I AM A DOG

途方に暮れる 犬とよばれる でも生きてゆく

OM-1とE-M1 Mark IIIで昆虫の飛翔を撮ったり比べたり:トンボ、ホウジャク、オオスカシバ

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少し前からトンボなど昆虫の写真を撮っています。

切っ掛けは先日、境川上流部を歩いた際にトンボをたくさん見掛けたこと。
ちなみにこのとき通過したNature Factory東京町田の敷地内で数日前にクマが目撃されたそうです……。

「写真を撮ったトンボの名前が分からない」 →「 トンボの図鑑を買って調べる」 → 「トンボを積極的に探すようになった」といった流れ。そんなことをしていると、今度は図鑑に乗ってるようなかっこいいトンボの写真を撮りたくなってきました。止まってるところだけでなく、飛んでるところもなど……。

しかしまあ飛んでるトンボを撮ろうと思うとなかなかに難しいです。まだまだ満足行く写真には程遠いですが、試行錯誤が楽しい段階。機会があれば挑戦しつつ、今後このブログでもお見せできればと思います。

さて、そんなタイミングで私が買った図鑑の著者でもある、昆虫写真家の尾園暁さん(とても素晴らしい写真を撮る写真家さんで、昆虫好きという訳ではない私も以前からファンです)のブログ記事にとてもありがたい情報が更新されました。ホウジャクの撮影についてのカメラ設定例です。

自分が野鳥をメカシャッターの連写で撮影する際のカスタムモードとも一部共通点がありますが、足元から離れた距離まで遠近を撮るので、今までAFリミッターは使っていませんでした。でもよく考えたらAFリミッターはFnボタンに割り当てておけば、任意でのオンオフなので使った方がいいのかも……?

そんな記事を見た翌日、早速ランチの買物がてらに、OM-1に望遠レンズ(M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO+MC14)を装着して家を出ました。緑道沿いのアベリアを見ながら歩いていると、お目当てのオオスカシバとホシホウジャクが元気に飛び回って吸蜜しているところに遭遇しました。

「オオスカシバ」は翅が透明なスズメガ科のガ(蛾)。ホバリングしながらビュンビュンと花の間を飛び回って、長い口吻を花に差し込みながら蜜を吸っています。うぐいす色の体色せいもあり(写真は老齢なのかかなり黄色っぽいけど)大きなハチと間違われることも多い虫です(ハチに擬態しているとも言われてます)。
このオオスカシバ、子供の頃に育てたこともあってとても愛着のある虫です。

こちらは「ホシホウジャク」。ホウジャクを漢字で書くと「蜂雀」で、やはりハチに擬態してると言われるガの仲間です。オオスカシバよりも長い口吻と茶色い翅が特徴。最初は普通に野鳥用の連写カスタムモードで撮っていましたが、AFリミッターのことを思い出して途中から設定してみました。

生け垣を正面から狙うような場合はいいですが、横から狙うような場合は背景にAFが抜けてしまうこともあるので、それがなくなるのは確かにかなり快適です。

今まであまりちゃんと撮ったことがなかったオオスカシバやホウジャクですが、昭和記念公園等で突然見かけてあたふたしながら撮っていたときに比べても かなりスムーズに撮影できるようになりました。

それにしてももう10月後半ということもあってか、オオスカシバもホウジャクも体がかなりボロボロです。

チョウに比べるとガは苦手な人も多いかもしれませんが、ホウジャクの仲間は昆虫だけどどこか鳥っぽいというかエビっぽいというか(エビフライっぽい?)。比較的ファンの多い?ガの仲間だと思われます。
どちらも複眼の模様?が黒目っぽいこともあって、虫っぽさが薄れるというか!?

どうでしょう、かわいくないですか?

さて、翌日も再びホウジャク探し。今度はOM-1でなくOM-D E-M1 Mark IIIを使ってみました。
OM-1の場合はAI被写体認識AFの「鳥」を入れてると、昆虫や小魚にも反応することがあって、オオスカシバやホウジャクも結構認識してくれるのですが、前世代のE-M1 Mark IIIにはないので普通のAF-Cです。
OM-1よりは少々打率は落ちますがなんとかホウジャクを撮影することができました。

やっぱホウジャクの正面顔好きかも。

そしてこの日は用水路沿いでホバリングするトンボ(ミヤマアカネ)も見られました。カメラは同じ設定のまま、やはり撮りやすい生け垣の周囲を飛び回っているホウジャクに比べると難しい……。

ホバリング状態から体を捻って旋回するのがかっこいい。

さらにミヤマアカネの連結産卵。トンボの産卵もよく見掛けますが、写真に撮るのは難しそうで今まで挑戦すらしてなかったかも。これは完全に上から見下ろす角度になってしまったので写真的にはやや不完全燃焼……。

長年E-M1 Mark III系の操作性に慣れていたこともあって、OM-1はあまり馴染めてない気がしていましたが、こうして同じ条件で動きモノを撮ってみると、やはりOM-1の進化、使いやすさはそれなりのものであると実感。

AFの食いつきのような重要な要素はもちろん、EVFの見やすさ、メカシャッターのフィーリングの気持ちよさなども、その違いに大きく関わっているように感じました。E-M1系のシャッターフィール、ずっと好きだと思ってましたがようやくOM-1派に転びました(笑)

その後、改めて今度はOM-1と「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO+MC14」E-M1 Mark IIIには「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」の2セットを使って、交互に撮り比べてみました。焦点距離が違うので同じ条件という訳にはいかないものの、どちらもAFの速いF4.0通しのPROレンズ。写真は2台のカメラのものを交互に載せています。

OM-D E-M1 Mark III, M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
OM SYSTEM OM-1, M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO, MC14

2台の設定はなるべく同じようにしたかったのですが、久々に使って気づいたのですがE-M1 Mark III(Mark II)ってISOオートの上限をISO6400までしか設定できないんですね。かつてマイクロフォーサーズ機でそこまで高感度は使いませんでした、DxO PureRAWやLightroomのAIノイズ除去の登場により、高速シャッターを多様する際はISO12800やISO25600まで使うことも増えました。

OM-D E-M1 Mark III, M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
OM SYSTEM OM-1, M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO, MC14

OM-1はISOオートで拡張ISO感度のISO102400まで上げることができますが、E-M1 Mark IIIでは常用限界のISO6400までなので、併用する際は若干注意が必要かもしれません。今回は日中の撮影でそこそこ光量もあったので、最高でもISO6400止まりでした。

OM-D E-M1 Mark III, M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
OM SYSTEM OM-1, M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO, MC14

こんな感じで新たに(セミの羽化以外の)虫を撮る楽しさにも目覚めたので(?)、多摩エリアの散歩から山歩きの際まで、また関心の対象が広がりました。冬になると虫は減ってしまうイメージですが、一方で都市部での野鳥シーズンが始まりますし、またしばらく望遠レンズを持ち歩くことが増えそうです。