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一眼2台登山は案外捗る!? 新旧E-M1を2台持って北八ヶ岳・天狗岳に登ってきました

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先週に引き続き八ヶ岳に行ってきました。前回登った硫黄岳(下写真正面)を望むこの山は… 北八ヶ岳の一番南に位置する天狗岳(西天狗岳)です。


冬の天狗岳、OM-Dを2台相棒にぼっち登山

金曜日から奥さんが海外出張に行ってしまったので、今回は珍しく単独の登山。先週に続いて、土曜日にいい天気予報が出ていたこともあって、居ても経っても居られずに出掛けてしまいました。毎度、晴れた山に恵まれた晴天率の高い人のように見えるようですが、基本的に予報のいい日を狙って出掛けているのが大きいのです(特に冬山は)。

天狗岳は北八ヶ岳エリアの一番南にある山。八ヶ岳連峰は大きく「北八ヶ岳」と「南八ヶ岳」に分かれるのですが、その堺は硫黄岳と天狗岳の間にある夏沢峠なのだそう。個人的には茶臼山の南にある麦草峠の南北で分けた方がしっくりくるのですが、それだと北八ヶ岳エリアがかなり小さくなってしまいますものね…(笑)

この時期、天狗岳へ登るための登山口は奥蓼科温泉郷の渋ノ湯が一番アクセスが良さそうです。自家用車でのアクセスの場合、駐車場を管理している「渋御殿湯」にて朝6時から駐車の受付が始まるそうで、まずは手前の駐車場をスルーして渋御殿湯まで車を進めてロビーで受付をするのが正しい作法(駐車料金1000円)。知らずに車を停めようとすると宿の方に叱られます(笑)

…という情報を事前に仕入れていたので、6時過ぎに受付して無事スペース確保。7時頃に目を覚ますと駐車場はほぼ埋まっていて、冬でも人気の山であることがよく分かります。

いきなりトイレの鏡の自撮りで大変恐縮ですが、今回は思う所あってカメラを2台態勢にして、天狗岳登山に臨んでみました。

メインは前回同様のOM-D E-M1 Mark II+M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO。こちらをキャプチャープロでザックのベルトに取付つつ、もう1台M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PROを付けた初代E-M1をパーゴワークスのフォーカスL(現行製品は「スイングL」)に入れ、たすき掛けで携行してみました。

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パーゴワークスのカメラバッグはザックの正面に吊す運用も可能ですが、ザックを下ろす際にいちいち手間が発生してしまうので、このスタイルを試してみました。

黒百合ヒュッテまでの楽しい雪道ハイキング

渋ノ湯登山口は標高が1800m程あるので、 始めから雪山歩きが楽しめます。標高2400mの黒百合ヒュッテまでは、あまりキツイ急登がない樹林帯歩き。アイゼンなしで行く人もいるようですが、アイゼンとは別にチェーンスパイクがあると行き帰り非常に捗ります。


ところで、朝方太陽が差し込まない雪山で写真を撮るとかなり色温度低めに写ってしまうのですよね…。かといって雪の色を白くすると青空が飛んでしまいますし(スナップ程度で空と雪を個別にレタッチするのは面倒ですしw)、なかなか塩梅が難しいものです。

1時間半ちょっとで黒百合ヒュッテに到着しました。ここで、チェーンスパイクを12本爪のアイゼンに履き替え、ピッケルなどを取り出します。明け方の登山口では-10度を切っていた気温は、既に0度近くまで上昇。先週に続いて温かい週末となりました。

やはり超広角レンズがあるとなんてことないスナップでもつい取り出してしまいます。

視界の開けた稜線歩きを楽しむ(風に吹かれつつ)

黒百合ヒュッテから天狗岳までは1時間程度の行程です。中山峠を過ぎると稜線に出て一気に風が強くなります。…が景色が開けて北八ヶ岳を始め素晴らしい見晴らしが続きます。

ちょいちょい岩場と雪のミックスがありますが、視界がいいので危険という程ではありません。アイゼンの歯を引っかけないように注意して登っていきましょう。


東天狗岳への最後の登り。人気の山なのでトレースはしっかり付いていますが、風が当たる斜面はかなり雪が固くなってるので、うっかり転んだりしないよう気を付けて登ります。


この日差しと雪の照り返し、当然ですがサングラスやゴーグルがないと、目を開けていられない位眩しいです。そういえばこの日は奥さんがいないので、いつも任せっきりにしていた日焼け止めを持ってくるのを忘れてしまいました…。

東天狗岳〜西天狗岳山頂

天狗岳の山頂は双耳峰になっていて、まずは6m標高の低い東天狗岳(2640m)に登頂。南天狗岳と併せて非常に展望のいい山で、北八ヶ岳から南八ヶ岳、日本アルプスから奥秩父の山々までよく見えること(南八ヶ岳の主稜線で富士山が見えない以外は)。




高倍率ズームがあると北アルプスもバッチリ引き寄せられますね。


それでは続いてあちらの西天狗岳(天狗岳:2646m)へ行きましょう。

中間のコル部からの眺めがなかなかに壮観。間はだいたい20分弱でしょうか。

振り返るとなだらかな西天狗岳に比べて東天狗岳は岩が多くてゴツゴツしています。

それにしても2週連続でこんな快晴に恵まれるとは運がいいですね。見事に360度雲ひとつない青空です(結局この日は日没まで雲らしい雲を見ませんでした)。

今回は超広角を付けたカメラがあるので自撮りも捗ります(笑) MFでピントを無限遠に合わせてシャッターを切れば失敗しないので、やたら撮りまくってしまいました…。

こんなに晴れているのにバラクラバにフードまで大袈裟と思うかもしれませんが、風は強いんです。バラクラバを下ろすとあっという間に鼻水まみれになってしまいます(笑)

御嶽〜乗鞍〜北アルプスの山脈もクッキリ。中央付近に諏訪湖が写ってます。


西天狗岳から眺める南八ヶ岳。先ほど東天狗岳から撮った写真と比べると、角度が少し変わったことで硫黄岳と赤岳の間に横岳が顔を覗かせているのが分かります。


OM-D 2台持ちはいいぞ!

