昨日、1月24日にオリンパスから最新のフラッグシップミラーレス機、「OLYMPUS OM-D E-M1X」が発表になりました。既に予約はスタートしていて来月2月22日発売とのこと。
via : OM-D E-M1X | デジタル一眼カメラ OM-D | オリンパス
私自身は以前も書いた通り、今の所このOM-D E-M1Xを購入する予定はないのですが、今回の発表はOM-D E-M1Xのみに限らずオリンパスのマイクロフォーサーズフォーマットにかける意気込みを大いに感じさせる、いい機会だったと感じています。
そんなOM-D E-M1及び、同時にオリンパスから発表となったアレコレについてダラダラと書き連ねてみました。
- 33万円のマイクロフォーサーズ機、最安値で294,769円より
- 事前リークが多すぎてOM-D E-M1Xへの驚きが小さくなってしまった……
- 縦グリップ一体型のフラッグシップ機があるのは悪くない
- 買わないけれどやっぱり気になる新機能
- ライブNDで遊んでみたくなる
- 地味に楽しいフィールドセンサーシステム
- OLYMPUS OM-D E-M1 Mark IIシルバーモデルは欲しいけど……
- M.ZUIKO DIGITAL 2× Teleconverter MC-20
- 最新レンズロードマップへの期待
- マイクロフォーサーズへの強い意気込みを感じる発表
- OLYMPUS OM-D E-M1関連記事
33万円のマイクロフォーサーズ機、最安値で294,769円より
販売価格は予想通りに税込で33万前後と、マイクロフォーサーズのスチル専用機としては初となる30万円越え。
ちなみにオリンパスオンラインのフォトパスプレミア会員価格がやはり今回も最安値になるようで、割引ポイントのフル利用で294,769円と30万円を少し切ってくれるようです(その場合、52000ポイントほど必要となります)。
小型ボディーに高性能を。新モデル OM-D E-M5 Mark III 新登場。
E-M1 MarkIIを買取に出したとしても、新たに20万円近い持ち出しが必要になります。
事前リークが多すぎてOM-D E-M1Xへの驚きが小さくなってしまった……
そのままですが、いくらなんでも事前に情報漏れすぎです(苦笑) 1ヶ月以上前の時点で目玉となる主要スペックの多くが流れてしまっていましたし、こんな時代だけに色々と難しいのかもしれませんが、もう少し発表当日の驚きが欲しかったものです。
その分、発表から発売まは1ヶ月と短期間ですが、実際に購入に動く人は昨日の時点で既に心が決まっていてすぐに行動に移せたとか?
縦グリップ一体型のフラッグシップ機があるのは悪くない
当初、E-M1 MarkIIの後継機かと思われていましたが、オリンパスの発表を額面通りに捉えるならば、携帯性に特化したE-M1 MarkII、ホールディング性・操作性を追求したE-M1Xの両機をプロフェッショナルモデルとして位置づけているとのこと。
今回、インテリジェント被写体認識AFの搭載を始め、よりスポーツ等動きモノへの対応を打ち出してきたE-M1Xですが、同時に開発発表された「150-400mm F4.5 TC1.25× IS PRO」といった大型望遠レンズとのマッチングを考えた際にも、それらを十分に支えることができるボディサイズを出してきたことはそれなりに理解できます。
連写を多様するスポーツ、フィールド撮影におけるバッテリー消費の観点からも、バッテリーBLH-1×2個使用が前提になっているのは理に適った仕様でしょう。
ただし私の場合はカメラ1台のバッテリー持ちより、2台に振り分けてしまった方がレンズ交換の観点などからも都合のいいシーンが多いため、E-M1Xへの入れ替えよりE-M1 MarkIIを2台使い続ける方向をチョイスしました。実際バッテリーグリップのHLD-9を使うことも滅多にないのですよね……。
買わないけれどやっぱり気になる新機能
ちょっと度が過ぎる程の手ぶれ補正
E-M1 MarkIIの時点でも「これ以上は地球の自転が影響する」なんて言われていた強力な手ぶれ補正ですが、技術の進歩によりあっさり限界突破。シンクロ手ぶれ補正で最大7.5段、ボディー単体でも最大7段分という驚異的な仕様を叩き出してきました。
極力三脚を使いたくない自分の撮影スタイルにとって、手ぶれ補正の進化は素直に有り難いもの。手持ちでの星景写真もあながち夢見事ではなくなってきたかも?
