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自動膨張なアイリスオーヤマの車中泊マット(5cm厚)、安物エアーマットより寝心地は良いけど結構嵩張る

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車での仮眠や車中泊の際に使っているマットについて。以前から使ってるエアーマットと、新しく買い足したアイリスオーヤマの「車中泊マット(厚み5cm)」を比較してみました。

足踏み式のエアーマットもコンパクト収納でそれなりに良かった

1年少し前に車で使うために買ったエアーマット。Amazonでは同型の商品が沢山売られていますが(中国製のOEMかと)、足踏みや手押しで膨らますためのポンプが一体型になったエアーマットです。価格は3000円前後で、常になにかしらの似たようなアイテムがタイムセール価格になっていると思います。

5分程度で膨らませることができるので(SAの駐車場などでリアハッチを開けて作業するので基本的に手押しで膨らませます)、2時間以上の仮眠をするような場合は、後部座席を倒したフルフラット空間を作ってこのエアーマットを敷くと、かなりいい感じで寝られることができます。

枕が一体型になっている

我が家のスバル XVは車中泊には向いてない車ですが、後部座席を倒せば一応フルフラットの空間を作れます。荷室部分で140cm程度なので、後部座席の足元部分に荷物などを詰めて高さを揃える工夫は必要ですが、身長171cmの私は私が少し体を曲げて、妻は真っ直ぐに寝られる程度には空間を作ることができます。

XVでの仮眠、車中泊については車を買い替えてすぐの頃にも記事にしてましたが、その後なんやかんやで結局現在のフルフラット&マット方式になっていました。

うちのXVはラゲッジに樹脂製の「カードトレーマット」を付けてしまったので、ノーマル仕様のラゲッジよりも凹凸が多くてやや寝にくい欠点があります(釣りや山で濡れたり汚れた荷物を放り込めるのは良いのですが、正直これは不要だったかも……)。

一応フラットにはなるけど凸凹がひどい……

普段テント泊で使っているサーマレストのクローズドセルマット程度では凸凹が埋まらずにちょっと厳しい。
そこで使うようになったのがこのエアーマット。空気を入れるとボコボコになった山状の気室がパンパンになって体を支える仕組み。一箇所に体重を乗せてしまうと、マット下の凹凸が感じられますが、横になって体全体に体重が分散されれば、クッションが体を浮かせてくれるのでまあまあ快適に眠ることができます。

同系統の製品は表裏で色違いになってるものが殆ど

膨らます作業が面倒そうですが、実際にやってみると5分程度で空気が入りますし。空気を抜くのは枕側の蓋を開ければ一瞬です。畳む際はくるくると丸めれば、そこそこ小さくたたむことができます。

枕側の栓を開けると一瞬で空気が抜ける

今までこのマットを2組使っていたのですが、最近になって片方のポンプの調子が悪く、空気を入れるのに倍以上の時間が掛かるようになってしまいました。流石にかったるいので、最近知って気になっていたアイリスオーヤマの車中泊マットを買い足してみました。

アイリスオーヤマ 車中泊マット(厚み5cm)

ということで少々前置きが長くなってしまいましたが、今回の本題がこのアイリスオーヤマの車中泊マット。厚みが3cmと5cmのモデルがありますが、今回買ったのは5cmの方です。


使用サイズは先程のエアーマットとほぼ同じですが(約185×65cm)、こちらのマットの特徴は自動膨張式であること。エアーマットの内部にウレタンを組み合わせた所謂「インフレータブルマット」になっていて、広げて放置しておくと、内部のウレタンが膨らむ力でマット内に自動的に空気が入っていく仕組みです。

空気のみで膨らむエアーマットに比べて、インフレータブルマットは比較的しっかりと膨らみますし、地面からの冷気にも強い利点があります。一方で、収納時にかさばりやすいのが弱点。ただし、登山で使う訳でもないですし車に積みっぱなしなので、そこまでコンパクトさにこだわる必要はありません……。

と、思っていたのですが、届いたマットのサイズを見て想像以上の大きさに少々驚きました(笑) 付属の袋がかなり余裕のあるサイズ(雑に畳んでも入るようになってるのだと)なので、余計に大きく見えるところはありますが、畳んだ状態で今まで使っていたエアーマットとは体積比で4倍近い場所を取ります。

このサイズ感、ちょっとしたテントみたい……

ラゲッジが狭い車の場合は、車に積みっぱなしにしておくには少々覚悟が必要なサイズだと思います。
我が家も場合によってはもう1つ買い足すことも考えてましたが、さすがにこの大きさには少々怯んだので、しばらくの間は今までのエアーマットと1本ずつで使い始めてみることにします。

車中泊で使うなら自動膨張だけでなく、空気は足した方が良い

まずは自動膨張でどの程度膨らむか確認してみます。バルブを開けて5分程度放置してみました。

枕部分はただの空気風船なので、呼気をフーフー入れて膨らませます。この部分のバルブがあまり空気を入れやすくないので少々面倒ですが、まあ1〜2分もあればパンパンになるでしょう。

自動膨張のみで、厚さ5cmにはやや届いてないものの、結構いい感じに膨らみました。

寝てみると凹凸の少ないキャンプ場なら十分といった感じ。さらにバルブを開けたまま放置しておけばもう少し空気は入るので、オートキャンプなどにはかなり使えそう。

ただし、我が家の車のような凹凸のある場所で使う場合は、さらに空気を吹き込んだ方が良いでしょう。自動膨張である程度膨らんだところから、口で1分も吹き込めば十分にパンパンになります。

