I AM A DOG

途方に暮れる 犬とよばれる でも生きてゆく

OMデジタルソリューションズより新ブランド「OM SYSTEM」の発表、新型カメラの予告を見た

本ページは商品、サービスのリンクにプロモーションが含まれています

昨日10月27日(水)の21時に、OMデジタルソリューションズ(オリンパスのイメージング部門から独立した新会社)より、「オリンパス」に変わる新たなブランドの発表がありました。

f:id:OKP:20211028164045j:plain
結構期待していたのだけどなぁ……

当初はいよいよあっと驚く発表がありそう?という匂わせカウントダウンのみで、私も新カメラボディの発表を期待していたのですが、蓋を開けてみたら発表されたのは新ブランドの“名称のみ”というオチでした。


新ブランド名称「OM SYSTEM」

「OMシステム」はオリンパスのフィルムカメラ時代のシステム名でもありましたが、今回新たにローマ字表記の「OM SYSTEM」として「オリンパス/OLYMPUS」を引き継ぐブランド名に決定しました。

f:id:OKP:20211028143902j:plain

この「OM SYSTEM」はカメラ製品だけでなく、ICレコーダー、双眼鏡といったOMDSの全商品に冠するブランドとなり、前会社から引き継いで使われていた「オリンパス/OLYMPUS」のブランド名は今後は順次「OM SYSTEM」に切り替わって行くそうです。現在、オリンパスブランドで販売されている現行製品の扱いが、今後の生産タイミングによって変化するのかも気になるところですね。

f:id:OKP:20211028143333j:plain

新会社OMDSの名の下での事業が本格スタートしたのが今年の1月だったので、思ったよりも早い(?)ブランドの刷新ですが、いちユーザー的にも「オリンパス」ブランドの扱いが少々曖昧になっていたところもあるので、早々に新たなブランドが決まったことは好意的に受け止めています
正直インパクトに欠けるのは否めませんが(OMのOはOLYMPUSの頭文字だし)、聞いたたことのない新たな単語や造語を持って来られてもそれはそれで戸惑いますし、無難な落とし所かもしれません。

開発最終段階の新型カメラ

また、具体的な製品発表ではなかったものの、CTOの片岡氏からは「新たなカメラ開発の最終段階に来ている。間違いなくマイクロフォーサーズは大きく進化し、新たなステージに上がる」とのコメントとともに、次世代フラッグシップ機と思わせるカメラのティーザーが公開されました。

f:id:OKP:20211028143359j:plain

OM-D E-M1 Mark III系の(縦グリップ一体型ではない)ボディに、E-M1Xで採用されていたシャッターとフロントダイヤルが別の操作系、個人的に最も進化を期待しているEVFは若干のサイズアップがありそうかな?(重要なのはあくまで見え方ですけども) 電源は恐らく左肩のスイッチのままですが、そのベースとなる丸形のボタンが今まで見たことがない皿状に湾曲した形状なのが気になります。右肩のモードダイヤルには、C4の隣に動画モードなのでこれはE-M1 Mark IIIと同じ。

f:id:OKP:20211028143340j:plainf:id:OKP:20211028145357j:plain
f:id:OKP:20211028143403j:plainf:id:OKP:20211028145354j:plain

個人的には3世代使ったOM-D E-M1の操作系にかなり体が慣れてしまっているので、あまり大きな変化がないと有り難いですが、どうなることでしょう。製品デザイン自体は既に最終段階に入っているようですし(?)、来年のCP+あたりで大々的に発売日まで含めた発表とかあるのか? しかしもう残り数ヶ月……。

f:id:OKP:20211028143337j:plain

国内向けと海外向けのブランドストーリーが結構異なる?

さて、今回の発表の中でも公開された「OM SYSTEM」のブランドストーリー動画。カメラシステムのコンパクトさ、堅牢性をアピールしながらの「どこにでも持ち歩ける」「感じたものが思ったままに撮れる」といったキーワード。それを叶えるモノづくりの姿勢として「常識を超えてゆく」と、基本的にはどれもオリンパス時代からのキープコンセプトとも言える(ある意味では無難な)ものでした。

f:id:OKP:20211028150231j:plainf:id:OKP:20211028150234j:plain
このキープコンセプトは大いに歓迎

一方で同時に公開されたグローバル向けの動画では「我々はダークホースだ」という言葉から始まり、日本向けのブランドストーリーとはやや毛色の異なるものになっています。「我々はレースを走る訳でも出るつもりもない」と、見方によってはやや逃げの姿勢にすら感じられる言葉が続きますが、既存の土俵では勝負をしないチャレンジャーとしての決意を表明しているように自分は受け止めました。

もちろん過去から受け継いだ思想的な部分も含めて、両方の動画には重なる内容もありますが、全体的にグローバル向け動画の方が「エモい」作りになっているようです。
動画のラストには「OLYMPUS|MAITANI」(MAITANI=米谷美久氏:フィルム時代のPENやOMシステムを生み出したオリンパスカメラの象徴的な技術者。故人。「M-1」や「OM」の経緯についてはググると色々な逸話が見られます)のテキストを「OM」へとフェードさせるなど、これも国内向けの動画にはなかった演出。

f:id:OKP:20211028151457j:plain

同時に公開されたOM SYSTEMのブランドサイトも同様で、メインコピーは「break free」とこれも日本語サイトと異なる表現(国内サイトのコピーだと「常識を超えてゆく」が近いのかな?)。

OM SYSTEMブランドサイト | OM Digital Solutions
OM SYSTEM brand page | OM Digital Solutions
(新しいブランドページ「omsystem.com」には、現時点でfaviconが設定されていないようです。「om-digitalsolutions.com」と同じにするなり、「OM SYSTEM」のfaviconを設定すればいいのに……)

普段の私自身はあまりエモさやポエムを打ち出されると鼻白んでしまうタイプではあるものの、今回は具体的な製品発表でなく新ブランド発表とフィロソフィーを表明する場でもあったので、海外向けの動画やサイトを見た後だと、国内向けの方ももう少しエモ展開で良かったのでは?と感じてしまったぐらい(まあ、海外向けの動画にもそこそこ辛辣なコメントは並んでいるので決して受けている訳ではないかもですが……)。

f:id:OKP:20211028151635j:plainf:id:OKP:20211028143409j:plain
冒頭ブロックの比較、英語版はロックバンドの歌詞みたい?(笑)

正直今回のブランド発表(とチョイ見せ)だけではユーザーとしてもまだ何も判断できませんし、ひとまずやる気の表明は見せて貰ったので、次こそは具体的な製品発表で新ブランド「OM SYSTEM」の未来を見せて欲しいものです。大いに期待しています。

あと大きなお世話ついでに公式サイトの製品ページのヘッダ周辺のロゴ配置が酷いことになってるので、もう少しなんとかした方が良いと思います。

f:id:OKP:20211028152119j:plain
via: https://www.olympus-imaging.jp/product/

こんな記事もあります