先日、ふとこんなレンズを買ってみました。タムロンのソニーEマウント用広角単焦点レンズです。
せっかく手にしたものの梅雨雨続きやら色々とあってなかなか出番がないので、とりあえずの購入報告。
- タムロンの寄れる単焦点レンズ三兄弟(Model F050 / F051 / F053)
- TAMRON 20mm F/2.8 Di III OSD M1:2 (Model F050)
- フルサイズとは思えない軽量コンパクトなセット!?
- AFは思ったよりも遅く、補正前の周辺光量落ちと歪みは結構ある!?
- レンズの主な仕様
- こちらもどうぞ
タムロンの寄れる単焦点レンズ三兄弟(Model F050 / F051 / F053)
昨年2019年の12月から今年の1月にかけてタムロンからコンパクトな単焦点レンズ3本が発売されました。焦点距離は20mm(F050)、24mm(F051)、35mm(F053)と、広角・準広角域で開放値は全てF2.8、フィルター径を67mmで統一しレンズ外観もほぼ同一のコンセプト。
発売発表 プレスリリース | タムロン ソニーEマウント用 単焦点レンズ3機種 - TAMRON
三本全てが最大撮影倍率0.5倍というハーフマクロを実現した「寄れる」単焦点として、多少暗めの開放値ながら全て重量210〜220g程度とフルサイズ用レンズにしては驚きの小型軽量さを実現しています。さらに、全てのレンズが税抜価格で46,000円定価というコストパフォーマンス。
人気のEマウント用ズームレンズにしてもですが、デザインやフィルター系に統一性を持たせたタムロンのEマウントレンズはかなり魅力的なラインナップとなっていると思います。
タムロン | SONY(ソニー) Eマウント用レンズシリーズ 特設サイト - 製品情報 | TAMRON
このシリーズ、個人的に面白いと思いつつも、あくまでメインはマイクロフォーサーズ機なので、特に手を出すこともなかったのですが、近々手元のOM-D E-M1 MarkII(2代目)のOOC+定期点検に合わせて広角ズームレンズ(7-14mmPRO)も点検に出す予定なので、広角域が撮れるシステムはもう1セットあってもいいかな……と。
実際はTG-6とフィッシュアイコンバーターもあるのですが(GX2MK2+M.Zuiko 8mm Fisheye PROというのも)、あくまで新しいレンズを使ってみたい言い訳みたいなものです。
レンズシステムが充実してきたマイクロフォーサーズ及びオリンパスのPROレンズですが、なぜか広角域の単焦点レンズが少ない。12mm(24mm相当)まではあるものの、20mmクラスの広角となると、一部のやや個性的なMFレンズかズームレンズばかり。もしM.Zuiko 20mm F1.2 PROなんてあれば絶対買うのに!? ……と思うものの、ないものは仕方ありません。
そういえば我が家にはオールドレンズ遊び用のSONY α7 IIがあります(全然遊んでないけど)。そしてタムロンから、小型軽量の広角単焦点が出てたっけ…… しかも安いらしいぞ! ということで、久々にEマウント用のレンズをお迎えしました(実はもうαは処分してもいいかと思ってたのは内緒……)。
今回はカメラのキタムラの楽天ストアで購入、価格は35,800円でした。
TAMRON 20mm F/2.8 Di III OSD M1:2 (Model F050)
そういえばタムロンのレンズ買うのは初めのことです。梱包はシンプルながら丁寧で、レンズケースなどの余計なものが付いてこないのは好印象(単に低価格レンズだからかもしれませんが)。付属品はレンズフード、レンズキャップ(フロント/リア)の他、説明書、保証書等一式。
鏡筒にはピントリングのみのシンプルな外観。AF/MFを切り替えるような使い方もしませんしこれで充分。広角レンズなのでフードはやや大きめですが、それでも充分コンパクトです。
マウント側にシルバーのワンポイント。好き好きかもしれませんが個人的にはなくても良いかな。
簡易防滴が施されているのでマウント周りにはシーリングのゴムパッキン。この存在のせいか、マウントの作りなのか、ボディへの取り付けはかなりギチギチです。頻繁にレンズ交換するならばやや気になる固さかもしれませんが、基本的にはアウトドアではレンズ付けっぱなしなので防滴制度も高そうな固めのマウントは個人的は安心感があります。
フルサイズとは思えない軽量コンパクトなセット!?
