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途方に暮れる 犬とよばれる でも生きてゆく

船で行く東京、伊豆大島 一泊二日①:海鮮料理が美味しい温泉宿に泊まって島内サイクリング

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7/10〜11と行ってきた伊豆大島。まずは、前夜の東京湾 竹芝埠頭からの船旅と初日の様子。


竹芝埠頭から夜行の大型客船に乗って伊豆大島へ

伊豆大島までの交通手段は船にしました。調布飛行場からの飛行機もいつか利用したいですが、それはもう少し先の三宅島(或いは新島、神津島)に行く際のお楽しみに取っておきます。

伊豆大島までの船は東海汽船が運航していて、都心からだと竹芝埠頭からの便が一般的。片道最短1時間45分の高速ジェット船と最短6時間の大型客船があって、今回は行きは夜行の大型客船、帰りは高速ジェット船を利用しました。この前夜発の二泊二日(船中一泊)プランは週末などに伊豆大島観光をする旅行客には一般的なプランのようです

土曜日の夜の竹芝客船ターミナル。23時の大型船です。その前には三宅島・御蔵島・八丈島方面の夜行便(大型客船 橘丸)もあります。

窓口にて予約していた乗船券を発行して貰います。運賃は季節によって多少変動しますが、ネット割引で少し安くなってます。東海汽船企画のツアーなどもありますが、今回は宿は別で押さえているので船のみの予約。5,650円が行きの大型客船(2等)で、7,960円が帰りのジェット船の乗船券です。∂ç


大型客船「さるびあ丸」で伊豆大島へ

時間があったので桟橋の2階から出港準備中の大型客船「さるびあ丸」(三代目)を見てみました。2020年に就航したばかりの新しい船です。本格的な船旅は初めてなので楽しみ。
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出発20分前に案内があり、飛行機のようなボーディングブリッジから船に乗り込みます。

船内は白と青が基調の塗装でめちゃキレイ。なんだか病院みたい…?

今回は「2等椅子席」を予約してみました。高速バスのような飛行機のような、リクライニングタイプの椅子が2席ずつ組になって並んでいます。利用者はこの区画で我々を含めて4人でした。

ロールカーテンで1人分のスペースを目隠しできます(並んだ2席の間も仕切れます)。荷物は横のロッカーへ。

こちらは「2等和室」。頭部分だけに仕切りが入ってます。今回はガラガラで1組1部屋みたいな感じだったので、足を完全に伸ばして横になれるこちらでも良かったかも……?

デッキに出てみました。
テーブル席ではすでに酒盛りをしているグループたち。旅慣れた釣り客多め。

離岸まで甲板作業を見学します。

23時出港、桟橋を離れるとすぐにレインボーブリッジをくぐります。しばしの東京湾夜景クルーズ。


港湾施設やガントリークレーンはつい見てしまう。羽田空港の離着陸もまだ行われていますが、望遠はGM1+LUMIX G 35-100mmしか持ってないので、この暗さと船の上では全く使えたものではない……。


東京ゲートブリッジ、まだ近くでちゃんと見たことがありません。これはなんとかGM1の100mmで。

羽田空港沖を過ぎて、徐々に周囲に見えるものも少なくなってきたので船内へ……

船内探検おじさん。

エレベーターもあります。

免許証を挿入しないと変えないアルコール自販機を体験。銘柄は4階サッポロ、5階アサヒ、だったかな?

飲料、アルコール、お菓子・おつまみ、アイスクリーム、カップ麺と充実の自販機。価格も通常です。

レストランは出港直後ぐらいまではやっていたみたい。メニューもなかなか充実。

トイレはウォシュレット(人権)。洗面所はトイレにつき1個なので、就寝前後の歯磨きなど混雑しているとちょっと気を使うかも。今回はガラガラだったで問題ありませんでしたが。

ペットルーム。ケージに入れたペット同伴での乗船もできるそう。

東京七島新聞。都民割やしまぽへの苦言なども。

貸し毛布は1枚100円。2等椅子席は結構冷房ガンガンだったので、借りて正解でした(毛布を肩まで上げて寝てました)。2等和室の場合は、2枚借りて1枚を敷布団代わりにするといいみたい。

あと就寝時は半袖のTシャツでは少々寒かったので、アームカバーを持ってきておいて良かった。

寝ます。リクライニングは写真が一番倒した状態で、寝心地は深夜バスとか飛行機みたいな感じ。健康ランドの仮眠室みたいにもう少し倒れてくれると嬉しいのだけども……。

椅子にはフットレストもありますが、ふくらはぎを支えるのみで足先まで預けられる訳ではないので、同じ体勢のままだと膝がこわばって痛くなりがち。眠りは浅かったものの、気がついたら4時間半が経っていました。