より進化した防塵防滴・耐低温構造
かねてから定評のあるオリンパスの防塵防滴ですが、今回さらに強烈な動作テストの動画が公開されこれはもうIPX3〜5レベルでは?と思われる防塵防滴(あくまで動作環境保証はIPX1とのこと)性能。
かつてのE-5からE-M1 MarkIIまでもオリンパス フラッグシップ機のフィールド性能に不安を感じたことはありませんでしたが、いざというときのマージンが高いにこしたことはありません。
手ぶれ補正にしてもタフ性能にしても元々得意とするポイントながら、追従の手が届かない所まで振り切る勢いで高めていくこの姿勢、嫌いじゃないです。
USB給電対応と低温時のバッテリー性能
E-M1 MarkIIでは適わなかったUSB PDによる給電。これまでもHLD-9を使用すれば1日以上の連続撮影で不安を感じることはありませんでしたが、本体のみでの給電が可能となったことで2日以上の行動(特に電源事情が限られる登山)におけるバッテリー周りの不安が払拭されたのはかなり羨ましい仕様です。
また、E-M1 MarkIIでは低温時にバッテリーライフの明らかな低下が見られましたが、新たなバッテリースロット方式と本体構造の変化によりどの程度改善されているかも気になる所です。
冬山でグローブをしていると欲しくなるマルチセレクター
所謂ジョイスティックですが、AFエリアの素早い移動を可能にする8方向対応のマルチセレクターが遂に搭載となりました(縦位置用もある)。
これまでもタッチパネル操作によるAF位置移動(AFターゲットパッド)もありましたが、冬期登山用のグローブ装着時にはタッチパネルは使えませんし、なんなら十字ボタンの操作にも差し支えていたのでこれは羨ましいなぁ。
UHS-II対応のダブルスロット
せっかくのダブルスロットでも片方のみUHS-II対応ではかなり使い方に制限がありましたが、めでたく両方のスロットがUHS-IIに対応。どちらのスロットがメイン、のような判断も不要となりました。
あと、スロットカバーの開閉部分がE-M1 MarkIIよりも堅牢な仕様になってそうなのもポイント(スロット下のハンドルっぽいパーツ操作で開閉でしょうか?)。E-M1 MarkIIの手前側に引っ張ると簡単に開いてしまうスロットカバーには常々不満がありました……。
ライブNDで遊んでみたくなる
画像合成により最大ND32相当(5段分)のスローシャッター効果を再現するライブND機能。どこまで実用的な機能なのかは使ってみないことには分かりませんが、リアルタイムで効果をファインダー確認できるなど、最新ミラーレスカメラならではの機能として、これはぜひ試してみたくなる機能。
画像処理エンジンのTruePic VIIIを2基搭載することで実現した新機能(手持ちハイレゾ、インテリジェント被写体認識AF等)や起動時間の高速化については、E-M1Xのみしか実装は難しいようですが、その他の新機能のいくつかはファームアップによりE-M1 MarkIIに搭載される可能性もあるそう。ライブNDはぜひ実現して欲しいなぁ……。
地味に楽しいフィールドセンサーシステム
TG-5にも乗っている各種センサーですが、写真とセットで後で見返して面白いのが、このフィールドセンサーが記録した情報。
どの方角を撮ったものか、前後ショットと比較しての気圧変化、そして気温が数値データで残るのは、後々の行動レポート作成に役立ちますし(ブログ等でも)、実際の天候状況が記録された写真と併せることで、重要がデータが蓄積されていくことになります。
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark IIシルバーモデルは欲しいけど……
E-M1Xについてはこの辺にして、同時に発表された新製品他について。
まずは創立100周年記念の限定モデルとして、E-M1Xと同じタイミングで発売されるE-M1 Mark IIのシルバーモデル。世界2,000台の台数限定とのことです。
実はE-M1 Mark II 2台目の購入を検討している際に、シルバーモデルの登場を期待していたこともあったのですが、さすがにこれを買う余裕はなさそうです(仮に1台入れ替えるとして、追加で10万円の支払いで結局ただの色違いというのも……)。
M.ZUIKO DIGITAL 2× Teleconverter MC-20
MC-14が出たまま音沙汰のなかった2倍テレコン(リアコン)がようやく登場です。M.ZUIKO初の白レンズ(?)となる「M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25× IS PRO」は恐らく価格的にも実用面でも自分に必要なレンズとは思えませんが、既存の「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO」に装着することで、160-600mm相当F5.6通しの超望遠ズームとして使える2倍リアコンは非常に魅力的です。
オリンパスのリアテレコンの性能はフォーサーズ時代から定評がありますし、これは間違いなく買うことになりそう。
最新レンズロードマップへの期待
開発発表された「M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25× IS PRO」を含め、新たに6本のPROレンズと2本のM.ZUIKOレンズが加わった最新のレンズロードマップ。
via: Olympus introduces 2X teleconverter, updates Micro Four Thirds roadmap: Digital Photography Review
中でも注目は9-25mm付近と思われる広角ズームレンズ。20mmから50mm相当あたりは個人的に最も多様する画角ですし、登山用途ならば一部の望遠を除いてこれ1本でOKな万能レンズになってくれそう。
その他にも12-40mm PROのII型を思わせる標準ズーム、50-200mm付近は実質40-150mmのII型とも考えられそう?(というかほぼ同じ焦点距離の望遠ズームが2種類あるのはF値違い的なアレでしょうか?)
広角の単焦点(特にPROレンズ)が12mmすら音沙汰ないのはやや寂しいですね。
マイクロフォーサーズへの強い意気込みを感じる発表
同じマイクロフォーサーズフォーマットの盟友でもあるパナソニックが昨年、フルサイズミラーレス機及びLマウントアライアンスへの参入を発表。
それを受けてのオリンパスの出方は気になっていましたが、今回の発表を見る限り複数フォーマットへ手を広げることなる、今後も一層MFTへと注力することを言葉だけでなく実際の製品で示してみせました。
フルサイズを含めた各種フォーマットを試した上で、やはりMFTならではのアドバンテージに魅力を感じて使っているユーザーとしては、今回のオリンパスの発表は非常に頼もしく感じましたし、今後の製品開発にも大きい期待が持てそうです。
……と言いつつも、近々になにかしらの購入予定もありませんし、それだけ現在のE-M1 Mark II中心のシステムに満足しているのですけども。
OLYMPUS OM-D E-M1関連記事
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