先週、11月22日から23日に掛けて滞在した立山室堂。今回は日本一高所にある天然温泉の温泉宿「みくりが池温泉」に宿泊しました。前回の登山レポートの続きになります。
- 快適なみくりが池温泉に泊まる
- 標高2,410mの宿とは思えない充実の夕飯
- 宿の眼の前で星見
- 復活した朝食バイキング
- 室堂平でライチョウ探し
- 再びみくりが池温泉へ。ライチョウを探せ!
- それではまた来年……
快適なみくりが池温泉に泊まる
過去、何度もお世話になっている室堂のみくりが池温泉ですが、11月の宿泊はやや久々で2019年以来になります。まだ雪が少ない11月の半ばぐらいまではスキー客は殆どいないので、かなり空いているみくりが池温泉ですが、11月後半の小屋閉め直前となると、ほぼ予約はいっぱいになります。休前日のこの日も1週間前には多少の空きがあったものの、直前に確認した際は満室になっていたようです。
遊び過ぎて到着は17時近かったのですが(遅れる旨は電話連絡済み)、チェックインすると夕飯はふた回しの2回目(1回目:17:30〜/2回目:19:00〜)でした。これまで基本的に空いている時期ばかりを狙って泊まっていたこともあり、みくりが池温泉の夕飯ふた回しは今回が初体験です……。
みくりが池温泉は温泉宿ではありますが、山小屋寄りの宿泊施設です。ホテルや旅館というよりは、めちゃめちゃ設備が充実して居心地の良い山小屋と思って宿泊するのが良いでしょう。
個室もありますが、今回予約を入れたのは6名定員の相部屋です。チェックイン時は既に日没後でしたが小屋閉め直前なので窓の外は板が打ち付けられていいて、翌日の日中でも部屋は真っ暗でした。中に入ると人感センサーでライトが点きます。
6名相部屋の1人分のスペースは1畳で布団を敷くスペースと少し隙間が開くぐらい。各スペースは板とカーテンで区切られてプライベートな空間となっています。相部屋はこの他に1人のスペースがもう少し狭い8人相部屋と、以前何度か紹介している4人部屋のデラックス相部屋もあります。
こちらは2段になったスペースの上段で妻が利用しました。コンセントが結構高い位置にありますが、モバイルバッテリー程度ならばランプが設置された台に置くことができるようです。
こちらは下段側で既に私が色々と荷物を広げている状態。布団を広げてもその横にカメラや着替えなどの荷物を置くだけの広さがあるので、大人でも十分快適に過ごせます。さらに今回は一番奥のスペースだったので、すぐ横にオイルヒーターがあって、湿った荷物を乾かせたりと便利でした。
やはりコンセントの位置が高く、USB充電器からの充電は少々難しかったので、カメラやスマホは先にモバイルバッテリーから充電しておき、後でモバイルバッテリーのみ吊るして充電しました。
温泉には1回目の食事がスタートしてすぐに行ってみたら、既にスリッパが10足以上並んでいたので撤退。30分程経ってから出直してみたらガラガラでした。宿泊客が多いときはタイミングを少し外すのが良さそうです。
その他、みくりが池温泉の設備や宿泊レポについては、以前の記事でそこそこ詳しく説明していたはず!?
デラックス相部屋に泊まった際のレポートはこちら。
標高2,410mの宿とは思えない充実の夕飯
温泉に浸かってさっぱりして19時に食堂へ。部屋(スペース)番号で指定されたテーブルには既に食事が並んでいます。ご飯と味噌汁だけはセルフで、もちろんおかわり自由。
今回も美味しそうな食事が並んでいます。
本日のお品書き。標高2,410mでフグの唐揚げが出るんだ! そう、ここは富山県。
生ビールはチケットを自販機で買って窓口にオーダー。泡がこんもり。
塩ちゃんこ。いつもながら美味しいお食事で、ご飯もおかわりして満腹です。
宿の眼の前で星見
食後は外に出て星を眺めてみましたが、まだ明るい月が出ていたので後で出直すことにします。いつもは消灯までは食堂や談話室でのんびり過ごすのですが、この日は宿泊客が多かったのと少し疲れていたので、そのまま自分のベッドに戻って寝てしまいました。月が沈む0時半に目覚ましを掛けて(相部屋なのでバイブレーション)、外に出てみると今度こそ満天の星が見られました。
みくりが池の横に下りようと思ったら、雪の斜面がカチカチに凍っていてかなりビビりましたが、なんとか写真の撮れそうな場所に移動。今回はミニ三脚しか持ってきていなかったので、高さが足りず安定も悪かったですが、カメラバッグを下敷きにしてしばらく星撮り&星見。
最初は開放値の明るい「LUMIX G 14mm / F2.5 II ASPH.」を使ってましたが、ちょっと画角が狭いので「M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO」に交換。暗いレンズですが感度を上げればなんとか……。池の対岸の雪面に見える2つ並んだ長方形は、恐らくみくりが池温泉の窓だと思います。
池側からみくりが池温泉を見上げて、北斗七星の6番目まで。再びLUMIX G 14mmで。
オリオン座と冬の大三角。
富山の街方面。徐々に雲も出てきたことだし寝ますか。
復活した朝食バイキング
朝食の時間は6:00〜8:00の間で自由に。目を覚ましたのが6時だったので、やはり混雑を避けて2周目ぐらいのタイミングでレストランへ。コロナ禍となってからしばらく中止されてたバイキングが復活していました。
美味しいんですよねみくりが池温泉のバイキング朝食。終了間際になるとかなりメニューが減っていたようなので、7時ぐらいまでにはレストランに行くことをオススメしたい。
あまり辛くない麻婆豆腐が好きです。登山をしない日の朝食にしては食べ過ぎでは!?
