先日、購入報告の記事を書いたパナソニックのマイクフォローサーズ用単焦点レンズ「LEICA DG SUMMILUX 25mm」。しばらく使ってみたのでファーストインプレッションと併せて、実際にこのレンズを使って撮った作例をまとめてみました。
- 外観、質感、使い心地など
- オートフォーカス速度、動作、気になる動作音?など
- LEICA DG SUMMILUX 25mm / F1.4 II ASPH.の作例など
- LEICA DG SUMMILUX 25mm / F1.4 II ASPH.の主な仕様
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外観、質感、使い心地など
「LEICA DG SUMMILUX 25mm / F1.4 II ASPH.」に関しての基本的なスペックなどは前回の記事で触れているので軽く流します。
外観については基本的に1型を踏襲していてブラックの塗装などを最近のパナソニックLEICAレンズに合わせた感じ。絞りリング、距離指標(フォーカスクラッチ機構)、AF/MF切り替えスイッチ等のギミックは一切なしのシンプルさは1型と同じ。兄弟格のSUMMILUX 15mmと並べてみると、かなりシンプルでスッキリとした外観です。
パッと見だと格安レンズのLUMIX G 25mmにも似ていますが、実際に手にしてみると樹脂中心のLUMIX G 25mmとは異なる質感があります。ピントリングの重さはほぼ同じですが、プラ製のLUMIX G 25mmに対してSUMMILUX 25mmはゴム製。ゴムパーツは加水分解が少々恐いですが、それなりに売れたレンズの2型ですし、ある程度の対策(加水分解しにくいゴム等)はされていると思いたいところ。
オートフォーカス速度、動作、気になる動作音?など
1型に比べてAF制御まわりの進化があったようですが、私自身が1型を使った経験がないので違いは分かりません。実際に使っていて普通にスムーズですし(オリンパス、パナソニックどちらのボディでも)、現行のMFT用レンズの中で特別速い訳でも、かといって遅いと感じることもありません。
ひとつ気になったのがオリンパス製のボディOM-D E-M1 MarkIIで使った際、まれにAF動作地にカチャカチャと絞り羽根が動作しているような音が聞こえること。鳴らないことの方が多いので、少々気になっていましたが、屋外の光量が多いシーンで撮影をしているとこのような音が鳴ることが多いようです。
症状を再現して動画で撮ったものがこちら。
AF時にSUMMILUX 25mmの絞り羽根が鳴ってるぽい音。E-M1 II+光量のある屋外にて発生する(GX7MK2では起こらず)。オリAEとの絡みなのかなあ…? pic.twitter.com/BKXFZQ4vKV
— OKP (@iamadog_okp) 2020年1月20日
その時点での絞り値に関係なく鳴るものですが、特にこの音が鳴ったから絞りやフォーカスが不安定になるとか、フォーカス速度に影響がある訳ではないのですが、初めて聞くと少々不安になるかもしれません。屋内の光量では発生したことがないので、店頭などでも再現しないと思いますし。
同様のシチュエーションでパナソニック製ボディ(GX7MK2)に装着した場合はこの症状は現れず。Twitterで何度か話題にしていますが、やはり初代E-M1などオリンパス製ボディで同様の現象を確認している人はいるようです。光量が関係しているようなので(?)オリンパス機の測光、AE(自動露出)まわりとの絡みや相性なのかもしれませんが、あまり深堀りしても「鳴るものは鳴るしな……」と諦めるか受け入れる方向で。
スチルの場合はそこまで問題にはならなと思いますが、動画撮影用途でオリンパス機とこのレンズを組み合わせる場合は、考慮した方がいいことかもしれません(動画モードでは確認していません)。
LEICA DG SUMMILUX 25mm / F1.4 II ASPH.の作例など
ということでこのレンズを手にしてから撮った写真など。ボディは全てオリンパスのOM-D E-M1 Mark II。JPEG撮って出しのものと、RAW現像したもので分けていますが、レンズの特性はそれほど関係ない気もします(?)。
せっかくの大口径単焦点ということもあって積極的に開放F1.4で撮ってます(後半の雪山以外の大半は開放)。マイクロフォーサーズのF1.4だと被写界深度はフルサイズのF2.8程度なので、浅すぎるということもなく、それなりのボケ味を感じることができる塩梅。
このレンズ意外にもオリンパスのF1.8、パナソニックのF1.7とMFTには優秀な25mm単焦点が揃っていて、絞って使ってしまうとせっかくのアドバンテージが薄まってしまいます。やはり周囲の光量が許すならば、積極的に絞りは開けていきたい。
開放では若干の周辺光量落ちがありますが、味として許容範囲。歪曲も気にならないレベルですが(同じSUMMILUXの15mmと比べても)、マイクロフォーサーズなのでデジタル補正が入っている可能性は否めませんけども。
テーブルフォトも撮りやすいですし、最短撮影距離0.3mはマイクロフォーサーズにしては特別「寄れる」レンズではありませんが、そこそこのクローズアップ撮影も可能。
気のせいかもしれませんが、この辺の描写の立体感だったり色気は、今まで使ってきたMFTの単焦点にはなかったような…… 気のせいかもしれませんが。やはりF1.4とF1.7(F1.8)の違いがこの辺りに出てくるのかもしれません。
RAWでも同時に撮ってますがJPEG(オリンパスのピクチャーモードFlat)の描写が良かったです。
ここからRAWで現像した写真になります。
さっきと同じようなシチュエーションですが、やっぱりJPEG良かったですよね。
シャッター速度を1秒まで落として(F13)。E-M1 MarkIIの手ブレ補正がしっかり効いてくれています。
息を切らして樹林帯を歩いている際の視野って意外と50mm相当ぐらいで納得感ありますね。
先日、東京に少しだけ雪が降った際に近所をこのレンズ1本だけで散歩してみました。
雪の中の散歩からの暖かいラーメンは最高ですね。
普段はあまりやらないのですが、50mm相当の単焦点レンズを雪山登山で使ってみました。広角寄りのレンズもないと私の場合は厳しいですが(広角用のカメラを別途用意しました)、ズームでは結構よく使う画角ですし、広角レンズにはない圧縮感が欲しい際などそれなりに出番はありました。
オリンパス製のボディとの組み合わせなので防塵防滴の効果はあくまで参考程度ですが、この日は何度か雪をかぶるような状況(日中に木の上の雪が緩んで何度も落ちてきた)もありましたが特に不安を感じることも、動作で異常を起こすこともありませんでした。
今後も積極的に使っていく予定なので、作例が増えたら随時掲載していければと思います。
LEICA DG SUMMILUX 25mm / F1.4 II ASPH.の主な仕様
LEICA DG SUMMILUX 25mm | Gシリーズ 交換レンズ | 商品一覧 | デジタルカメラ LUMIX(ルミックス) | Panasonic
- 品番:H-XA025
- マウント:マイクロフォーサーズ
- 焦点距離:25mm(35mm判換算 50mm)
- レンズ構成:7群9枚(非球面レンズ2枚/超高屈折率UHRレンズ1枚)
- 開放絞り-最小絞り:F1.4-F16
- 最短撮影距離:0.3m
- 最大撮影倍率: 0.11倍(35mm判換算:0.22倍)
- フィルター径:φ46mm
- 絞り形式:7枚羽根(円形虹彩絞り)
- 最大径×全長:φ63mm×約54.5mm
- 質量:約205g
- フード:付属
- 希望小売価格:75,000円(税抜)