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途方に暮れる 犬とよばれる でも生きてゆく

初めての入間航空祭、警備犬訓練展示を楽しみ、25万人の来場者に驚く

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前回の記事でブルーインパルスの展示飛行をレポートした「令和6年度入間航空祭」。今回、自分は初めて航空自衛隊の航空祭に参加したのですが、改めて全体のレポート的なものをまとめておきます。


初めて「入間航空祭」に行く

「入間航空祭」は毎年11月3日の文化の日に開催される、航空自衛隊「入間基地」のイベントです。
この手の自衛隊基地の一般開放イベントの存在は知っていましたが、これまで特に足を運んだことはありませんでした。6月に川崎市の市制100周年イベントでブルーインパルスが展示飛行を行ったのを見た際、次に東京近郊で見られるのはいつだろう?と調べて、予定されていたのがこの入間基地の航空祭でした。


入間基地 - Wikipedia
毎年11月3日に航空祭が開催され、基地敷地内が一般に開放される。東京都心から最もアクセスが良い基地のため、毎年多くの来場者で会場が賑わっている。戦闘機や輸送機などの地上展示や、輸送機からの落下傘、ブルーインパルスによる展示飛行などのイベントが行われる。

自分はすっかり忘れていたのですが、前日になって妻がGoogleカレンダーに自分が書き込んでいた「入間航空祭」の予定に気づきました。どうやら家から入間基地までは1時間も掛からずに行けるようで、それなら行ってみるかと、当日のスケジュールを確認して午前中の10時から始まるイベントを目標に出掛けました。


令和6年度入間航空祭|航空自衛隊について|防衛省 [JASDF] 航空自衛隊

西武新宿線の稲荷山公園駅に到着したのは9時20分ごろ。電車内はそこまでの混雑ではなかったですが(座席に座って向かいの人が見えるレベル)、ホームから入間基地の敷地に直接降りられる臨時改札方面は既に人で埋め尽くされていました(恐らくそれより前の電車の乗客がまだ滞留している)。この臨時改札は上り下りの両ホームに設置されていたようです。

臨時改札にはICカード専用の改札口が設置されていました。

踏切を渡った向こうが滑走路などがあるメインエリア方向。殆どの入場者はこちらを目指しているようです。ちなみに基地の名称は「入間基地」ですが、敷地の大半、滑走路や稲荷山公園駅、この後向かう第2訓練場も狭山市になります(敷地の南側の一部が入間市)。

開幕は9時からですが、こんな感じだったみたい。すごい……。

売店エリアは会場内に5箇所ほどあって、キッチンカーの他に物販などもあります。メインエリアの方はさらに混雑が激しそうなので、食事はこちら側の売店エリアで先に済ませておくのが良さそう!?

大きな飛行機が飛んでいる。恐らく展示飛行中のEC-1の後ろ姿、その後見えたU-680Aと合わせて。

警備犬訓練展示を見る

やってきたのは正門近くの芝生スペース「第二訓練場」。

まずは10時からここで開催される「警備犬訓練展示」を見に来たのです。航空祭だけどお目当ては犬。 「警備犬」は自衛隊や警察において災害救助や爆発物の検索、テロリストの制圧の任務に就いているおりこうな犬たち。警察で犯人の捜索を行う「警察犬」とはちょっと違う。

訓練展示が始まる少し前から、犬の緊張をほぐすためにハンドラーとボール遊びをする警備犬。犬種はベルジアンシェパードドッグでしょうか。名前は「ジャスミン号」と紹介されていました。

10時になって「警備犬訓練展示」がスタート。

はじめます。

リードを外しても、ハンドラーにぴったり寄り添って歩く。おりこう。

トンネル抜けに……

橋を渡る。どちらも終わったらその場で静止。

大変そうだったのはハシゴ。犬にはこの細いハシゴはかなり難しいようで、斜め部分では上段に前足は掛かったのに、後足をすべらせて落ちてしまいました。犬って散歩していても線路とかグレーチングとかジャンプして飛び越えますし、細い金属の足場は嫌だと思うのですが……。

