4月17日の日曜日、北アルプス後立山連峰の唐松岳に行ってきました。何度行っても唐松岳は良いですね。
久々に残雪期の唐松岳に登ろう
気がつけば4月も後半、山の雪解けも進んでいますがまだまだアルプスなどの高山では残雪を楽しめます。立山黒部アルペンルートが開通したばかりの立山にも行きたいところですが、予定がなかなか合わずで日帰りでも手軽に北アルプスの尾根歩きを楽しめる唐松岳に行ってみることにしました。
唐松岳にはこれまで積雪期を含めて何度か登ってますが、4月の残雪期は初めて唐松岳に登った2018年4月21日以来となります。もちろんルートは今回と同じ八方尾根。
同じ場所、同じコースを同じような時期と天候で訪れた場合、新しくレポートできることは少ないものの、実際は雪の状態なども色々違ったりしますしキャプションは軽めにして写真日記的に更新しておきます(よかったら過去の記事も併せてご覧くださいませ)。
そういえば先月3月18日にOM SYSTEMのOM-1を手にしてから、初めての登山(の写真)となります。せっかくなのでカメラ1台のみで記事中の写真は撮ってみましたが、バッテリー持ちや雑感などは記事の最後にて。
白馬八方尾根スキー場「八方アルペンライン」
唐松岳は白馬八方尾根スキー場のゴンドラとリフトを乗り継ぐことで(八方アルペンライン)、通年標高1830mの八方池山荘からスタートでき、日帰りで北アルプスの標高2695.9mの山頂に立つことができる人気の山。積雪期でも天候さえ良ければ危険箇所も少なく登れることで、週末などは常に多くの登山客が訪れます。
3年前の4月後半は八方ゴンドラ前の駐車場が開放されていましたが、今回は冬季クローズ中でした。以前は近くの有料駐車場を利用してましたが、今回初めて白馬村の無料駐車場(第3駐車場)を利用しました。ゴンドラからは徒歩10分弱ですが、トイレもありますし駐車場の区画も余裕があって良い感じでした。
この時期の八方尾根ゴンドラリフトの営業は7時半から。
1時間前の6時半の段階でこれだけの行列ができていましたが、大半がスキー場の利用客ですね。荷物だけ置かれているのは、みんなチケット列に並んでいるため。
「八方尾根ゴンドラリフト“アダム”」「アルペンクワッドリフト」「グラートクワッドリフト」を乗り継ぐ「八方アルペンライン」は往復料金3,800円。15kgを越える荷物の場合は別途荷物料金が掛かります。また、登山の場合は購入時に窓口で登山届を提出する必要があります(ネット、アプリで届けを出している場合は提出済画面を見せればOK。私は毎度コンパスのプリントアウトを窓口提出しています)。
リフト料金 | 白馬八方尾根スキー場
チケット購入後。我々の荷物は正面の芝生の上。さらに後方の駐車場方面まで行列は続いています。
2018年に来た際は咲いていた桜の木はまだこんな状態。白馬エリアの桜はこれからのようです。
7時半を過ぎてゴンドラリフト「アダム」と2本のリフトを乗り継いで……。
八方池山荘にやってきました。ここから唐松岳の往復でコースタイム5〜6時間、冬季は山頂付近の唐松岳頂上山荘が閉鎖されているので、スタート前にトイレはしっかり済ませておきましょう(見通しの良い尾根なので何かの陰で……というのも難しめです)。
この八方池山荘に泊まって、ゴンドラ営業前に空いてる八方尾根を歩くのもいつかやってみたいと思うものの、天候ガチャもあるのでつい直前に決める日帰り山行ばかりとなってしまいます。
八方尾根を歩いて唐松岳へ
8時半に八方池山荘からスタート。3年前はスタートもう少し雪解けが進んでいたので八方池の先までアイゼンは履きませんでしたが、今年はやはり雪が多いのか八方池山荘の裏手から雪がたっぷり残っていました……
……と思ったら最初の木道エリアはすっかり雪が溶けていました。人によって色々な判断があると思いますが、今回歩いた感じだとやはり八方池の辺りまではアイゼンを履かなくても大丈夫だったかもしれません。
お馴染みの五竜岳と鹿島槍ヶ岳を左手に眺めながらの絶景ハイク。
八方池までは緩やかなハイキングコース…… と書いて雪山経験のない人に勘違いされてしまうと困るのですが、八方池山荘から先に行くには唐松岳登山目的でなくとも、雪山装備と登山届けは必要です。
八方池のあたりもこんな感じで雪が消えて地面が出ています。
まだ雪の中の八方池。その奥には不帰嶮〜天狗の頭〜白馬三山。
そして進行方向。唐松岳の山頂はギリギリ見えてないかな。
やはり今回もアイゼンはこの先の樹林帯の手前からで良かった感じ(下りはここで外しました)。