伊豆大島 岡田港

朝5時前、伊豆大島に到着。小雨交じりの曇り空です。

到着したのは島の北東側にある岡田(おかた)港。島の東岸は断崖が続いていて、港の周辺だけちょっとした谷地形で港や集落が作られている感じでしょうか。

伊豆大島に客船が発着する港はこの岡田港と元町港の2箇所あり、メインは西岸の元町港ですが風の状況によって使用される港が当日まで分からないシステム(東海汽船のサイトに掲載されます)。
本日の運航状況|伊豆諸島へ行く船旅・ツアー|東海汽船
島の宿やレンタカー屋はその辺のシステムは熟知していて、発着港への送迎や配車など柔軟に対応されるのでそこまで迷わないはず。

伊豆大島に初上陸。飛行機などもですが、このいきなり知らない場所に放り出される、ちょっと不安とワクワク感は良いものです。

ようこそ大島へ。ここは岡田港です。

新しめの船客待合所。飲料自販機は本土より10円高い程度(ペットボトルで160円)。トイレに寄ったり飲み物を買っていたら、「バスがもう出ます!」との案内の人が回ってきました。

三原山温泉行きのバス(隣は元町港行き)。到着港からの運航ですが、船の到着から結構すぐの出発でした。ターミナルにあと数分いたら置いて行かれてた(それはそれでアリだったかも……)。

新しめのバスですが後払い方式の現金のみで交通系ICカードは使えません。
バスは途中「泉津の切通し」の前を通ってくれたりして(よく分からなかったので翌日レンタカーで行きました)、大島公園を経由して三原山へと坂道を登っていきます。


大島温泉ホテルで朝食だけ食べてそのまま山を下りる

やってきた「三原山温泉」バス停。目の前には「大島温泉ホテル」

初日はここから三原山登山(ハイキング)をする予定だったのですが、小雨交じりのこのお天気、これはどうしたものか……? 三原山方面は真っ白で何も見えません。

さらにバスは1日1本のみで(7/16以降はもう1本増える)、帰りのバスは12時半過ぎまでありません。

当初の予定は大島温泉ホテルの「朝食休憩プラン」(2,000円)を利用して、朝風呂&朝食後に三原山ハイキングへ。「三原山頂口」から12時半のバスで出港地に戻って、ランチを食べて午後はゆっくり過ごすつもりですが、出鼻からくじかれてしまいました……。

初日の反省点ですが、ハイキングができなかった際のプランBも考えておくべきでした。
今更ではありますが、まず悪天候を確認した時点で岡田港からバスで元町へ移動。元町で朝食を食べ(朝から開いてる店は多少あるみたい)、その後レンタル自転車を借りて島内観光、が初日のベストな選択肢だったかなと。午前中、天気の悪いうちに「伊豆大島火山博物館」に行くこともできたと思います。

ここまで来てしまったので、とりあえず温泉に入ります。朝の5時半なのでホテルの宿泊客もいません。

晴れていたら三原山がよく見えそうな露天風呂。

温泉に入ったら朝食の7時まで何もすることがないので、休憩所でゴロゴロ。

楽しみにしていた朝食はホテルのバイキング。ブリカマ煮物は美味しかったですが、他は普通のバイキングかな(写真ぜんぜん撮ってなかった)。青唐がらし醤油を初めて味わいました。

船での早朝着から登山をする人向けのプランなので、結構天候に左右されてしまいます。要予約とのことですが、判断はギリギリまで保留しても良いのかも?
食事が終わっても三原山は雲の中。ハイキングコースとしては大したことありませんが、雨も降ってますし幸い翌日は晴れ予報なので、この日は諦めて徒歩で降りることにしました。元町までは徒歩で1時間半ぐらい……。

ひたすら舗装路を下って行きます。

島内はガクアジサイがあちこちに咲いています。

後はヤマユリぐらいしか撮るものがない(そんなことはありません)。

海が見えました。下の方は少し晴れているかも?