ここまで膨らますと厚みも5cmを超えています。寝心地もかなりしっかりしていて、先述のエアーマットよりも体を確実に浮かせてくれる感触があります。


従来エアーマットとアイリスオーヤマの車中泊マットを比べてみる

今まで使っていたエアーマットとアイリスオーヤマの車中泊マットを並べてみました。厚みはパンパンに膨らませたエアーマットの方がありますが、実際に上に乗った際に体を支えるクッション性が高いのはウレタン入のアイリスオーヤマのマットの方です。

枕部分はエアーマットの方が良くできています。アイリスオーヤマのマットはただ空気が入ったビニールといった感じで、頭を乗せた感触も良くないので、快適に寝るにはタオルなどを敷く必要があるでしょう。

なんなら枕は使わずに別途登山用の枕を使ったり、タオルや衣類、バッグ等を使うぐらいで良いかも。枕部分を除いた長さは約156cmといったところなので、枕だけ別にするなら十分な長さがあります。

実際に2つのマットをXVのラゲッジに並べてみました。奥の枕部分は後部座席の足元なので穴になっていますが、普段はここに荷物を詰めて高さを揃えています。荷物がない場合は、足元のスペースを埋めるエアクッションも売っています(以前使っていたこともありますが、膨らますのが面倒で使わなくなりました)。

エアーマットの方は完全に横になる分には良いですが、座布団的に座ると底の凹凸が伝わってくるのに対して、アイリスオーヤマのマットはウレタンの存在があるせいか、より底の凹凸を伝えないクッション性がキープされています。寝返りなども考えたら、間違いなくアイリスオーヤマのマットの方が寝心地が良いでしょう。

畳むのはエアーマットの方が楽

膨らますには5分程度放置+息を吹き込む作業が必要でしたが、畳む際の作業時間も結構重要です。今までのエアーマットは一瞬で空気が抜けてすぐにペラペラになったマットを畳むだけでした。

エアーマットは畳むのが比較的楽です

一方、アイリスオーヤマの車中泊マットですが、まず枕の空気を抜くのに一苦労。クラシカルなタイプのバルブなので、蓋を開けて根本部分をつまみながら完全に空気を抜くまでに1分以上掛かりました。

さらに本体を畳むには、バルブを開けて(ここで向きを逆にして枕側から)空気を押し出しながら丸めて行きます。あまり勢いよく丸めてしまうと空気が抜けきりませんし、ある程度ゆっくりと丸める必要があります。そこそこ力も掛けますし、エアーマットに比べると完全に畳むまで3倍以上は時間が掛かる感じ。

そして完全に畳んだ状態で2つのマットのサイズ差。やはり全然違う。

マットとしての快適さと収納時の省スペース性は完全にトレードオフになっています。

快適さはアイリスオーヤマだけど、エアーマットにも良さはある

ということで今まで使っていたエアーマットと新たに買い足したアイリスオーヤマの車中泊マットを比べてみましたが、単純にどちらの方が優れているとは言えるものではありません。
マットとしての寝心地や安定感ならば、間違いなくアイリスオーヤマの車中泊マットでしょう。膨らます手間が掛からないのも自然膨張のアイリスオーヤマですが、自然に膨らむのを待ってから空気を足すことを考えると、必要な時間や作業はそこまで大差はありません。

マットとしての快適さは圧倒的ですが……

さらに使用サイズが同じながら収納サイズは全く違いますし、片付けの手間まで考えると、携行性が良く手軽に使えるのはエアーマットの方かもしれません。完全にフルフラットになって凹凸を埋める必要もない車やテント泊の用途なら、エアーマットでも十分快適だと思いますし、夏場は凹凸のあるマットの方が通気性も良くて快適かもしれません(当然、寒い時期は逆になりますね)。

車の中でもそこそこの存在感……

使う環境によってどちらが優れているかは変わってくるとは思いますが、我が家の車のようなフラットにしても凹凸のある車内、多少寒い時期にも使う可能性があるなら、アイリスオーヤマの車中泊マットの方が使い勝手は良いかもしれません。
それぞれのマットの価格はほぼ同じぐらい(アイリスオーヤマの方が安い)。公式のアイリスプラザでは2780円になっていますが、Amazonでは少し安くなっているようです(数100円単位ですがセールなどもあり、結構頻繁に変動しているようです)。

3cm厚のものが価格も安く収納サイズもかなりコンパクトになるようですが、自動膨張のみで使うなら5cm厚の方が良いでしょう。凹凸がそこまで少ない場所で、自動膨張の後にしっかり膨らませて使うなら、3cm厚もアリかもしれません。

おまけ:マットだけでは車中泊は厳しいよ

夜間、明け方の仮眠、車中泊についてですが、マットだけでは快適に寝るの難しいです。もちろん夏場の仮眠なら、マットに寝転がるだけでも平気なこともありますが、気温が一桁台になる時期にはそれなりの防寒が必要になります(気温が20度を切ったら掛け布団や寝袋は欲しくなると思います)。

車にいつも積んでいるコンパクトなダウンシュラフ

我が家の場合は重要400〜500g程度の軽いダウンシュラフを2セット車に積んでいますが(モンベルのアルバインダウンハガー800 #5とネイチャーハイクの同クラスの筒型シュラフ)、外気温が氷点下近くなる季節だとこれでは全然足りません。その際は、衣類などで調整しますがまあそこまで寒い時期に車中泊はしません。

広げられる筒型のシュラフだと毛布的にも使える

かさばるシュラフやマットを普段から車に積んでいるのは邪魔なので、最低限の装備にしていますが(登山の際なら車常備の防寒アイテム以外も携行していますし)、これぐらいあれば秋口ぐらいまでの登山口での仮眠程度にはなんとか対応できます。ただし、真冬のスキー場などはもう1ランク以上防寒レベルを上げないと、エンジンを切った車内では寒くて寝られないこともあると思います。