I AM A DOG

途方に暮れる 犬とよばれる でも生きてゆく

多摩川の枯れ藪漕ぎとキジ探し、チョウゲンボウのホバリング

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小さな猛禽、チョウゲンボウは目がクリっとしててかっこかわいいな。

ある日の多摩川、夕暮れ前に妻と川沿いを歩いていました。

河川敷に何かいないか見ていたところ、キジを発見しました。真っ赤なハート型が見事なオスのキジです。実は多摩でキジの姿をちゃんと見たのは初めてのことなのでちょっと嬉しくなりました。

この数日前にも多摩川河川敷のヤブを歩いていたところ、メスのキジと思われる茶色い鳥がバサバサと飛び立って、近所にキジはいるんだなぁ……と思ったばかり。田舎道を車で走っていると見かけることのあるキジ。東京近郊の緑地や河川敷にも居るのは知ってましたが、警戒心が強いのかなかなかお目にかかれません。

河川敷の遊歩道からよく見える場所に普通にいたので、やっぱりいるものだなぁ…… と思いましたが、もう少し近寄れないかと少し距離を詰めただけですぐ逃げてしまったので、やはり警戒心は強いようです。

ちなみにこのときは散歩中に河川敷のヤブを見ていたら赤い頭が動くのが見えたので、双眼鏡でしばらく見ていたら出てきました。この日は徒歩で食事に出かける途中で鳥見目的ではありませんでしたが、川沿いを歩くならと念の為持っていたM.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 IIが役に立ってくれました。持ってて良かったコンパクトな超望遠レンズ。

多摩川のキジ、実際にいることが分かったので、もう少しちゃんと探してみようと、しばらくキジを含めた鳥探しに通ってみることにしました。行ってる場所はこんな感じの枯れたヤブが広がる河川敷。中に入って行くには藪漕ぎになりますが、過去の増水で草がなぎ倒されたような場所は比較的歩きやくなっていて、双眼鏡で鳥を探しながらあてもなく歩き回ってみます。

ヤブの中は小鳥も多く、よく見かけるのがカワラヒワ。このサイズの小鳥だと肉眼では種類まで分からないぐらいの距離があったりしますが、枯れヤブの中を歩くと音も目立ちますし、近寄ろうとするとまず逃げられてしまうので、遠目に見るだけで写真は証拠写真程度と割り切った方がいいかも。


そしてヤブの中を移動していると、何度もすぐ近くのヤブの中からキジに飛ばれてしまうのです。
進行方向は先に双眼鏡で注意深く観察しているつもりでも、特にメスは枯れ草みたいな色をしているので本当に気付けない。そしていきなり5mぐらいの近距離からニワトリぐらいの鳥がバサバサ!と音を立てて飛び立つので最初はちょっと驚きました。ほんの数十メートル移動する間に4度もキジに飛ばれてしまったこともあり、飛んでいった先の距離を考えると全て別の個体だと思われ、思いの外に数もいるみたい。でも脅かせてごめん。

そうこうする中、ようやく遠目に見つけたキジ。大きな水の溜まりの50m以上離れた対岸ということもあり、さすがに写真では霞んでしまいますが、紫っぽく光っているのが見えて双眼鏡を覗いたらキジでした。距離はどうしようもなくても、少しでも角度のいい場所を探そうと横に少し移動したところ……

突然そそくさと立ち去ってしまいました。手前のオオバンやキジバトなんてこちらに気づいてすらいないような様子なのに、やはりかなり警戒心が高いみたい。ただし、個体数自体は多そうなので、足繁くフィールドに通っていれば見ること自体はそこまで難しくないのかもしれませんね。

