I AM A DOG

途方に暮れる 犬とよばれる でも生きてゆく

2年ぶりに11月の立山へ、雪の浄土山と龍王岳を歩いて室堂から赤く染まった立山を眺める

本ページは商品、サービスのリンクにプロモーションが含まれています

昨年は予定が合わずに行けなかったアルペンルート閉鎖前の立山に行ってきました。

雪が積もったら立山へ行こう

毎年楽しみにしている11月の立山。スキーをする訳ではないのである程度雪が積もってくれればどのタイミングでも良いのですが、今シーズンは比較的早くから降雪はあったもののなかなか安定して積もらない。


11月後半になるなら室堂の宿の営業が終わり(今年は25日泊が最終)、室堂平の仮設野営指定地が使えるようになってからのテント泊が良いなと思ってましたが、18日の週末から20日頃に掛けてまとまった降雪の予報があり、23日の勤労感謝の日の休前日の室堂の宿がまだ予約が取れる状況でした。


24日からは寒波襲来の予報も出ていて、さらなる降雪があれば最終週はバックカントリー勢で賑わいそうですし、久々に宿を取って11月の立山を楽しむことにしました。今回は我々夫婦の他に1人同行者がいるので、室堂のターミナルから近く食事の美味しい「みくりが池温泉」に22日(火)泊の予約を入れました。


天気予報は初日の22日は晴れ、23日(祝)の午後から少しずつ崩れて行くという感じ。
一応、それぞれの日毎の登山計画は立てつつも、初日で満足したら2日目は室堂周辺でダラダラして過ごそうぐらいの緩いプランにしました(結局登山をしたのは22日だけでした)。

休前日の立山黒部アルペンルート

11月22日、朝。長野自動車道を安曇野インターで下りて、大町に向かう際に見えてくる後立山連峰。いつもテンションが上がる車からの眺め。爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳のモルゲンロートが美しい……。

7時過ぎの扇沢無料駐車場。室堂までの道の雪(大町アルペンライン)は完全に除雪されていましたが。駐車場だけは数日前の降雪によりこんな感じ。平日というのにそこそこの車が止まっています。

準備をして扇沢駅へ。相変わらず少々早く行き過ぎですが、車に戻ってもすることがないので適当に時間を潰して、8:10からのチケット発売列に並びます。WEBきっぷはうっかり前日15時までに買うのを忘れました。

この時期の関電トンネル電気バスの始発は8:30。8:15頃でこれぐらいの人が並んでます。平日なので空いてると見るか、休前日なのでそれなりにいると見るか。始発までにもう少し人が増えたと思います。

扇沢〜室堂、往復12,300円。長野側からのアルペンルートはやや久しぶりですが、こんなにしましたっけ!!?? 今季からアルペンルート料金の値上げがあったようですが、春は富山側からの入山だったので気づかなかった。あと、以前11月に来た際は割引きっぷでだったので7,000円代だった気がする……。

黒部ダム、水量が多いでしょうか。山の雪は降雪後にしては思ったよりも少ないかな?

この時期、黒部ダムの観光放水は既に終わっています。……そんな写真を撮っているうちに、脇目も振らずに先を急ぐスキーヤーたちにガンガン抜かれて行きます。ダムの半分ぐらい雪が残って足元もよくない中、スキー、スノボのブーツを履いて板まで持っているのに相変わらずみんなめちゃ速い。1番手で関電バスに乗ったはずが、既に2/3以上に抜かれてしまいました(笑)

ケーブルカーの黒部湖駅に付いたらこんな状況。まさかの1便目に乗れない(笑)

ホテル立山、「空室あり」とここで言われて急遽宿泊を決める人はいるのかな?

ケーブルカー、ロープウェイ、トロリーバスと乗り継いで10時少し前に室堂ターミナルに到着。登山届はCOMPASSで提出済み、登山に使わない荷物をコインロッカーに預けます。ホテル立山の「ローストビーフ重」がなくなってしまったのが地味にショック(代わりに牛すき焼き丼が新たに登場しています)。

山岳情報を確認。気温は8時時点で0度なのでプラス気温。積雪は140cm。雪崩への注意はかなり厳重。我々は雪崩エリアに入ることはほぼありませんが、浄土山周辺を通過する際は気をつけて行きます。

積雪期の立山(4月、5月、11月)は決められた様式での登山届提出、雪崩ビーコン携帯などの入山ルールがあります。事前によく確認しておきましょう。
入山ルール | 立山室堂 山岳スキー情報

雪の立山登山、アイゼンを履いて一ノ越へ

4月以来半年ぶりの立山。今年もグリーンシーズンに行きそびれ、紅葉時期も来ることができませんでした。


お天気は見事に快晴。前日も快晴、降雪から2日経っているので山には黒い部分が目立ちます。

この日の予定は浄土山と龍王岳の登山ですが、室堂山側の浄土山登山口からは深い新雪の急登ラッセルになっている可能性が高いので(実際そうだったみたい)緩やかに登って行ける一ノ越側からの時計回りの計画です。

