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GW立山初日、浄土山でライチョウに出会いまくる季節外れの雪の日

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今年もゴールデンウィークに富山県の立山(室堂)に行ってきました。今回は立山滞在は1泊2日のみと短かったですが、なかなかに充実したライチョウ観察(もはやそれが主目的)を楽しめた2日間でした。

富山後泊で行く2024年の春立山

1月の焼岳以来、雪山シーズンに全く山に行ってなかったり(行ったけどロープウェイが運休だったことなどもあり)、春の立山にはコロナ禍の数年を挟んで毎年行ってるしそろそろいいかな…… と少し迷っていましたが、例年とは少し行程を変更した計画を思いついたので結局行ってしまいました。


当初、朝イチに長野側から入って(初日から登山をしつつ)、富山側に抜けて富山グルメを楽しみつつ、公共交通で扇沢に車を取りに戻る計画を検討したのですが、GWの中日ならば立山スタートのアルペンルート始発が直前でもWEBきっぷの予約が取れることが分かり、始発の立山スタート、1泊2日たっぷり室堂滞在して、後泊で富山市内に泊まることにしました。それなら富山グルメも楽しめるし、いつも我慢してるビールも飲める!

5月30日の夕方に東京をスタート。この日からGWの中日ということで道路も空いていますし、ただしETC割引の効かない時間帯なので松本ICで下りて平湯経由で富山を目指します。下道もスムーズで22時過ぎには富山市内に入りました。やってきたのは、遅くまで営業しているラーメン屋「中華そば 虎矢」。

半チャーハンと富山ブラック。どちらも美味しかったですが、味濃いめのチャーシューが美味しかったので、ラーメンは富山ブラックもチャーシュー麺にすればよかった。なんならチャーハンもフルサイズ行けたかも!?

深夜のラーメンはなんと悪魔的な美味しさ!

妻はややあっさりめのとらやラーメンを食べていました。

そのまま夜中のうちに立山駅に移動して駅前の無料駐車場で車中泊。天気は富山到着あたりから雨でした。GWの中日2日目ということもあってか、駐車場はかなりガラガラ(といっても朝で7割ぐらい)。


アルペンルート立山始発で室堂へ

準備をして立山駅へ。雨の中既にアルペンルートの始発チケットを求める行列がそこそこできていましたが、混雑というほどでもないようです。連休中日3日の真ん中、やはり人手は一旦落ち着くようです。

WEBきっぷで予約していた7時のチケットを発券しました。例年、春の立山は富山側から入りますが、いつも寿司ランチからの午後便がデフォだったので始発は初めてです。
WEBきっぷホーム | 立山黒部アルペンルート

立山ケーブルカー、高原バスと乗り継いで室堂を目指します。立山スタートはやっぱり移動が楽で良いですね。高原バスは雨と霧で真っ白だったのでほぼ寝ていました。

先頭座席に座っていたので雪の大谷もよく見えます。もうこれで今年の雪の大谷は満足。

高原バスが臨時の室堂直通便だったのでなんと8時前に室堂ターミナルに着いてしまいました。荷物をロッカーに預けて登山の準備を始めますが、登山計画よりも1時間近く早いスタートができそうです。

お天気は雨、気温は6度、この日のお天気は1日微妙なものになりそう。翌日から晴天が数日続く予報ではありましたが、2日の夕方までに戻りたい予定と曇&雨1日ずつの方がライチョウ遭遇率も上がるかなと、初日は今まで何度も登っていて、特に展望の良さを求めない浄土山〜龍王岳に登る計画です。



浄土山〜龍王岳ライチョウ見登山

外に出てみるとそこそこ視界のある曇天。雨は既に止んでいました。気温は特に寒さを感じるレベルではないので、ハードシェルを脱いでのスタート。

大日岳の雪が過去最高に少ない気がします。

浄土山に登る際は室堂山のハイマツ帯をライチョウチェックするようにしていますが、さっそくいました。オスとメスのペアでいるのが分かるでしょうか?

手前側にはメス。換羽が少し始まっていて、寝癖のように羽毛が毛羽立っています。メスにも赤い肉冠があるのが分かると思います。

そして肉冠クッキリのオス。

室堂平に近い縄張りのライチョウには足輪をしている個体も結構います。

これから登る浄土山とライチョウペア。

スタート早々にライチョウペアが見られて幸先の良いスタートになりそう。


ところでこの春は汚れた雪が目立ちます。黄砂でしょうか。

進行方向を横切るようにライチョウが飛んで行くのが見えました。写真の左右に2羽いるのが分かるでしょうか? 左側の岩の上と、中央右あたりの雪の上、どちらもオス。この距離だと撮影よりも双眼鏡で観察。

振り返ると室堂に少し人の姿が増えてきました。ミクリガ池の水が少し溶けてエメラルドグリーンが確認できます。曇り空ですが雲海ができる2000mぐらいと空の間に晴れた隙間があるようです。

天気のせいか雪もそこそこ絞まっててスムーズに登って来られます。

この先は雪がありません。アイゼンを履かずに登ってきてしまいましたが、ここで脱ぐのが良かったかも。


相変わらずライチョウだらけの浄土山

浄土山の北峰でアイゼンを履いたのですが、逆にこの判断は微妙だったかも。室堂山の登りから浄土山の雪が切れる部分まで履いて、浄土山を下りる際まで脱いでおくのが正解でした。

お、いますね。1羽でこんなにたくさん、うんちするものなのか?

いました。お立ち台にオス。

しばらく進むと今度はメスが2羽。換羽具合が違うので見分けが付くと思います。


少し前から雪がパラついています。

オスとは違って鳴き声のかわいいメスたち(オスは「ゲェ〜〜」、メスは「キュー、キュー」「クゥ、クゥ」みたいな感じ)。

しばらくしたら、2羽のメスが浄土山北峰の方に飛んで行って、見ているとオスが2羽、さらに別のメスも1羽加わって雪の上を歩き回っています。ライチョウの合コンかな?

