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途方に暮れる 犬とよばれる でも生きてゆく

三脚を使わず手持ち+プリ連写で稲妻写真を撮る、失敗からのリトライ

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週末、土曜日の夕方にベランダから撮った多摩エリアの雷、ちょっと失敗。

雷は昨年も撮影しましたが、今回は突然の夕立と雷だったので(ゲリラ豪雨?)、三脚を準備することもなく広角ズームレンズが付いていたカメラ(E-M1 Mark III)を持ってベランダに出ました。

稲光が走るタイミングは分からないので、三脚を使うならば長時間露光(バルブ撮影)やOM SYSTEMS(OLYMPUS)のカメラに搭載されたライブバルブ機能(リアルタイムの比較明合成)を使うのですが、明るい時間帯だとすぐに間に光量が飽和してしまいますし、そもそも三脚は使ってない。

そこで思いついたのが、プロキャプチャーモード(プリ連写機能)での撮影。雷が光りそうな空に向けてプリ連写記録状態で待機して、空が光った後でシャッターを押せば稲妻を遡って記録できるはず…… では!?

結局、何度も記録できるタイミングもなく、それっぽい稲妻が写ったのは初回のこの連写のみ(一部を抜粋)。実際はもっと広角の画角で撮ってますが、周囲が写り込みまくりなので全てを大きくトリミングしています。連写の中で雷が写っていたのは3枚のみで、使えそうな素材は2枚のみでしょうか。

こちらはなかなか使えそうな雷が写っています。

そこから4コマ後、こちらもいい感じの稲光が写ってますが、上1/3ぐらいが暗くなっていて境目がくっきり。どうしてこうなってしまったのでしょう? その瞬間は原因もよく分からないまま、設定を見直して別の雷を撮ることもできないままゲリラ豪雨は去ってしまいました。

最初に思い浮かんだのはフラッシュを使った際に、同調速度よりもシャッター速度が速い場合に写真の上の方が黒くなってしまう現象。
他社製フラッシュやスタジオ用フラッシュを使用すると、写真の上または下半分が黒画になったり、水平に分割されてしまう(α:アルファ) | Sony JP
雷の発光が最大になるのと稲妻の全体が見えるタイミングって目で見ていても異なりますし、適切なシャッター速度になっていなかったとか? でも、黒くなってる部分、連続する2枚で上下が違うんですよね。

或いはプロキャプチャーモードは電子シャッターなので、ローリングシャッターの時間差と雷の発光タイミングによって、露出が途中で変化した記録になっている? 個人的にはこちらも怪しい気がするけど、同じ環境を再現できないので確認のしようがない。

このときの撮影設定ですが、露出はシャッター速度優先、ISO200、プロキャプチャー連写H(ProCap H)を選んでたのでカメラ側の連写設定に引っ張られてシャッター速度を最も下げて1/30秒でした。プロキャプチャーの設定によっては、1/10秒までシャッター速度を落とせたはずですが、その場では思い浮かびませんでした。
シャッター速度優先なので、F値はF8.0に絞られてしまって前玉の水滴がクッキリ写ってしまったのも失敗。マニュアル露出で開放にしておくべきでした。

雷を撮る機会は突然やってきてあっという間に終わってしまうので、原因を特定したり設定を詰めることはなかなか難しいのですが、手持ちプロキャプチャーの雷撮影には少し可能性を感じたので(ゲリラ豪雨の最中にベランダや特にマンション内の共有部に三脚を立てての撮影は、あまりやりたくない)次回の機会のための備忘録としてブログに残しておきます。

次回試そうと思っている設定

  • プロキャプチャー:ProCap L
  • 露出モード:マニュアル
  • シャッター速度:1/10秒
  • ISO感度:ISO200〜
  • 絞り:F4.0

ということで今回写っていた2枚を合成したものが冒頭にも貼ったこの写真。

地面付近は問題ない程度に修正しています。完全にトリミングしてしまうとそれはそれで味気ないので…… 自宅からの撮影の場合はどうしても写り込みなども気になってくるので、その辺りの後処理も考えて次回は撮影場所も変えてみるつもり。三脚を使わないならもう少し動きやすくなりますし。

* *

……とここまでの記事を書いていたら、昨夜になって再び多摩地区にゲリラ豪雨が到来。反省を活かして、早速宣言通りの設定で撮ってみました。今回は日没後だったのでISO感度は少し上げながら試して、結果ISO800ぐらいに落ち着きました。プロキャプチャーで連写した中から4枚を合成してこんな感じになりました。

この雷は肉眼でもかなりよく見えていましたが、最初に一番下の横向きの稲光が走って、そこから上に向かって上がって行きました。1/10秒の連続4枚なのでだいたい0.4秒の露光時間と同じ。今どきのカメラなら手持ちでもなんとかなる露光時間ですが、稲光を見てからの遡り記録というのがキモですね。

その他にも何回かチャンスはありましたが、1回のタイミングで複数の稲妻がいい感じに夜空に走ってくれたのは、数えるほどでした。以下はそれぞれ2枚、3枚、4枚の合成。今回は↑が一番よく撮れたと思います。

このプロキャプチャーでの稲妻撮影、三脚の立てられい足場や窓からカメラを突き出したような状況でも撮影が可能です。準備も時間が掛かりませんし、雷の音が聴こえたらカメラを手に取ればすぐ撮影できます。一番の課題は吹き込む雨ですぐに前玉がビショビショになってしまうこと。水滴が付くのはもう諦めてますが、たまにクロスで拭いてるタイミングでいい感じの稲妻が光ったりするとガッカリします(笑)