ゴールデンウィークの立山2日目。今回は雷鳥沢キャンプ場に1泊のみなので、この日の午前中に軽めの登山を楽しんだらテントを片付けてアルペンルートを富山側に下りる予定です。
- 2日目は別山方面に軽く登ってその日の内に富山へ
- 雷鳥坂を登りながらライチョウを見る
- 剣御前小舎〜剣御前山
- 雷鳥沢キャンプ場へ
- 室堂のライチョウとみくりが池温泉「雷鳥ぽんぽん」
- 室堂ターミナル〜立山駅へ
- 登山ルートとGPSログ
2日目は別山方面に軽く登ってその日の内に富山へ
そんな慌ただしい日程になってしまったのは、3日の夕方までに東京に戻りたかったのとGW中日の天候が微妙だったせい。5月2日から天候が回復するのは分かっていたので3日の午前まで室堂に滞在するプランもありましたが、3日以降は間違いなく連休の混雑に突入しますし、2日のうちに山は下りてしまうことにしました。
その代わりというか2日の夜は富山市内に宿泊して夜はのんびり食事を楽しみ、東京方面の道路が空いている3日(GW後半初日)にのんびり東京を目指す予定です。
雪が降った1日の夜も更け、日付が変わって2日未明に目が冷めた際に天の川が見えていた立山の夜(前回のラスト)。せっかくなのでテントも入れて撮ってみるか…… と外に出る頃には徐々に雲が出てきてしまいました。その後、トイレに行って戻って来た頃には星空は消えていました。
目が覚めると雲は完全に消えて青空が広がっていました。6時スタートが目標でしたが、朝食やらトイレやら準備をしているうちに、6時半を過ぎていました。テン泊で暗い内から行動できたことがない我が家です。
それでは出発。この日はスタートからアイゼン装着です。
雷鳥坂を登りながらライチョウを見る
雷鳥沢キャンプ場の横を流れる浄土沢(称名川)、例年GW時点では雪の中でしたが一部既に流れが現れていました。雪解けの水が流れ出してすぐの場所だと思いますが、最初から結構な水量があるのですね。
まだ雪を渡ることができます。この足元を水が流れているのね……。
別山、剣御前方面に登って行く雷鳥坂。タイミング的に登山者の姿は上の方にちらほら見える程度。
ライチョウの足跡と白い羽。さて、今日はどれぐらい会えるでしょうか。
雪解けして流れが見えている称名川、写真左下から右上に掛けてが恐らく奥大日岳へのトレース。雲海の向こうには白山が浮かんで見えます。ということは弥陀ヶ原より下、立山駅や富山市内は雲の下にあって、向こうから山は見えないはず。上はこんなに素晴らしいお天気だというのに。
雪の上で遊ぶカヤクグリ。ハイマツ帯から出てきては雪の上でなにかをついばんでいます。虫なのか水を飲んでいるのか?
雪の中をクネクネと走る立山道路が見えています。
このハイマツ帯でオコジョを見ましたが素早くて写真には撮れず。こんなところにいるんですね、オコジョ。オコジョでいいいんだよね? 茶色かったけど。
奥大日岳。年々春の雪が少なくなっている気がします。以前登った際は、上まで真っ白でしたが、今は結構土やハイマツが出ている上を歩くことになりそう。雪庇もかなり小さい。
タイミングなのか春の立山だというのに視界に人がいません。
少し先行していた登山者の方がライチョウに気づいて教えてくれました。雷鳥坂はライチョウいますよね。
そんなライチョウを見ていると、ハイマツ帯の方に別のライチョウが3羽、飛んで行くのが見えました。
見に行ってみたけど既に姿はなく……
岩の上のお立ち台に1羽のオスライチョウがいました。
標高が上がって、槍ヶ岳が見えてきました。
一ノ越へ向かう登山客の姿も。
昨日歩いた浄土山と龍王岳。
先程とは別の岩の上にまた別のオスライチョウがいました。
剣御前小舎〜剣御前山
剣御前小舎。計画では別山まで行く予定でしたが、スタートがやや遅れたのとライチョウも無事見られているので、剣御前山だけ行ってあとは剣御前小舎の裏手でライチョウを探して下りることにします。
まずは剣御前山へ。雪はないのでアイゼンを外して空身でサクっと行きます。
剣御前(2777m)の手前にある2792mのピーク、「剣御前山」という名称が正しい山の名前かは分かりません。剣御前まで行った方が剣岳はよく見えるはずですが、ここから先はまたアイゼンが必要になるので。
見えてる稜線の一番奥が剣御前なのか、もう少し先なのか?
