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今更ながらLUMIX DMC-GM1を入手:マイクロフォーサーズのコンパクト性を極限まで追求した名機

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ふと気になって突然こんなカメラを手に入れてみました。今から8年前の2013年に発売されたパナソニックのミラーレスカメラ「LUMIX DMC-GM1」です。

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やっぱりマイクロフォーサーズのコンパクトさは良いよね

コロナ禍の影響で外出機会が減ったから……ということではないのですが、最初から撮影を目的にした外出でないとあまり普段カメラを持ち歩かなくなってしまいました。

こんなご時世もあって周囲に気を遣ってしまう、なんて訳でもないのですが、なんとなく最近は飲食店などで大きなカメラは使いたくない私。大きいといっても、私の場合はマイクロフォーサーズシステムなのでせいぜいOM-Dではありますが、やはりそれなりに存在感のあるカメラです。

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そんなこともあって、最近は飲食店などではスマホを使うことが多かったのですが、GX7MK3にパナライカ15mmを付けて持ち出した場合に限ってはその辺の心理的な障壁が少し解消されて、やっぱりカメラの物理的な大きさって撮られる側だけでなく、撮る側の気持ちにも大きく影響するなと感じた次第。

いっそ、よりコンパクトなボディとかどうだろうかと、パナソニックの軽量モデルDC-GF10/GF90などをチェックしていましたが、「そういえばかつてのm4/3最小モデル、GMシリーズの中古市場ってどうなってるのかな?」と調べてみると、初代のLUMIX DMC-GM1はなんと2万円を切っています(状態によって1万円台前半から)。マイナーチェンジモデルのGM1Sの追加機能は不要ですし、次期モデルのGM5のEVFも不要(GX7MK3ですらほぼ使わない)。後発モデルのカラバリは素敵ですが、今はなるべく目立たないカメラを使いたい気分なので初代DMC-GM1のブラックボディをゲットしました。

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ということでLUMIX DMC-GM1。発売当時に店頭などで触ったことはあると思うのですが、改めてその大きさ(小ささ)にビックリです。サイズは99×55×30mm、手のひらにすっぽり収まるサイズです。

さらに驚きなのがその軽さ、アンカーを付けてもスペック通りの重量204gでした。

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なんとコンデジ(TG-6/253g)よりも小さくて軽い。

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もちろん使うにはレンズが必要ですが、レンズキット(DMC-GM1K)になっていた「LUMIX G VARIO 12-32mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.」を装着してもこのサイズ感。重量は約70g増で271g。

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キットレンズのG VARIO 12-32mmもコンパクトで魅力的ですが、私はパナライカの15mm(LEICA DG SUMMILUX 15mm F1.7 ASPH.)を主に装着して使う予定。自宅だと同じSUMMILUXの25mm F1.4ばかり使ってしまいますが、出かける際には広角からテーブルフォトまで得意なこのレンズがやっぱりお気に入り。焦点距離の使いやすさも大きいですが、何より写りが素晴らしいのです。

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GM1に搭載された16M撮像センサーは同時期の初代GX7と同じもの。オリンパス、パナソニック共にこの時期の16Mセンサーはとても優秀で、複数機種に搭載されていた(残念ながらあまり進化がなかったとも……)こともあり今でも性能的には充分です。
ちなみにWi-Fiにも対応していて、GX7MK3と同様にスマホアプリの「Panasonic Image App」を使って画像の転送やカメラのリモートコントロールも可能です。

小型化故に削った部分もあるけど必要充分

8年も前の機種なので細かなスペック確認はしませんが、小型化のためにシャッターは後幕のみに簡略化されていて、さらに1/500秒以上は電子シャッター(1/16000秒まで)となります。動きモノを撮ることはないカメラなので必要充分ですし、単焦点の開放も積極的に使いたいので高速シャッターで電子シャッタにオートで切り替わる設定(変更可能)は助かります。

そして当然、ボディ内手ブレ補正はありませんが、これも明るい単焦点レンズを使うことでカバーできます。ちなみにキットのG VARIO 12-32mmにはレンズ内手ブレ補正を内蔵しているようです。こんなに小さいのに凄い!

