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途方に暮れる 犬とよばれる でも生きてゆく

春の富山県・立山 室堂で過ごす・見る・登る・食べる

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今年も4月15日に北アルプスを横断する、立山黒部アルペンルートが開通しました。
毎年のように訪れている春の立山室堂。今年はまだ計画を立ててませんが、できれば行きたいと考えています。

行く度に数本のブログ記事を書いていて、情報がかなり散らばってしまっているので、立山登山やライチョウの観察、雪の大谷、富山グルメ等々、春の立山情報をまとめてみました。
とりあえず思い付く順にざっとまとめてみましたが、少しずつ加筆や修正していく予定。

はじめに

自分が立山に行くのは登山が目的ですが、今回は登山をしない人向けの情報もまとめています。
室堂ターミナルの周辺以外は、雪山登山の対象となるエリアになります。登山届の提出や雪崩対策の装備携行のルールもあるので、登山者の後を付いてむやみにに入山対象区域に入らないよう気をつけてください。

ライチョウ観察が目的の場合も、基本的には指定された遊歩道からは外れない。地獄谷方面は火山ガスが発生しているため立入禁止ですし、積雪があって植生に影響がないと判断できる場合にしても、残雪期は踏み抜きや場所によっては雪崩の危険もあるので、その判断ができないならば立ち入るべきではないでしょう。

6月頃の立山室堂観光については以前こんな記事も寄稿しているので、よかったら参考にしてください。

アルペンルートの混雑について

4/15の立山黒部アルペンルート開通から2週間弱でゴールデンウィークに入ります。訪日観光客も再び増えていることもあって、長野の扇沢、富山の立山駅どちらからのスタートする場合もこの時期、特に休日はそれなりの混雑が予想されます。
可能であれば事前にWEBきっぷを予約しておくことをオススメしますが、連休にかけてすでに埋まり始めている日時もあるようです(完全予約制ではないので、残席なしでも現地で乗れない訳ではありません)。
WEBきっぷホーム | 立山黒部アルペンルート

長野県の扇沢駅と富山県の立山駅

扇沢と立山にある駐車場も台数が限られているので、やはり混雑が発生します(駐車場が埋まると少し離れた場所からのシャトルバス輸送となります)。朝からのスタートを狙うなら、なるべく早く行くに越したことはありませんが、我が家は初日は移動日と割り切って、毎回午後からのスタートにしています。昼を過ぎるとアルペンルートを通過した人が帰り始めるので駐車場に空きも出ますし、混雑も落ち着きます。
スケジュールに余裕がるならば、午後のスタートを検討してみるのもありでしょう。

日帰りよりも宿泊で

立山黒部アルペンルートは途中休憩なしの乗り継ぎのみでも全行程で3〜4時間掛かります。朝いちでアルペンルートに入って雄山登山をしての日帰りなども不可能ではないのですが、ただでさえアルペンルートの混雑する時期に、室堂観光をしたり食事の時間まで考えたら、日帰りはあまり現実的ではないでしょう。

今から室堂周辺の宿が取れるかは分かりませんが(山小屋タイプの宿は一部空きもあようです)、室堂でじっくり写真を撮ったり、ライチョウを観察して過ごす場合は宿泊は必須だと考えましょう。

雷鳥沢キャンプ場でのテント泊は可能ですが、雪上のテント泊になるので経験や装備のない人には難しいでしょう。テント場までの道も積雪量(除雪状況)にもよりますが、ほぼ雪道で徒歩1時間弱かかるので、雪山登山の経験や装備のない人はそれなりの覚悟が必要です。

私は室堂周辺の宿で泊まったことがあるのは「みくりが池温泉」と「雷鳥荘」。どちらも秋ですが、宿泊レポートを書いています。日本最高所の天然温泉にも入れますし食事も美味しい宿なので、どちらおオススメです(ただし、旅館やホテルというよりは山小屋のルールに近い宿になります)。