合コンエリアに到着すると既にライチョウたちの姿はなく、大量の足跡が残されていました。

……と思ったら、こっちにいた。

オスが1羽消えていますが、オス1羽にメス3羽が地面をついばみながらウロウロしています。


メス3羽。1羽かなり白い子がいますね。


そのまま登山道を越えて反対側のハイマツ帯へ行くライチョウ御一行。


一番後ろに残って少し高い場所からメスたちを見守る?オス。

いつまでも見ていたいですが、そろそろ龍王岳に行っておきますか。見た限り雪はなさそうですね。


龍王岳の手前でかなり黒くなったオスライチョウがいました。先程の5羽のうちの1羽かまた別の個体か……?


龍王岳に登る途中で振り向いたら雪の上に居た。

もう何度目か覚えてない龍王岳。

バードウォッチング仕様おじさん。M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROを山に持ってきたのは初めてかも。MC-14を付けると焦点距離的にもライチョウに丁度いいけど、やっぱり少し嵩張りますね。よほど拘るのでなければM.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 IIで十分かも。

双眼鏡は少し前にKOWAのYFⅡ30-8を買い足したので(もちろん立山用)、PENTAX Papilio IIは妻に使って貰いました。離れた場所にいるライチョウを見たり探すのはもちろん、接近したライチョウ(5m程度は離れるのが目安)をじっくり観察するのも、カメラのファインダーよりも双眼鏡の方が断然得られる情報が多いです。ライチョウ観察に双眼鏡はオススメです。

真っ白なんだけど雄山から剣岳まで見えてるんですよね。天気は微妙だけどライチョウ日和ということで。

雄山にも人は少なめ。登山道の雪もありません。

龍王岳東尾根、東一ノ越、後立山連峰。

黒部湖。

五色ヶ原方面。

そろそろ戻ります。

さっき首を縮めて丸くなってた子、俄然元気になって歩き回ってます。


浄土山南峰から一ノ越もライチョウだらけ

それでは一ノ越方面に浄土山南峰から下山します。


またいました。雪上を歩くライチョウ。

スタスタと歩く姿がかわいい。いくら見ていても飽きません。

そのままお立ち台へ。立山の主峰、雄山をバックに。

黒だと思っていたオスライチョウの羽。よう見ると少し茶色がかってます。個体差もあると思いますが。

見えてるとこまで雪はあって、その先は雪はなし。一ノ越まで外してもOK。

龍王岳の東尾根と間の谷もライチョウの鳴き声がよく聴こえ、たまに飛んでいる姿も見られます。左の写真、よく見ると東尾根の上に登山者が1人います。

イワヒバリ。彼らも何気に保護色ですね。

一ノ越山荘の裏、ここはやっぱりアイゼン履いてた方が安心かも。雄山の登山道は見た限り殆ど雪がありませんが、一部残っていたりするのかな……?

雄山にもライチョウがいた。雄山の登山中は全然見たことないんですけどね。

それでは室堂へ。

雷鳥沢キャンプ場はかなり空いているようです。

やはり例年よりも雪の汚れが激しい気がします。



雷鳥沢キャンプ場へ、雷鳥沢ヒュッテで日帰り入浴

室堂ターミナルでロッカーに入れてた荷物を回収して、雷鳥沢キャンプ場に向かいます。


ミクリガ池横のハイマツ帯のライチョウ。

姿はよく見えなかったけどハイマツの中にメスもいました。

バックパックとテント等を別荷物にしていたのが意外と運び辛く、みくりが池温泉のテラスで荷物を整理。望遠セットを片付けてしまった後に出てきたライチョウ。もう証拠写真でいいやと標準画角で。

そして雷鳥沢キャンプ場に到着。

テントを立てて……

管理事務所と注意書きなど。

登山よりも室堂からの移動で汗をかいてしまったので、雷鳥沢ヒュッテに入浴にやってきました。

みくりが池温泉や雷鳥荘の日帰り入浴はそれぞれ利用していますが、雷鳥沢ヒュッテの日帰り入浴は初めてだったりします。雷鳥沢キャンプ場から一番近い(高低差がない)温泉はここなんですよね。

入浴料は少し値上がりして900円。入浴時間は19:00まで(18:30最終受付)。

温泉は少しぬるめでゆっくりと浸かっていることができました。浴槽からは立山が一望できますし、とてもいいお湯でした。こちらの宿も機会があれば一度泊まってみたいものです。

外に出るとあんな曇り空だったのにマジックアワーが見られました。

立山もうっすらですが染まっています。

夕飯はいつもの感じで。あとターミナルで買った立山地ビール。

星空は全く期待できない予報だったのですが、1時半頃にたまたま目が冷めたのでテントの外を覗いたところ、天の川が見えていました。せっかくなのでテントの入口にミニ三脚を立てて撮ってみました。

この10分後ぐらいには一ノ越あたりに見えている雲がさらに上がってきて、天の川は薄くなってしまいました。2日目は晴れ予報なので、やはりライチョウを探しつつ別山方面に登ってみる計画です。

登山ルートとGPSログ

登山計画より1時間近く早いスタートだったのにライチョウタイムが長すぎて、かなり余裕を見て作っていた計画よりも下山が30分以上遅かったという(でもつまりトータル1.5時間以上)。そもそも最初から登山よりもライチョウ探し(観察)が目的だったので、この時期の計画はそのつもりで立てないとダメですね。



立山:浄土山・龍王岳 / OKPさんの龍王岳(富山県)浄土山(富山県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