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ボタン類もかなり簡略化されていますが、15mm F1.7レンズならば絞りはレンズ側のリングで調整可能、ボディの唯一のコントロールダイヤルで露出補正すれば、通常の絞り優先での撮影にも問題ありません。

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実際にGM1を手にして思ったのは「もっと早く手に入れておけば良かった!?」。コンパクトなお散歩用ミラーレスカメラとして、今までPEN miniやPEN Liteシリーズ、その後もGX7MK2/MK3など使ってきましたが、そのどれとも違う異次元のコンパクトさと軽さ。
通常サイズのレンズはもはやバランスが悪くなってしまうので、常用できるレンズも限られてしまいますが、GX7MK3にしてもほぼ小型単焦点専用ボディとして使っていたので、パナライカ15mmと12-32mm専用ボディと考えれば問題なし。

というかGX7MK3でもそこそこコンパクトだと思っていましたが、完全に別ジャンルでした。

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むしろGX7MK3はOM-D E-M1 Mark IIIに近いサイズ感?

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お約束としてアンバランスなレンズを装着してみたり。

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これら全てが同じマウントというのはm4/3フォーマットの大きな強みでしょう。画質的なピーク性能はどうしても大型センサーのフォーマットには敵わないものの、使うシーンに合わせて幅広い選択肢からレンズやボディの組み合わせが選べ、小型システムでのテーブルフォトからコンパクトな超望遠の動体撮影、タフな自然環境の撮影までを安定した画質で行えるのは間違いなくこのフォーマットの魅力です。

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このGM1にしても、日常の携行用途だけでなくあまり荷物を増やせない撮影でのOM-Dの予備ボディにするような使い方だってあります。1台予備ボディを増やしても200gなんてちょっと他にはありません。

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常用レンズを装着しても328g

古いボディなので注意点も……

ただし、やはり2013年発売のボディなのでどうしても現行機種と比べてしまうと色々と見劣りしてしまうのは否めません。
一番大きいのはUSB充電に非対応なこと(これはまあE-M1 Mark IIもですけど)。充電のために付属の充電器を使う必要があり、外出中の電池切れ対策は予備電池を持ち歩くしかありません。

また、アクセサリシューが省かれているので、ライティングの拡張も難しい(そんな使い方する予定はありませんが)。さらに搭載されてるUSB端子はAVアウトと兼用の平型8ピン端子だったりします(まさかMicro Bですらないとは思ってなかった)。

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充電池のDMW-BLH7は現行のGFシリーズと共用なので、互換品や社外品のUSB充電器などは入手しやすいようです(純正外を使う際は充分に注意して)。

ちょっと試し撮り

とりあえず自宅のテーブルで少しだけ。屋内ですが明るい単焦点を使っている分には手ブレや感度の上がりすぎも気にしなくて良さそうです。3枚めはシャレで装着した45mmm F1.2 PROで撮りました(笑)

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このGMシリーズはマイチェンのGM1Sを挟み、二世代目のGM5ではEVFやアクセサリーシューまで搭載したものの、残念ながら後継機が出ることはありませんでした。以後のパナソニックのコンパクト機は、自撮り可能なモニター可動型のGF7(9/10/90)へと引き継がれています(USB充電に対応したのはGF9以降ですが、この機種から使用メディアがmicroSDXCカードになってしまったのは少々残念?)。

GMシリーズはマイクロフォーサーズのコンパクト性を極限まで追求したモデルですし、今更ではありますがこのシステムを長年愛するユーザーとして手にしておくべきカメラだったと感じます。昨今はフルサイズミラーレスの隆盛もありなかなかコレという一手の出せないm4/3界隈ですが、再びこのような魅力的なカメラが登場することを願ってやみません(もちろんフラッグシップ系の進化も併せて)。

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