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2022年 GW立山①:富山で絶品寿司を食べて残雪の立山に登る・剣御前山

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2022年のゴールデンウィーク、5月3日から5日まで富山県の立山室堂で過ごしました。

2019年以来の春立山は富山から、もちろん「すし玉」へ

新型コロナウイルス流行に伴う緊急事態宣言で2年連続で春の立山を諦めた我が家、今年こそはと考えていましたがアルペンルート開通直後の4月中には予定が合わず、なんとか5月に入っての連休に行くことができました。GW期間のみ一時的に入山できる残雪の尾瀬(至仏山)と迷ったのですが、この2年間春の立山に行けなかったのと、ライチョウ達にも会いたくて……。


本来は連休中の平日である2日の月曜日からの予定でしたが、天気予報的に日程2日目に予定している登山を行うのが3日より4日の方が良さそうなので出発を1日遅らせませた。結果的には当初の2日入りの方がお天気的には正解だった気もしますが、まあそれはそれ。

これまで春の立山は毎回富山側からアクセスしていて、今回も運転が短い長野側(扇沢)と迷ったものの、やはり富山グルメ(春の富山湾の海鮮や富山ブラック)の魅力、そしてアルペンルートの乗り換えの少なさから、富山までのドライブを選びました。

今年のGW期間もETC休日割引は適応外となっていましたが、深夜割引の対象になる時間にスタート。中央道〜圏央道〜関越道〜上信越道〜北陸道と走って、毎度お馴染みの「廻る富山湾 すし玉(富山掛尾本店)」の駐車場に滑り込みました。時間は11時開店の2時間前と少々早かった……。

開店1時間前からトップで並び始めましたが、3連休の初日ということもあって開店30分前には駐車場がほぼ埋まるほどの盛況ぶりでした。
11時開店、入店と同時に「特選12貫握り」(2,530円)をオーダーします。「のどぐろ、肝付かわはぎ、富山湾しろえび、ほたるいか、地元アオリイカ、地物あまえび、ぶり、紅ずわいがに、本マグロ 中トロ、あじ、おすすめ白身」という内容。

やっぱり富山の寿司はうまい。ちなみに「廻る富山湾〜」で元々は回転寿司なのですが、現在はお寿司は回ってなく、全て職人さんへのオーダーとなります。12貫でも十分なボリュームでしたが、うっかり「炙りのどぐろ」「いくら」「キンメダイ」を追加して完全に満腹となりました。幸せです。

お寿司に満足したらいざ立山駅へ。正面に雪を被った北アルプスを眺めながら、富山地方鉄道と抜きつ抜かれつ。この時間帯は立山駅までの道もガラガラで楽しいドライブです。

狙い通りに(?)昼過ぎの立山駅前駐車場にはポツポツと空きが出ていて、駅チカに停めることができました。朝イチのスタートを狙う場合は、かなり早い時間から駐車場を目指す必要がありますが、初日は移動のみと割り切ってしまえば、のんびりお寿司を食べてから駐車場に空きができる午後入りも悪くないです。

ただしやはり午前中からの混雑もあり、13時台の立山ケーブルカーが直前で売り切れてしまったので、14時のチケットを取って1時間ほど立山駅で待つことになりました。個人的にこの立山駅前の雰囲気がとても好き。

今回は思い切って荷物を2つに分けてみました。テン泊用の大型バックパックだと、登山をする際のアタックザックの収納力が積雪期は微妙なのが気になっていました。特に今回は立山周回の予定だったので、ちゃんとしたバックパックを使いたいなと思ってましたし。

テントとシュラフ、マットはカリマーの防水スタッフバッグに詰めて、ピークデザインのアンカー&ストラップを装着して手提げ/ショルダー携行できるようにしてみました。

テント場が比較的近い雷鳥沢キャンプ場だからこそできるスタイルですね(帰りのテント場から室堂までの登りは少々キツかった)。テント内でも使わない荷物をぶっこめるので意外と便利でした。

室堂から雷鳥沢へ、GWとは思えない雪の立山

美女平でケーブルカーから高原バスに乗り継いで、15時少し過ぎに扇沢に到着しました。いつもバスで通り過ぎてる「雪の大谷」を一度見に行ってみようと思ったのですが、雪の大谷ウォークに入れるのは15時までだったので最終日の出発前に立ち寄ることにしました。

室堂ターミナルで忘れずにチェックしたい山岳情報。前日までに降雪があったので縦走路の雪の状態が気になります。入山届けなどは事前にCOMPASSから提出済みです。

外に出ると確かに春(しかも5月)とは思えないぐらい白い立山の稜線が飛び込んできました。ミクリガ池も新雪が積もって真っ白です。

地獄谷や奥大日岳も白い。

これは翌日の立山縦走は少々気合を入れないといけないかもしれません。真砂岳から富士ノ折立に掛けての雪の付き方はどんな感じでしょう。

シュプールに重なるように雪崩のデブリもちらほら。

雷鳥荘の手前、遊歩道と谷川の斜面の間に大きなクラックが口を開けていました。

雷鳥荘前から雷鳥沢キャンプ場を見下ろします。山は見事に真っ白! というか……

ものすごいテントの数!?


