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三峰雲取自然研究路を歩いて秩父を目指す:2017年 秋の雲取山ハイク・後編

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鴨沢ルートで東京都最高峰の雲取山に登った翌日。奥多摩小屋より三峰ルートで埼玉県秩父市の三峯神社に向かって下山した記録です。

三峰雲取自然研究路(三峰ルート)

山梨側(東京側)の鴨沢ルートと並ぶ雲取山のメジャールートである「三峰ルート」は、最近ではパワースポット()としても人気の三峯神社(埼玉県秩父市)を起点に、雲取山へと至る登山コース。「三峰雲取自然研究路」という名前でも整備されているようです。

三峰ルートの各所に設置されている案内図

三峯神社の標高が1,100mなので雲取山山頂との標高差は900m弱と、標高差が1,500m弱の鴨沢ルートに比べるとかなり楽に思えますが、意外とそうでもないことは、実際に下山路として歩いてみてよく分かりました。

そこそこのお天気?の雲取2日目

前日に雲取山頂で日の入りを眺めたこともあって、テントでダラダラと朝を迎えた2日目。なんとか富士山は見えていますが、空にはやや雲が多め。気温はさほど寒くもないので、テントの外で簡単な朝食を済ませます。

ちなみに今の季節限定ではありますが、セブンイレブンの冷蔵総菜シリーズが最近の山ご飯のお気に入り(写真はない)。ポテトサラダに豚汁や担々春雨スープ、ハンバーグなどなど、現地に向かう途中にも仕入れられるのが有り難い。

スタートは7時半頃。まずは雲取山の山頂方面を目指します。小雲取山は回避できないので、昨日の夜下りたばかりの道をまた登っていきます。
前日からずっと見えていた富士山とももうすぐお別れです…。


ちょっと微妙な雲取山巻き道

雲取山山頂は前日に満足したので、巻き道を使って雲取山荘へ向かいます。しかし、このチョイスは結果的に微妙だったかも?

巻き道の大半は熊笹をかき分けながらの細い道。高低差こそないもののコースタイム的にも山頂経由と20分程度しか変わりません(実際はもっと差はなさそう?)。せっかくならば見晴らしの良い山頂周りの方がお得感がありますね。

ただ、この巻き道が面白かったのは、途中に馬の背の張り出しに沿って大回りをするのですが、その途中で木々の植生が何度も変わること。熊笹の中を歩いていたかと思ったら、突然スッパリと切ったように苔の山となり、しばらく進むと再び熊笹に… 東向きに突き出した馬の背なので、日当たりや風の影響なのかもしれませんが、あまりに見事な植生の切り替わりに驚きました。

苔から一面の熊笹、そして熊笹からまた苔へ…

このガレた涸れ沢は山頂付近まで続いてそう? 鹿避けネットに落石が溜まっていました。


埼玉側の大きな山小屋「雲取山荘」

30分程で雲取山荘に到着。噂には聞いていましたが、二階建ての見事な山小屋です。向こうにはこれから下っていく尾根のデコボコが見えています。

水場も小屋の前に水道がありますし、すぐ横には綺麗な東京都の公衆トイレ(雲取山荘は東京と埼玉の県境にあって山荘は埼玉側、トイレは東京側のようです?)。
展望は抜群だけどトイレ事情が・・・な奥多摩小屋とは対照的な環境で悩ましいですね。それでもまた奥多摩小屋のテント場を選びそうな私ですけども。

トイレはなんと水洗らしいです(入ってない)

テント場は小屋の前後にスペースがありますが、奥多摩小屋に比べるとかなり狭め。後で聞いた話では、同じ日雲取山荘のテント場は大混雑で、30分程下った「大ダワ」まで下りての幕営を余儀なくされた方もいたそう。

雲取山荘のテント場(左)と閉鎖された雲取ヒュッテ(右)

意外に削られた三峰ルートの登り返し

30分程下って大ダワという鞍部に出ると、そこから大きな登り返しがあります。1,900mからせっかく1,700mまで下りたと思ったら再び1,921mの白岩山までの登り返しです。

なんと三峰ルートはこのような登り返しが3度もあるのです。「下りは標高の高い三峯神社まで下りるだけ、楽ちん!」なんて思っていたら大間違です!? ということで再び1,900m台へえっちらおっちら登って行きます。ちなみに白岩山の展望はほぼありません。