会場の声援を受けてなんとか上に到達。ここから先もハシゴなのでプルプルしながら慎重に進みます。

4足歩行の仕組みなのか2組の足が連動した動きになってしまうようで、1本ずつ順番に動かす人のような三点確保状態を作ることはできないみたい。もちろん掴むこともできないので、足の裏で支えるのみ。

右後足を出して……。

下ろす前に左後足も上がってしまう。ハンドラーも心配そうに見守ります。

なんとか最後まで到達。ハンドラーが抱きかかえて下ろしてあげます。

俺はやったぞ!の顔。いや、ジャスミン号はメスかな。

銃(おもちゃ)の邪魔にならないように股の間に収まって歩く。

くるっと回転にも対応。

楽しそう?

射撃の邪魔にならないように広報待機でカメラ目線。

匍匐前進はとてもかわいかった(動画あります)。

選手交代。こちらもシェパード系ですね。課題は爆弾捜索。カバンに入った爆弾をにおいで発見します。

爆弾を探してダッシュ。

スーツケースに入った爆弾も嗅ぎ分けます。

さらに選手交代。警備犬、警察犬といったらお馴染みのジャーマンシェパード。

人間の捜索を行います。周囲を観客が取り囲んでいるので人の匂いだらけですが……

見事発見!

撤収。楽しいときの犬の歩き方。

再びジャスミン号が登場して不審者の制圧パフォーマンス。

お仕事おつかれさまでした。この後、ファンサで写真撮影。大行列ができていました……。午後、14時過ぎに再び訓練展示のプログラムが予定されていましたが、しっかり休憩できたのでしょうか。

警備犬訓練の動画まとめ。

キッチンカーでランチ、水分補給、大混雑のメインエリア方面へ

警備犬を見終わった頃に遠目に見えた展示飛行。T-4、C-1、C-2。

11時を過ぎてそろそろ食べられそうな腹具合になったので、メインエリアに移動する前にランチにしておきます。ケバブサンドの肉2倍。この後の移動先の混雑を見たら、ここで食べておいて大正解でした。トイレも行けるうちに行っておきます。

ちなみに飲み物は基地内にも何箇所か自販機があるのですが、ことごとく売り切れ&行列になっていました。一旦、第二訓練場の近くに戻って、売り切れてなかったコーヒーやミルクティのボトル缶を買いましたが、「飲料は多めに持参」が教訓です。飲み物を買いに戻ったので展示されてる特殊車両など見たりしつつ……

自衛隊限定のお茶「整列休め」、お土産兼必要になれば飲めばいいなと1本購入。

踏み切りを超えてメインエリア方面へ。そろそろお昼ですが、この時間になっても電車からはまだまだ入場客が送り込まれてきます。

改めて「入間航空祭」に来たぞ!と。ところで会場内に流れているBGMが、マクロスやガンダムシリーズなどのアニメ系が多く選曲されていたのは、関係者にアニメ好きが多いのか、航空機、ミリタリーものあたりとの親和性か? もちろん!?新旧トップガンのサントラも数か所で耳にしました。

航空祭の記念切手が売ってました。今回お茶以外に買ったお土産がこれ。全て2024年になっていますが、縦の2シートは今年の1月20日開催予定が能登半島地震の災害派遣活動もあって中止となった「令和5年度入間航空祭」用に作られた記念切手。今年10月の郵便料金値上げ前なので切手の額面は旧価格となっています。

売店の奥に見える講堂ぽい建物が催物会場で中部航空音楽隊の演奏会の会場となっていますが、ブルーインパルスの前に見ようと思って来たのですが、とても入れるような状況ではなかったです。

航空機展示のあるメインエリアには近づけそうにありませんし、ランウェイビューエリアへの道が繋がっている売店前もご覧の大混雑。どうしたものかと怯みましたが、どうやら奥の方は人が動いているみたいです。

この写真を見てもすごい人ですが、やはり手前側に人が溜まっていることで身動きが取れなくなっている感じ。かといってギチギチに人を詰め込んでも、群衆雪崩などの危険がありますし、これぐらいが限界なのかも。

