今年も多摩川でのキジ見の最盛期!?がやってきました。ここ数日の間に見たキジたちです。

昨年、多摩川の河川敷に暮らすキジの存在を知り、以前から好きなライチョウと同じキジ科の野鳥ということもあり(高山で暮らすライチョウと生態は違うところもあれば共通点もあるようです)、以来定期的に観察、撮影を続けています。日本の国鳥として知られるキジですが、こんなにも派手な体色の鳥が(オス)、東京の住宅地から道を1本隔てた河川敷にたくさんいるなんてそれまで全く知りませんでした。

多摩川のキジが暮らしているのは河川敷にあるこのような草むらの中。恐らく一年を通じて同じエリアで暮らしているはずですが、この一年間多摩川でキジを探してみて、今の季節が最も見やすいと感じています。

その理由ですが、まずはこの時期のオスのキジの習性。繁殖期を迎えたオスのキジは自分の縄張りをアピールするために、しわがれた「ケン、ケーン」という甲高い鳴き声で鳴き、その際に首を伸ばし、両翼を広げてバタバタと羽ばたく「母衣打ち」と呼ばれる行動を頻繁に行います。次の動画は、昨年多摩川で撮ったもの。
今年のGWは立山のライチョウは諦めて多摩川でキジ観察。
— OKP (@iamadog_okp) 2025年5月3日
ホロ打ち3連続。普通1回やると数分空くけど、このオスはこの前にも3連続で鳴いたのでしばらく様子を見ていたら再び! これは打たれますね😂 pic.twitter.com/R6Hb5iK9Ss
母衣打ちは草むらの中や、歩きながら突然行うこともありますが、このようなお立ち台と言えそうな周囲よりも高くなった目立つ場所で、母衣打ちを行うオスの姿を頻繁に目にします。

縮こまっていた体を起こして、首を伸ばし、母衣打ちに入る様子はなかなかコミカルで観察していると「そろそろやるな」という瞬間が分かるようになります。また、「ケン、ケーン」と鳴く際は瞬膜(まぶたとは違う半透明の膜)を閉じるので、写真で撮ると白目を剥いての絶叫感があって個人的に好きな一瞬。

母衣打ちを連続写真にするとこんな感じ。草むらに潜んでいるキジは頭や体の一部しか見えないことが多いのですが、母衣打ちをすると尾羽根まで高く持ち上がり、しばらく全身の姿を見られることが多いです。






このキジは母衣打ちを追えて草むらに戻っていくところ。なんとか草の隙間から見えていますが、これがあと1か月もすると草むらの背丈が倍以上となり、一部のお立ち台キジを別にすると鳴き声は聞こえども姿が見えない状況ばかりになってしまいます。これが今がキジ見の最盛期だと思う大きな理由です。

かなり遠い場所にキジを発見。これだけ体を草むらから出しているとすぐ母衣打ちしそう。

やりました。と思ったら、早足に去って行きました。

どうやら犬の散歩が近づいてきたのに気づいたみたい。こんなに目立つ行動をしているのに、人の気配に気づくとすぐに隠れてしまう。今までキジの存在に気付いてなかったのも、この警戒心の高さ故でしょう。

別の日。今まで見たことがない場所に止まっていたキジ。人工物とキジの組み合わせを見たのは自分の観察エリアでは初めてかも。回り込んで観察しようかと思いましたが、先行者の方がいたのでやめておきました。

鳴き声が聴こえた方を双眼鏡で探すと菜の花が咲く藪ドームのお立ち台にいました。多摩川のキジの縄張りはかなり狭いようで、同じ場所から3〜5羽のキジの鳴き声が聴こえることもあります。

今度は低水路側とは反対から鳴き声が聴こえたので振り返ってみると、堤防下の護岸コンクリートの上にいました。河川敷(堤防の内側。高水敷や低水路を含む)にならどこにでも出没するキジですが、人や自転車が常に居る堤防の近くにいることは少ないと思っていました。

こちらのキジはつがいでした。

地面をついばみながら堤防の斜面の上を歩くつがい。

オスは精悍な顔つきですが、メスのキジは目がくりくりしていて可愛いです。

オスとメスの両方の顔と体が見える瞬間がなかなかありません。

このキジ夫妻、どんな場所に居るのかと言えば、多摩川サイクリングロードが走っている堤防のすぐ横。

イタドリの葉の陰に身を潜めたりしながら、人の暮らしの数メートル横に真っ赤なハートマークを付けた派手な顔の生き物が暮らしてます。里山や田畑の多い場所ではもっと身近な鳥だとは思いますが、まさか東京を流れる多摩川がここまでキジ天国だったとは。

堤防を歩く人のすぐ近くにメスがいるのが分かるでしょうか(写真中央の少し下側)。オスに比べると地味なメスは完全に保護色で、観察をしていても一瞬目を離すと見失ってしまうほど。

なんとなく堤防上の人を見ているようにも見えるキジ。観察者(私)の気配に気づくと数10メートル離れていても、すぐに身を潜めるか凄い勢いで逃げてしまう(キジは走るのめちゃ速い!)キジですが自分たちを意識してない人間が近くを通り過ぎてもあまり気にしていないのか?

そしてこんな目立つ場所で母衣打ち。

警戒心の強い野生動物の行動としては矛盾しているようですが、まさにキジも鳴かずば撃たれまい。

どや。

このキジ、離れた場所から観察をしているこちらに全く気付いてないということはないと思うのですが、不用意に近づかない限りは逃げることなく観察させてくれました(といっても撮影しているカメラのレンズは1120mm相当の超望遠を使い、双眼鏡で観察する距離です)。

それでも普段は遠くから双眼鏡で草むらの隙間に見え隠れする姿を観察していることばかりなので、久々に全身を見せてくれるキジに遭遇でき、楽しいひとときでした。

夕日に向かって母衣打ち。

バサバサによって周りの草の花粉?が舞ってます。

草むらの中をこのように姿勢を低くして歩かれると全く見えないんですよね。

足上げ。

西日で目が金色に光ってます。とても美しい鳥だと思います。

今週のお題「シーズン開幕」
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