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途方に暮れる 犬とよばれる でも生きてゆく

週末多摩川さんぽ、是政橋〜稲城大橋、大丸用水堰と多摩川両岸の水再生センター

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週末に多摩川を散歩した記録です。多摩川の左岸を是政橋と関戸橋の間あたりから稲城大橋の少し下流まで。先日の大雨後の更新では載せていなかった大丸用水堰周辺の様子など今回は記録しています。

大丸用水堰(現在は撤去されて床止め工に)は最近立て続けにブログレポートしたここです。


是政橋から見た右岸側の低水護岸沿いを流れる多摩川。南武線、武蔵野線鉄橋の上、左岸側ではまだ工事が一部続いていますが、ぱっと見は以前と何も変わらない多摩川の姿に戻っています。

いきなり写真のお天気がガラリと変わりましたが土曜日午前中の郷土の森バーベキュー場前。この日は前夜から降り続いた雨が昼頃まで残り、この時点でも小雨が降っています。5月2日の大雨で大丸用水堰周辺の状況がかなり変わったこともあり、再びの雨ということでその後の様子を確認しにきました。

昼過ぎに掛けてに雨は止む予報でしたが、バーベキュー場は大胆な場所取りがされていました。帰りに見たら大学生ぐらいのグループが集団でBBQを行っていました。

大雨による増水で水路になっていた低水護岸沿いは再び空堀となっています。以前のにようにここを常に水が流れるようになるまでは、かなりの大雨で上流側の澪筋の変化が必要でしょう。

前回低水路内に貼られていた工事エリアのロープは撤去されていました。ということで大雨後に土砂が流れ込んだり流出が発生した大丸用水堰の様子を改めて確認していきましょう。

大きな石がゴロゴロした河原ですが、よく見ると完成したばかりの床止め工(以前の大丸用水堰を撤去して設置)です。増水した多摩川の流れにより、一晩で床止め工のかなりの部分を土砂が覆ってしまいました。

増水した際に流れが強かったと思われる低水路内は、水の流れにより川底が掘られています。ちなみに右岸に見えている白と水色の建物は、稲城市にある下水処理場「南多摩水再生センター」です。後でまた登場?するので存在だけは覚えておいてください。


左岸側の魚道周辺も土砂に覆われています。

魚道内にもかなりの土砂が流れ込んでいますが、今後この魚道は魚道としての役割を果たせるのでしょうか。水の流れがあれば、土砂が溜まりにくい構造なのだとは思いますが。


浅瀬でビチビチしていたコイの死骸が数か所にまとまっていました。鳥の仕業か子供がやったのか?

右岸側から見た現在の大丸用水堰(床止め工)。次の大雨まではこの状況が続きそうです。


右岸方面に移動します。

4月中まで魚道の横に工事の作業道のように盛られていた土砂が流されて、床止め工の上流側とは切り離されてしまった下流側の中州へ行ってみます。大雨直後よりは水量が減ったので、長靴なら右岸側の魚道に近いところまで床止め工の上を歩けます。

右岸側の魚道と床止め工。魚道の上にはアオサギ、奥に見える建物はクリーンセンター多摩川。

さっそく魚道の上に流木が引っかかっています。以前の堰を撤去したことで床止め工の高低差はかなり小さくなり、魚道を使わなくても床止め工の上を上れる魚は多そうに見えますが、やはり休み休み上れる魚道でないとダメな魚もいるのでしょうかね。ただし魚道の最上段は一番難易度が高そう?

中州。新しいキャタピラの跡が見られるのでGW後に工事車両が入っているようです。この付近の工事は終わっていますが、河川敷のあちこちに散らばっていた資材ゴミ(GW明けもしばらくライブカメラに写っていました)がすっかり消えていたので、この一週間ぐらいの間に片付けられたのかも。

5月7日にライブカメラを確認した際の写真が残っていましたが(下左)、床止め工の上に散らばっている黒いゴミが現在(下右)は消えているのが確認できます。

多摩川:大丸用水堰下流/東京都府中市是政6丁目 (左岸) | 京浜河川事務所 | 国土交通省 関東地方整備局

現在も工事が続く是政排水樋管流れ込みの左岸〜下流部分。帯工の左岸側で続く低水護岸の工事もあと1ヶ月ちょっとで終了するはず?


