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紅葉の奥多摩から秩父三峯神社へ:2017年 秋の雲取山ハイク・前編

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11月初めの文化の日から始まる連休、東京都最高峰である雲取山に登ってきました。

歩いたのは東京都の奥多摩側(正確には山梨県の鴨沢)から雲取山の山頂を経由して、埼玉県の秩父市三峯神社を目指す縦走コースです。
紅葉時期に奥多摩を訪れるのは久々でしたが、丁度いい感じの標高まで紅葉が下りてきているタイミングで、秋晴れの中気持ちのいいハイキングを楽しむことができました。

2017年のうちに雲取山へ!?

東京都最高峰である雲取山を訪れるのは、我が家のテント泊デビューで登った2014年の夏以来のこと。そして今年の西暦である「2017年」の数字が、雲取山の標高(2,017.1m)と同じということもあり、今年はかなり雲取山の人気が高まった年だったようです。

我が家も機会があれば2017年のうちに登りたいと思っていましたが、気が付いたらもう11月。久々にお天気に恵まれそうな三連休は長野方面の山にも惹かれたのですが、帰りの行楽渋滞のことを考えると、たまには電車で行ける奥多摩もいいかな…と。
それなら、せっかくなので下山路は埼玉側に下りて、ここ1年程ご無沙汰だった秩父の義実家にも顔を出そうか、なんて話になりました。

鴨沢〜雲取山〜三峯神社の縦走コース

前回雲取山に登ったのは奥多摩湖の上流部にある鴨沢(東京との県境から少し山梨に入った所)からのピストンでしたが、今回の登山計画は同じ鴨沢から入山しつつ、埼玉側の雲取山ルートである秩父市の三峯神社へと抜ける縦走コースです。

三峯ルートは起点の三峯神社が標高1,100mと比較的高い場所にあり、標高550mから歩き始める鴨沢ルートに比べて標高差も距離も若干少ない雲取山登山の最短ルートになっているようです(ただし、鴨沢ルートに比べて三峰ルートが楽かどうかは…?)

下山後は三峯神社からはバスで西武秩父駅まで行くことができるので、義実家でもう1泊して三連休最終日に東京に帰ってくる計画にしました。タイミングが合えば、西武秩父駅にできた温泉施設「祭の湯」にもようやく行けるかもしれません!?

朝のJR奥多摩駅は大混雑!?

この日は明るくなってから家を出て、立川から奥多摩まで直通の青梅線に乗って終点の奥多摩駅に到着したのは7時半過ぎのこと。鴨沢まで行くバスの出発まで50分程待つこととなりました。その間、新宿発のホリデー快速おくたまの到着などもあって、駅前は大賑わいに…。増便バスも含め、鴨沢方面行きのバスは乗車率100%オーバーとなっていました…。

電車を降りてすぐに列に並んだので無事1台目のバスに座ることができました

鴨沢バス停までは30分ちょっとですが、紅葉時期の公共交通はこれが恐い… 特に今年は雲取山人気も拍車を掛けているのでしょうかね。

鴨沢ルートは紅葉真っ盛り

鴨沢バス停には臨時の登山届け提出所なども設けられていて、雲取山人気が伺えます(ちなみに奥多摩駅前でも登山届けを受付けてましたが、東京都と山梨県では管轄が異なるのでしょうか?)。
バス停脇のトイレはバス到着後はかなり混み合うので、奥多摩駅などで事前にすませておくのがオススメです(人気の山域はトイレコントロールが重要ですね)。

鴨沢バス停から徒歩30分程、登山道入口の駐車場も満車で。

バス停から30分程歩いてやってきた雲取山登山道の入口にはこんな看板が。「西暦2017年の山」ってちょっと意味分かりませんけど…。

鴨沢ルートは丁度紅葉が見頃。歩き始めは1,000m以下なのでまだ緑も目立ちますが、徐々に黄色やオレンジに色付いた木々が増えていきます。特に見頃だったのは標高1,000〜1,300m付近だったでしょうか。

この鴨沢ルートには急登や大きな股上げが必要な場所が殆どなく(特に七ツ石山をスルーした場合は)、ひたすら緩い上り坂を登っていくコース。かといって退屈になるようなこともなく、周囲の紅葉を眺めながらの楽しいハイキングです。

荷物が軽ければ日帰りでも楽しめそうですし(活動時間が10時間前後と長くなるので、初心者の方は充分に余裕のある計画で)、トレラン勢に人気なのもよく分かります。

七ツ石小屋方面への分岐少し手前で富士山が見えました。ここの所週末は台風続きでしたが、久々に全開の秋晴れです!