白岩山からしばらく下った鞍部にある白岩小屋は閉鎖されていますが、ここからの展望は見事なのでぜひ足を止ておきたいところ。

奥秩父の山が一望できます。方角的には甲武信ヶ岳や三宝山が正面に見えているはず? 雁坂トンネルや西沢渓谷もこの中のどこかにあるのでしょうか。ここは望遠レンズで切り取ってみたかった景色です(広角ズームしか持ってきていなかった!)。

前回の記事も同様ですがパナライカ8-18mmをお供にしての山行でした。36mm相当の望遠側が重宝しますが、やっぱりもっと長い画角も欲しくなりますね。

続いて前白岩山(1,776m)、そして霧藻ヶ峰(1,523m)と2くのピークを登り返しながら少しずつ標高を下げていきます。

霧藻ヶ峰には売店のある休憩所やトイレがあるので、三峰神社〜雲取小屋間のトイレ休憩はここで取っておくとイイでしょう。前回の日記で触れた、雲取山山頂の2017年記念道標の存続を求める署名は、この休憩所にて頼まれました。


霧藻ヶ峰にはインパクト大な秩父宮記念碑も…。この岩盤もですが、白岩山、前白岩山の「白岩」は石灰岩を差しているそう。そう、石灰岩といえば秩父ですよね。

霧藻ヶ峰から先は登り返しはなく、紅葉の中の緩やかな下りが続きます。1,500m付近まで紅葉が楽しめた東京山梨側に比べると、やはり北側の斜面なせいか紅葉はかなり低め。丁度、三峯神社にかけてが見頃でした。

三峯神社側から霧藻ヶ峰の休憩所までをハイキングコースとして歩いてくる人もいるようです。確かに霧藻ヶ峰から雲取山側は、それなりの登山コースになるので丁度いいかも。

三峯神社から西武秩父駅行きバスは大混雑&渋滞…

三峯神社奥宮の鳥居が見えてくると、周囲に登山ウェアでない観光客の姿がチラホラ増えてきます。これは、もう下界の匂いが近い!

奥宮への鳥居は2度登場します

時間は既に12時半過ぎ。ここまで行動食だけで下りてきたこともあって、つい露天で見かけた食べものに手を出してしまいましたが激しく後悔(名物に・・・・・・・) 紅葉だけ眺めてバスターミナルに直行するべきでした。

西武秩父駅行きのバスは1時間に1本ですが30分以上前にこの行列…。バスは2台用意されていたので、我々は2台目に座ることができましたが、ここで座れないと西武秩父駅まで立って行く羽目になります。行楽シーズンということもありますが、うまいこと時間を調整して早めに列に並ぶのが正解かもしれません(秩父鉄道の三峰口で結構下りる人はいる)。

行列具合にバスに直行するべきだったと後悔する私

西武秩父駅までのバス乗車時間は75分だそうですが、行楽シーズンということもあって、まずは二瀬ダムまでの道が渋滞していました。しかも、二瀬ダム手前のすれ違いも困難な細道では、路駐に阻まれてバスが通れなくなったりと(路線バスの運転手がバスを降りたのを初めて見ました)結局西武秩父駅まで1時間半位かかってしまいました。

新しい西武秩父駅、そして珍達そばへ

今年の4月にリニューアルされた西武秩父駅。隣接した複合型温泉施設「西武秩父駅前温泉 祭の湯」にはフードコートも充実しているようなので早速食事を… と思ったのですが、連休初日の午後ということもあってフードコートも温泉も大混雑。

祭の湯は翌日の帰りに出直すことにして、やってきたのは御花畑の「珍達そば」(秩父市役所の向かい)。15時過ぎだというのに行列ができていたのにはびっくり。

珍達そばについては以前書いた記事を見ていただくことにして、注文したのは珍達そばに半ライス、黒豚餃子です。体がカロリーを求めてる!

珍達そばって味の「濃い/薄い」をオーダーできるのですね。登山後ということもあってここはもちろん(?)「濃い味」で。三峯神社でうっかり食べてしまった悪い記憶を、美味しい味で上書き完了です。

この後は義実家に車で迎えに来て貰って、風呂に入って上げ膳据え膳でお世話になることに… 有り難いことです。翌日、東京への帰宅前に開店直後の祭の湯に行くことができたので、それについてはまた改めまして。

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