今日はカメラを撮るカメラがある! 太陽方向の写真が多かったので、超広角ズームはゴースト入りまくりでボツカット量産でしたが、とにかく超広角から望遠まで使えるのはストレスがない。カメラ1台分の重量増もMFTのOM-Dならあまり気になりません。

こんなズームだって高倍率ズームがあれば思いのまま(西天狗山頂から見る東天狗山頂)。元写真を等倍で見たら標識の文字まで確認できました。



気になる重量ですが、OM-D×2台とPROレンズ2本で2kgちょい。これを重いと見るか軽いと見るかは人それぞれですが、フルサイズのレフ機で組んだ場合、1台でもこの重量になってしまうこともありますし、2台に分かれていることで(携行方法次第で)一箇所に重量が集中するストレスもありませんでした。

OM-D EM-1 MarkII+M.12-100mmPRO 574g+561g 1135g
初代OM-D E-M1+M.7-14mmPRO 497g+534g 1031g

この2台でFF換算14mmから200mm相当までF2.8〜F4.0で撮れますし、ミラーレス機の弱点でもある電池持ちの弱さを補うこともできます(寒冷地では電池切れになりやすい初代E-M1も余裕で1日撮影できまます)。
あと、7-14mmPROは前玉が大きいせいか、急な温度変化(外気/山小屋など)で結露しやすいのですが、この辺も2台あることでそこまで神経質にならずに行動することができました。今後も毎回…ということはありませんが、高倍率ズームだけでは足りなそう、広角が欲しくなりそうな山行、旅行の際には積極的にこの2台持ちを試してみようと考えています。

さて、下りは東天狗岳の山頂を巻いていきます。

本当に最高の登山日和ですね! バックは南アルプスの甲斐駒ヶ岳とか。


こちらの斜面はトレースが随分と深いですね。登りとは同じ稜線上なのですが、少し離れた「天狗の奥庭」と呼ばれる大きな岩の多いエリアに抜けていきます。


どことなく燕岳の「いるか岩」を彷彿とさせる?何かの横顔っぽい岩。上と下の写真でカメラを持ち替えていますが、同じE-M1同士なので撮れる絵も安定しています。

しばらくそんな岩稜帯を進んでいくと、黒百合ヒュッテの目の前の斜面に出るので、あとは一気に駆け下りるだけです(別に走らなくていいけど)。


黒百合ヒュッテで食事を済ませて下山

さて、いい感じにお腹が減ったので、黒百合ヒュッテで軽食を食べていくことにします。一応、カップラーメンと山専ボトルでお湯を持ってきてますが、黒百合ヒュッテで食べてみたいものがあったんです。

このビーフシチューはパン(又はライス)サラダ付きで1300円。単品で1000円なので、セットの方がお得感あります。ライスを選べば大盛りもできます。

先週も赤岳鉱泉でビーフシチューを食べていますが、冬山で食べるビーフシチューは体も温まりますし肉分が補給できるのが嬉しいですね。ブロック状の牛肉はスプーンのみで崩せるぐらい、柔らかく煮込まれています。


* *

もうかなり下ってきてしまった所での写真ですが、この日もルート確認はカシオのSmart Outdoor Watch WSD-F10を使用。冬山を登るようになって、スマホを出さずに手元で地図を確認できることの便利さが身に染みてます。

画面はAndroid Wear版のYAMAPですが、グローブを外さなくても、ボタン操作のみで現在位置の確認と、移動時間、距離、標高などのデータが分かります。

Android Wear 2.0のリリースも迫っているので(2月上旬?)、iOSの対応状況がどこまで良くなるか楽しみですし、GPS内蔵型になる次期モデルWSD-F20も気になります。
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山行ログと歩行ルート



天狗岳(渋ノ湯) / OKPさんの西天狗岳東天狗岳の活動データ | YAMAP / ヤマップ

下山後は渋御殿湯でお湯に浸かって…

下山後は渋御殿湯にて温泉に浸かっていくことにしました。入浴料1000円と少々高めですが、山奥ですしまあ仕方ないかと。お湯は無色透明、周囲に臭いもありましたし、硫黄泉だと思っていたので少々意外でしたが、実は別に宿泊者の入れるお風呂があって、日帰り入浴で入れるのはこちらのお湯のみなのだとか。

とはいえ、登山後ということもあり、温泉にゆっくり浸かって体も暖まりました。あと、洗い場にシャワーはありますが、石鹸とボディソープのみでシャンプーはなし。まあ、気にせず石鹸で髪洗いましたけどね(笑) バリカンでセルフカットするようになってから、細かいことはどうでもよくなったオッサンです…。

* *

今回も南諏訪インターへ帰る最中、道路から見える八ヶ岳が綺麗なもので、何度か車を停めて写真を撮ってしまいました。左側から北八ヶ岳〜南八ヶ岳とかなりの山が写っているはず。この日登った天狗岳はどこでしょう?

この景色を眺めながら、やはり天狗岳は南八ヶ岳側に入れたくなるなー、なんて思ってしまいました(笑)

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