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OM SYSTEM OM-1がやってきた、初日から雨の中使ってのファーストインプレッションなど

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2022年3月19日、OMデジタルソリューションズよりOM SYSTEMブランドでは初となるフラッグシップカメラ「OM-1」が発売となりました。

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私もこのOM-1の発表直後に予約をし、発売日の午前中に無事届きました。早速使ってみたので、感想が新鮮なうちにファーストインプレッションを残しておきたいと思います。

OM SYSTEM OM-1

3月19日の午前中に我が家に届いたOM-1。オリンパスからOMDSへと分社化され、OM SYSTEMにリブランディングされて初めての製品購入となります。パッケージのデザインはオリンパス時代を引き継いでますが、箱にはOLYMPUSの文字はなくOM SYSTEMという新たなブランドの製品であることを感じさせます。

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同梱品などのチェックは簡単に。そういえば小型フラッシュのFL-LM3は、OM-D E-M1 Mark IIには同梱されていましたが、Mark IIIには入ってなかったんですよね。OM-1には再び付属するようになりました。

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そしてOM-1にはバッテリー充電器が付属しません(USB充電用のACアダプターのみ)。

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ボディキャップはOM SYSTEMネームのものになっていますが、ボディのペンタ部にはOLYMPUSロゴが残りました。最新レンズからは既に消えているものですし、ボディではこれが最後でしょうか。

開封や付属品の詳細は公式が動画を上げてるのでそちらでどうぞ。

OM-D E-M1 Mark II、E-M1 Mark III、そしてOM-1。2台持っていたE-M1 Mark IIは今回購入資金の足しとして1台手放してしまいましたが、最初に買った1台は思い入れの強いカメラですし手元に残すことにしました。

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液晶の保護フィルムはマップカメラの購入特典で付いてきたのでありがたく貼らせて貰いました。GRAMAS(保護ガラス)を貼ったこともありますが、その後にボディ不良で本体交換となったこともあり、以来保護フィルムにして汚れていたら適宜貼り替えてます。

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付属のバッテリーが完全に空

カメラに付属のバッテリーは残量わずかなものの一瞬ぐらいは起動するイメージでしたが、同梱の新型バッテリーBLX-1は起動すらしないすっからかんの状態で届きました。

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驚いたのがバッテリーの製造日付。なんと半年以上も前の昨年2021年8月30日です。この時点でどこまでOM-1がソフトウェアまで含めて完成していたかは不明ですが、新電池は既に量産体制に入っていたと。原材料不足が騒がれる昨今ですが、これだけ長期で生産計画が立てらているのですね。

SBCX-1(BCX-1 + BLX-1)

予備電池は最低1本は必要ですし、本体充電のみは心許ないので、バッテリー充電器(BCX-1)がセットになったSBCX-1を購入しました。こちらのBLX-1の日付は2022年1月1日でした。本当にコツコツ作っていたのね。

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BCX-1にはケーブル類は何も付属せず、OM-1に同梱されていたUSB-ACアダプターやUSB-Cケーブルを使ったり、もちろんモバイルバッテリーからの充電も可能です。
バッテリー2個同時充電は便利ですが、OM-1本体から長時間バッテリーを抜いておくとカレンダー等がリセットされてしまうと思うので(未確認ですが恐らく)、そうなるとは2本充電を生かすにはボディ内の他に予備バッテリーが2本必要になるかも……?

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せっかくOM-1本体でもUSB充電可能できるので、個人的には普通に1本用の充電器でもっとコンパクトなものが欲しかったかも。BCX-1だと大きすぎて旅行や登山には持ち出したくないですし。

E-M1 Mark II / III時代は2台携行が多くバッテリー(BLH-1)も7本まで増えましたが、今の自分の使い方ならBLX-1は2本あれば十分そうかも。2台持ちの場合はE-M1 Mark IIIとBLH-1の追加ですし、各予備1本とモバイルバッテリーがあれば大丈夫。

雨の中、被写体認識と高感度を試す

ということでOM-1のデビュー戦は雨の野川です。発売日が雨なんてさすが‌IP53防滴のOM-1。

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設定はざっくり作って自宅でカスタムモードに登録。現場で微調整しつつ上書きしたりなど。
OM-1はダブルスロットでUHS-II対応になったので(E-M1 Mark IIIまではスロット1のみでした)、メディアはUHS-IIの128GBを2枚差しています(LexarとProGrade Digital)。

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AI被写体認識AF「鳥」が凄い

まずはやはり噂の被写体認識AF。雨の中、小魚ガサガサに夢中なコサギにカメラを向けてみると、見事に白枠で認識して瞳位置には緑枠でピントバッチリ。

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ムクドリサイズも問題なし。画質がちょっとザラザラですが、感度はISO10000です。