雪の大谷

高原バスが走る立山有料道路を除雪した際にできる高い雪の壁が「雪の大谷」。立山高原バスの車内から眺めることもできますし、室堂ターミナルから徒歩で見に行くことができます。

15時半までであればいつでも入れますが、午後から徐々に天候が崩れることも多いので、室堂到着時に晴れていたら真っ先に行ってしまうといいでしょう。また一旦、室堂ターミナルから外に出てしまうと、雪の大谷に行くためにはターミナルの1階まで戻る必要があります。

立山から見る雪の大谷

室堂での食事

連休中の室堂ターミナル(ホテル立山)はひっきりなしに長野側、富山側からの観光客が運ばれてくるので(また出発する人もいるので)、常に混み合っている状況です。
到着時に室堂ターミナル2階のレストラン立山にすぐ入れるようなら、空腹ならすぐ入ってしまうのがいいでしょう。朝早い立山・室堂スタートならまだ空いてることが多い気がします。

それ以降の時間帯だとタイミング次第なので、1階の立山そば(ここも混みがち)か、事前にお弁当やパンやおにぎりなどを買って持参しておくのが確実です。

室堂ターミナルから徒歩(雪道)15分ほどの「みくりが池温泉」に行けば、朝8時半から営業している「喫茶みくり」(ピザ、厚切りトーストなど)、11時からはレストラン(定食や麺類など)も利用できます。混雑を避けたいならみくりが池温泉まで行くのが断然オススメです(飲食利用は基本的にいつも空いてる気がします)。

ライチョウを見たい、撮りたい

まだ冬毛が残る天然記念物のライチョウの観察を目当てに、室堂を訪れる人も多いと思います。
ちなみに全身が真っ白な冬毛のライチョウが見られるのは、例年アルペンルートの開通直後からしばらくの期間のみ。GWに入る頃には徐々に羽の色が変わり始めています。

登山が目的ならば山の上でライチョウを見られる機会もありますが、室堂平だけでライチョウを探したい場合、やはり足と目を使って探すことになります。人が集まっている場所にはたいていライチョウがいるので、それを探すのもアリですが、まだ誰も見つけていないライチョウを双眼鏡で探し出すのも個人的にはとてもワクワクできる体験だと思います。

そんなライチョウを観察する際に知っておきたいルール。環境省監修の「ライチョウ観察ルールハンドブック(PDF)」はぜひ事前に一読しておきましょう。「ライチョウに近づき過ぎない(ハンドブックによると5m以上離れる)」「繁殖地であるハイマツ帯に踏み込まない(植生保護の意味でも)」「先に観察してる人がいる場合は邪魔をしないよう」など最低限のマナーは守りたいものです。

ライチョウ目当てで初めて室堂を訪れる人は、いきなりフィールドに出る前に室堂ターミナル隣の「立山自然保護センター」に立ち寄ってみるといいかも。ライチョウの目撃情報も集まっていますし、様々なアドバイスも聞けると思います。4/29からは富山県認定のナチュラリストによる無料の自然観察ツアーも開催されるので、利用してみるのもいいでしょう。

ライチョウを撮影する場合ですが、焦点距離200mm程度(35mm判換算)のレンズでも十分な距離で出会えることもあれば、より長い望遠が欲しい状況もあります。野生動物と一定の距離を取ることを考えたらできれば300mm以上の望遠レンズは用意しておきたいかも。自分の経験だと200〜600mmぐらいの焦点距離があると、離れた場所にいるライチョウの撮影にも対応できます。

あとは双眼鏡。距離の離れたハイマツ帯に潜むライチョウを探す場合、双眼鏡があるとないとでは大きな差があります。例え撮影には適さない距離でも、双眼鏡でライチョウたちの姿を観察しているだけでも立山に来た価値を感じられると思います。倍率は6〜8倍程度で視野の広いものが探しやすいと思います。