帯工のコンクリートブロック、こうして見ると意外と真っ直ぐ揃ってないですね。

中州といっても左岸側とは長靴でも渡れそうな浅瀬を越えるだけなので、工事用の車両や重機であれば問題なく行き来ができるのでしょう。流石に人力で巨大な資材ゴミを収集したとも思えませんし。


中州側から見たバーベキュー場方面。

右岸の帯工。

大丸用水の沈砂池(?)から余水を多摩川に戻す水門。以前の低水護岸は奥に見えているコンクリートで、手前が新しいもの。水門からの出口も延長されています。

白い水が流れているのが南多摩水再生センターの放流口と、奥に見えるのが三沢川分水路の吐出口。

この中州も徐々に侵食されたり、大雨が続いたら自然な浅瀬や中州になるのでしょうか。



追記:記事の更新後、ライブカメラを見ていたら中州部分が小さくなっているように見えたので確認しに行ってみたところ、2台のトラックが何度もピストンしながら土砂を運び出していました。


浅瀬も問題なくトラックが渡って行きます。


左岸側に積み上げられた土砂も最終的には消えるのか?


土砂を撤去した部分は既に水溜りが浮き始めていますし、更に掘り下げるのかあとは自然の力に任せるのか…… 工事終了からこの夏でどこまで姿が変わって行くか楽しみです。

では、床止め工の上に戻って……

この正面左に掛けて発生していた流れも干上がってしまいました。

上端がはっきりしない水の流れが砂利の下から始まっています。

右岸の流れと緑地になった中洲の間を上流へ。

緑地の中。キジの声が聞こえたので入ってみましたが、見事に逃げられた上にヤブが深く歩きづらい(というか雨なので濡れる)ので諦めます。

普段から少し水に使っている浅瀬は石がヌルヌルなので長靴だと歩きにくいんですよね。

色の違う石。砂岩?粘土? 長靴の底でも削れる柔らかさ。


この切り立った中洲の崖は工事の際にパワーショベル等で澪筋を整備した際のものでしょうか。

右岸寄りを流れる多摩川。


中洲の木。

野鳥観察小屋がある大栗川と多摩川の合流点が見えてきました。


帯工と新しい大丸用水の取水口。

大丸用水の取水口にゴミが溜まっていました。今月頭の大雨では手前の柵を水位が越えたのでしょう。

増水時に水が左岸方向に流れた跡。大雨後は巨大な湿原のようになっていました。

右岸の低水護岸から低水路に下りるスロープも大雨で一部が流されましたが、応急処置されたようでキャタピラの跡が付いていました。


スロープから低水路の中に降りていくキャタピラ跡。この付近も流されてきたらしき資材ゴミのパイプが大量に散らばっていましたが、やはり雨の前に回収されたようです。

スロープ下のプールには大雨の際にかなりコイが供給されて取り残されているようです。

空堀の手前で水は切れていました。

それでは是政橋へ。

是政橋まできたら突然晴れました……なんてことはなく翌日です。

数ヶ月前はコンクリートブロックだらけだった河川敷も徐々に緑に飲み込まれつつあります。

この緑地、しばらく見ているだけでも木々の間を鳥が飛び交ってかなり動物がいそう。

緑地の際も水が流れたり干上がったり。

是政橋を折り返し。猛禽が見られるのを期待しましたがトビと遠目にチョウゲンボウを見ただけでした。

是政橋下流側の緑もいい感じに茂ってきました。

稲城大橋。

東京都庁の間に東京スカイツリー。

建物の隙間から東京タワー。左手に見えている赤いラインが入った建物は府中市や国分寺市の下水を処理する下水処理施設の「北多摩一号水再生センター」、こちらも後で登場します。

