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途方に暮れる 犬とよばれる でも生きてゆく

グリーンシーズンを見たかったけど徐々に秋の気配になってきた立山室堂へ

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ずっと行きたかった夏の立山…… 気づいたらもう初秋に入ってしまいましたが、なんとか緑の立山を見ることができました。

今週のお題「夏の思い出」

このままでは夏山が終わってしまう……

これまで春と秋には何度も訪れている北アルプスの立山室堂。雪が完全に消えて緑に覆われた、夏山の本番であるグリーンシーズンには実はまだ一度も訪れた事がありませんでした。今年こそはと8月頃からタイミングを見計らっていましたが、天候と予定、やる気のタイミングがなかなか揃わず気がついたらもう9月後半。

そろそろ紅葉の情報も流れて来るようになり「今年も緑の立山を逃してしまった……」と切ない気持ちになっていましたが、それでも今年は夏の長さもあって紅葉は遅れ気味という話もありますし、完全な紅葉シーズンになる前に、ということで三連休の最終日とその翌日(9/24-25)、雷鳥沢キャンプ場にテント泊をして室堂周辺の散策と立山登山を楽しんできました。


今更ながら富山側から立山に行く方が安くて楽かも

東京から立山を訪れる際に気になるのが、長野県側(扇沢)と富山県側(立山)のどちらからアルペンルートに入るか問題。これまで「時間や運転の元気がある際は立山、そうでないときは扇沢」と選んでいましたが、さすがに年数回行ってると、アルペンルートの移動に観光要素を感じなくなり(登山者の上高地無言通過と同じ現象)、立山ケーブルカーから高原バスに乗り換えたら1時間寝てるだけで室堂に到着する、富山ルートの方が実は楽では?と思うようになります。

また、個人的に長距離運転がネックだったのですが、松本ICで下りてからの平湯周りルートで富山に出るのは思いの外苦ではないというのも。移動時間全体では間違いなく長くなるものの、アルペンルート区間の時間は短く、アルペンルート始発からの室堂着も早い。トータルの交通費も計算してみると遠回りなはずの富山ルートの方がかなり安い、ということも分かりました(我が家の場合で6000円以上)。

難点はやはり移動時間が掛かるので、出発を早くする必要があります。前日は日曜日だったこともあって、23時過ぎの出発で、翌朝5時前に立山駅の駐車場に到着しました。

連休前半の天気が悪く、最終日のみ晴れ予報が出ていたので混雑具合が読めませんでしたが、駅に一番近い駐車場でも8割程度の埋まり具合でした(写真左奥は空きが多め)。扇沢は無料駐車場が埋まると、かなり高い駐車場に停めることになるので、その点でも立山駅側は助かります(毎回、駅前に停められているし)。

始発で室堂に着いたもののお天気は……

この日の始発は7時。6時頃から切符売り場に並んで、始発20分前からの発売で無事始発便の切符をゲット。10分間隔で臨時便も出ていたようなので、急がなければわざわざ並ぶ必要もなかったかも。三連休最後の休日ですが、立山駅は特に混雑もなく静かな雰囲気。弥陀ヶ原やタンボ平の紅葉シーズン本番ともなると、こんなものではなくなるのだと思いますが……。

チケット窓口にモンベル会員証の表示があったので提示したら絆創膏を貰いました。最近、WEBきっぷ利用ばかりだったので、このノベルティの存在は知りませんでした。

ケーブルカー始発から室堂直行の高原バス臨時便で8時に室堂に到着しましたが、お天気はガスガスの霧雨。ヤマテン予報では霧のち晴れ、登山天気は曇りのち晴れ予報だったのが当日になるにつれ曇り表示のみに変化していきました。初日は晴れていたら室堂山や浄土山まで歩いたり、テントを貼ってから新室堂乗越あたりでライチョウ探し…… なんて思っていましたが、もはや山が全く見えない状況です。

しばらく天気の回復をターミナルで待ってみましたが、一向に回復の様子がない。結果論ではアルペンルートの始発切符に並んだりせず、7時過ぎてからのんびり出発していてもいい天候でした(笑)
ターミナルや立山自然保護センターをぶらぶらしていたら徐々にお腹が空いてきたので、みくりが池温泉の喫茶にでも行ってみることにします。

厚切りトーストとコーヒーでしばし休憩。まだ何もしてないけど。

チーズトーストとあんバタートーストを注文して半々に。甘いのもしょっぱいのもどちらも食べたい。


お天気が一進一退の室堂散策

そんな感じでしばらくダラダラ過ごしていたら、西の方からようやく少し雲の晴れ間が見えてきました。

これはこのまま晴れてくれるか?

なんて期待しつつ、ターミナル方面まで戻ってみたものの、お天気の状況は一進一退。

室堂平では草紅葉が始まっていますが、まだ緑も残っています。完全なグリーンシーズンには間に合いませんでしたが、これはほぼグリーンシーズン……

そして始まりかけの紅葉も楽しめる悪くない季節では? あとは晴れてくれさえすれば、ですけども。

室堂山方面もこれではなぁ。晴れていたら上から見下ろす室堂平の景色を見たかったのですけども。

晴れてくれることを期待しつつ途中まで登ってみますか。って、向こうに何かいますね。

双眼鏡で覗いたらやっぱりライチョウでした! ちょっと遠いけど見られて良かった。

お天気頑張れ!


