北アルプスの蝶ヶ岳に登ったゴールデンウィーク5月2日。翌朝も無事好天に恵まれ、素晴らしい朝を蝶ヶ岳ヒュッテのテント場で迎えることとなりました。
初日は蝶ヶ岳登山でしたが、2日目は上高地に下りてもう1泊を徳沢のキャンプ場で過ごすことにしていました。行程的にはそのままバスターミナルまで行くこともできますが、開放的な徳澤キャンプ場でのんびりと過ごすのは最高の贅沢です。
- 蝶ヶ岳ヒュッテのテント場から眺める北アルプスの日の出
- 蝶槍に立ち寄ってから横尾へ下山
- 徳澤キャンプ場でグダグダになって過ごす
- おまけ:平湯でつい長居してしまって渋滞に巻き込まれる
- 山行ログと歩行ルート
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蝶ヶ岳ヒュッテのテント場から眺める北アルプスの日の出
爆睡につき夜中に星を撮ることはできませんでしたが、なんとか日の出前に起床。テントの入口を空けると既に朝焼けが安曇野の街の向こうに広がっていました。
実は蝶ヶ岳山頂まで行かずとも、テント場からも富士山が見えていたりします。
左に視線を移すと八ヶ岳が雲海から顔を出しています。その手前には街の灯り、雲海の切れ目を真横から眺めるような不思議な光景です。
刻一刻と空の色が表情を変えていくこの時間帯、頭は寝起きでややボンヤリしていますがとても美しいものを眺めていることは理解できます(笑)。いつまでもテントの中から見ていては罰当たりなので、モゾモゾとテントの外に出ていきます。
うっすらと噴煙を上げているように見えるのは浅間山でしょうか。
そしてご来光。幾重にもレイヤーが重なった影絵のような山の陰影が美しいですね。
振り返ってみれば、朝日を浴びて穂高連峰から槍ヶ岳の先端がほんのりとピンク色に…
盛大にモルゲンロート来るか…? と期待しましたがここまで。超広角でもパチリ。
おお、なんだかいい感じのシルエット。
ヤマノススメ。
初日に比べたらやや雲もありますが、この日もいいお天気になりそうです。せっかくなので、のんびりと食事を取ってからテントを片付けます。山のテン場ってみなさん行動が早くて、日の出を見たらさっさとテントを片付けて出発してりしまうのですが、私はこの朝の時間をテン場でダラダラ過ごすのが好きなんです。
涸沢カールをズームすると、あずき沢を登っていく登山者の姿も見えます。
そうそう、この時計(PRO TREK Smart WSD-F20)もYAMAPアプリ中心に色々と試すことができたので、また改めてレポートを書こうと思います。
それでは出発。奥さんはまだ前日の疲れが回復してないみたいで、ザックを背負う動きもぎこちない感じ…。まあ、のんびり下りましょうか。
蝶槍に立ち寄ってから横尾へ下山
下山路は長塀尾根からの徳沢でなく横尾に下りることにしますが、その前にちょっと「蝶槍」と呼ばれる小さな岩峰に寄っていくことにします。
蝶槍は元々ここが蝶ヶ岳のピークとされていた場所らしく(2,655m)、測量し直した所現在の山頂(2,677m)の方が高いことが分かったのだとか。確かにこちらの方がピーク感がありますね?(笑)
蝶槍から眺める常念岳方面。稜線歩きといっても思ったよりも上り返しがキツそうです。こちらはまたの機会に。往復は大変そうなので、片道で歩けるルートを歩きたいですね。
何度だって載せてしまう峰々は蝶槍の上からはもちろんですが、蝶ヶ岳からこの稜線を歩く間ずっと見えています。幸せだあ。
蝶槍越しの槍ヶ岳を撮ってみたりとか…。
蝶槍の少し南に三等三角点(2,664m)。
今日の目的地は梓川が曲がって見えなくなるあたりにある(?)徳沢です。こうして見ると随分遠い気もしますが、地道に歩いているとそのうち着いてしまうのだから人間の足って凄いなって思います(他人毎)。