剣岳の山頂付近にはこの日は人の姿はありませんでした。
剣岳と剣沢、後立山連峰の峰々。
相変わらず富山方面は雲海が広がっています。
戻ります。別山、すぐのようで3コブのアップダウンが地味にダルい。右手前の剣御前小舎の裏のコブあたりまで、ライチョウがいないか探しに行ってみます……。
真砂岳から先の稜線が見えました。完全に夏道が出ている訳でもないようですね。
ちょっと遠いけど2羽のオスライチョウがいました。すぐ近くのハイマツ帯からも声が聴こえるけど姿は見えず。飛んでるライチョウの姿を目にしますし、この感じだと稜線にもかなり数のライチョウがいそうです。
連休後半を前に富山県警のヘリコプター「つるぎ」がパトロール飛行していました。ライチョウカメラを向けて撮ってみたところ、思いの外クッキリ中の人まで写ってしまった。
雷鳥沢キャンプ場へ
それではテント場に戻りましょう。
剣御前小舎、休憩ついでにトイレが使えるのがありがたい。
ただし大便禁止(小屋のトイレを使わせて貰えるようです)。
帰りは進行方向に雲海と絶景を見ながらの楽しい下山。
登ってくる登山者も少し増えてきました。
雷鳥沢キャンプ場手前、浄土沢の左岸側へ大きく雪が崩れているので、奥大日岳方面に登る際のコース取りは気をつけて。
浄土沢の向こう側(一ノ越側)を越えてる人もいるんですね。
浄土沢の橋桁。
ところで、真砂岳の雪解けの黒い部分なんですけど……
右下から「左側を向いた怪獣の顔」「ライチョウ」「白い首輪を付けた横向きの犬」、パックマンみたいなのを挟んで「ヤギ(あるいは犬)」のように見えるな…… と前日、温泉に入りながら思っていました。
室堂のライチョウとみくりが池温泉「雷鳥ぽんぽん」
さて、面倒ですがテントを片付けて室堂ターミナルまで戻らねば。
バラにしていた荷物がを担ぐのがしんどくて、強引に全てBUDDY 33に外付けにしました。なんやかんやでバックパックは1つの方がバランスがいいな、と今更ながらに。
立山テント泊が帰りのここが核心。
息を切らしながら登りつつふとハイマツ帯を見ると…… いますね。
雪の中にオスがうずくまっていました。
赤い肉冠が出てきた、こんなスムーズに引っ込めたり出したりできるんですね。
こんな感じの場所にいました。
また肉冠引っ込めた。
かなりテントが増えたかも……。
ミクリガ池に行くまでも何度かライチョウ遭遇。室堂平のライチョウは完全にアイドルですね。
いますね。
ミクリガ池に到着。
みくりが池温泉に立ち寄って軽くランチを食べて行くことにします。ずっと欲しかった(手作りの少量生産故に買えなかった)「雷鳥ぽんぽん」が売ってました! しかもたくさん!
もちろん買いました(妻と私で1羽ずつ)。自分たちが買った際はオスが3匹で並んでいて、その後在庫補充されていたのが↑の状態。以前はオスと肉冠のないメスがあったようですが、今回もメスがあったかは不明です。
室堂に来るたびに食べているエンマ様のホットピザ。
外に出ようと思ったらみくりが池温泉の横というか敷地?にまでライチョウ。ところで室堂周辺のライチョウですが、 スマホ撮影で少々近づきすぎと思われる人の姿をよく目にします。環境省作成の「ライチョウ観察ルールハンドブック」によると観察、撮影には5m以上離れるのが望ましいとのことです。
ライチョウの写真を撮影したい | THE JAPAN ALPS
ちなみに↑の右下で望遠レンズを構えている人の隣ぐらいから410mm相当の望遠レンズで撮って、トリミングなしだとこれぐらいの大きさになります。フルサイズ換算で400mmぐらいの望遠レンズがあると、十分な距離を取りつつ、ライチョウを大きく捉えることができると思います。できれば300mmぐらいは欲しいですね。
足が乾いているライチョウの足元はふさふさでかわいいですね。
室堂ターミナル〜立山駅へ
この日からしばらく立山は晴天が続くそうです。初日は曇りと雪でしたが、なんとか1日だけでも青空の立山を楽しむことができました。日焼けで顔が熱い!(朝と2度の増し塗りでも防げなかった)
天候的にもですが、GW後半の前乗りでこの日から立山を訪れる人も多かったみたい。
室堂ターミナルで荷物をバラして。アルペンルートの移動だけならこの方が楽なんですけどね……。
ホテル立山の白エビせんべいを買う。自宅用なら「割れせんべい」がお得でおすすめ。
レストランと喫茶メニュー最新版。個人的に食べるのを楽しみにしていたローストビーフもなくなってしまったし、そういえば「白海老から揚げ丼」もありませんね(WEBのメニューを見ると載っていますが)。後で聞いたところではこの春は白エビが不漁だそうですが、その影響もあるのでしょうか。
まだ混雑というほどでもないターミナルですが高原バス待ちがそこそこの行列で、臨時便も出ていました。
20分ほどでバスに乗ることができました。
新緑が美しい立山駅に到着。山の上はやはりまだ雲の中のようです。
この雲の下に下りてきた。
なんだか見たことのあるレッドアローが立山駅に入って行きました。かつての旧レッドアロー(5000系)に続き、ニューレッドアロー(10000系)も西武鉄道から譲渡されて富山地鉄本線を走っているそう。
改めて今回のカメラなど。ライチョウ用にはOM-1に40-150mm F2.8 PROとMC-14、その他風景と記録諸々はE-M1 Mark IIIに8-25mm F4.0 PRO、冒頭の星空もE-M1 Mark IIIで撮っています。
ライチョウ観察用の双眼鏡はKOWAのYFⅡ30-8とPENTAX Papilio II 6.5x21。Papilio IIは軽くて扱いやすいのですが、サングラスをかけた状態で使うには接眼部の大きいYFⅡ30-8の方が見やすかったです。
登山ルートとGPSログ
別山まで行かず剱御前小舎で引き換えしてきただけとも言えますが、一応ピークを踏んだ気分になれる剣御前山はなかなかアリだと思います。標高だけなら浄土山よりも低いんですけど、春の雄山は人も多いしちょっと飽きてしまったところもあるので……。
立山:剣御前山 / OKPさんの剱御前山の活動データ | YAMAP / ヤマップ