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この日は雨降りの午後ということもあり、OM-1の高感度チェックも兼ねてISO感度は上限ISO12800に設定していました。結果、撮影結果の大半がISO1600以上になってしまったという……。

マイクロフォーサーズ救世主のPureRAWですが現時点でOM-1のRAWには対応していませんし、今後対応するかのアナウンスも現時点ではありません(PureRAW 2が出たばかりなので、そちらは対応すると思いますが)。よって今回はPureRAWは使用せずに、全てOM-1のRAWをLightroomのみで現像した撮影結果です(ノイズ軽減の輝度パラメーターを10〜25程度掛けてます)。

再びコサギ。

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しばらく見ていたら飛び立ちました。

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こちらに向かって飛んできたので、ズームを引きつつ真横を飛び去る際に撮ってみましたが、やはりしっかり被写体認識の枠が追従していました。

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今までは急に飛んできた鳥などはAFポイントを中央1点に設定していると、なかなか上手く捉えられないことがありましたが、OM-1ではオールターゲットで被写体認識にしておけば、構図内にさえ入っていれば買ってにカメラがピントを合わせてくれます。自分が反応さえできれば、今まで諦めていたような小さくて素早い鳥の飛翔シーンも撮れるようになるかもしれません。

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警戒心が薄すぎるハクセキレイ。ISO3200は普通に常用できそうです。

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突然、向こうから飛んできたコサギにカメラを向けてピントが合ってる。

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セキレイドリル。

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パンのかけら?食べるカラス。水でふやかしてるのかな?

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草むらにバン。ここいらでは久々に見ました。

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少し冷たい雨の中あっtなおで、防水手袋(防寒テムレス)を付けての撮影。シャッター回りがE-M1系とは異なるのでまだ慣れませんが、しばらく使ってみないことにはまだなんとも。
ちょっとフロントのダイヤルが固すぎる気もします。(店頭やショールームで比較しても明らかにフロントダイヤルの固い個体だったので、購入店で交換して貰いました)。

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灌木の中にカワセミ発見。これで一発でピントが合うのはすごい(もちろん被写体認識AF)。

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このようなシーンはスモール一点で合わせてからフォーカスシフトしてましたが、ただ半押ししただけ。

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これも最初からこの構図で半押しすればOM-1が自動でカワセミにフォーカス枠を合わせてくれます。

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一発で合わないこともあるけど……

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すぐにピントが来ます。

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とはいえ、数時間の撮影中2度ほど構図の中央に大きく見えている鳥を認識しないことがありました(なぜか両方ともジョウビタキのオスでした)。オールーターゲット設定にしていると、どうリカバーして良いか少し迷いますね(MFで合わせるとか?)。

そしてペリットを吐きそうな体勢に……。

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正面に吐くかと思って少し左側のスペースを開けて構図を作ったのに……

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喉に引っかかったか、首を振って後ろに吐いた(笑)

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カワセミが鳴き合ってると思ったら2羽が近くに。これは恋の季節か!?…… と思ったものの、すぐに去ってしまいました。2羽を認識してもこれだけ前後の距離があると、両方にピントは合わせられませんね。

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手前がボケるぐらい灌木に邪魔されているシチュエーションですが(飛び込みを追ったら灌木の影になる水面にダイブしてしまった状況)……

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結構ピントが来ているから凄い。既に夕方でISO12800まで上がってしまいましたが、低感度だったら結構いい感じに撮れていたかも。

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こちらなどは水中にダイブして姿が見えてない間はピントが来ていませんが…… 水面から顔を出してからすぐにピントが合っているように見えます(今回はこの3枚のみトリミングしています)。

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今回はOM-1のデビュー戦ということもあって、ドットサイトも使いませんでしたがピントをカメラに任せられるので、人間はカメラを動かすことにより集中できます。殆ど成功はしなかったものの、ドットサイトなしでの両眼視も比較的現実的に感じました。

そんな感じでデビュー戦としては少々悪条件ではあったものの、OM-1ならではの鳥認識(AI被写体認識)AFだったり、進化具合が気になっていた高感度耐性を試すには丁度良い雨の日でした。

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以下、もう少し雑感。純粋なOM-1のレビューというよりはOM-D時代からE-M1を三世代使い続けてきたユーザーとしての視点強めになっています。

