I AM A DOG

途方に暮れる 犬とよばれる でも生きてゆく

矢川緑地保全地域がとても良い雰囲気だったので、水源から矢川おんだしまで歩いてみた

本ページは商品、サービスのリンクにプロモーションが含まれています

東京都立川市にある「矢川緑地保全地域」に行ってみました。

トンボを探しに行った矢川緑地保全地域

最近手に入れたトンボの図鑑がとても面白く、今まで撮ったトンボの写真を見返したりしています。近所にトンボのいそうな緑地がないかと探していたところ、立川市の南、国立市と隣接したあたりに「矢川緑地保全地域」という緑地があることを知りました。


矢川緑地 | 立川市
羽衣町の南端に位置し、国立市と隣接しています。貴重な自然の残る約2.1ヘクタールの緑地です。
この緑地は、立川段丘を水源とし、立川市の東南部から国立市の西南部を流下して、青柳段丘崖先で谷保用水に合流する延長約1.3キロメートルの矢川を中心とし、隣接して上流部南には湿地帯、下流部北に樹林地が広がっています。その周辺には湧水が随所に見られ、また矢川にはミクリなどの貴重な水生植物、湿地帯では木道を歩きながら湿地性の草本類を見ることができます。
樹林地は、シラカシ、ケヤキ、コナラ等を中心に構成される林となっています。
市街地化が進んだ中にあって、小規模ながらひときわ良好な自然地を形成しており、昭和52年「東京における自然の保護と回復に関する条例」に基づき都の緑地保全地域として指定され保全されています。

7 矢川緑地保全地域|保全地域の指定状況|東京都環境局
矢川は、立川段丘崖を水源地とし、立川市の東南部から国立市の西南部を流下して、青柳段丘崖先で谷保用水に合流する延長約1.3キロメートルの小河川である。流路の大部分は玉石積護岸になっているが、水量も多く、水質も比較的良い状態を保っている。この上流部が区域内を流れ、湧水や湿地が随所にあり、このため貴重な湿地性の草本類が多く見られる。主に、矢川の北側は保全事業による植栽地、南側は湿地となっている。

府中の家からの直線距離では野川公園より少し遠いぐらいですが、JR南武線の矢川駅と西国立駅の中間あたりなので、むしろ電車でのアクセスが良い場所になりそうです。ということでやってきました矢川駅。

どことなく国立市感のある駅前。谷保駅前やさくら通りの雰囲気がそのまま続いている感じ?

駅前にハイキングコース「雑木林のみち 矢川・青柳コース」の案内がありました。

国立市による矢川についての案内。矢川駅の名前の由来となっている「矢川」は、矢川緑地周辺から流れ出し、国立市内を流れて府中用水に合流する1.5kmほどの短い川です。矢川の終点は「矢川おんんだし」とのこと。

この矢川、なぜかGoogle Mapではどれだけ縮尺を拡大しても表示されない川ということもあって、今まで注目することがありませんでした(国土地理院地図を見るとちゃんと表示されています)。……というのは言い訳ですが、府中用水などの用水路だってそれなりに表示されてるというのに……。

矢川緑地でトンボを探すことが目的のはずが、矢川自体も気になり始めて一旦甲州街道に出てから矢川沿いに矢川緑地に向かったのですが、時系列のレポートだとあちこち行き来したために分かりにくくなるので、少し順番は整理しています。ちなみにトンボは矢川緑地内では見つけられませんでした。

立川崖線と青柳崖線の間を流れる矢川

まずこの周辺の地形について少し確認。府中市や国立市、立川市のある多摩川左岸の武蔵野台地は、古多摩川の流れが作った河岸段丘になっていて、多摩川に近い低い側から大まかに「沖積低地」→[立川崖線]→「立川面」→[国分寺崖線]→「武蔵野面」の三段階になっています([ ]は段丘崖・ハケ)。