アイゼンを履いてスタート。前日も晴れていたからかトレースはばっちりですね。


立山室堂山荘、こちらも一度泊まってみたいけどなかなか機会が……。

真砂岳方面はハイマツ帯の緑色もまだ少し目立ちます。やはり降雪から数日後にしては雪が少ないかな。

日陰に入ると少しだけ寒い。でも気温はプラスで風も殆どない登山日和。


雄山直下に登山道のすぐ手前まで届く巨大な雪崩の跡。前日の午後に滑走による誘発で発生したそうですが、幸いなことにけが人等は出なかったようです。

一ノ越へ登って行く登山コースにからもかなり近いところまで来ています。

それにしても暑い。ということでスタートからハードシェルは脱いでフリースで登ってます。


今回は雄山には登りません。

これから登る浄土山と左奥に見えているのが龍王岳。


一ノ越から浄土山へ

ひとまずお昼前に一ノ越に到着。少し風が出てきたのでハードシェルを着ます。



一の越山荘から浄土山方面。山荘脇の登山道に雪が吹き付けて嫌な角度でガチガチに凍っています。

アイゼンを効かせれば問題なく行けたのですが、妻たちには念のため山荘側を回って貰いました。


浄土山の北側稜線は比較的緩やかな登りで雪も風で飛ばされているのか殆どありません。

右手に室堂平や日本海を眺めながらの気持ちのいい登りです。浄土山の反対側は距離は短いのですが、雪の深い急登を登ることになります。久々なのでそれでも良かったのですが、妻が嫌だと言うので(笑)

シュカブラ。稜線に雪が少ないのはやはり風で飛ばされているのでしょう。

浄土山も結構登ってる人がいますね。

一部吹き溜まりになった箇所もあるものの、全体的には薄い雪と石のミックス。

この見えてる斜面を登り切ればもう浄土山の南峰です。雄山より登る人も少ないですし、一ノ越側からは登りも緩やかで、さらに山頂(龍王岳)からの展望も抜群なので、個人的には雄山よりもこちらの方が好き。あと季節によりますがライチョウ遭遇率が高いのも浄土山の好きなところ。

日本海(富山湾)と陸地も見えてます。魚津のあたりでしょうか?

スノーボードの人が空身で滑っては登り返して楽しんでいます。滑れたら楽しいのだろうけど、未圧雪の山を滑れる自信はないですし、練習してまで……というモチベーションも今のところはありません。

浄土山の南峰に到着。

同行者の方が少し疲れてしまったようなので、富山大学立山研究所の裏で風を避けつつ休憩にします。ゼリーやパンを食べたり温かいお湯を飲みつつ、眼の前にある龍王岳に登れそうかの確認など。



相変わらず360度パノラマが素晴らしい龍王岳

せっかくなので人が下りてくるタイミングを狙って出発します。いざ。

ほぼ空身なのでサクサクと。振り返ると富山の街や白山も見えてます。

春以来の龍王岳。相変わらずここは展望が抜群。

剱岳から立山、そしてこの日登ってきた一ノ越からの稜線が続いています。

ここまで登ると富士山も見えます。両側には八ヶ岳と南アルプス。

雪の五色ヶ原、北アルプスの山がいろいろ見えます(雑)

針ノ木岳の向こうに浅間山と月。

富山湾方面になんだか橋が見えるなぁ…… と望遠レンズ(LUMIX G VARIO 45-150mm)を付けていたGF10でズームしてみたら、やはり新湊大橋と富山新港でした。

こちらは恐らく富山市の駅周辺。この日は街からも立山がよく見えていることでしょう。

せっかくなので300mm相当の最大望遠で槍ヶ岳と穂高連峰。

剱岳。

雄山の山頂はまだ人が多いですね。

龍王岳、相変わらず長居しがちで気がついたらもう14時半を過ぎていました。

そろそろ下りますか。


浄土山北峰から室堂へ

帰りは浄土山の北峰へと歩いて。


影自撮り。

シュカブラ。

浄土山北峰。下山路は石積み(軍人霊碑)の手前あたりから左手に下りて行きます。

夏道の目印。積雪期は比較的どこからでも登れて(下りれて)しまう浄土山ですが、夏道を外れ過ぎて室堂側にまっすぐ下りてしまうと急登の岩場に入ってしまうので、トラバース気味に斜めに下ります。


ガレ場を抜けたら、今度は浄土山登山口に向けてトラバース気味に下って行きます。夏道を知っていると分かりやすいですが、といっても下りるべき場所は常に見えているので特に迷う場所ではありません。

あとはまっすぐ下るのみ。


室堂ターミナルまで下りてきました。アイゼンを外して荷物を回収して……


立山が真っ赤に染まったアーベントロート

16:20頃から始まる立山アーベントロートを眺めつつ、みくりが池温泉に向かいます。

みくりが池はほぼ凍ってしまいました。

みくりが池温泉が見えました。うーん、いい焼け具合。

奥大日岳が赤く染まってます。

そして立山。これまで夕日を受けた雪山が薄ピンクに染まるのは何度か見てますが、ここまで鮮やかに赤く染まったのは始めて見たかも。先程登ってきた浄土山の西面もいい色です。

みくりが池温泉の手前、階段が完全に埋まってステップがほぼ切られてない難所になっていました(笑)

到着しました。思いの外に時間いっぱい遊んでしまいました(チェックインが遅れる旨は連絡ずみ)。

今回はここまで。みくりが池温泉の宿泊やお楽しみの食事、夜の星空、翌日室堂散歩やライチョウ観察の様子については次回にします(書きました)。