「登山が趣味!」と胸を張って言えるほど、ここのところは頻繁に山に行けてない私。この週明けに念願の北アルプス槍ヶ岳に登る予定だったのですが、台風接近によりどうやら諦めなくてはいけない気配です… ガックリ。
せっかく準備した山装備もこのままだと無駄になってしまいそうですので、(片付けてしまう前に)私が普段着用している山ウェア系の中から、アウターなどの目立つ系ではないものの、欠かすことのできないお気に入りの三種のアイテムを紹介してみようと思います。
- ①ドライレイヤー:finetrack スキンメッシュ Tシャツ
- ②コンプレッションタイツ:GOLDWIN C3 fit エレメントロングタイツ
- ③インソール:SUPERFEET TRIMFIT GREEN
- おまけ①:防寒&紫外線対策に「アームカバー」
- おまけ②:ジオラインとスキンメッシュの速乾テスト
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①ドライレイヤー:finetrack スキンメッシュ Tシャツ
これまでも何度か紹介してる気がしますが、ファイントラック製の「ドライレイヤー」という肌着。速乾素材の「ベースレイヤー」ともやや違い、ベースレイヤーの下に着用して、肌をドライに保つという透湿性・撥水性に優れた素材です。
http://www.finetrack.com/layering/l1.html
ファイントラック製ベースレイヤーの下に着るのは公式の使用方法ですが、速乾素材のTシャツなどの下に着るだけでも、かなりの効果を発揮してくれるのがこのスキンメッシュ。かいた汗を素早く布地の外側へと送り込み、肌をドライな感覚に保ってくれるので、Tシャツだけの着用時に比べて濡れた布地が肌にまとわりつく感覚が皆無。つまり、休憩時などの汗冷えも起こりにくくなります。
夏場だけでなく、秋冬の防寒の際の肌着にもバツグンで(そもそもその目的で買ったもの)、ちょっとしたトレッキングならばスキンメッシュの上にメリノウールのシャツを着ているだけで、どんなに汗をかいても快適です。
ファイントラックのドライレイヤーには、さらに激しい運動における汗抜けを重視した「パワーメッシュ」、保温性も重視した「アクティブスキン」というラインもありますが、私が最近買い足したのも、結局同じ「スキンメッシュ」です。
サイズ感は171cm/BMI21の私で、Sサイズが丁度いい感じです(ピッタリだけどキツくは感じないレベル)。
追記:スキンメッシュの性能をキープしながら快適に使い続けるには、同社のアウトドアウェア用洗剤「オールウォッシュ」を使うのがいいようです。
②コンプレッションタイツ:GOLDWIN C3 fit エレメントロングタイツ
ワコールのCW-Xと並ぶ定番スポーツタイツのGOLDWIN「C3 fit」。保温を目的としたもの、履き心地や動きやすさを重視したものから、膝のサポート機能を充実させたコンプレッション(着圧)タイツまで、様々なモデルが発売されています。
http://goldwin.co.jp/c3fit/archive/trekking/
登山を始めた当初は、ジョギング用に履いていたCW-Xの下位モデルやモンベルの安価な着圧タイツを登山でも使っていた私。慣れない山歩きで膝が痛くなりやすかったのを切っ掛けに、膝のサポートが充実したコンプレッションタイツを買おうと、店舗でいくつか試着した上で、C3 fitの「エレメントロングタイツ」というモデルを購入。以後ずっと愛用しています。
C3 fitシリーズにおける「エレメントロングタイツ」の特徴ですが、
- 膝のサポートは比較的強め(「インパクト」よりは軽め?)
- 長時間履けるよう下腹部を締め付けない設計
- ウエストにホックとファスナー付き(トイレが楽… だけど毎回ホック/ファスナーを止める必要は発生)
といった感じ。各モデルを使い分けた訳ではありませんが、履き始めてから明らかに膝の疲れは軽減されましたし、疲労が貯まってきて、股やふくらはぎの筋肉がちょっとヤバい(ツリそう)かなと感じたときも、持ちこたえてくれるようになりました。
(シースリーフィット)C3fit エレメントロングタイツ 3F12122 [メンズ] K ブラック M
- 発売日: 2015/12/09
- メディア: ウェア&シューズ
ちなみに夏場はやや暑いと感じることもあるので、現在、薄形軽量のドライメッシュ素材を使った「インパクトエアーロングタイツ」を試そうか悩んでいる所です。
[シースリーフィット] スポーツタイツ インパクトエアーロングタイツ コンプレッションタイツ メンズ スパッツ 段階着圧 軽量 通気性 UVカット ブラック M
- 発売日: 2020/06/29
- メディア: ウェア&シューズ
追記:インパクトエアーロングタイツを購入しました。
③インソール:SUPERFEET TRIMFIT GREEN
ラストはスーパーフィートのインソール。3年前、登山を始めたときにモンベルの店舗で登山靴を買ったのですが、その際のフィッティングで奨められて買ったものです。
既製品の靴をいくつか試して、サイズはフィットするのですが、どうも斜面で足が滑る感じがしていたのが、このインソールを使うことでピタっと止まる感じになりました。土踏まずの部分の抵抗で止めるのでなく、足裏に自然なアーチを生み出すことで、足をしっかりとホールドするのだとか。
GREEN | スーパーフィート - 驚異のインソール
その後、登山靴を買い換えても同じインソールを入れ替えて使っています。足の固定の他、クッション効果もあるようで標準のソールよりも足裏が疲れにくい気がします。
用途、足のサイズに合わせて複数のタイプ、サイズがラインナップされていますが、私が使用しているのはグリーンのDサイズ(靴に合わせて切って使います)。やはりこの手の製品は、登山靴同様に実際に店頭でフィッティングを行った上で買うのがいいでしょう。
ちなみに登山やインソールとの関連は不明ですが、以前ずっと悩まされていた足底筋膜炎。複数の整形外科にかかったり、整体に定期的に通って痛みを抑えていました。それが登山を始め、今よりも積極的に通っていた時期、嘘のようにピタリと収まり、その後再発していません。適度な運動が良かったのか、登山とは全く関係ないかは分かりませんけども…?
