10月最初の週末、2泊3日で北アルプスの北穂高岳に行ってきました。
…というか、昨年時期を逃して見られなかった涸沢カールの紅葉に今年はなんとか間に合いまして、その2日目に北穂高岳に登ってきたのですが…。
涸沢の紅葉については、別のタイミングでお伝えする予定なので、今回は北穂高岳への登山にスポットを当てつつの山行レポートみたいな感じです。
朝いちのタクシーで上高地入り
いつもは朝いちといっても周囲が明るくなってから、沢渡の駐車場に停めた車の中で準備を始めていたのですが、今回は紅葉シーズンの土曜日ということもあって、なるべくスタートを早めにしておこうと。4時40分の始発バスに乗るつもりで4時過ぎに「さわんどバスターミナル」に向かいました。
既にタクシー乗り場では気の早い登山客が集まりはじめていたので、我々もバスでなくタクシーの乗り合いで向かうことにします。
マイカー規制されているゲートがある釜トンネルの開門は5時ということで、トンネル前にはタクシーの長い列ができています。5時になる前には開門となり、5時過ぎには上高地のバスターミナルに到着していました。
日の出は5時半頃なので、最初の30分程はヘッドライト頼りのハイキング。見慣れた河童橋周辺もこの通り…。真ん中の小さな点(明かり)は岳沢小屋のものだそうです。
明神館を過ぎる頃には日も昇ってきて、徳沢〜横尾と無心でひたすら歩き続けます。
徳沢から横尾にかけての道ですが、GW頃とは途中からコースが違うのですね。毎回、河原の砂利道を歩くのが退屈だったのですが、結局一度も河原に下りることなく森の中を歩いているうちに横尾に到着してしまいました。
横尾から先もGW以外に歩くのは初めて。本谷橋までは見慣れたコースですが、それにしても朝一番で出てきたというのに既に渋滞が始まっています…。前日に上高地や徳沢、横尾泊をしていた人も多いのでしょうね。
本谷橋の手前あたりから徐々にダケカンバの黄葉が目立ってきます。写真正面は屏風岩に屏風の頭。今回、涸沢からの下りは横尾周りでなく、この山の裏側を超えていく「パノラマコース」という面白いコースを歩きましたので、こちらの紹介もまた改めまして。
本谷橋を過ぎるといよいよ…
そして冬の間は雪に備えて取り外されてしまい、GWには渡れない本谷橋。この橋を渡ったのは今回が初めてです。この付近はちょっとした休憩スポットになっていて、多くの登山客が休息を取っています。
ちなみに、この本谷橋あたりで正面に見えてくる山が北穂高岳ですよね? 穂高は涸沢に入ってコースが大きく右に回り込むまで見えないと思ってましたけど、この時点で見えていたのですね、と今更。
ここにきて初めてナナカマドの赤い葉と実がお出迎えしてくれました。ここから先はどんどんこのナナカマドの赤やオレンジのグラデーションが増えていきます。
青空に映えるのはダケカンバの黄色もですね。本谷橋の先はそこそこの急登となるのですが、周りの木々の美しさに疲れも忘れてしまいます。
そして南岳へと続く横尾谷(右俣、左俣)にも見事な紅葉。涸沢カールの紅葉はもちろん素晴らしいですが、その途中で見ることができる紅葉もどれも絶品。
紅葉と黄葉のトンネル
ルートが南に90度カーブし、いよいよ涸沢へと入っていきます。GWは雪の積もった谷の中央を登ってきましたが、夏山のルートは沢の右岸側にあるのですね。
まるで紅葉のトンネルの中を歩いているようです。
後ろを振り向いても見事な焼け具合。
登山道の合間から視界が開けると、目指す涸沢カールが谷の奥に見えてきました… が、ここからまだ1時間近くかかるのは、残雪期に味わって知っております(笑)
紅葉の涸沢カール
ということで紅葉の涸沢カールで過ごした様子については寄稿記事にて。
翌日の北穂高岳登山についてはこちらに続きます。