ボディに取り付けてみましたがこれはかなりコンパクト。コンパクトで防滴な広角単焦点レンズはマイクロフォーサーズだと作れないシステムなので、なんだか悔しいものがあります!?
保護フィルターとフードを取り付けても、ボディとレンズで900gを切っています。
レンズ次第ではマイクロフォーサーズシステムよりもコンパクト!? この2台で20mm/24〜200mm相当をカバーできます。かなり良い感じでは?
最近は同じタムロンから28-200mmの軽量な高倍率ズームも登場していますし、システムのコンパクトさにおいてマイクロフォーサーズの優位性もかなり薄れてきたかも。あとは水没させても大丈夫な(とは言ってない)耐候性ですが、そんなことを言ってるうちにオリンパス自体が……(以下略
AFは思ったよりも遅く、補正前の周辺光量落ちと歪みは結構ある!?
さて、これはある程度は覚悟して買ったのですが、ボディ側が第二世代機のα7 IIということを差し引いても、AFはあまりスムーズではありません(SEL35F18Fだとそこそこ快適なのです)。AF動作も今どきのレンズにしてはゆったりですし、結構迷うことも多いなと(これはボディ性能もありそうですが)。
タムロンのEマウントズームレンズは軒並みAFの速さが話題になりますが、やはりコンパクトさやコストパフォーマンスに舵を切っている分、そこはトレードオフになっているのかも。
また、AF動作時に「チッチッチ……」と小さな音が常に鳴っているのも気になります。
最短付近で撮ってみましたが確かにめちゃくちゃ寄れます。開放F2.8ですが、フルサイズなのでピントも薄いですし、かなり大きなボケが得られます。
よく考えたらMFTのM.Zuiko7-14mmPROですら最大倍率は0.24倍相当なので、広角域でここまでの寄りを体験するのは初体験。
そして笑ってしまったのが、やたらと大きな歪曲収差。α7 IIだとボディ側で[レンズ補正]の[歪曲収差補正]を入れていてもリアルタイムでは補正されないようで、ライブビューでは補正前、ポストビューで補正後の絵が表示されます(現行機だとリアルタイムなのか、非純正レンズだからかは不明)。
ファインダーで部屋の中を覗いてみて思わず「これは魚眼レンズか!?」と思ってしまったぐらいに、補正前には盛大な樽型の歪みがあります
もちろんカメラなりLightroomで補正してあげればいい訳ですが、α7 IIだと撮影時のファインダーやライブビューが補正前の歪んだ絵になっているので慣れるまではかなりの違和感がありそう。
もちろんこの辺りは小型軽量低価格とのトレードオフでもあると思うので、なるべく気にしないように使ってみるつもりです。
山での広い風景はもちろんですが、花や虫を広角マクロで狙ったらかなり面白そうなレンズです。防滴性能の方はボディ側も含めてあまり期待できませんが、気にせずに使ってみようと思います。
タムロン 20mm F/2.8 Di III OSD M1:2 ソニーEマウント用(Model F050)
- メディア: エレクトロニクス
TAMRON 単焦点レンズ SP35mm F1.8 Di VC ニコン用 フルサイズ対応 F012N
- 発売日: 2015/09/29
- メディア: Camera
レンズの主な仕様
タムロン 20mm F/2.8 Di III OSD M1:2 (Model F050) 製品情報 | Eマウント | 単焦点 レンズ - TAMRON
- モデル名:F050
- マウント:ソニーEマウント
- 焦点距離:20mm
- APS-C利用画角:30mm
- レンズ構成:9群10枚
- 開放絞り-最小絞り:F2.8-F22
- 最短撮影距離:0.11m
- 最大撮影倍率:0.5倍
- フィルター径:Φ67mm
- 絞り羽根:7枚(円形絞り)
- 最大径×全長:64mm×Φ73mm
- 重量:220g
- フード:付属(花型フード)
- 希望小売価格: 46,000円(税抜)