メジロの密猟は犯罪。この看板はあちこちで見ましたが、メジロを捕る人いるんですね。

シナジースキーム事業……

放置自転車。

伊豆大島の森の中は蝶がたくさん飛んでますが、長いレンズを持ってないこともあって、なかなか撮らせて貰えませんでした。山から下りてくる際に一番見たのはアオスジアゲハでしたが、ようやく撮れたのはこれ。アカボシゴマダラ、特定外来生物らしい。


元町でレンタル自転車を借りる

10時半になってようやく元町に到着しました。三原山は相変わらず雲の中ですが、西の方から徐々にお天気も回復して晴れ間も見えてきました。

元町では「伊豆大島火山博物館」か、バスで「地層大切断面」に行こうと思ってましたが、レンタル自転車の店を見かけたことで、ようやく自転車で島内観光することに思い当たりました。

宿泊する宿の近くにブリジストンのキレイな自転車が丁度2台並んでいた「カフェ みよし土産品店」(しまぽ通貨対応)で自転車を借りることにしました。店のご主人が親切で、丁寧に島内のおすすめスポットを始め、ランチ情報、レンタカーを使った翌日のプランの提案まで色々と教えて貰いました。結構この情報がありがたかった!

自転車を借りるとカフェのコーヒーも100円引きになって、ようやく朝からの徒歩移動がひと息付けたのですが、この辺り少しぐったりしていて全く写真がありません(笑) お店の写真も夕方のものです。

レンタル自転車で「地層大切断面」を目指すことにします。元町からは自転車で片道30分ぐらい。島の外周を走る「大島一周道路」はアップダウンがあるので電動アシストは必須ですね。

川のように見えますが「大宮沢溶岩導流堤」という、噴火時に溶岩を流す(溶岩流から街を防ぐ)沢と堤防のようです。この他にも水の流れてない涸れ沢や砂防のための建築物が島内に多い印象。この辺りは火山島ならではでしょうか。

三原山はまだ雲の中。明日は晴れてくれるといいのですが……。

元町から地層大切断面方面は全体的に上り坂中心ですが、電動アシスト自転車なら問題ありません。

「地層大切断面」の巨大バウムクーヘンを見る

伊豆大島の南西部にあり、観光ポイントとして有名な「地層大切断面」に到着。これは自然の露頭ではなく、1953年(昭和28年)に大島一周道路建設に際して山を削ったことにより発見されたものだそう。

解説。

なるほどバウムクーヘン。

高さは24m、長さはなんと630mとかなりの見応え。この地層の波打ちは褶曲(側方からの力により地層が湾曲したもの)ではなく、起伏のある地形に噴出物が降り積もったからだそう。

一度深くえぐれてからまたせり上がって行きます。

この辺りが南側の端。

地層の中に埋まった大きな岩。噴石なのか溶岩が固まった火山岩か?

駐車スペースやサイクルラックもあります。

そして反対方向を見れば海と島。

見えているのは、時早島、御井島、鵜渡根島、神津島、利島。三宅島は見えなかった……。

三原山側の雲も少し晴れてきましたが時間は既に12時過ぎ。どちらにしろこの日の天気では上に居たとしても、下りてくるまでに晴れ間がなかったようです。

元町方面の戻りの殆ど下り坂。自転車のスピード出しすぎ注意。

野増の漁港。

海が綺麗。向こうに見えるのが元町港。


海の向こうには伊豆半島も見えています。特徴的なプリンは大室山ですね。


元町の「寿し光」で寿司ランチ

自転車を借りる際にいくつか教えて貰った店のひとつ「寿し光」にやってきました。元町ではかなり人気のお寿司屋さんみたい。私達は予約なしで来てしまいましたが、ひっきりなしに予約客が訪れていたので、週末は予約をしておいた方が確実っぽいですね。ここでも、しまぽ通貨が使えました。

「べっこうずし」(唐辛子醤油のヅケを使った伊豆大島の郷土料理)を食べてみたかったのですが、同じネタばかりというのもアレなので、べっこうずし2貫(鯛)含む「しまにぎり八貫」を頼んでみました。

メニューはこんな感じ。気になる人は拡大して見てくださいませ。
お寿司もいいけど、機会があればアジフライの定食なども食べてみたい。

シャリは赤酢を使ってるのでしょうか。べっこうずしはシャリに唐辛子醤油の味が付いてますが、他はワサビを使った比較的普通のお寿司。練りがらしを使うという八丈島の島寿司ともまた違うのでしょうかね。
白身魚が多くて名前を覚えられなかった……。