この日は早くテント場に行きたかったこともあって、七ツ石小屋&七ツ石山はスルーしてブナ坂方面へコースを取ります。

途中の小さな沢では落ち葉が日の光でキラキラと輝いていました。


標高1,400mを過ぎるとかなり木々の葉は少なくなっていきます。特に尾根のカラマツなどは前回の台風でだいぶ葉を落としてしまったようです。


石尾根〜奥多摩小屋のテント場へ

ブナ坂からは見晴らしのいい尾根道歩き。それなりに葉を落としてしまったものの、両側には美しいカラマツ林が広がります。もちろん左手にはずっと富士山が見えています。



ヘリポートが見えて来たら、その先はもう奥多摩小屋のテント場です。まだ13時前だというのに既にこれだけのテントが張られていました。


まだそれなりに場所は残っていたのでサクっと設営して昼食にします。受付は奥多摩小屋で幕営料は1人500円。

石尾根上にある奥多摩小屋のテント場は富士山が見えて景色が素晴らしい場所ですが、小屋は管理人常駐の自炊小屋です。トイレ設備も最低限のものなので(紙は持参すること)、設備の整った山小屋を求めるならば山頂を越えて雲取山荘まで行った方がいいでしょう(富士山は見えません)。

小屋の前は富士山展望のベストスポットになっています。

この日は風もなく、汗ばむぐらいの陽気です。夏場は虫の多いこの奥多摩も、この季節は虫も少なくとてもテント場が快適。しばらくコーヒーを飲んだりテントから空を見上げてのんびりと過ごします。

日の入り前に雲取山山頂へ

15時を過ぎた頃、そろそろ雲取山の山頂に向かうことにします。こんなときパーゴワークスのフォーカスは大型のサコッシュ的に使えるので、交換用のショルダーストラップも忘れずに携行しています(というか電車などではショルダーバッグ状態です)。山頂で日没を眺める予定なので、ヘッドライトなども忘れずに持って行きましょう。

太陽もかなり傾いてきて、いい夕焼けが見られそうな雲が出てきました。

奥多摩小屋から雲取山山頂まではだいたい40〜50分程度。最初の登りは巻き道もありますが、景色のいい時間帯ならば登ってしまうのがオススメ。

ひと登りすると尾根上のテント場から富士山まで一望できます(ここから先へ進むとテント場は見えなくなってしまいます)。

雲取山のひとつ手前のピークになる小雲取山にかけてが、この鴨沢ルート一番の急登かもしれません。といってもあっという間…?

小雲取山山頂は熊笹に覆われています。その脇を通り過ぎたらあと一歩。

雲取山山頂の避難小屋が見えてきましした。日没まではあと1時間弱、それまで山頂の周りで過ごすことにします。


2017年11月3日 雲取山山頂からの日没

3年振りの雲取山山頂に到着しました。夕方だというのにまだまだ人がいますね。この後も続々と多くの人が登ってきましたが、奥多摩小屋方面に下りて行く人は殆ど見なかったので、皆さん雲取山荘泊まりなのでしょうか?

雲取山の山頂は東京都、埼玉県、山梨県の県境になっていて、東京都にとっては唯一の2,000m峰ですが、富士山、北岳を擁する山梨県にとっては山梨百名山のひとつ。

埼玉県の道標もどこかにあると思いますが写真は撮ってません…

西暦2017年記念の道標も立っていました。この道標、今年いっぱいで撤去されてしまうそうです(翌年以降にも残したいという署名に、翌日協力することとなります…)。

太陽が沈んで行くのは富士山よりも西寄りの南アルプス稜線にかけて。太陽が沈む少し右手の高峰が北岳でしょうか。


太陽が沈むと今度は東の空からは満月が昇ってきました。さらに1時間も待っていると、東京方面の夜景も楽しめると思いますが、ソフトシェルを1枚羽織っているだけでは寒くなってきたのでそろそろ奥多摩小屋に戻ることにします。

マジックアワーが美しくて、避難小屋の辺りからまた山頂に戻ってしまいました(笑)

日没直前に上ってきた登山者たちが影絵のよう。

今度こそ下山… 小雲取山への稜線上から。葉が飛んでしまったカラマツもこうしてシルエットになるとなかなか雰囲気あります。テント場までは30分程、小雲取山からは急登の下りもあるので足下に気を付けて戻りましょう。


夜は満月&曇り空なので…

テント場に戻る頃にはすっかり暗くなっていましたが、この夜は(ほぼ)満月のため星空は全く期待できず… さらに時間を追うごとに夜空を雲が覆っていきました。(寝付いてから一度目を覚まし、テントの中が見える位に明るいので明け方になったのかと思ったら、まだ0時前でその明るさは月明かりだったという……)

カレーメシなどで夕飯を簡単に済ませた後は、就寝までテントの中でビールタイム。ギネスにコンビーフ、そしてプライムビデオでダウンロードしておいた「クリミナルマインド」を2本も見てしまうというほぼ自宅と変わらぬ過ごし方。

夜のテン場は静かなのでワイヤレスイヤホンは忘れずに

この日はそこまで冷え込むこもなく(ダウンの上下を着ていれば)、シュラフも持って来たモンベルの#3で充分でした(妻は#2を使用)。ただしこれからのの季節はどんどん冷え込みがキツくなると思われるので、くれぐれも防寒対策はお忘れなく。翌日は埼玉県の秩父・三峯神社へと下山の予定です。

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