それでは横尾へ下りていきます。樹林帯に入ってしまえば、この景色ともお別れです。横尾への登山道は、前日歩いた長塀尾根よりも短くコースタイムも短めですが、その分ひたすらの急登。上りで使うのはそれなりにしんどそうです。
大夫下っての槍見台からは槍ヶ岳がよく見えました。
槍見台からもう少し下った所でアイゼンは外しましたが、結局横尾の登山口まで雪が残っていました。今年は本当に雪が多かったんですね…。
横尾まで来ると涸沢、槍沢に向かう登山客で大賑わい。この日からGWの後半戦が始まりますが、それにしても蝶ヶ岳の静けさとは大違いです。
出発がのんびりだったこともあって、既に昼過ぎだったのでいったんカロリー補給。
横尾のテント場もこんな具合で雪の中。前日、私たちは山の上ですら、雪上にテントを張ってないというのに…。
ここからは楽な平地歩き… なのですが、奥さんが蝶ヶ岳からの下山でかなり消耗してしまったようで、励ましながら徳沢まで歩きます。
徳澤キャンプ場でグダグダになって過ごす
徳沢に戻ってきたらもの凄いテントの数に驚いてしまいました… まるで涸沢カールみたい。なんて思いつつも、結構芝湯にはスペースの余裕があって、いい感じのスペースを確保してテントを張ります。さあ、あとは徹底的にダラダラと過ごすのみ。
徳澤園のソフトクリームを食べたり…
コーヒーを淹れたり…。昨秋ぐらいから山での手挽きミルからのハンドドリップコーヒーなども試してきましたが、ドリップパックを使うのが「準備・片付け・味」のバランスからもベストと判断しました(笑)
もちろん、こちらも忘れずに。
夕飯も作らずに、徳澤園で予約して食べていくというダラけっぷり。いいんです、これを楽しみにしていたのですから。
空も雲ってしまいましたし、あとは寝るのみ。日が暮れてからトイレに出たついでにテント場をパチリ。私のカメラなら三脚を使わずに2秒ぐらいはへーきなのです。
そして翌朝は再び初日を思わせる快晴。体もすっかり軽くなり、元気に河童橋まで戻ったのでした。おしまい。
おまけ:平湯でつい長居してしまって渋滞に巻き込まれる
上高地から濃飛バスに乗って平湯のあかんだな駐車場まで戻ってきた我々。普段の沢渡なら足湯に浸かる程度で、そのまま一気に松本まで行ってしまうのですが…
初日、ガラガラだったあかんだな駐車場も車でビッシリでした。
とりあえずのつるやではんたい玉子(温泉卵)。どんだけ好きなんだと…。
前回、平湯温泉の栄太郎に泊まった際に貰ったひらゆの森の入浴券を使いにやってきました。いえ、正規料金を払っても日帰り入浴500円と激安な施設なのですけども。
内風呂、露天風呂と豊富な湯船はもちろん全て源泉掛け流し。GWだというのにそれほどの混雑もなく(松本あたりの日帰り温泉よりも全然空いています)、山の疲れをさっぱりと洗い流します。
その後はお腹が減ったとこちらのあんき屋へ。平湯温泉スキー場や平湯大滝の入口付近にある、大きな古民家風の飲食店です。
注文したのは、この鉄板と巨大な鍋の蓋で蒸し焼きにされている…
飛騨牛鉄板焼き。私は野菜マシにして、山では不足していた野菜をたっぷりと食べることにします。春だからかキャベツが柔らかくて甘くて美味しい!
なにせ温泉で体重計に乗ったら普段からマイナス3kg以上… 本音を言えばそのまま維持したい位ですが、どうせすぐに戻るのだから、まずは直後にガッツリ行っておきましょう。
なんて感じで平湯でのんびりし過ぎて(笠ヶ岳が綺麗!)、帰る頃にはすっかり松本までの国道158号も混み始めていたり、中央道も大月〜八王子JCT間で20数キロの大渋滞…。
全く渋滞に付き合う気のない我々は、途中の双葉SAで深い眠りに着いたのでした(寝るための装備ならなんでもある)。双葉SAの上りと下りが徒歩で行き来できるとか、下りSA側には展望台があって、富士山がこんなに見事に見えるだなんて初めて知りましたよ。