付けていたり…… と散々な目に遭わせてしまっている私の大事な7-14mm PROさん。ユニバーサルレンズキャップなら今までよりはキャップ着用率が上がるかも?
レンズフードの上から装着できる
これも私なりの運用ですが、できる限りレンズフードは逆さ付けすることなく、すぐ使用できる状態でレンズに装着しておきたいので、フードの上からかでも被せることができるのはなかなかに便利です。
ちなみにレンズフードの上から装着する場合は、フィルター径よりも外径が広がるので合わせるユニバーサルレンズキャップのサイズに注意。例えばフィルター径は62mmの「M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO」の場合、レンズフードの外径は80mm近くなるので「マグナム」が丁度いい感じ。
ちょっと微妙な部分もあります……
もちろん良いところばかりでなく「これは微妙だなぁ……」と感じる部分もあったので、その辺りもまとめて紹介しておきます。
ユニバーサルレンズフードとの併用ができない?
既に絶賛愛用中のKUVRD ユニバーサルレンズフード。どちらもレンズの前玉側に装着するアイテムなので、片方を使う際には片方は外さないといけません。ユニバーサルレンズフードが付いている上にユニバーサルレンズキャップを被せることは…… ちょっと無理っぽいですね。
ユニバーサルレンズフードもレンズ径を問わないユニバーサルな仕様ではあるものの、頻繁な着脱となるとやや面倒なので、基本的に付けっぱなしの運用。いちいちユニバーサルレンズフードを外してユニバーサルレンズキャップを被せたり、今度は逆の作業……というのはあまり現実的ではありません。
同じブランドの同じコンセプトの製品ながら同じレンズでの併用は難しい。使用するレンズに合わせてどちらかを選ぶのが良さそうです。もちろん都度付け替えるのが面倒でなければそれもOK。
私のシステムではユニバーサルレンズフードはオリンパスの12-100mm PROと40-150mm PROの専用アイテムになっているので、それ以外のレンズに使うまでです。
埃の付きやすさ、前玉を汚してしまう可能性
ユニバーサルレンズフードと同様の症状ですが、ユニバーサルレンズキャップもシリコンゴム素材なのでどうしても埃を拾いやすい。
水洗いできるので汚れたら洗えばいいのですが、特にキャップの内側に埃を拾ってしまった場合は注意しましょう。そのまま被せた際に、前玉(レンズフィルター)に埃が移ってしまうことがあります。せっかくの前玉保護のキャップなのにこれはいけません。
極力ユニバーサルレンズキャップの内側に埃を入れないことが重要ですが、私の場合は前の項目でも書いていますが、レンズにフードを付けた上からユニバーサルレンズキャップを被せる運用にすることで、フード内側とレンズ前玉が触れないようにしています。
また、ユニバーサルレンズキャップ2.0は上面が丸く膨らんでいるので、あまりゴムを伸ばして装着するようなレンズ口径で使わなければ、前玉とキャップの内側が触れることも防いでくれます。
今の所は、この使い方でそこまで気になるような前玉の汚れは発生していません。
このようなこともあり、リアキャップとしてユニバーサルレンズキャップを使用する場合は注意した方が良さそうです(後玉は前玉以上に気を使う部分なので)。
価格と相性はハードルだけど、相性さえ合えば良い製品
結局、ユニバーサルレンズフードと同じ感想になってしまうのですが、使い方やシステム(所有レンズ)との相性にやや依存してしまう部分があるので、いくら「ユニバーサル」といってもその点は考慮して使うことになります。私の環境だとユニバーサルレンズフードを使ってない(かつ純正キャップが嵩張る)7-14mm PROや8mm Fisheyeのようなレンズに丁度良いアイテムでした。
あとは価格。Amazonや楽天でも売られているのですが、結構いいお値段だったりします。もう少し手を出しやすい価格だと「とりあえず1個試してみるかな?」となるのですが、現状かなり思いきらないと手に入れられないのが勿体ない気もします。
マスプロ製品ではないガレージブランドなので仕方ないところもあると思いますが、ユニバーサルレンズフード同様にもう少しお手頃に手に入ると製品の良さも伝わるのですけどね。
私自身はせっかく使わせて貰う機会をいただいたことですし、ある程度自分のシステムに有効に組み込めそうなこともあり、ユニバーサルレンズフード同様に引き続きありがたく使わせて貰うことにします。