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Peak Designのアンカーが改良されたので新型のV4アンカーを取り寄せてみた

Peak Design社によるカメラストラップの素早い着脱システムの中核となるパーツ「アンカー」。2017年に改良されたV3(第3世代)アンカーは私も愛用していましたが、今年に入りそのV3アンカーの脆弱性と対策品へのアップデートがPD社より報告されました。

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2018 Anchor Update – Peak Design Support Center

今回はその新型アンカーへのアップデートプログラムを利用した経緯についての報告です。

2018 ANCHOR UPDATE

これはV3アンカーから採用された細いコード(紐)が装着状況により以前のタイプより摩耗する可能性があるというもの。実際の発生は販売数100万個、のべ12万人の手に渡ったうちの7件程度だそうですが、PD社は即座に新型アンカーV4へのアップデート、及びV3ユーザーを対象した無償リコールを発表しました。

連絡は当初Peak Design社から直接英文のメールとアップデートプログラムへのリンクが送られてきて、数日後には国内代理店である銀一のサイトでも同様の告知、及び受付がスタートしました。
Peak Designよりアンカーアップデートのお知らせ | 銀一株式会社
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScqQqp-MfjVaVI1p92X3kwG8IHRvjCVsibDM7aIS3rue4Nr9w/viewform

私自身はV3アンカーのコードの細さは気に入っていたので、不具合の発生件数を考えても自己責任で使い続けることに何ら問題を感じていませんでしたが、先日ふと気が変わってアップデートプログラムを申し込むことにしました。

申し込みはなんとなく銀一サイト側でなくPD社側が用意した「Anchor Replacement Program 2018」の応募フォームを利用しました。
Anchor Replacement Program 2018
英語のメッセージが不安な方は銀一のフォームを利用してもいいですが、結局アルファベットでの記入を求められるようなので、銀一側が転送のみで発送等の手続きをする訳ではないかもしれません。
アップデート対象となるアンカー(V1及びV3)の所有個数を入力した後、写真の添付を求められるので事前にスマホ等で撮っておくとよいでしょう(銀一のフォームだと自己申告のみ?)。

2週間とまたずにV4アンカーが届きました

フォームから申し込んだ3日後には発送の連絡がメールで届き、それから1週間と数日で新しいV4アンカーが国際郵便で配送されました。発送元はPeak Design社の本拠地であるサンフランシスコでした(通販のようにアジアの拠点じゃないのですね)。

4個のアンカーと2個のスプリットリング、簡単な説明書がセットになったパッケージです。

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私は手持ちのV3アンカーのうち少し少なめの12個分を申し込んだので、3セット送られてきました。恐らく全て使う訳じゃないですし、2セット位でも良かったかも(PD製品を複数買っているとこのアンカーが増え続けます……)。

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説明書きには「カメラとの取付はスプリットリングを使う」「サードパーティの三脚プレートに挟む使い方の場合はV3を使ってもOK」的なことが書いてあります。

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そもそもV3のコードに致命的な問題があった訳ではないようですし、今回のプログラムの原因はコードを細くしたことによる強度低下というより、細くしたことでPDの想定外の形状や状態のストラップホールで使われてしまったことなのかもしれませんね。

ちなみにV3アンカーの登場直後から約1年間このV3アンカーをカメラのストラップホール直結で使っていますが、コードの摩耗などは一切ありません。ただし、コードが細くなったことでねじれやすくなってしまったことはやや気になるのですけども……。

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早速V4アンカーを取り付けようと思ったけども……

さて、新しいV4アンカーですがコードの太さは結局V2アンカーと同じレベルに戻ってしまいました。V2、V3、V4を並べてみても、すぐに違いが分かるのはコードの太さのみ。

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当たり前ですが、V2時代に退化してしまった訳ではなく、V3から採用された樹脂パーツの形状変更(斜めカットにより着脱が若干スムーズになった)が、V2→V4アンカーでの変化ポイントということになりそうです。

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個人的にはV3のコードも気に入ってますが、せっかくなので付属のスプリットリングを使って…… と思ったらカメラのストラップホールに取り付ける際にリングが広がって変形してしまいました(苦笑) これって90kgの耐荷重を謳ったアンカーを支えるリングとしては、かなり微妙な強度ではないでしょうか。

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ちなみに私よりも早いタイミングでアップデートに申し込んだHiさんの記事を拝見すると、付属のスプリットリングが三角環タイプになっていますが、何処かのタイミングで今回のオーバル形状のものに変更されてようですね。

引っ張り強度に関してはさらの三角環よりはオーバルのリングの方が強そうな気がしますが、こうも簡単に壊れて(広がって)しまうと、正直V3アンカーを使い続けるよりも不安です(笑) 安心感を重視するならば、カメラに付属しているような樹脂パーツで位置が固定されるタイプの三角環を使うのが確実でしょう。

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今更、元の三角環に戻すのも微妙ですし(カチャカチャするのが嫌なので)どうしたものか…… すぐに交換できる場所は片っ端からV4に変えてしまいますが、メインのE-M1 MarkIIに関してはもう少し様子見することにします。

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K-S2のこの付け方も公式にはマズそうですがあまり気にしません……

ということで以前使っていたV2アンカーを含めるとアンカーの数が凄いことになってしまいました……(笑) PeakDesignユーザーあるあるですね。

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さて、今回のアップデートによるユーザー対応を優先したためか、しばらくアンカーが市場在庫から消えてしまい一部ではかなり高騰していましたが(しかも旧在庫のものが)、9月に入り安定して新型のV4アンカーが出荷されるようになったようです。

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