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秋晴れの南八ヶ岳:富士見高原からの西岳と8年ぶりの編笠山へ

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久々に八ヶ岳に行ってきました。南八ヶ岳の西岳と編笠山、富士見高原からぐるりと時計回りに歩きます。

登山1年目に登った南八ヶ岳・編笠山

東京からもアクセスの良い八ヶ岳にはこれまで何度も行ってますが、我が家が登山を始めた2013年に初めて登った八ヶ岳の山が、南八ヶ岳エリアの最も南寄りにある権現岳と編笠山でした。その際は2日に分けて(旅行も兼ねて小淵沢のリゾートに泊まってた)それぞれ天女山と観音平からのコースでした。

我が家初めての八ヶ岳登山の様子

残念ながら2日ともあまり天気が良くなかったこともあり、あまり思い出深い登山という訳でもなく(疲れたことは覚えている)、その後に登った赤岳や天狗岳の方が八ヶ岳としての良いイメージに繋がっている気がします。どちらの山も赤岳や阿弥陀岳側からはいつも見ていた山ですし、その後も何度かこのエリアに登ろうという話は出たものの、なんとなくタイミングが合わず仕舞いのまま8年が経ってしまいました。

そういえば赤岳から見えていたのは権現岳と西岳だった(編笠山と勘違いしてた)

ということで8年ぶりの南八ヶ岳の最南部エリア。日曜日ですし人気の観音平は避けて、富士見高原から西岳を経由して時計周りに編笠山を歩くコースを選びました。頑張れば権現岳にも足を伸ばせそうですが(CTでプラス2.5時間ぐらい?)行動時間が10時間を越えてしまいそうですし、直前に降雪もあったようですしそこまで頑張りたい気持ちはありません……。

頑張って3時には起きたのですが相変わらずスタート時に気乗りしない悪い癖のせいで、高速に乗ったのはETC深夜割対象となる4時をギリギリで過ぎてしまっていました、なんてこったい。
小淵沢インターを下りて、富士見高原まではすぐ。観音平も天女山の登山口も同様にインターからすぐですし、東京方面からの八ヶ岳登山では最もアクセスの良いエリアになります。
小淵沢は山梨県ですが、富士見高原があるのは長野県の諏訪郡富士見町。観音平からの編笠山登山道の少し西寄りに県境があるようです(編笠山〜権現岳〜赤岳の山頂を県境が通っています)。

登山者用に開放されているB-1駐車場

富士見高原リゾート駐車場の一部が登山者・散策者向けに開放されています(クラブハウス側の駐車場はゴルフ場専用)。少し下の駐車場にはトイレもあります。
朝日を受けた赤く染まった南アルプス甲斐駒ヶ岳を見ながら準備をします。思ったよりも肌寒いのでフリースを着てのスタートでした(ソフトシェルで行けるかと思ったけど思わず着てしまった→1時間経たずに脱いだ)。


富士見高原から西岳へ

案内に沿ってしばらく舗装路を進みます。

工事用のトイレも開放されていました。有り難いことですね。

キッカケ沢2復旧治山工事についての案内。

車止めのゲートを越えて少し進むと登山口の看板があります。


恐らく、先程の「キッカケ沢2復旧治山工事」の影響で沢沿いの登山道が迂回になっている感じのようですが、案内が出ているので問題ないでしょう。

これがキッカケ沢かな(林道から下流側を見ている)。

西岳方面と編笠山方面、富士見高原登山口(スタート地点)、林道が交差する五叉路。帰りはここで編笠山からの登山道に合流します。

水場になってる「不動清水」の「長命水」。ここにもトイレがあります。


スタート地点の標高1300m台から1900mぐらいまでは比較的緩やかな登りがダラダラと続きます。


1600mと1700m付近で作業用の林道を2回横切ります。

標高を上げて行くと少しずつ植生が変化していきます。





少し登りがキツくなると足元に大きな石が増えてきます。全体的に編笠山によく似た形の山で、色々と規模をひとまわりぐらいコンパクトにした感じですね。

シャクナゲ帯に入ると徐々に灌木が増えて森林限界が近そうな雰囲気ですが……?