ここまでは八方池ハイキング、この樹林帯あたりからいよいよ唐松岳登山ってイメージです。
こんな感じの急斜面と尾根の緩斜面とを何度か繰り返しながら標高を上げて行きます。
雪が消えている場所もちょいちょいあるのでアイゼンを引っ掛けないように注意。
左手側には遠見尾根。尾根を外れると大きなクラックが口を開けています。
だだっ広い尾根。少々登山者が多くても山が広いので混み合う感じでもなく気持ちいい。
丸山ケルン。以前、このあたりで雷鳥に遭遇したのですが今回は残念ながら会えず。
適度にハイマツが出ていたりして雷鳥いそうなんですけどね。
既に下山してくる人たちもいます。人数がまとまってますし山荘泊まりのガイドツアーなどでしょうか。
鹿島槍ヶ岳の片耳が隠れていよいよ五龍岳の存在が大きくなってきます。
最後の少し細くなった尾根。注意して歩けば大丈夫ですが、風の強い際やすれ違いには注意。
イワヒバリ。
唐松岳頂上山荘。ここで立山連峰がバーン!と。
唐松岳山頂はあと少し。剣岳もずっと見えています。
山頂直下も結構雪が消えてる場所が多いので、面倒でなければアイゼンを外してしまうのもアリですね(スリップには注意)。
唐松岳山頂
何度目かの唐松岳山頂。
数年前に新しくなった山頂標識は、既に周りの塗装(焦げ茶色の部分)が剥げています。
立山に行きたい。
五龍岳から立山連峰パノラマ。
不帰嶮〜白馬パノラマ、左奥は日本海。
沢筋には沢山の雪崩デブリ。
唐松岳に来ると毎回何枚も写真を取ってしまう五龍岳(スタート前のリフトからずっと撮ってる)。
山頂付近はそこそこ風があったせいか休憩をしてる人は殆どいなくて、大勢が休憩をしているのはこちら側。
なんとなく唐松岳頂上山荘に行ってみたりとか。
立山に行きたい(2回め)。
やはり以前の4月よりは雪が多いかな。
帰りは唐松岳頂上山荘の裏から。
八方尾根を下山
この尾根をひたすら下る。アップダウンのあるお隣の遠見尾根に比べて八方尾根は下るのみで助かります。
そんな遠見尾根。
クラックだらけの雪面。
不帰嶮〜〜天狗の頭。
デブリだらけ。
多少雲は出てきたものの尾根の上は快晴。
鹿島槍ヶ岳には雲が掛かりました。
八方池の少し手前でアイゼンを外します。
八方池の辺りに下りてみました。
登山道にできた雪解けの小川と遠見尾根。
下りでも木道でアイゼンを履きっぱなしの人たちもちらほら目にしましたが、登りで一度歩いているのですから、どこに木道があってどこに雪が残っていて、どこで外せば安全なのか考えて歩くと良いのかなと。
再びリフトとゴンドラを乗り継いで下山。下りリフトの景色が気持ちいい! ゴンドラ乗り場に戻ってきた段階で時間は既に15時半、久々の山歩きだったのもあって、思ったよりも足が疲れてしまいました。
下山メシは道の駅 白馬近くの「高橋家」。家系っぽい屋号ですがTAKAHASHI-YAでなくTAKAHASHI-KE。山の後にしてはサッパリ系のラーメンでしたが味は美味しかったです。写真以外に小ライスも付けました。
五竜岳の帰りにも立ち寄ったことがある「十郎の湯」で汗を流して帰宅しました。白馬村を出たのが既に薄暗くなっていた時間だったこともあってか、お約束の中央道の渋滞は我々がたどり着く頃には解消していました。
OM SYSTEM OM-1で初登山
今回ようやくOM SYSTEM OM-1を持って山に行きました。撮影枚数は950枚程、ゴンドラで下りてきた時点で丁度バッテリー表示が赤くなっていたので(もう少し撮れる状態)バッテリー交換しました。気温はそこまで低くなかったものの(山頂で4度程度、風もあって多少冷えましたが)、連射なしで1000枚弱なので従来機よりは若干バッテリー持ちは良いかもしれませんね。
AF含めた使用感や撮影データ(画質)については今回のような使い方では、以前のOM-D E-M1 Mark IIIと正直特に大きく変わったようには感じません(笑)
EVFがようやくOLED(有機EL)になったので偏光サングラスも使えるようになりましたが、モニターは液晶のままですし手持ちのサングラスもあえて偏光タイプにしてないので(UVカットのみ)特に変わりませんね。
雷鳥がちゃんと鳥として認識されるか気になるので、アルプスエリアを歩く際は被写体認識「鳥」を常時入れておきたいのですが、関係ないところで被写体認識が反応して枠が出たりするのが少々鬱陶しかったかも。これからは山歩きの際にメインになるので、従来機との違いなども気づいたらまたその都度報告できればと思います。