大盛況の雷鳥沢キャンプ場でのんびり過ごす初日の夕方

春の立山に来るのはこれで3度目ですが、こんなにテントが多い雷鳥沢キャンプ場は始めてです。やはりGWの連休初日だけありますね。

良い場所は既にかなり埋まっていましたが、テント場の中央付近にひとまず設営。夜に風が強くなる予報もないですし、GWの雷鳥沢は暖かいので整地も適当でOKです。幕営料は1泊1名につき1,000円、トイレや水道(飲用時は煮沸)も使うことができます。

ひと仕事終えたのでまずはビール。はてなブロガーのはらですぎ(id:haradesugi)さんも雷鳥沢にいらっしゃるようなので、挨拶に行ってみたりと。はらですぎさんは我が家が登山を始めてすぐの頃から、ブログやSNSでゆるく交流がありましたが、実際にお会いするのは初めて。

ギアマニアな氏から最新の軽量テントやペグ類を見せて貰いつつ、そういえば我が家のテントやスノーペグは初めて春立山を訪れた2018年から何も変わってないなぁなんて(なんならその数年前から)。

そうこうしているうちに立山が夕日に染まっていい感じのアーベントロートタイム。


薄ピンクに染まった雪面を滑るスノーボーダーをテントから眺めたり……。




まだまだ明るいうちに夕飯をスタート。正直山飯にはモチベーションが低いので、すぐにできて食べられるカップ麺とあとはサバ缶でアルファ米を2人で分けつつ、ビールを飲んでおしまい。

夜はいい感じで星空が見えましたが(流れ星もよく見えた)、周囲のテントが明るい上にトイレに行く人のライトもひっきりなしなので、テント前でサクッと撮っておしまい。真ん中の上の方に流れ星が写ってますね。

ちなみにトイレ(雷鳥沢野営管理所)前の斜面が夜になると例年になくガチガチに凍っていて、転ぶ人が多発していました。うちの妻も転んでいましたし、動画カメラを手にしたまま転んだ気の毒な人も目にしました。
夜は氷点下まで冷え込んだものの、いつものモンベル#2のみでぐっすり。

薄曇りと強風の立山登山

翌朝起きるとまさかの薄曇り。えー、もう少し良いかと思っていたのに。

朝食を食べて6時過ぎにスタート。既に雷鳥坂方面には多くの登山者の姿が見えます。この日の予定は別山側から時計回りの立山周回(別山まで)、稜線の状況次第では真砂岳と富士ノ折立のコルから下りることに。
テント場を出てすぐ、浄土沢を超える手前にかなり深いクラックが口を開けているので、暗いうちから移動する場合は注意したいものです。

雪は夜から朝に掛けての冷え込みでガチガチに凍っています。

雪というよりアイスバーンの斜面のような、登りやすいけど雪山にしては面白みのない登りです。
以前は、ここを登っている最中にライチョウが現れたりしましたが、今回は登山者が多いせいなのか残念ながらライチョウの姿はありません。

奥大日岳方面を登る人の姿。

テント場、先程のクラックはテント場を囲むようにL字に入っているのですね。

室堂平に少し日が差してきました。室堂ターミナルの先を拡大すると曲がりくねった雪の大谷が見えます。

奥大日岳の上にも青空。

別山乗越へ。雲は少し薄くなってきましたが、いつになったら晴れることやら。

富山方面はかなり晴れてきましたね。

そして稜線に出ると思ったよりも風が強い。天気予報では朝方17m/sから昼にかけて11m/s程度に落ち着くとのことでしたが、まだまだ15m/s以上は余裕であります。剱御前小舎で一旦トイレ休憩しますが、この先の稜線でずっと強風に吹かれっぱなしと考えると、少し躊躇するレベルです。

と、ここで先にスタートしていたはらですぎさんがやはり先に進むのを見合わせて停滞していたので、我々もしばらく剱御前小舎で休憩しつつ、今後の行動について相談します。

稜線の雪の付き方や風の確認に、剱御前小舎裏のピークまで出てみましたがやはりなかなかの風。剣岳の上には広角レンズ(14mm相当)でぎりぎり収まるような大きなレンズ雲(?)が出ていました。

結局1時間ほど待ってみたものの、風はそこまで弱くなる気配はないので雄山まで行くことはほぼ諦めて、真砂岳から下りるか別山で引き返すかになりそう。

立山周回は諦めて、まずは剣御前山へ

縦走はしないことになりそうですし、別山に行く前に剣御前山に登ってみることにします。剣御前(2,777m)まで行く1/3程度の距離にあるピークですが、なぜか剣御前山の方が標高が高い(2,792m)ようです。別山乗越を通過する際にいつも立ち寄るか迷ってたのですが、丁度いい機会でした。

剱御前小舎からは10分も掛からずに登れてしまいます。

剣御前山の看板もありました(2,792m)。

別山ほどではないものの剣岳がよく見えます。この剣御前の尾根はそのまま剣岳の別山尾根に繋がっているようです。だから剣御前なんですね。

そんな剣御前山からの眺め、なかなか良い感じ。日本海も見えています。

奥大日岳、相変わらず雪庇がすごい。

北〜西の空はかなり晴れてきています。

立山稜線方面。

剣沢と剣沢とスキーヤー。

剣岳の山頂を600mm望遠で覗いてみたら10人以上の人が居ました! こんな強風なのに凄いですね。スキー等の滑走具も見えますし、右手側の急斜面を登っている人の姿も…… すご。

そして別山方面。こちらもかなり晴れてきました。こうして見るとよく分かりますが、別山乗越からはすぐのようで小さなピークを3つ程越えて行くことになります。

真砂岳あたりの縦走路。朝あれだけ登っていた人がいるのに、大半は別山乗越か別山までで引き返しているようで、稜線を歩いている人の姿は殆ど見られません(雄山方面から歩いてくる人が2人確認できます)。

剱御前小舎にて再びはらですぎさんと合流して、別山を目指すことにします。待った甲斐があって(?)立山稜線の空はかなり晴れてきましたね。風は相変わらずですが、先程よりは少し落ち着いたかな?

少々中途半端ですが、1本に全て詰め込むと長くなってしまうので、ここで一旦切り上げて後半に続きます。