スズメとカワラヒワが混ざってる。

スズメの木。

ムクドリ、ツグミ、スズメの地味鳥三羽(失敬)。

ハシブトガラスとハシボソガラスの見分けが相変わらずよく分かりません。

ホオジロもよく見ます。飛んでる虫の動きに合わせて顔が動いている。

おっとっと、という感じで枯れすすきに止まったのは

ホオジロのメス。オスより顔の色が薄いのですね。モズと同じパターンね。

そんなモズ。双眼鏡で鳥がいるのは見つけたけど写真を拡大するまでよく分からなかった。

メスのモズを見たときは高確率で近くにオスもいる。

別の日、またこんなヤブの中を観察していると。

いました、キジ発見。警戒心強いくせになんでこんない目立つ顔をしているのか。

ハート型の開いている方が顔の正面。ということでこれは振り返っています。1枚目はトリミングしていますが、実際は1120mm相当の超望遠レンズでようやくこれぐらに写る距離です。もちろんここから少しでも近づこうものなら速攻で逃げられます。

最初はやっかいに感じていた枯れ草のヤブですが、同じ河原でも植生などに変化があって面白い。

この季節でも緑色の葉を付けているのはヤナギの一種? タチヤナギでしょうか。


川が増水した際に流されてきて木に巻き付いてできたと思われるカヤや小枝の小山。この中から小鳥が出てきたり上に止まったりします。

こんな感じ。アオジ。

春から夏に掛けてはヤブが濃くなって今よりより立ち入るのも難しくなりそうなので(鳥を探すのもさらに難しく)、今のうちに歩いておきたい。

この小さな水溜りに近づいたとき、逃げていくキツネを見ました。多摩川のキツネ、なかなか見ることができなかったけどやっぱり居ますね。次は写真の残せるタイミングで出会えますよう。

そんな枯れ草ばかりのヤブの中でピンクの花を咲かせていたハナモモの木。


住宅地の中を流れる多摩川の河川敷、この中にどれだけの野生動物が居るのでしょう。

ツグミ。

ジョウビタキ、まだいます。

さえずり中のホオジロ。

いい感じの角度に……

少し移動した後、近くに止まってさえずりはじめたホオジロ。同じ個体かな?

この日のハイライトは帰りかけた際に河川敷から飛び立った小型の猛禽類ぽいシルエット。風に乗ってぐんぐんと上昇していくその姿をカメラで追いかけるとチョウゲンボウでした。

風を受けてホバリングしながら上空に静止するチョウゲンボウ。

小さいながらも大きな目と立派なクチバシ。糸が張った凧のように空中静止しています。

動画で撮るのを忘れたので連写をGIFアニメにしてみました。

これはトビ。

さて、枯れヤブの中を歩いていると厄介なのが、様々なひっつき虫(衣類にくっつく植物の種子)。

特にコセンダングサはフリースのような素材はもちろん、すべすべしているソフトシェル素材だろうと容赦なくくっついてきます。ソフトシェルならはたけば簡単に落ちてくれますが、靴の隙間に入ったり靴下についてしまうとチクチクして困りもの。


今まで散歩の際は歩きやすいトレッキングシューズを愛用していましたが、ヤブに入る際はやはりゴム長靴だなと足元を変更したら、やはり断然快適なので以後は長靴に切り替えることにしました。

やっぱりヤブには長靴最強だな…… と調子に乗って歩き回っていたら、何かに引っ掛けたのか早速破けていました。安物はダメですね(補修テープで塞ぎました)。

ヤブの中はトゲも多いですし(↓のガビチョウが止まってるバラ、枝も固く、目元ぐらいの高さにもトゲがあってとても怖い!)踏み抜きもないとは限りません。今のゴム長は靴底もペラペラで頼りないので(インソールは使ってないSUPERfeetに入れ替えてる)、もう少し頑丈なゴム長を手に入れた方がいいかも。

あとはカメラもすぐこんな感じになってしまう。防塵防滴とはいえズーム伸縮の際には気を付けているつもりですが、移動に夢中になるとついレンズを伸ばしたまま行動してしまいますし、こまめに拭き取るようにはしていますが、傷や汚れについてはもう仕方がないと諦めています。

全然関係ないですが、冒頭と同じ日の夕刻。花粉や黄砂が飛ぶようになって空気は霞みがちで晴れていても富士山が見えない日が多いですが、よく見えたらうっすらと富士山のシルエットが見えていました。