立山登山について

残雪期の北アルプス3000m級の登山になるので12本爪アイゼンやピッケルを使った雪山登山の装備、経験が必須です。GW前後は天候変化により雪の状態も一定ではないので、前年の情報がそのまま当てはまるとは限りません。余裕のある計画と十分な装備を備えて立山登山を楽しんでください。

また、積雪期である4月、5月、11月に立山の入山対象区域に入る場合は、入山届の提出、雪崩ビーコン等のアバランチギアの携行が呼びかけられています。
入山ルール | 立山室堂 山岳スキー情報
一般登山ルートを歩くだけならビーコンは必要ないと考える人も一部にいるようですが、過去登山者の巻き込まれた雪崩事故も起きていますし、中央アルプスの千畳敷カールのような誰もが登るような雪山ルートでも雪崩は頻繁に発生します。雪山登山をする以上、ケチっていい装備ではないでしょう(雪崩ビーコンは立山駅などでレンタルもあります)。

過去の春の立山登山のレポートはこの辺り。個人的に楽しかったのはやはり別山から雄山への周回ルートですが、ややロングコースなので体力や経験次第。浄土山と龍王岳は主峰の雄山に比べると人も少なく、ライチョウ遭遇率が高いのでお気に入り。雷鳥沢キャンプ場から登りやすいのは別山や剣御前山。

奥大日岳も静かで目の前に剣岳が大きく見えて楽しかったですが、残雪期の入山ルールとして様々な声があるようなので、気になる人は室堂ターミナルの入山安全相談窓口に相談してみるとよいでしょう。



雷鳥沢キャンプ場

4〜5月の雷鳥沢キャンプ場は完全に雪原なので、雪の上にテントを貼ることになります。厳冬期のような厳しさはありませんが、マットなしで快適に寝られる環境ではないので、経験の少ない方は注意しましょう。

整地用のショベル、雪上でも効くペグは準備しておきましょう。気温によっては雪が溶けやすくなっているので、冬のつもりでダウンシューズのまま外に出る際は注意。雨が降る可能性もあるので、スノーフライよりはレインフライが安心ですが、これも気象条件次第です。


春の富山を楽しむ、富山グルメ

東京からの立山アクセスは長野側からのアルペンルート利用が一般的ですが、春は富山湾の白エビやホタルイカが楽しめる季節ということで、自分は毎回富山県側からアクセスして、立山入りの前後に地元のお寿司などを楽しんでいます。公共交通を利用する場合、扇沢からアルペンルートに入って室堂で過ごした後は富山側に抜けて、富山駅周辺でグルメを楽しんで北陸新幹線で戻るという贅沢なプランを楽しむ人もいるようです。

富山の美味しい回転寿司として有名なのは私も毎年行ってる「廻る富山湾 すし玉」。車なら富山掛尾本店、公共交通でも富山駅(きときと市場とやマルシェ)に富山駅店が入っています(結構混雑するようなので要注意)。
その他にもお寿司はチェーン系から個人店まで豊富にありますし、富山のご当地ラーメンである富山ブラックも毎年食べるのを楽しみにしています。

富山観光はあまりしたことがないのですが、ますのすし本舗 源が運営する「ますのすしミュージアム」は、食べ比べの試食などもあってとても楽しかったです。

他に行ったことがあるのは新湊の「新湊きっときと市場」(海鮮系のお土産、飲食店)、海王丸(帆船)、新湊大橋(立山の山がよく見える巨大な橋)など。市内を走る路面電車も一度乗ってみたいとは思っていますが、毎回山(立山)にいる時間が長いか、富山の平野部分はまだまだ知らないところだらけ。金沢や能登方面にも足を伸ばしてみたいと思っていますが、全てこれからのお楽しみということで。

色々と書き漏れ、足りないこともあると思うので少しずつ書き足していく予定。

秋(11月)の立山については別の記事にまとめています。

今週のお題「外でしたいこと」