超広角レンズはお好きですか? 私は好きです。
広い画角で世界を切り取ることができる超広角レンズは広い空や自然風景を撮るのにピッタリですし、被写体に近寄ることで超広角独特のパースペクティブを効かせた迫力のある写真を撮ることもできます。
さらに写真表現の手段として超広角レンズを使う目的とは別に、記録写真において広く撮れる広角レンズが重宝するシーンも多い。広く撮れるということは、1枚の写真に収める情報量を増やすことができます。
記録の種類(被写体の大きさ、距離)にも寄りますが、できることなら長めの焦点距離で被写体が歪まないように撮りたい気持ちはあるものの、常にそこまで撮影時に余裕がある訳でもありません。
テーブルの上の料理を全て収めたい、巨大な建物の全景を収めたい、そのような理由から最近ではスマートフォンにも多く搭載された超広角レンズを積極的に使うことも多いかもしれません。
情報の記録が最優先ならば、取り敢えず超広角で全体を撮っておけば、後からLightroomで見やすく補正することもできます。飲食店のメニューや観光地の案内パネルなど、このブログでも頻繁に使ってる方法です。
標準ズームと呼ばれる広角端で24〜28mm辺りからスタートして中望遠以上までの焦点距離をカバーするズームレンズでなく、あえて広角ズームレンズを記録写真のメインに使っているのは、そのような理由によるもの。
私も旅行や登山の際には広角ズームレンズ(「M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO」)を使って記録写真を撮っています。現地の雰囲気を伝える上で、風景の広大さ、被写体のダイナミックさなど超広角の画角を使わないと伝えられないことはあります。
その反面、油断すると情報量の多さや極端なパースの気持ち良さから、つい広角端の写真を量産してしまう現象も……。それはそれで悪い訳ではないですが、そんな超広角写真が連続して並んでしまった旅のレポートは少々微妙なものがあります。
極端な例ですが、次のような写真が並んでいる旅行のレポートってどうでしょう? これではいくらなんでも見えている世界が極端ですし、記事のリズムも単調に感じられます。これだけ似たテイストの写真が並んでしまうと、あえて超広角で見せたかった写真が入ったきた際にも、あまり印象に残らないままさらっと流されてしまうかも?
私のブログにもありそうな、お出かけレポートっぽい記録写真。自分で並べておいて「あるあるw」と思ってしまいましたが、さすがにここまで超広角の写真が連続しないようには、気をつけてるつもり!?
一方、全て同じ場所の写真ではありませんが、同じレンズですが望遠端の28mm相当を使った写真を並べると次のようになります。28mmは一般的なスマートフォンのメインカメラ位なので十分に広角域ですが、超広角に比べたらパースもそこまでキツくないので、最初の例よりは落ち着いた印象を受けると思います。
28mm相当は使いやすい画角ですが、現地では「記録したい範囲が収まらず狭い!」という感覚になることもあります。でも実際の写真を見ると、あえて超広角に詰め込むむことももなかったなと感じる丁度良さ。
同時に並べるとこんな感じ。両方の画角から上手くピックアップすると、記事にもメリハリが生まれますし、超広角の効果も生きてくるのではないでしょうか。
もちろん超広角でないと撮れない記録写真だってありますが、なんでも「とりあえず超広角で押さえておこう」だと、後で(レポートを作る際に)苦労するので、必要に応じて少し引いてみたり、要素を分割して写真を残しておこうことで、メリハリの効いた記事構成がしやすくなるはず。
(あまり良いサンプルとは言えませんが)1枚でいくつもの要素をまとめようと欲張らずに……
複数の写真に分けてみた方が却って分かりやすいことも……
先日、久しぶりに旅行らしい旅行で伊豆大島に行ったのですが、初めての島旅で浮かれていたのか、少々超広角に偏った記録写真を量産してしまったこともあり、自省がてらにこんな記事をまとめてみました。
旅の記録用に広角レンズ使ってると、つい情報量を重視して広角端ばかり使ってしまい、それはそれでダメではないのだけど、そんな写真が並ぶと記事としてちょっとイマイチ… pic.twitter.com/Su2SXHqLTX
— OKP (@iamadog_okp) 2022年7月15日
ちなみにレンズが出目金なので、携行の際や撮り終わったら必ず望遠端に戻すことににしてます。使い始めるときは必ず望遠端からのスタートなのに、気付くと広角端使ってるんですよね……。
7-14mm F2.8 PROだと望遠端で28mm相当までという限界もあるので、やはり標準画角までカバーする8-25mm F4.0 PROは気になってくるところ。でも通しF2.8も捨て難いんですよね(ずっと言ってる)。