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4年ぶりにリアル開催されたCP+2023 会場レポート

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2月23日(祝)から26日(日)まで横浜みなとみらいのパシフィコ横浜にて開催中の「CP+2023」。

2020年2月、新型コロナの世界的な流行が日本国内に到達し、開催直前になって中止となってしまった国内最大のカメラと映像機器の展示会。それから3年間のオンライン開催が続き、今回4年ぶりにリアル会場での開催が実現しました。そんな「CP+2023」2日目の24日に会場を訪れました。

事前登録〜参加者による入場証持参での入場

CP+2023は2019年までとは異なり会場での入場券販売はなく(これまでも事前登録により無料ではあった)、一般の入場証は事前受付をした参加者が事前にカラープリンタで発行して持参するルールとなりました。入場証を入れるホルダーは現地に用意されていて、入場列に並びながら参加者各自が準備する方式。

2019年までは事前受付した際に発行されるQRコードを複数設置された対人の発券口でチェックして入場証と交換(あるいは現地購入)するシステムだったので、その辺りの人的、設備コストの削減が狙いでしょうか。ただし今回も入場時のQRコードチェックにより、入場まで時間が掛かってしまったのは今後の課題かも。
ちなみに入場証の発券は会場でも可能でした。

入場しました。過去の開催に比べると出展メーカー数も減り、各ブースの装飾も比較的シンプルになった印象です(以前はもっと上空が騒がしかった印象!?)。空きスペースや通路も広くなって移動が楽になったかな。

この日は平日ではありますが、開場時間からすぐでもこの賑わいでした。

OM SYSTEM(OMデジタルソリューションズ)

まずはやはり日々愛用しているOM SYSTEM。2019年はまだ「オリンパス」でE-M1Xが最新機種でした。

公式アプリ内のアンケートに回答するとエコバッグが貰えます。コンビニ弁当などを持ち運ぶ際に丁度良さそうなエコバッグ。私はグレーにしました。

丁度この日が発売日だったらしい新製品の「M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO」。見た目の割には結構軽い、けれどPROレンズにしては少しプラスチック感強めな質感。

開放F3.5で撮れるのは2倍相当までで、最大の4倍相当(S-MACRO)で撮る際はF5.0まで絞られてしまうみたい。これは知らなかった。

OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PROにて撮影

手ぶれ補正がよく効くので最大倍率でもなんとか手持ちで撮れる感じ。シンクロ補正でなくとも、レンズのみ6段分の手ブレ補正があるので、手持ちのGF10に装着してみたところ結構普通に使えるレベルでした。

OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PROにて撮影

マクロレンズであり、180mm相当の望遠単焦点としても使えるものの、かなり使い所を選ぶレンズという印象。OMDSスタッフの方は「山歩きにもいいです」と言ってましたが、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROを使っていてテレ端をそこまで頻繁に使うかと言われたら……?

OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PROにて撮影

そういえばまだ触ったことがないOM-5に、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROを組み合わせて貰いました。軽くて魅力的なセットですが、低温時の電池持ちは2世代前のE-M5 Mark IIに比べても(電池が小さくなっているので)不利とのことで、せっかくフィールド用途で魅力的なカメラなのに勿体ない。

8-25mm F4.0 PRO、何度も買う直前まで行ってるのですが、仕様時のサイズの全長(12-100mm PROと同じぐらい)、フード周りが7-14mm F2.8 PROよりも一回り太くなってしまうこと、そしてやはり開放値の1段分の暗さが気になって躊躇しています。25mmまでのズームは非常に魅力的ではあるのですが……。


ところで展示会はメーカーの人に直接声を届けられる場所(或いはメーカーがユーザーの声を直接聞ける場)なんてよく言われますが、実際ブースに立ってるスタッフさんは発表されてること以上の情報は知らないか話せないことも多く、よほどピンポイントで当該部門の人に当たらない限りは、面白い話が聞けることは少ないかも(私の聞き方が悪いのか?)。ちょっとした仕様の疑問について質問するたび、カタログを見て応えられたりなど、大きなメーカーほどその傾向は強め。
ただし、アクセサリ系メーカーや小さめのブースでは、開発者本人や現場に近いスタッフの方から結構マニアックな話が聞けることもあるので、気になることは取り敢えず投げてみるのが吉。

CANON

Twitterで初日のレポートを見て気になっていたCANONブースへ。

最大A3ノビまでプリントできる高画質のインクジェットプリンタ、PRO-G1、PRO-S1の体験コーナー。

SDカードで込んだ写真をA4サイズの専用用紙(3種類から選択可)にプリントして貰えます。PRO-G1/PRO-S1のどちらかのプリンタを使って2LかA4サイズの印刷を体験できます(用紙は光沢やマットの良さげな紙、3種類から選択可能)。私は顔料インクを使ったPRO-G1をお試し。染料とは明らかに違う落ち着いた発色で、これは嬉しい(後で部屋に飾ろう!)。ちなみにランニングコストは200円超えるみたいです(454.7円/A3)……

そしてVR体験コーナー。EOS VR SYSTEMで撮影した映像をVRゴーグルで視聴、これまた面白かった!