府中市内から多摩川の上流方面に立川崖線(府中崖線とも)を辿って行くと、JR南武線の谷保駅と多摩モノレールの柴崎体育館駅あたりを結ぶ段丘崖が沖積低地側に枝分かれしていて、これは立川崖線とは別に「青柳崖線」と呼ばれて、立川崖線と青柳崖線の間が「青柳面」になります。

東西に伸びる段丘崖の間、矢川駅周辺の細長いエリアが青柳面

府中方面から立川崖線沿いを歩くと、府中用水の分水や崖線沿いの湧水路に沿ったまま青柳崖線に入るので、こちらが立川崖線の続きのようにも感じるかも。そんな「青柳面」を立川崖線から青柳崖線にかけて流れているのが矢川になります。

矢川の水源は何処?

矢川の水源は矢川緑地周辺の立川崖線からの湧水を集めたものですが、最上流部は矢川緑地の西、青柳大通り(みのわ通り)を挟んだ「矢川弁財天」とされています。


また矢川弁財天の敷地と隣接して、やはり湧水による水の流れが確認でき、こちらも同様に矢川の水源となっているそう。もう少し先まで暗渠化されてる雰囲気ですが詳細は不明です。

青柳大通りの下をくぐって矢川緑地を流れていく矢川。

周辺を歩くと立川崖線の段差を感じることができます。



住宅地の中のオアシス「矢川緑地保全地域」

「矢川緑地保全地域」です。約21,000㎡(2.1ヘクタール)の小規模な緑地ですが、水源地になってることもあり南半分は湿地帯、東側にも湧水池を擁する雑木林が広がり、多くの動植物が保全されています。

まずは緑地の北側にある湿生植物保護区域。立川崖線の脇ということもあり、水源からの水や湧水による湿地帯が広がり、湿地帯の中の木道を歩くことができます。

府中と立川の間にこんな良い場所があることを今まで知らなかったなんてなんと勿体ない……。

それにしても水量の豊かな湿地帯です。多摩エリアでもこんな光景はなかなか見たことがない。

緑地内ではタヌキやカワセミも見られるそう。

この日見られたのは……



まだ固いガマの穂。

雑木林の雰囲気も良いですね。



緑地内にあるこれらの流れが集まって矢川となります。

先ほどとは角度の異なる案内図。緑地の右側に「緑川」と川が流れているのが確認できますが、これは源流を見て貰った際の「青柳大通り」に相当するラインで、もちろん川なんてありませんでした。実は緑川は昭和記念公園の辺りから流れる現在は暗渠化された川で、矢川とは地下で立体交差しているようです。

矢川、短い川なのになんとも情報量が多い……。

緑地の中央あたりにある湧水池。

雑木林の小さな段差から水が湧き出しているように見えます。

今は枯れているこの窪みも雨が降ったりすると小川となるのでしょう。

コイ。ダメ。ゼッタイ。

矢川緑地の南側のごく狭いエリア、矢川の流れの右岸側にある「青柳北緑地」。ほぼ矢川緑地の一部みたいなものですが、市境で分かれている国立市側になるようです。

そんな国立市と立川市の市境?を泳ぐカルガモたち。

矢川緑地、堪能しました。野川よりも行きやすいのでまた来ます。

矢川流域を矢川おんだしまで

ここから矢川の流れを下流に向かって歩きます。東京の住宅地とは思えない、緑溢れる小川です。

クレソン(オランダガラシ)がびっしり。

よく見ると結構刈り取られた跡がありますが、近所の方が取っているのかな。都市部の川に自生しているクレソンは生のまま食べるには少々抵抗がありますが(野川あたりに生えてるものなど)、水源からすぐですし、目立った下水の流れ込みなども見られないので、結構行けそうな気がします。