室堂平はかなり晴れてきた。これ以上上がってもガスガスなので戻ります。

ナナカマドの葉はまだ緑色。一部黄色っぽくなってますが、なかなか一気に冷え込まない今年の気温でどこまで赤く色づいてくれるかな。



ライチョウ若鶏たちを見て過ごす

先ほどの場所に戻ってきたらライチョウが近づいてた。やっぱり顔を出してます。

持ってて良かった望遠ズームレンズのサブカメラ(LUMIX GF10 + G VARIO 45-150mm / F4.0-5.6 ASPH. / MEGA O.I.S)。ライチョウのいる山域に行く際にはやはり欠かせません。

ザックをおろして観察を始めたらどんどんこっちに近づいてきました。

先ほどは1羽だけだと思いましたが、よく見たら周囲にもいました。

全部で3羽、どうやら今年生まれた若鳥たちのようです。見た目は少し小さいぐらいでほぼ成鳥同様ですが、鳴き声がクゥクゥいっててかわいい。

3羽とも秋羽のメスでしょうか。秋の若鳥集団は以前も見たことがあるのですが、その際もこの模様だった気がします。たまたま見ているのが全てメスなのか、オスメスがまだ分かりにくい時期なのかよく分かりま


秋羽のオスとメスの成鳥。若鳥の模様は全体的にメス寄りにも見えますが……

数年前の秋の立山ライチョウ。この若鳥はオスかなぁ……?

しばらくライチョウ姉妹?の観察タイム。恐らく最初に顔を出していた1羽だけや周囲の警戒と草をついばむ作業を交互に行っていますが、他の2羽は自由気ままに周囲をウロウロしながらお食事タイム。


見張り中?

なぜかライチョウを観察しているとこちらにずんずん近づいて来る。


動いてないと石っぽいので、登山道のすぐ横にいても気づかない人は多いかも。3羽いるの分かりますか?

相変わらず上空はガスですがライチョウ見られたので楽しい時間となりました。


立山そば〜雷鳥沢キャンプ場へ

ライチョウを見ていただけですが、またまたお腹が空いてしまったので、そういえばまだ一度も食べたことがなかった室堂ターミナルの「立山そば」へ。

秋の季節限定という「きのこそば」を食べて見ることに。券売機は各種キャッシュレスに対応。

きのこそば1100円、これがなかなかうまい! 体が冷えていたこともあって、温かいそばが嬉しいのもありますが、ボソっとした蕎麦にきのこも美味しくて、完食完飲。

相変わらずのガスですが、太陽が少し差し込むようになってきました。

あと、一歩なのですが……。

グリーンシーズンの青空とミクリガ池を見られるのはいつの日か。

ミドリガ池は結構秋っぽい。

ピンク色の実はクロマメノキ(ブルーベリーの一種)と菌類の何か?


ここ、こんな池塘がある高層湿原だったのですね。雪で埋まってる状態しか見たことありませんでした。

雷鳥荘の折り返しの内側には池がありました。地図を見たら「リンドウ池」とのこと。

いい感じに草紅葉が広がる池塘と高層湿原は「血の池」と呼ばれているそう。グリーンシーズンだと、池塘の赤が目立つのでしょうか。この時期は普通にキレイな紅葉ポイントですね。

浄土沢周辺、おそらく一番草紅葉が進んでいたのがこのエリア。山の上はまだハイマツの緑が濃いですが、このあたりはすっかり秋模様。

雷鳥沢キャンプ場へ。ここも雪のない時期に歩くのは初めて。


このあたりも草紅葉がいい雰囲気。夏の立山を見たかったけど、ここはすっかり秋山でした。


ようやく雪のない雷鳥沢キャンプ場に来ることができました。休日にしては連休最終日ということもあってかテントは少なめです。テントを貼る場所は積雪期同様に広いですが、緩く段差があって雨が降ると川になりそうな場所なども。

そんな雨が降ったら川になりそうな側にテントを貼りました(笑) いえ、この夜はほぼ降らないはずだし、少しぐらいの雨ならもっと先に流れる場所がありそうなので。

なぜなら浄土沢越しのこの景色が好きだから。まあガスで下半分しか見えてないけども。

テントを貼ってから雷鳥沢野営管理所で受付。1泊1人1000円、数年前に値上げされてこの価格となっていますが、今となっては良心的な利用料金ですね。

雷鳥沢ヒュッテまで缶ビールを買いに……

暗くなる前に夕飯を食べておくか…… と思ったらまた雨が降ってきました。

前日はほとんど寝てないので早めの就寝。夜は晴れて星も見えていましたが、月も明るかったので星の撮影はスルーしました。というか稜線まで上がるので荷物を軽くしようと夏用のシュラフ(モンベル #5)を持ってきたら、やっぱり夜はそれなりに冷えて(予報で最低6℃ぐらい)、真夜中と明け方に覚めてしまいました。

ただしテントを出たりトイレに行くのを我慢する程度には寒いけど、体が震えるほどではないので、軽量化のラインとしては絶妙なところだったかも。でも立山なら水や食料は減らせますし、シュラフぐらいはもう1番手上げても良かったか。テント場の周囲からは相変わらずオスライチョウの鳴き声が聞こえていました。

翌日は大走りから立山の稜線に上がって、真砂岳から富士ノ折立、雄山と歩きました。