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アイゼンでかぎ裂きを作ってしまったハードシェルをファイントラックの補修キットでリペア

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タイトルが記事の全てです。雪山登山で履いているfinetrackのハードシェルパンツに、アイゼンの爪を引っかけてかぎ裂きを作ってしまったので、メーカーから送って貰った無償の補修キットでセルフ修理した話。

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慣れないアイスクライミングでハードシェルパンツにアイゼンを引っかけてしまった……

昨年末に赤岳鉱泉アイスクライミング体験をした際、初挑戦の慣れないアクティビティということもあり、氷を蹴り込む動作で12本爪アイゼンの前爪をハードシェルパンツに引っかけてしまい、傷(かぎ裂き)を作ってしまいました。

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かつてアイゼン歩行にまだ慣れてない頃、うっかりアイゼンの爪を引っかけては3シーズン用のゲイターをズタズタにしてしまったこともありましたが(その後ちゃんと冬用の頑丈なゲイターを買いました)、最近はそんなこともなくなっていたというのに……。

というか、当初はちゃんとゲイターを付けていたのですが、昼食を食べた後でゲイターを付けることを面倒臭がった自分が全て悪いのです。

ハードシェルパンツ側にアイゼンガード(エッジガード)は付いているので、通常の歩行なら少々爪が当たってもさほどダメージはないのですが、氷の壁に登るつもりの勢いを付けてかすった場合は、頑丈なゲイターだろうとスッパリ行ってしまうようです。

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私が履いているハードシェルパンツはfinetrackの「エバーブレス アクロパンツ」というモデル。雪山シーズンの終わりならばメーカーに補修に出すこともできますが、年末ということでまだ冬シーズンは始まったばかり。年明けすぐに木曽駒ヶ岳に行く予定もあったので、自前のリペアテープを使って応急処置を行いました。

使ったのは、以前上の記事でも紹介したモンベルのシールタイプのもの(応急処置用として売られているものです)。

finetrackが専用生地のリペアキットを無償で送ってくれた

さて、finetrackのウェア修理について調べてみると、なんと専用の補修キットを無償で提供してくれるサービスがあるようです。これはありがたい!

修理 | 国産アウトドアブランドのファイントラック

年末年始の問い合わせではありましたが、年始の営業開始日にすぐ返信があり補修キットを送付してくれました。ちなみに、アイゼンガード部分は撥水性の高い生地が使われているため、アイロンの熱で圧着する補修キットは使えないそうです。

届いた補修キットがこちら。「アイロンリペアキット取扱説明書」と「補修用生地」「接着シート」「剥離紙」という組み合わせ(ステッカーもオマケとして同封されていました)。

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対応する製品(色)の補修用生地を送ってくれるようです

生地と接着シートが別になっているのは、通常の熱圧着リペアシートと異なるので少々戸惑いましたが、要するに生地の表裏のどちら側にも接着面を作ることができるということ。

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それによって、穴を表側から塞ぐ補修の他に、裏地側から塞ぐ補修もできるのです。
finetrackサイトの補修例の写真にもあるように、穴の大きさ、傷の状態によってより目立たない補修を選ぶことができます。

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via : 修理 | 国産アウトドアブランドのファイントラック

ということで、アイロンリペアキット取扱説明書に沿って、表地用、裏地用、2タイプのリペアシートを早速作ってみました。

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このリペアシートを傷のサイズに併せて適宜カットして補修を行う訳ですが、ここで少々問題が発生しました……。

応急処置のリペアテープがなかなか剥がれない……

応急処置として貼っていたリペアテープが想像以上にガッチリと張り付いていて、剥がすのにかなり苦労しました。もちろんリペアテープなので簡単に剥がれてしまっては困るものですが、貼った直後は簡単に剥がしたり張り直しが可能なテープも、数日〜1週間と経つと糊が硬化して簡単には剥がれなくなります。

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かつてGEAR AIDのリペアテープで補修したゲイター。もう絶対に剥がれない……

これについてはリペアテープの注意書きにも書いてあることなので、分かってはいましたが、それでも予想以上に苦労しました。

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左がモンベルのリペアシート、右はGEAR AIDの注意書き(当時はモンベルが販売)

応急処置とはいえリペアテープを使う場合、後の正式な補修のことも考えて補修を行うとよいでしょう。もちろん山行中などの応急処置の場合は安全第一なので躊躇はせず、リペアテープやダクトテープを積極的に使うべきだと思いますけども。

リペアシートを適切なサイズにカットしてアイロン圧着

まずは表側から塞ぐ処置。リペアシートは角を丸くカットするのがコツです。パンツ側にリペアテープの糊を取るのに苦労した跡が見られます……。

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当て布をしてアイロン中温で30秒しっかり押さえて熱圧着

塞いだ部分を表と裏側から。エバーブレスメンブレンは生地のストレッチ性が縦横で異なるので、生地がよく伸びる方向をハードシェル側と合わせてリペアシートを貼っています。

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アイゼンガードを突き抜けて裏側まで傷が到達していたものは、裏地側から塞ぎます。こちらも表地同様、生地のストレッチ方向を確認して貼りましょう。

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実はダメ元でアイゼンガード部分の穴にもリペアシートを貼ってみたのですが、一見綺麗に貼れたと思ったのですが、数度使用した時点で剥がれかけ、洗濯をしたら完全に剥がれてしまいました。生地の撥水性が高く貼れないというのは本当のことだったようです。

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この部分はそこまで大きな穴でもないですし、内側はちゃんと補修してあるので、ハードシェルを使うシーズンが終わった時点で、メーカー修理に出せばいいでしょう。

おかげで快適な雪山シーズンが過ごせました

補修キットを使ってリペアしたハードシェル、その後の山行ではずっと使っていますし途中で洗濯も行っていますが、全く問題なく使えています。

ただし外側から貼った部分は生地の断面が少しほつれたように見えてきているので、裏から補修した方が後々の仕上がりは美しいかもしれませんね。

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アウトドアメーカーは修理等のアフターサービスが充実している所が比較的多い印象もありますが、致命的な破損でないとオンシーズン中はなかなか修理に出せないこともあります。

そんなユーザーの事情にも寄り添った、finetrack社の補修キット無償送付というサービスはとてもありがく、そして大変助かりました。

* *

このエバーブレス アクロパンツですが、ハードシェル系にありがちなゴワゴワ&シャカシャカ系の素材でなく、ストレッチ性の高いエバーブレス生地(硬めのソフトシェルみたいな感じ?)ということもあって、2シーズン履いていますが履き心地の方も自然でなかなか気に入ってます。

これだけストレッチする素材ならばもう少しタイト目のシルエットにしても十分実用的な気がしますが、レイヤリングを想定するとこの太さになってしまうのかもしれません。
ちなみにジャケットは、別モデルのエバーブレスグライドを合わせています。

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