カタログと併せて鉄道撮影マナーブックも配布してました。地味ですが大切な活動だと思います。


サイトロンジャパン

LAOWAレンズ(前回は確か「LAOWA」での出展だったような……?)の代理店でもある「サイトロン」、元々はアメリカの光学メーカーでライフル用のスコープや双眼鏡を製造しているメーカーなのだとか。

LAOWAの最新レンズ「6mm F2 ZERO-D MFT」、F2、12mmの超広角で軽量188gの単焦点レンズ。相変わらずLAOWAのレンズは非常にコンパクト。これで12mm相当とは思えないスッキリしたコンパクトな前玉、フィルター径も58mmとお財布に優しいシステム。

自分のカメラに取り付けて撮影。この圧倒的広さ、F8.0での光条もきれい。MFレンズながら電子接点付きで絞りはカメラ側で設定可能。もちろんEXIFにも撮影データが記録されます。

OM-1 + LAOWA 6mm F2 ZERO-D MFT / F8.0

LAOWAのMFT用広角レンズでは最軽量(125g)のLAOWA 10mm F2.0 Zero-D MFT(下左)に、リニューアルされて電子接点付きになった 7.5mm F2 MFT Auto Aperture(下右)、コンパクトなのでGF10にもピッタリ。

COSINA

RFマウント用のフォクトレンダーNOKTONレンズが出品されていたコシナ。キヤノンとのライセンスの元で開発された電子接点付きレンズとのこと。既に各サードパーティメーカーにマウント情報を開示しているXマウントやZマウントに続き、RFマウントもこの流れに追従をするのか、あくまで例外的なものか……? 今後の展開が気になるところ(だけど自分にはあまり関係ない)。

午後になって空いてきた頃、やや今更ながらm4/3用のNOKTONを数本試させて貰いました。良いとは思うのだけど、今更(格安レンズ遊びでもなければ)EXIFにデータの残らないレンズを使う気になれませんね。撮った写真を見返しても、絞りも何も思い出せません。LAOWAを少しは見習って欲しい。

LUMIX(パナソニック)

やはり今回は直前に発売されたS5 IIが目玉のひとつでしょうか。他社製品と比べて特別コンパクトという訳ではありませんが、フルサイズミラーレスとしては適度なバランス感。像面位相差AFの効果は短い時間のタッチ&トライではそこまで良く分からず。

あまり関係ないですが今回の会場ではこのS5(1型含)と20-60mmレンズを持った来場者をかなり目にしました。あくまで私自身の肌感覚ではフジより多かったぐらい。一方で全く見なかったのがPENTAXですが、これは今回リコイメの出展がなかったので仕方ないでしょうか……。

タムロン、シグマ

人気のサードパーティーレンズメーカー2社はLUMIXを挟んでほぼ同じ規模。
会場内で一際異彩を放っていたのが巨大な「ねぷた」が展示されていたタムロンブース。

タムロンの工場が青森にあることで、現地から本物のねぷたを持ち込んだのだとか。

あまりタムロンレンズには縁がありませんが、Xマウントはタムロン、シグマからAPS-C用レンズが投入されることでますます魅力的になりますね。

一方、相変わらずモノトーンを貴重にセンスの良い展示のシグマブース。


FUJIFILM、NIKON、SONY

タッチ&トライコーナーが大盛況だった富士フイルム。以前は仕事ついでに六本木のフジフィルムスクエアに行きやすかったのですが、コロナ禍以降そちら方面の案件がなくなり、フジ機を触るのともご無沙汰…… ですが、ここまで混んでいると流石に諦め。そのうち機会があれば六本木に行こう……。

そういえば、X-H2/H2SもX-T5もまだ触ったことなかったです。

こちらも大盛況のニコンブース。Z fcブラック、最初から出せばいいのに……。

夕方、WONDER MOUNTAINS イノウエタクロさんのトークを少し拝見しました。LUMIXのブースでも登壇されていたような。

ソニー。前を何度か通ったのですが常に人でいっぱい。大三元標準ズームのキーホールダー貰いました。

銀一

撮影機材、アクセサリの総合代理店、銀一ブース。

WANDRDの撮影機材用のバックパック「フェルンヴェー」、なかなかかっこよく、ベルトもガッチリして剛性も高そうでいい感じ。ただし本体重量は2kgオーバーで結構重め。

ピークデザイン製品には以前ほど関心はなくなったものの、相変わらずキャプチャーやアンカー、ストラップは愛用しています。

情報を追ってないのですっかり最新モデルが分からなくなってますが、現行「エブリデイスリング」の3L、6Lを試してみました。どちらもOM-1はいい感じに収まりますが、他の荷物を入れるならば6Lの方が良さげか。