おまけ①:防寒&紫外線対策に「アームカバー」
ここまで書いて、そういえばこれも大事だよなぁ… と思い出したのでおまけでご紹介。
Tシャツで行動していて、ちょっと肌寒いなと感じたときに重宝するアームカバー。長袖Tシャツをチョイスするよりも、行動中は袖から風が通りますし、腕まくりする位なら外してしまえるので、単純に荷物を減らせることにもなります。休憩中にザックを降ろしてウインドブレーカーを羽織るよりも素早く着用できますし、実際付けるだけでかなりの体温低下を防げます。
これまで使ってたのは、アウトドア量販店WILD-1のオリジナル商品で、一応化繊の速乾タイプのものですが、ややくたびれてきたので最近新調しました。新しく買ったのは、FoxFire製の防虫素材スコーロンを使用したアームカバーです。
[フォックスファイヤー] アームカバー 5520696 レディース グレー 日本 S-(日本サイズS相当)
- 発売日: 2017/06/01
- メディア: ウェア&シューズ
気になる防虫効果は、これからジックリ試していければなと思います。
おまけ②:ジオラインとスキンメッシュの速乾テスト
さらにもうひとつおまけ。Twitterで見かけた、速乾素材に関する加野瀬氏のこちらのツイート。興味深かったので、私も手持ちのウェアを使って試してみました。
洗濯ついでに乾燥テストをしてみたんだけど、ジオラインのクールメッシュは乾燥時55g(一回着てる)で脱水段階67g、20分後に56gになっていた。いやこれはたしかに速乾性すごいわー
— 加野瀬未友 (@kanose) 2016年8月13日
用意したのはモンベル製ジオラインのライトウェイト(L.W.)とファイントラック製のスキンメッシュ。どちらもTシャツタイプで、元々秋登山の肌着として買ったもの。その後、スキンメッシュは前述の通り、オールシーズン着用するようになりましたが、ジオラインL.W.は最近やや出番が少なくなってしまった一枚です。
最初に断っておきますが、ジオラインは高い吸汗速乾性能を謳った「ベースレイヤー」。一方のスキンメッシュは、重ね着した速乾素材のベースレイヤーへ水分を受け渡すための「ドライレイヤー」と役割の違うもの。比較して優劣を競った訳でない、単なる興味本位でのテストであることにご留意ください。
①それではまず、乾いた状態の両素材の重量を計測。どちらもSサイズのTシャツタイプですが、スキンメッシュの軽さには驚きますね。
②両方のシャツを水に浸して、そのまま洗濯機の脱水で5分間脱水しました。もちろんネットの使用はお忘れなく。この時点でスキンメッシュはたった9gしか保水していないことに驚き。手触りはちょっと湿ってるかどうかで、ほとんど乾いているように感じられます。そもそも「保水しない素材」というスキンメッシュの特徴が実感できます。ジオラインL.W.も乾燥時の重量からの、保水率で考えたら凄いですけど。
※実際のフィールドでは、もっと汗を含んだ状態になると思われますし、このテストに意味を深く考えたらダメですよ!
③屋外で10分干した状態。スキンメッシュはほぼ乾いてしまいました。元々保水しない素材というのが大きいですが、速乾性能についてもかなりのものか? 実際の使用時は、重ね着している速乾素材に随時水分を受け渡す訳ですから、着用時に体が濡れた感覚が少ないのも分かります。
ジオラインL.W.も、たった10分で含んだ水分の半分以上が乾燥したようです。流石の速乾性能ですね。
④更に10分後経過。スキンメッシュはもう変化なし。どちらもほぼ乾燥状態でしょうかね。
⑤念のためもう10分。あれ?ジオラインL.W.は計測前よりも軽くなった(笑) 料理用スケールでの計測ですし、誤差の範囲かもしれませんが、元々空気中の湿気を孕んでいたのでしょうかね。
テスト結果を表にしてみるとこんな感じです。
製品名 | 乾燥時重量 | 保水→脱水 | 10分乾燥 | 20分乾燥 | 30分乾燥 |
---|---|---|---|---|---|
ジオラインL.W. | 81g | 98g | 88g | 83g | 80g |
スキンメッシュ | 44g | 53g | 45g | 45g | 44g |
もう少し意味のあるデータにするならば、保水率の変化を出した方がいいのかもしれませんが、性能評価するテストではありませんし、「やっはり山用の機能性ウェアは凄いねー」という、しょうもない感想で平和に記事を終わりたいと思います(笑)
アウトドア、スポーツ用のハイテク素材を街着・普段着として使うかについては、機能性の維持や洗濯の手間の観点から、ほぼ普段着には流用しない派です。ユニクロのエアリズムも愛用してますが、EXIOってのも気になりますね。