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パナソニックLUMIX DC-GF10、サブ機であり普段使いのミラーレスはこれがベストサイズ

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先月購入したパナソニックのミラーレス一眼、LUMIX DC-GF10についてもう少し所感など。


マイクロフォーサーズ機現役最軽量モデル?

LUMIX GM1からのアップデートとして手に入れたLUMIX DC-GF10(GF90)。現行のマイクロフォーサーズシステムのカメラボディの中では最も小型、最軽量のモデルになります。

このモデルが2018年2月に発売されてからもう4年半が経ちますが、同社から後継機が出ることもなく(小型機と言えるのもVlogに特化したG100ぐらいで)、特に近年は各メーカーがレンズ交換式カメラの高級機路線に力を入れる傾向なこともあり、コンパクト路線のエントリーモデルは(システムのコンパクトさが大きな武器であるマイクロフォーサーズですら)かなり選択肢が少なくなってしまいました……。

カメラボディーを探す | フォーサーズ&マイクロフォーサーズ

実際、日常のスナップ用途ならばスマートフォンのカメラの進化が著しいですし、最近では現在は超広角や中望遠レンズを搭載していたり、画像処理によるボケ表現もかなり自然なレベルとなってきたので、あえてコンパクトなミラーレスカメラを選ぶシーンも少なくなってきたのかもしれません。

私の場合は中型ミラーレスのサブ機用途が一番の目的

私の場合は、メインで使っているOM-1やOM-D E-M1 Mark IIIとセットにしてシステムを組むので、この路線のモデルが市場から消えてしまうとかなり困るので、今後も積極的に必要性を訴えて行きたいところ。

……とそんな私ですら、Google Pixel 6aが届いてからは「日常使いのカメラはもうスマホで良いな……」と感じてしまうぐらいなのですが、実際に撮った写真を比べてみると、Pixelの写真はパッと見の印象は良いものの、やはりセンサーが大きなカメラで撮った写真の方が情報量が断然豊かですし現像の自由度も高い。

左:Pixel 6a/右:GF10+G VARIO 12-32mm

SNSにそのままアップする用途なら今どきのスマホカメラは文句なしで優れていますが、一方でやはり丁寧なレポートを目的としたり、自分好みの現像で写真を仕上げる需要もあるので、まだまだ単体のデジカメにも(高級路線だけでなくエントリークラスにも)踏ん張って貰いたいところです。

釣りの際は水没が怖いのであまり使わないけど……:GF10+LEICA DG SUMMILUX 25mm

もう日常的に大きいカメラを持ち歩きたくない

これは私自身の心変わりもあるのですが、ここ最近特に街中だったり、飲食店、宿の食堂にしても、シチュエーションによってはあまり大きなカメラを使いたくなくなってきたこと。

もちろん旅行や山では今まで通りのカメラで写真撮影を楽しんでいますが、カメラを取り出すことで周囲にプレッシャーを掛けたり、気を使わせてしまう可能性もある場所では、極力小さなカメラを使っていたい。

飲食店では小さなカメラでサッと撮りたい:GF10+SUMMILUX 15mm

スマホ全盛期の今、以前のサブ機だったGX7系すら人によっては大きなカメラに見えるらしく(?)、それこそリコーのGRぐらいの存在感をレンズ交換式カメラに求めると、このGF10ぐらいしかありません。

レンズもなくべくコンパクトな組み合わせで、キットレンズのLUMIX G VARIO 12-32mmとかパンケーキサイズのLUMIX G 14mm F2.5とか(再入手するか迷う)。SUMMILUX 15mm F1.7も写りの良さは申し分ないのですが、GF10との組み合わせだと少々レンズの飛び出しも大きく、携行性も悪くなってしまいます。

SUMMILUX 15mm F1.7も素晴らしいのですがちょっと嵩張ってしまう……

GF10とLUMIX G VARIO 12-32mmで約337g。キヤノンEOS M200で本体299g+レンズ富士フイルムX-E4だと364g+レンズ、少しジャンル違いでAPS-CコンデジのGR IIIが257g(これはもう唯一無二ですね)、フジX100Vだと478gあるので、300g台の半ばでレンズ込みのシステムを作れるのは、(Qやニコン1なき)現在ではレンズ交換式カメラではマイクロフォーサーズのこのモデルぐらいでしょう。

現行でおそらく唯一のレンズ込み300g台のレンズ交換式カメラ

Google Pixel 6aを使うようになったことで、日常的にデジカメを持ち歩くことは減ってしまいましたが、やはりブログで使う写真を整理していると、Pixelの写真は少々使いづらいと感じることもあって、まだまだGF10を使うシチュエーションは(OM-1のサブ用途とは別に)残りそうです。

GF10+SUMMILUX 15mm
Pixel 6a:良く写るけど良くも悪くも過剰というか……

その他の選択肢として、ソニー RX100VIIのような1インチセンサーの高倍率コンデジもあります。実はコンパクト派にはこちらの方が本命とも言えそうですが、私の場合はマウントが揃っていることで緊急時(メイン機の故障など)のバックアップになる安心感と、やはりセンサーサイズのバランスでm4/3に落ち着いてる感じ。
でも定期的に1インチコンデジは気になっています……。

GM1比ならかなり進化してる今どきの安定カメラ:AF、高感度など

GF10をしばらく使ってみて思うのは、とても扱いやすい今どきのカメラだなと。それまで使ってた2013年発売のGM1とは5年程度の発売時期の差ですが、この5年間での進化が思いの外大きいようです。

GF10+G VARIO 12-32mm

2013年だとパナソニックだと初代GX7だったりG6の時代。自分が始めて手にしたパナソニックのカメラが2016年のGX7MK2で(これはとても使いやすいカメラでした)、そこからGX7MK3に乗り換え…… GX7MK3の発売時期が2018年の2月になるので、GF10はほぼ同世代と言えるカメラです。