高感度耐性

センサーも画像処理エンジンも刷新されたことで、間違いなくE-M1 Mark IIIから向上が感じられます(Mark IIIも画像処理エンジンひと世代分、Mark IIよりは若干良くなっていたと思いますが)。と言っても1段以上2段未満といった感じでしょうか。撮影条件や現像によっても印象は変わりそうなので、ひとまず現時点では「1段ぐらいは良くなってる気がする」ぐらいで。

グリップの良さとダイヤル周りの違和感

従来機から少しボリューム感の増したグリップ、違和感なくしっかり握れます。元々E-M1系のグリップは使いやすいので、その延長線上ですね。あまりよろしくない持ち方ですが、指先で引っ掛けるようにぶら下げていても、滑り落ちることがない(α7 IIは同じ持ち方していたら見事に落下させました)。

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全体が露出していた従来型から埋没式となった前後ダイヤルですが、E-M1 Mark II / IIIに比べると結構固め。特にフロント側はE-M1系は指先で軽く撫でる程度でヌルヌルと動いたのが(この感触が好きだった!)、かなりガチガチの感触。 交換後はカリカリ程度でE-M1系より少し固くなった程度の印象です。

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自分は前ダイヤルに露出(F値)を割り当てて、3コマで1段と指先の動きで覚えているのだけど、勢いよく動かく分には良いけど1コマ2コマの微調整が結構難しい。特に押す動きはいいけど、引く方向でかなり固く感じます。 ダイヤルのトルクが一定でなかったのも、交換後は解消されています。
(→ 新宿のOMDSショールームで確認したところ明らかに自分の個体のみダイヤルが固くガタツキもあったので、購入店で交換して貰うこととなりました)

リアダイヤルもボディ側に引っ込んだ分回しにくいという声もありましたが、個人的にはそこまで気にならないかな。もちろんE-M1 Mark II / IIIの方が使いやすかったことには変わりありませんけども。

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シャッターフィールは大きな変化はありあませんが、やはりシャッター回りにダイヤルがあったE-M1系に長年慣れているので、特にグローブをした際になかなか思い通りのコントロールができません(ダイヤルを動かしてすぐ半押し、など)。

固いといえば電源レバーも結構固いですね。あとFnレバーも少し固くなってるかも。全体的に不用意に動かないようにしてるのかも…… 要望があったのかもしれませんが、E-M1の操作感が好きで長年慣れていただけに、結構慣れるまで時間がかかりそう。

EVFの見え方

236万ドット液晶から576万ドットOLEDにスペックアップして、ようやく現状の標準レベルとなったEVF。確かに大きく見やすくなっているのを実感しますが、思いの外E-M1 Mark II / III世代の液晶EVFの見え方を受け継いだチューニングになっているように感じました。

ニコンZシリーズのEVFなどを覗くと「(E-M1系とは)全く違うな」と感じる見え方でしたが、この辺りはオリンパス系開発者の好みなどが反映されているのかもしれません。
もう少しハッとする見え方の変化を期待していたところはありますが、従来機も併用するつもりの自分にとっては、持ち替えた際の違和感が少ない方が使いやすいのかもしれません。

メニュー画面が一新

大きく変更されたメニュー画面(階層)。これまで複雑で分かりづらいと評判だったオリンパスのメニューですが、ブランド変更を気に大きく修正してきました。

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縦スクロールから横スクロールへ、メニュー移動も十字ボタンで階層移動していたのが、ダイヤルを使わないと親項目の移動ができなかったり、そもそもメニューの構成がガラリと変わっているので、オリンパス歴が長いユーザー程戸惑うと思います(特に従来機との併用がある場合)。
いつか何処かで手を付ける必要があった部分ですし、タイミングとしては悪くない(むしろ遅すぎたぐらい)と理解はするものの、しばらく混乱の種になりそうです。

新バッテリーBLX-1の電池持ち

今回は連写中心に1600枚、メカシャッターと電子シャッター(プロキャプチャー)半々ぐらいの使用で、満充電から45%という結果でした。体感的にはBLH-1より少し良くなっているかな? これも単写中心で1日使ってみたいとまだ分かりませんが、少なくとも電池持ちが悪くなっていることはなさそうです。
寒冷地での性能低下について確認したかったですが、もう残雪期に入ってしまったので雪山に行っても氷点下条件は少なそうです……。

ゴムラバー箇所が増えてしまった……

モニターの裏(表?)側にシボ皮風のゴム張りが入ったり、メディアスロットにも滑り止めゴムラバーが貼られたりしてますが、雰囲気や手触りは良くなるのですが、経年で浮いたり剥がれたりするんですよね。保証が切れた後で交換することになると何かと面倒なのです。

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質感は良いけど経年での剥がれが心配……

まずはこんなところでしょうか。これから使いまくるのが楽しみなカメラです。

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