矢川緑地を出ると国立市でです。コイ。ダメ。ゼッタイ。

若いアオサギが狩りの真っ最中。しばらく見てたけど、なかなか獲物は捕まりません。矢川、小魚は目視できるぐらいたくさんいます。

「矢川いこいの広場」。

国立市立国立第六小学校の裏手。ちょっとした池からの流れなどもあって、子どもたちにとっていい遊び場になってそう。

そんな草に覆われた湿地帯、行きがけに油断して片足を突っ込んでしまったのは秘密です(矢川いこいの広場で靴下脱いで、足と靴を洗っていた大人)。

畑や民家から水辺に下りられる洗い場も多く見られます。



矢川が甲州街道と交差する辺りにある「五智如来」。大正始めまでは「矢川橋」が掛かっていたそう。今よりも大きな流れだったのかもしれませね。

甲州街道を越えると矢川の流れは住宅街の裏手に入り、川沿いを歩くことはできなくなります。

暗がりにカルガモが佇んでいました。

広大な福祉施設(滝乃川学園)の敷地の中に流れて行く矢川。コンクリートの三面張りから自然な護岸となり、流れが二手に分かれているように見えますが、敷地内でまた1つの流れに戻るようです。

一旦、いずみ大通り(都道20号)を回り込んで矢川の最終地点を見に行きます。富士山が見えそうな方角にそれっぽい影が見えますが、これはただの屋根です……。

いずみ大通り沿いにあった案内看板。青柳崖線沿いに湧水路、矢川の終点(矢川おんだし)、各種湧水ポイントなどが谷保方面にかけて点在しています。大きめの画像にしてあるので、拡大してどうぞ。

地図部分の切り抜き。ここに描かれているだけでも府中用水は網の目のようですね。

いずみ大通りから東側を見下ろします。左側の森が青柳崖線でその下を流れているのが清水川(ママ下湧水から流れている短い川)、右手側にかすかに見えている流れは府中用水の谷保分水。正面のビニールハウスの手前で左側から矢川が流れ込んでいます。

「ママ下湧水公園」はこの反対側にあるやはり青柳崖線沿いの湧水公園。今度行こう。

青柳崖線に沿った清水川沿いも歩ける感じですが、進んで行ったらそのまま生産緑地や滝乃川学園の敷地に入り込んでしまいそうなのでどうなのだろう? 犬の散歩コースにはなってるみたいだけど、ちょっと微妙だったのでこれ以上は控えます。


左が清水川、右が矢川で両方が府中用水に合流する「矢川おんだし」。これで矢川の短い旅はおしまい。


青柳崖線沿いを谷保まで歩く

さて、ここからどうするか? もう日没時間ですが、そのまま矢川駅に戻るのも面白くないので、もう少し青柳崖線沿いを歩いて谷保駅を目指すことにします。

崖線沿いの湧水路と府中用水との合流。そしてあきすい門。


府中用水はカルガモ天国。

正面に見えるのは中央道。

国立府中インターの500m手前看板、中央道を走っているときはいつも見ています。

ヤクルト中央研究所。

ヤクルト周辺の緑道はヤクルトが設置、国立市が管理してるとのこと。


城山公園。ここも一度じっくり来たかったですが、もう暗いので通り過ぎるのみ。


城山公園を通り抜けました。左側の段差が青柳崖線、正面奥に見えている森は谷保天満宮で、谷保のあたりから立川崖線と青柳崖線が分かれています。確かに青柳崖線より少し高い段丘崖のようにも見えます。府中用水はもう少し右手側を流れていますが、崖線沿いの湧水路も府中用水の一部と考えて良いはずです。

少し住宅地を歩いてやってきたのは谷保天満宮の裏手。この流れは谷保天満宮の「常磐の清水」からのもの。当然これも崖線からの湧水です。

常磐の清水を見つつ、谷保天満宮の中を通り抜けさせて貰います。

谷保天満宮から府中方面は以前歩いた際の記録があります。逆方面に府中市から歩くのも面白そうですし、あとは一度府中用水を歩いてみないといけませんね。分水の多い用水路なので、どう歩くか迷ってしまいそう。

すっかり暗くなってますが、谷保駅に到着しました。後半の散歩は予定外でしたが、矢川が想像以上に良かったこともあり、つい最後まで歩いてみたくなり楽しい川と水路散歩となりました。

今回歩いた矢川緑地から谷保にかけての主なポイント。