なかなか美味しかったです。気になるメニューはありますが、夜は温泉宿のご飯なので少し調節しておかないと……(だから自転車で走り回るのが丁度よい!?)。

午後のサイクリング:伊豆大島火山博物館〜野田浜〜港の見える丘

食後は休憩がてら「伊豆大島火山博物館」。それなりに展示も充実してますが、お天気なのであまり長居するのは勿体ないなと途中で切り上げました。天気が悪い午前中のうちに来ておけば良かったか。

午後サイクリングは元町から海沿いの「サンセットパームライン」を北上。三原山もようやく晴れました。

海に流れ出た溶岩が固まってできた「長根岬」。小さな溶岩岬は島のあちこちで見ることができます。


かなり気持ちの良いサイクリングロードです。

ハマカンゾウの花が海沿いに咲いています。


参加した赤い岩の丘「赤禿(あかっぱげ)」。





島の北端「乳ヶ崎」が見えてきました。

伊豆大島と伊豆半島の間は航路になっているからか、大きな船をよく目にします。

野田浜。ご覧の通り、ここから先の海沿いは高い断崖となります(その向こうは岡田港まで断崖)。

断崖が崩れて地層が露出しているのでしょうか。


少し戻って…… このトンネルは大島空港(かめりあ空港)の滑走路の下。

大島空港、位置的には元町港と岡田港の中間あたり。ここから調布までたったの25分!

農産物直売所の「ぶらっとハウス」。イートインなどもあって休憩ポイントに良い感じ。

暑いのでソフトクリーム休憩。

大島牛乳を使ったソフトクリーム(400円)、うまい。

さらにそこから自転車で20分ほど移動して岡田港を見下ろす「港の見える丘」へ。丁度この日のジェット船が出港するところでした。



私達もそろそろ自転車の返却時間が迫っているので帰ることにしましょう。

元町に戻ってきました。自転車を返却。


温泉宿「ホテル赤門」に泊まり海の幸を堪能する

この日の宿泊は元町の「ホテル赤門」。自転車を借りた「カフェ みよし土産品店」の裏手、徒歩30秒の場所。

ホテルの横には名前の由来になったと思われる赤門。保元の乱の後に伊豆大島に流された源為朝ゆかりの地で赤門はその館跡なのだとか。源為朝知らんかった……。

チェックインで“もっとTokyo”の手続きなどを済ませてお部屋へ。部屋は「巴」。

隣の部屋は「義仲」ってことで、巴御前の「巴」でした。ホテル赤門のお部屋は源氏ゆかりの武将の名前などが付けられているようです。

巴は十畳の広いお部屋。トイレや洗面所も付いています。ホテルということですが、見ての通り限りなく温泉旅館な雰囲気ですね。お食事中に布団が敷かれたり、片付けられたりしている旅館システムです。

お風呂はもちろん天然温泉。ちょっとしょっぱいお湯です。

夕飯は18時15分から1階の食堂にて。海の幸がずらり。
取り敢えず手を付けたタコの酢の物がいきなり美味しい!

焼きトコブシ。ちょっと食べるのが難しいけど、肝も濃厚でうまい! お酒が進む味ですが、お料理のボリュームが凄いのでお酒を飲む余裕がありません(笑)(結局ビール1杯しか飲めませんでした)

お刺身、海鮮しゃぶしゃぶ、そして天ぷらも出てきました。天ぷらは大島の塩で。

さらに伊勢エビのグラタンと、タカベの塩焼き。なんだか定食なら主菜を張れそうなものがドカドカ並べられます。タカベ、恐らく初めて食べましたがめちゃめちゃ美味しい魚ですね!

しゃぶしゃぶ。青い葉は「あしたば」、これも伊豆諸島の名産品です。

間違いなく美味い。

さらにアラ汁とデザートにスイカ。

とてもじゃないけどご飯は食べられない…… と思いつつ、少しだけ持ってきて貰って、しゃぶしゃぶと食べたら美味しかった。満腹です。

部屋に戻って、この日が投開票日だった参院選の選挙特番を見ながらぶっ倒れていました。
そういえば午後からよく晴れていましたし、翌日も晴れ予報。もしかして夜は外に出たら星が綺麗だったかも…… 満腹で一切そんな頭はなかった(笑)

一番の目的だった三原山は翌日に持ち越しとなってしまいましたが、レンタル自転車のおかげでリカバーして楽しく過ごした伊豆大島初日。何といってもホテル赤門の豪華な夕飯が強烈に記憶に残っています。

伊豆大島1日目の行動ログ

朝のバス(黄色)、三原山から元町までの徒歩(赤)、そして自転車移動(薄い青)。