たまリバー50キロ。

府中多摩川かぜのみちの通行ルールは相変わらず慣れません。あと週末はロードバイク集団が横波で横並びになって走行してたり、すごい速度で飛ばしまくってる人もいて、遊歩道のどこを歩くにしても恐怖です(危ないので舗装の外を歩いてた)。車みたいなスピードを出すなら車道を走って欲しいな。

思いの外気温が上がってきてエネルギー切れになりそうだったので、行動食を買いに西武多摩川線の競艇場前駅横のローソンへ。多摩川散歩の際は補給とトイレの場所を調べておくのがオススメ。

多摩川かぜのみちは爆走自転車が恐いので川に下りてきました。

対岸は稲城北緑地公園。この辺りは両岸キジ天国。

さて、散歩の際には水分補給と合わせて欠かせないトイレですが、いつもこの辺りを歩く際に利用させて貰っていた小柳公園のトイレが最近何者かによって破壊されてしまったそう。住宅地に隣接した公園で、新しくてキレイなトイレだったのに一体誰が……。
小柳公園南側トイレの破壊行為について 東京都府中市ホームページ


公園併設のテニスコート、小柳町運動広場(北多摩一号水処理再生センターの屋上を利用した広場)を始め利用する人も多いトイレなので使えないのは不便ですし、何よりこのような行為は理解不能で許せません。

対岸の稲城市側同様にキジ鳴き声がよく聞こえる草むら。

そして稲城大橋へ。

稲城大橋を越えた先にある北多摩一号水門。

左の壁から勢いよく流れているのが北多摩一号水再生センターの吐出口。この水門から流れ出ている水の全てが、下水処理場の処理水という訳でなく、複数の流路が合流しているようです。

こちらのブログを拝見すると、トンネルの奥からは府中用水の名残りである暗渠を流れた水が府中本町方面から流れてきているようです。府中用水の暗渠はかなり複雑で奥が深そう。

ではこの右側のトンネルは一体どこから……。

水門の奥に稲城大橋と中央道の稲城インター入口が見えています。

北多摩一号水門からの流れ込みと多摩川合流点。処理水とはいえそれなりに下水の臭いがします。帯工の上はいつもバス釣りをしてる人の姿が見られます。排水の流れ込みって小魚も多いんですよね。

飛び立ったサギの群れと多摩川原水道橋、多摩川原橋。

多摩川の対岸には多摩丘陵の南山。東京ジャイアンツタウンのフェンスや日本山妙法寺の多摩仏舎利塔が見えています。

稲城大橋を渡って南武線の駅を目指そうか迷ったのですが、押立町のセブンイレブンにシェアサイクルのステーションがあったので自転車で帰ることにしました。途中の押立神社。先日のくらやみ祭では押立町の山車も見ましたね。


そして玉川通り沿いの北多摩一号水再生センター入口。この前はよく車で通りますが、自転車だったので少し立ち止まってみました。

「多摩川をはさんで2つの水再生センターを連絡官で結んでいます」、そうなんだ!

府中市の北多摩一号水再生センター(多摩川右岸)と稲城市側の南多摩水再生センター(多摩川左岸)、それぞれ地上から20〜30メートルの深さに、直径3.5メートル、長さ3,300メートルの連絡管が通じていて、災害時のバックアップ機能を持たせているのだとか。

この他にも多摩川を挟んだ6箇所の水再生センターがそれぞれ連携していて、全ての連絡菅が完成したのは2015年と比較的最近のことのようです。
北多摩一号水再生センター|水再生センターマップ|東京都下水道局
南多摩水再生センター|水再生センターマップ|東京都下水道局
北多摩一号水再生センター・南多摩水再生センター間連絡管│実績・事例│前田建設工業株式会社
連絡管を活用した多摩地域の安定的な下水処理と効率的な事業運営(206KB)PDF(国土交通省)

どちらも多摩川散歩の際にはよく見る施設ですし、普段の生活でも実際にお世話になっている水再生センターなので、機会があれば見学とかしてみたいですね。