今どきのカメラならば当たり前ですが、GMシリーズ世代とは違ってUSB充電にも対応。少々心もとない電池容量もモバイルバッテリーからの充電でカバーすることができます。

空間認識AFの搭載によるものか、AFのレスポンスや精度が向上していることも実感できますし、ボディ内手ブレ補正がない他はGX7MK3と殆ど遜色ない(はやや言い過ぎとしても)使い心地です。

GF10+G VARIO 35-100mm

画質については前回の記事でも少し確認しましたが、そこまでGM1比で別物レベルと言える程ではないものの、Adobe Camera Rawのカメラマッチングプロファイルにも対応しているので、RAW現像がGM1時代より断然スムーズになりました。PROレンズなどを組み合わせてる訳ではないので、ローパスフィルターレスの効果はまだそこまで実感できてないものの、今後の登山などで使った際にGM1で少し不満に感じていた描写性能の変化に期待したいところ。でも、キットレンズでの虫の描写とかかなり良い感じ!

GF10+G VARIO 35-100mmから切り出し

ボディ内手ブレ補正が非搭載なので暗所はどうしても苦手ではあるものの、可能な限り明るいレンズを使ったり、割り切って高感度を併用するのもアリでしょう。
高感度性能は並のマイクロフォーサーズ機といったところ。カメラ内現像任せのJPEG保存か、現像時のノイズ処理前提ならISO3200あたりまでが許容範囲でしょうか。

GF10のISO1000(RAW現像時にノイズ処理)
GF10のISO1600(RAW現像時にノイズ処理)

RAWはDxO PureRAWに対応してるのでPureRAWでのノイズ処理が前提ならば、ISO6400ぐらいまでは使って大丈夫でしょう。DxO PureRAWでノイズ処理すれば十分に使える絵になります。

GF10のISO6400(ノイズ処理せずに書き出し)
GF10 ISO6400(DxO PureRAWでノイズ処理)

頼もしいサブ機であり、初心者の1台目にも

選択肢がダブルレンズキット、またはダブルズームキットしかないので、既にマイクロフォーサーズのボディやレンズを持っていると手を出しづらい所はありますが、レンズのみメルカリ等で売却するのもアリですし、私のようにキットをバラしたボディだけを手に入れるのも良いでしょう。

もちろんスマートフォンからのステップアップを考えている初心者にも最適というか、そちらこそが本来のこのカメラのターゲット層。将来的にフルサイズまでを視野に入れてる訳でないのなら、レンズの選択肢が多くシステムがコンパクトになるマイクロフォーサーズは、コストパフォーマンスも高く、レンズ交換式の面白さを体験するには最適なフォーマットです。

もちろん後からより大きなセンサーサイズに乗り換えたくなるかもしれませんし、私のようにいくつかのフォーマットを試した結局マイクロフォーサーズに落ち着くタイプも居ますし、こればかりは使わないと分からないことも多いでしょう。

ちなみに初めてのレンズ交換式カメラとしてGF10を検討する場合、標準50mm相当の単焦点レンズ(LUMIX G 25mm/F1.7)を含むダブルレンズキットが圧倒的にオススメ。一眼レフ(ではないけど)的なボケを生かした写真を撮ってみたいならば断然こちら。

一方でサブのシステムとしての場合、個人的に気に入ってる超小型の望遠レンズ「LUMIX G VARIO 35-100mm」はぜひ試して貰いたい。自分の場合はこのレンズを使いたいがために、GM1、GF10と使ってきたところもあるぐらいなので。

G VARIO 12-32mとG VARIO 35-100mmの2本があれば、35mmフィルム換算で24mmから200mm相当をカバーできるので、大半の撮影シチュエーションには対応できます。
同じ画角を高倍率ズームでカバーすることもできますが、やはりレンズも大きくなってしまいますし、バッグの隙間に収まってしまうようなシステムで、この画角を楽しめるのが良いのです。

GF10+G VARIO 12-32mm(12mm)
GF10+G VARIO 12-32mm(32mm)
GF10+G VARIO 35-100mm(35mm)
GF10+G VARIO 35-100mm(100mm)
GF10+G VARIO 12-32mm(12mm)
GF10+G VARIO 12-32mm(32mm)
F10+G VARIO 35-100mm(35mm)
F10+G VARIO 35-100mm(75mm)

とはいえマイクロフォーサーズのキットレンズでは工夫しないと大きなボケを作ることは難しいので、スマートフォンからのステップアップの場合はやはり明るい単焦点レンズの導入を検討するのが良さそう。
幸いにも今は1万円を切る中華レンズも充実していますし(ただしマニュアルフォーカス)、ダブルズームキットにプラスして中華MFレンズ遊びをしてみるのも面白いかもしれませんね。

Pergear 25mm F1.8を装着。電子接点のないレンズを使う際は「レンズ無しレリーズ:ON」で

今手元にある一番コンパクトなAF単焦点レンズはLEICA DG SUMMILUX 15mmなので、このレンズを付けて買物のついでにスナップ。やっぱり安定感ありますね。

GF10+SUMMILUX 15mm
GF10+SUMMILUX 15mm
GF10+SUMMILUX 15mm
GF10+SUMMILUX 15mm
GF10+SUMMILUX 15mm
GF10+SUMMILUX 15mm

主に初心者をターゲットにしたエントリー機種ではありますが、私のような用途で刺さる人も居る訳で、OM-1のような高性能機もあればGF10のような選択肢もあるのが、マイクロフォーサーズシステムの大きな魅力なのだと思うのです(といつもと同じまとめ)。