少しだけ雪が残ってる。


ちょっと開けました。頂上までもうすぐ。ここからの南側の展望もいい感じですが、山頂の方が良いです。

茸みたいな霜柱。




この樹林帯を抜ければ山頂です。


森林限界を越えない西岳山頂

西岳山頂(2398m)は東〜南側が開けてますが、森林限界は越えていませんでした。

山頂には西方面の立場川キャンプ場、東には青年小屋方面と三方向の分岐があります。

権現岳というか見えているのはギボシかな。もう少し雪がついてるかと思いましたが南寄りの斜面なので結構解けてしまったようですね。

西岳と編笠山、権現岳の鞍部に青年小屋。

編笠山。よく「緩やかな苔と森の北八ヶ岳とゴツゴツした岩山の南八ヶ岳」と言われますが、編笠山と西岳に関しては森と緩やかな裾野が北八ヶ岳的でもありますね。

南アルプスもクッキリ。

初めて登った八ヶ岳の権現岳と編笠山。

富士山は編笠山からの方がよく見えそう。

山頂の北側は高めの木があってあまり展望はよろしくない。先行者が1人休憩しているのみで静かな山頂です。

それでは一度少し下って青年小屋まで……

と、ここで霜の融けた泥で足を滑らせ、石の上に勢いよく尻もちを付いて臀部を強打してしまいました。ちょっと嫌な感じの打撲の感触でヒヤリとしましたが、痛みはあるものの下山までは持ちこたえられそうなのでそのまま続行。片手にカメラを持ったままで、少々油断していました……。

尻ポケに入れてた車のスマートキーを壊さなくて良かった……

日陰箇所は雪が残っていたり凍結などもあります。


大きく崩れた涸れ沢、これがそのままキッカケ沢に繋がっているのでしょうか?

水場「乙女の水」。青年小屋テント場の水場はここになるのかな。



遠い飲み屋、青年小屋

すぐに青年小屋のテント場に出ます。日曜日なので土曜日からのテントがまだかなり残っています。広いテント場で予約も不要なようなので、テント泊デビューにも良さそうですね(これからの季節は要防寒ですが)。

「遠い飲み屋」でおなじみ青年小屋。外のお手洗いを利用させて貰いました。


さて、ここからこのゴーロ帯を抜けて編笠山の山頂へ。初めて来たときは編笠山からの下りでここを歩きましたが、樹林帯を抜けたら一面の岩がゴロゴロ地帯に少々驚きました。


権現岳を背にゴーロへを登って行く。

目印を頼りにしつつ、一部凍結が残ってるのでジャンプは控えて……。

蓼科山が見えました。

ちょいちょい雪が残って凍結もあるのでスリップ注意。

ゴーロを抜けて権現岳を振り返る。左手側がギボシで右奥が権現岳の山頂。やはりこのコースで権現岳まで回るのは少し気合が必要ですし、この日は打撲なお尻が痛くてとても無理がします。

灌木の樹林帯に入ると日陰だけに雪が凍っていて嫌な感じ。滑らないように気をつけて登りましょう。下りならば軽アイゼンを使ってもいい感じかも(この時期は念の為チェーンスパイクも携行しています)。



快晴の編笠山山頂で展望を楽しむ

編笠山山頂(2,524m)。西岳とは違って結構人がいますね。


以前来た際は真っ白だった編笠山山頂。360度開けて素晴らしい展望の山頂ですね。

富士山は丁度大沢崩れが正面に。

甲府盆地と富士山。

阿弥陀岳、中岳、赤岳。横岳方面は雪が結構残ってそう。

北アルプスは完全に雪山になってます。

霧ヶ峰、美ヶ原の向こうに立山連峰、後立山連峰。こちらもすっかり雪山。

南八ヶ岳。

天狗岳。

赤岳アップ。

中岳の向こうには横岳、尖った岩は大同心、小同心かな。

諏訪湖と北アルプス南部。

久しぶりの山カップヌードル。

味噌。

富士山、南アルプスといい感じの雲。

アクセスの良い人気の山なので、観音平方面から次々に登山客が登ってきます。

それではそろそろ下山しましょうか。

編笠山〜富士見高原へ下山

富士見高原方面の下山路。青年小屋方面とは違い、山頂から樹林帯を挟まずに高度感のあるゴーロ帯に入ります。蓼科山とかもこんな感じだったかな?

