多摩川の羽村取水堰を訪れた日、続いて上流にある「小作取水堰」を見に行きました。

自転車で羽村取水堰から小作取水堰へ
小作取水堰は羽村取水堰の上流約2kmの地点にある取水堰です(多摩川河口から53.9km付近)。

この日は2つの取水堰の移動のため、車に自転車を積んできました。先日買い替えた自転車が車に積めるか気になって試したところ(錆だらけの古いママチャリでは試す気にもならなかった……)、リアシートを倒した状態でフロントシートを動かすことなくいい感じに収まりました。自転車の重量がカゴ込みで17kg近くあるので、リアドア側から引っ張ったりなどもありますが1〜2分もあれば積み下ろし共にできます。

ということで奥多摩街道を自転車で10分弱走って、住宅地の中にある小作取水堰の入口に到着。小作取水堰、車では近隣に駐車スペースがありませんが、自転車ならばエントリー可能。

坂を下ると羽村取水堰の左岸側にある広場に出ます。

なんと小作取水堰の上「小作堰管理橋」は歩行者、自転車の通行が可能です。多摩川には大きな取水堰が下流の調布取水堰(丸子堰)から上流部まで8箇所ありますが(大丸用水堰は改築により既に取水堰とは言えませんが)、その中で堰の上を歩いて対岸に渡ることができるのは小作取水堰だけです。
(TRM)多摩川の主な構造物【堰】 | 京浜河川事務所 | 国土交通省 関東地方整備局


広場にあった小作取水堰の案内イラスト。洪水吐ゲート4門、土砂吐ゲート1門、魚道は左岸と右岸側に2箇所、管理橋の長さは193.14m、完成は昭和55年(1980年)なので、江戸時代から存在する羽村取水堰(コンクリート造への改築も明治〜大正)に比べたらかなり新しい取水堰です。

取水目的は東京の上水道のためで、羽村堰からの山口貯水池への導水(羽村線)を補完すべく、新たな導水路(小作・山口線)のために作られたのが小作取水堰。ちなみに多摩川8基の取水堰のうち、かんがい用水への取水を目的としてないの蛾はこの小作取水堰と、現在は工業用水のみの取水となっている調布取水堰です。

小作取水堰の取水口と沈砂池
まずは左岸側にある取水口の設備から見ていきましょう。手前にゴミ避けのスクリーンのある取水口から取り入れた多摩川の水は……

3門の巨大な樋門ゲートを通り……


隣接する巨大な沈砂池に送られます。

取水堰の本体だけでなく、この沈砂池が見られるのも小作取水堰の魅力でしょう。

いやあ、かっこいいですね。この沈砂池だけで大量に写真を撮ってしまいました(笑)

最奥のゲートから導水路(小作・山口線)で山口貯水池に流れて行きます。

後ほど敷地外の反対側から見た沈砂池の様子。沈砂池から滝のように流れる水が見えます。

小作堰管理橋から小作取水堰を見る
続いて小作堰管理橋を渡っていきましょう。

堰の上に5つ並んだ機械室、左岸側の1つ目が一番大きく「門扉操作室」となっています。

門扉操作室の下にある左岸側1つめのゲートは土砂吐ゲート。


2つめからは洪水吐きゲートが1号から4号までの4門です。


ゲート上にある機械室ごとにプレートが取り付けられています。2〜4号ゲートも内容は同じ。

いかにも機械室な窓の中。

多摩川上流側。正面に見えている橋は「多摩川橋」、重なって見えるアーチ橋は「友田水道橋」。ここから先(上流)の多摩川は大きなカーブが連続するようになり、いよいよ上流部に入ります。

右岸側の魚道。


右岸の「小作堰“管”理橋」プレート。1文字抜け落ちてます。

右岸側からの小作堰管理橋と連続する機械室。

多摩川下流の風景。澪筋が見えなくなっている先で左側に大きくカーブして羽村取水堰です。

左岸側、土砂吐ゲートの出口と左岸側魚道。河川敷に下りていくスロープには入ることができません。


羽村取水堰と連続しながら、全く趣の異なる小作取水堰。おもしろかったです。

さて、堰の左岸側から見た上流方面ですが……

多摩川橋、友田水道橋の向こうに見えるのは圏央道。日の出ICと青梅ICの中間地点あたりです。

小作取水堰管理所、多摩川橋から小作堰管理橋の右岸へ
それでは再び右岸側から住宅地へ。

クラシカルな消火設備。「小作本町町内会」と記されていて、近くには小作本町会館もありますが、周辺の住所は羽村市羽西で「小作本町」「本町」という住所は存在しないみたい?

こちらは「小作取水堰管理所」、横に回り込むと沈砂池が反対側から見えます。


自転車でやってきたのは「多摩川橋」。

小作取水堰を上流から一望できます。

一見するとダム湖のような雰囲気ですが、流木や小島のような中洲もあって実際にはかなり水深は浅そう。


先ほどまで向こうからこちらを眺めていました。

奥多摩街道からは外れていますが、ロードバイクで走っている人をチラホラ見かけます。もう青梅の手前あたりですし、奥多摩湖までは30kmちょっと。どこら辺まで行ってきたのでしょうね。

多摩川橋の上流側へ。橋名板のデザインが面白い。

多摩川橋の歴史が記された碑がありました。かつては「友田の渡し」があり、大正初期に鉄索を貼った籠の渡しとなり、大正9年(1920年)に吊橋が架けられたそう。現在の橋が完成したのは1987年。

友田水道橋と圏央道。

多摩川右岸の滝山街道に出て、今度は小作堰管理橋の右岸側に繋がる入口にやってきました。

右岸側からも小作取水堰を見て、再び小作堰管理橋を渡って奥多摩街道を戻りました。

羽村取水堰手前のセブンイレブンで休憩して水分&軽いエネルギー補給。たいした移動はしてないので疲労はありませんが、とにかく暑さが半端ない。最近手に入れたタイガー魔法瓶の600mlボトルが活躍しています。


目的だった2つの取水堰を見たのでそのまま帰ろうと思ったのですが、多摩川沿いを少しブラブラしていたら、気になる水路(羽用水)を見つけて再び羽村取水堰まで戻ることになってしまいました……。