朝風呂に入ってからモーニングコーヒー。朝8時まで宿泊者のみ300円で飲むことができます。
チェックアウトは9時ですが、チェックアウト後も荷物をレストランにの窓際に置かせて貰うことができますし、温泉も16時まで自由に入浴可能です。これが本当にありがたい。
室堂平でライチョウ探し
この日は登山はしないのでのんびり室堂散策しながら、ライチョウでも探してみようと思います。お天気は多少雲はあるものの晴れ。ただし風は前日よりも強めなので、山の上はそれなりに吹いていることでしょう。
春の立山では室堂周辺だけでなく登山中も遭遇率の高いライチョウですが、11月の積雪期にはこれまで山の中での遭遇はゼロ。みくりが池温泉の周辺のハイマツ帯で、過去2回見ているだけでした。この時期になると真っ白な冬毛となって見つけにくいこともありますが、いるときは数羽がまとまっていたりします。
エンマ台とミドリガ池の間あたりで写真を撮っている人の姿。ハイマツ帯の中にすっかり全身が白くなったオスのライチョウがいました。雪の中にうずくまっていて殆ど動きません。
目を開けたり閉じたり、羽毛に空気を含含ませて丸くなり、風が吹くと頭をプルプルさせてかわいい。
こっちを見た雪見だいふく。今回はGF10用の「LUMIX G VARIO 45-150mm/F4.0-5.6」だけでなく、600mm相当までズームできる「M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II」を持ってきておいて正解でした。
富士ノ折立をバックに。
今回は大きく写真を撮れたのはこの子だけなので、いっぱい貼っておきます。
真砂岳の稜線、かなり雪が溶けてしまいました。
双眼鏡でライチョウを探しながらミドリガ池へ。
ライチョウの足跡はあちこちにあるのですが……。
まだ、23日ですがこの日から室堂平の仮設野営指定地が使えるようになっていました。この日の夜から天候が崩れる予報が出ていたので数日早まったようです。
10時を過ぎるとアルペンルートからのスキー客、登山客が一気に増えます。一ノ越方面へ向かう人たち。
室堂山方面に登って行く人もたくさんいます。
ぐるっと室堂平をお散歩。
さっきのライチョウをもう一度。
再びみくりが池温泉へ。ライチョウを探せ!
朝食がたっぷりだったので、そこまでボリュームのあるランチを食べく感じでもなく、みくりが池温泉に戻ってピザを食べたり、最後にもう一度温泉に入ったり、黒ラーメンを食べたりなど(結局食べてる)。
みくりが池温泉の横のハイマツ帯。どうやら6〜8羽ぐらいライチョウがいるそうですが、保護色なのでなかなか見つかりません。これはかなり分かりやすい場所にいたオス。肉眼で分かったのはこれぐらいで、後は双眼鏡や超望遠レンズがないと見えませんでした。
この写真の中に3羽います。分かりますでしょうか?(クリックしての拡大サイズなら見えます)
こんな雪の中に潜ってる子も……。双眼鏡で探していて見つけたときは笑ってしまいました。
ライチョウはどの季節も保護色ですが、雪の中の冬毛も相当に難易度が高いですね。こんな離れた場所のライチョウ探しには双眼鏡が必須。ここでは5羽見ることができました。
それではまた来年……
いつの間に14時を過ぎていたので、そろそろ帰ることにします。お天気も最後まで持ってくれました。立山黒部アルペンルートの営業は11月30日までなので、もうおしまい。また来年の春に会いしましょう立山。
帰りのアルペンルートの接続は良かったですが、扇沢に戻ってきたのは16時半。もう日没間際です。
祝日だったので恐らく朝には無料駐車場は満車になっていたことでしょう。上の有料駐車場にもそこそこ車は停まっていましたし。
何もしていなくても腹は減る…… ということで高速に乗る前にロイヤルホスト安曇野インター店で夕飯。中央道の渋滞は21時頃にはほぼ解消して、スムーズに帰ることができました。毎度こうだと助かるのですけども。