Leofoto

すっかり人気の三脚ブランドとして定着したLeofoto。

ミニ三脚MT-03のミニじゃない版MT-04が気になったのですが、ずっとスタッフの方とお話されながら触られてる方がいたので、後で出直そうと思っていたらそのまま忘れてしまったのが今回の一番の心残りかも。ミニギア雲台も含めて重量感が気になりますね。でもまあ三脚本当に使わないんだよなぁ、私。

ミニ三脚に組み合わせたら良さげな小型雲台もいつの間に色々と増えていました。


エツミ

一部でかなり人気が高いらしいShimoda。確かにデザインも作りも良さげ、そしてかなり良いお値段。

装着レンズによって長さを可変できるトップローダータイプのバッグが良い感じでした。本体重量も360gと軽め。OM-1でかなり余裕めのサイズなので、今どきのミラーレスカメラにはかなり対応しそう。

エツミブースでアンケートに答えて貰ったバッグ。サイズ大きめかつ頑丈で、貰ったカタログ入れに最適でした。バックパックを毎回開けてカタログをしまうのも面倒で、途中からこのバッグが大活躍。


東京印書館

オリジナル写真集を印刷をしてくれる東京印書館。オンデマンド印刷やオンライン入稿で手軽に写真集が作れるようになりましたが、やはり専門のスタッフと打ち合わせを行って色校を踏まえて作る写真集は一味違いそう。以前、写真展を拝見した西野嘉憲さんの『熊を撃つ』の写真集もこちらの印刷のようです。

そういえば今回はマイブックのアスカネットの出展もありませんでしたね。

ケンコー・トキナ

光害カットと軽めのソフトフィルターの機能を合わせた「スターリーナイト プロソフトン」、これは便利そう。


KOWA

野鳥を見るようになってから双眼鏡が何かと気になります。KOWAグリーンはカッコいいですね。直視型のスコープ展示品を覗いてたら突然スタッフの方に三脚を蹴られて接眼部が目にヒット。コンタクトがズレてしばらく行方不明となり難儀しました。自社ブースの展示品なんだし、マジで気をつけて欲しい……。

このYFII30、昔ながらのポロプリズムですが適度にコンパクトで安くて人気のモデルらしい。しかもちゃんと防水構造。今使ってるPapilioは6倍モデルなので8〜10倍ぐらいの双眼鏡がもう1台欲しい気も……?


Bi Rod(ルミカ)

木村棒ことBi Rodもすっかりお馴染みとなりました。今や最長11.5mまであるらしい。

棒の操作には欠かせない?軍手のプレゼントがありました。
ちなみにBi Rodを作ってるルミカは、サイリウムや光る浮きのルミカライトのルミカ社。そういえば先日のNHK『サラメシ』に出てたよなぁ…… なんて思い出しました(棒への言及はなかった)。

Synology

Synologyブースではstudio9 中原さんのセミナーを見る。こういったお話を聞くとNASが気になるのですが、やはりNAS自体のバックアップもあった方が安心とのことで、まあそりゃそうですよね。高画素機や動画を扱うようになったら必要だと思いますが、今の所はどちらも手を出す気はないかな。でもNASは気になる。


カメラアクセサリー アウトレット

以前は別会場(パシフィコ横浜展示ホール内のアネックスホール)で行われていたアウトレット販売は、同じ1階ホール内の一部に変更となりました。出展メーカーが減ったことで、展示ホールのスペースに余裕が生まれたからでしょうかね。ホール展示はひと通り見たので、こちらも覗いて行くことにしました。尚、入口は別。

平日ですが常に40分待ち以上の行列ができている状況。20分入れ替え制、直前の待機はホール内なので、外に列ができていたら、最低40分待ち。さらに行列が伸びる程に1時間、1時間20分…… と待ち時間が伸びる。

10分弱、中で20分並んで入場。アネックスホール時代よりも出店数が減ってる気がしましたが、どうでしょう。

午後で既にお買い得商品は消えていたのもありそうですが、個人的には特にめぼしいものもなく各店舗を覗いて終了。銀一で売られていたミステリーランチ製品はちょっとお得な感じでしたが、カメラアクセサリ目当てで欲しい人が果たしていたかどうか……。以前は、現金払いのみの店舗などありましたが、今回の銀一ブースは逆にキャッスレスのみの対応、いい時代になってきました。

なんやかんやで結構遅い時間まで会場にはいましたが、後半は完全に集中力が切れてただ会場をウロウロとしていただけかも(夕飯までの時間つぶしとも。その後、ロープウェイの「YOKOHAMA AIR CABIN」に乗ったりなど……)。もう少し見るべきものはあった気もしますが、現在はカメラ機材への情熱が少々薄れていたり、カメラ業界全体が映像方面に力を入れていたりと、やや自分が取り残され気味なとこもあって、せっかくの4年ぶりの開催にしては全体的にやや薄めの印象となっています。


と言いつつ、ノベルティやらカタログなど貰うものはしっかり貰ってきたので、これからゆっくり貰ったカタログなど眺めつつ、機材方面への情熱も高めて行きたいところです?


過去のCP+の思い出