ランウェイビューエリアへの移動は特に大きな混雑もなく、ブルーインパルスを見た芝生スペースまでSmoothに移動することができました。その場で1時間ほど待って13時半からブルーインパルスの展示飛行を堪能。



C-1(31号機)ラストフライトセレモニーを遠目に見る

ブルーインパルスのあとは14時10分から輸送機C-1 31号機のラストフライトとなる展示飛行の予定でしたが、しばらく待っていましたがなかなか飛ばず、(離陸までのタイムラグだっただけかもしれませんが)諦めて狭山市各所門方面に移動を始めた頃ようやく滑走路からC-1が飛び立ちました。左下の人混みは狭山市各所門に向かう退場組です。

こちらは続いて離陸したC-1の30号機。

C-1、2機で基地の上空を展示飛行。


完全に午後の逆光になってしまいました……。巨大な輸送機ですがかなり大胆なひねりが入れられるんですね。

滑走路のオーバーランエリアの東側を移動する人の群れ。左側通行で奥がメインエリアや稲荷山公園駅方面で、手前側がランウェイビューエリアや狭山市役所門方面。

展示飛行を終えたブルーインパルスが並んでいます。6番機までかと思ったら番号がついてない予備機?もあるんですね。

展示飛行を終えて着陸したC-1が戻ってきました。

放水車の水を浴びて引退式的なセレモニー?


大混雑の退場と帰投するF-15

さて、ここからが大混雑の退場ルート。滑走路を回り込む細い道とランウェイビューエリアからの観客が合流、さらに門を出た先に一般道の信号機があるので、少し動いては止まる繰り返し。EXIFを確認したら放水車の写真を撮ってから、門を出るまで50分ほど掛かっていました。

そんな、出口までの通路を歩いている最中、後方から爆音が聞こえて戦闘機が飛び立ったのが見えました。いかにも戦闘機なシルエットにあわててカメラを構えますがすぐに視界から消えてしまいます。上空を旋回してる音は聞こえていたので、待っていたところ再び上空に現れたのはやはりF-15。

展示されていた小松基地のF-15が帰投するところだったようです。

上面のペイントはよく見えませんでしたが、北陸新幹線のカラーリングになっているみたい。燃料タンクには「ともにこえよう石川」の文字。鮮明な映像が既にYouTubeにいくつか上がっていました。

その後もそれぞれの所属基地へ帰投していく(?)ヘリコプターや航空機をチラチラ見たりしつつ、15時40分頃にようやく狭山市役所門にたどり着きました。

ここから先も狭山市駅までの道路、そして狭山市駅に入る際も混雑が予想できたので(実際、狭山市駅は改札の入場制限をしていたみたい)、門を出たらすぐに右折して人混みから離脱します。これで一気に人は減りました(ここにも帰投する航空機が写ってますね)。

西武新宿線の隣駅、川越方面の新狭山駅、或いは所沢方面(混みそう?)の入曽駅のどちらに歩くか少し迷いましたが、オーバーパスの上から見た西武新宿線の車内は常識的な混み具合だったので、電車にはそこまで人を詰め込んでないだろうと予想して、距離が近い入曽駅まで歩きました。余計な時間は掛かりましたが、平地をただ歩くだけならノーストレスですし。狭山の茶畑と夕日。

途中コンビニでカロリー補給しつつ入曽駅に到着。やってきた西武新宿線はそこそこ混雑していましたが、普通に乗り込める通勤電車レベルでした。所沢でやや早い夕飯を食べて帰宅、楽しい一日になりました。

来場者の多さには驚きましたが(発表によると25万人だとか!)、初めての入間航空祭はなかなかに楽しいイベントでした。コロナ禍以降、すっかり人混みが苦手となっているので、事前にこれだけ混雑することを知っていたら行かなかった気もするので、結果的に直前思いつきのノープラン(「警備犬とブルーインパルスを見よう」程度で両方楽しめた)のまま行ったのは正解だったかもしれません。

楽しかったので来年以降もタイミングが合えば、また行ってみたいかも(晴れていたら)。