やはりこの沢(キッカケ沢?)が西岳と編笠山の間に走っているのかな。

西岳山頂にも人が増えていますね。

しばらくゴーロ帯を下ります。


朝方に歩いた西岳の緩やかな斜面。編笠山も基本的には同じような姿ですね。

突然樹林帯に突入。

富士見高原へ…… よりも中央本線の信濃境駅をゴールに指定した案内が多め(信濃境壮年会設置のもの)。昭和53年設置の看板にしては綺麗ですね。


標高2000mぐらいまではやや急な下りですが、以降は傾斜が緩くなって横方向の移動が多くなります。まさに編笠の形ですね。

紅葉がいい感じのエリアと大岩。




キッカケ沢に合流するあたり。一度折り返して涸れ沢に下りるのですが、沢の左岸側をしばらく直進してしまいました。足元がふわふわになったら行き過ぎなので注意。


GPSログのこの部分、気付く人はすぐ気付くと思うけど一応

スロープ状に沢の左岸に下りてしばらく沢沿いに歩いてから右岸側に渡るようになっています。沢を右岸側に渡ったあたりで、やはり間違えて左岸側を直進していたグループがいたので(合図したら気付いて貰えました)間違えやすい場所なのかも?



キッカケ沢の復旧治山工事に伴って以前とコースが少し違っているのかも……?(昨年、同じコースを歩いた方のログと見比べると、一部違うように感じました)



五差路分岐に戻ってきました。

下山。西岳山頂直下で滑って強打したお尻は痛みますが、お天気にも恵まれて久しぶりの八ヶ岳を楽しく歩くことができました。

時間は14時半、今すぐ帰れば中央道の渋滞も避けられるか…… なんて一瞬でも思った私が甘かった。既に13時半頃から小仏渋滞は始まっていて、最終的には大月手前から府中の先まで繋がってしまったみたい。

中央道の渋滞には付き合わず温泉〜双葉SAで仮眠&夕飯

渋滞に付き合うつもりはないので、気持ちを切り替えてまずは温泉へ。「ホテル八峯苑鹿の湯」普通に空いていてノンビリと入浴できました。


その後、中央道の双葉SAへ移動して大休止。臀部の痛みがあまりよろしくない具合で、角度によっては着座姿勢も辛かったり寝返りも厳しい所はありましたが、なんとか耐えて仮眠(その後、2日経って徐々に痛みは引いてきているので、打撲で済んだようです)。18時頃に目を覚ましてみたら渋滞は30kmまで成長していて、双葉SAのフードコートやレストランまで混雑が始まっていました。

上りSAが混雑していたら下りSAに行きましょう

しかし双葉SAは駐車場内を歩いて下りSAに移動できるので、ガラガラの下りSAのフードコートに移動して夕飯。アジフライ定食(750円)はご飯もたっぷりで下山メシとしてはなかなかのヒットでした。

上り/下りSAの連絡口はこんな感じ。双葉SAがここまで混雑するのは珍しいのですが、行楽シーズンなどたまにあるので覚えておくといいかも。あと、高速バス停の入り口から外にも出られるので、目の前のセブンイレブンにコーヒー等も買いに行けます(毎度のお約束)。

食後の仮眠で少々寝すぎてしまいましたが(起きたら23時近かった……)、すっかり渋滞の収まった中央道をスイスイと走って、計画通り(?)ETC深夜割引時間に帰宅したのでした。

当日のYAMAPログ

この日は編笠山の山頂でランチ休憩をたっぷり取ってますが、権現岳まで行っていたら10時間オーバーになっていたので、やはり我が家的には西岳&編笠山で丁度いいボリュームでした。


西岳・編笠山(八ヶ岳) / OKPさんの西岳(長野県諏訪郡富士見町)編笠山(長野県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