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中央線の南を回り込む青梅線「青梅短絡線」沿線を立川から西立川まで歩いて確認する

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JR立川駅から青梅短絡線に沿って、西立川駅まで歩いてみました。

青梅短絡線とは?

昭和記念公園の西立川口に行く際に、青梅線に乗ると気になっていたことがあります。立川駅を出てしばらくすると車窓から立体交差で交差する線路が足元に見える。そんな線路あったっけ? と少し遅れてGoogleマップを見ても、普通に立川駅から青梅線と中央線が別れているだけで、そんな路線はありません。

不思議に思いつつも昭和記念公園に着くと何かしら用事があるので忘れてまた次回……みたいな感じなのですが、ある時、Googleマップ上の現在位置が青梅線の線路から大きく南に外れているのを見て、改めて本来の青梅線の線路とは違う線路を走っていることに気づきました(おそい)。

Googleマップでも縮尺を細かくするとJRの地図記号の線路ではない記述で線路が書いてあるのが確認できます。「なにこれ気になる」と思いつつも、やっぱり昭和記念公園に着くと本来の目的があって忘れてしまうのですが(笑)、少し前にツイッターで呟いたところ、「青梅短絡線」であるとリプライで教えて貰いました。

Wikipediaにも乗っているぐらいなのでちょっと調べれば分かったはずですが、ようやく謎が解けました。
知ってる? 短絡線 路線図にない不思議な線路:東京新聞デジタル
JR青梅線の立川~西立川間はなぜルートが2つあって電車によってルート... - Yahoo!知恵袋

  • 青梅短絡線 - 青梅線 - Wikipedia
    • 立川駅以西の中央線と平面交差せずに同線下り線および南武線が青梅線と連絡するために立川駅から西立川駅まで連絡線が設置されている。営業キロは設定されておらず、時刻表にも載っていない。青梅線の渡り線の扱いで、「青梅連絡線」や、JRでは「青梅第三線」と呼称されていたが、現在では「青梅短絡線」が正式名称である。「短絡線」と呼ばれているが、本線より約200m遠回りである。

「青梅短絡線」。かつては奥多摩で採掘された石灰石を運ぶ貨物列車が走っていた線路で、現在は中央線から青梅線に直通する下り線が、中央線の上り線と平面交差させずに青梅線方面に進むために使われる線路。
つまりJR立川駅の青梅線(五日市線)ホームである1・2番線から出発、到着する列車は本来の青梅線の線路を走るけど、中央線下りホームの5・6番線から青梅線に進む場合、この青梅短絡線が使われるということ。

青梅短絡線の沿線を歩いてみる

せっかく知ることができたので、青梅短絡線沿いを歩いて確認してみたくなりました。
というのも先日、残堀川を昭和記念公園から水源の狭山池まで歩いたばかりなので、今度は昭和記念公園から多摩川まで歩いて繋いでおくかと。そのためにまた西立川に行くことになりました。

立川駅、青梅線ホームの西立川寄りから見ると、1番線はそのまま西立川方面に緩くカーブ。

2番線はやや見えにくいですが、このまま1番線と平行して西立川方面へ。ただし、中央線の上り線は相互に交錯するポイントがあります(青梅線上り線がそのまま中央線ホームに入線できる)。

立川駅北改札。2016年8月に開通した比較的新しい改札口。

中央線下りホーム(左)と上りホーム(右)を上から見下ろします。確かに下り線から直接、一番右の青梅線(右に電車が見えているのは2番線)に入って行けるポイントはないように見えます。そもそも中央線下り線から青梅線に入るのは平面交差すら無理なのですね。

南口ペデストリアンデッキ。頭上は多摩都市モノレールの線路。


西地下道から中央線と青梅線の間へ

諏訪通りを少し進むと、北口側との地下歩道「西地下道」があります。

西地下道の手前にあった案内地図。なるべく線路沿いを歩くなら、青梅線と中央線の間に出た方が良さそうですね。青梅短絡線もちゃんと書いてあります(複線ではないと思うけど)。

西地下道を途中で外に出ます。

駐輪場を抜けるとしばらく中央線に沿って歩けます。見えている線路は手前から中央線上り線、下り線、草が生えている向こう、一段高くなった最奥が青梅短絡線。

青梅短絡線を走る青梅線が見えます。青梅線なのに中央線より南側を走っている。


中央線と青梅線(青梅短絡線)の立体交差へ

青梅線はそのまま大外から中央線線路の上を、立体交差で西立川方面へと右方向へカーブして行きます。青梅線車内から見えていた足元で交差する線路はこれだったのですね。

2路線が合流分岐する駅で、大外からジャンクション的に立体交差させる線路を設けているのは、小田急線相模大野駅の江ノ島線上り線なども思い浮かびますが、あれば全て小田急の敷地だと思われますし、合流(到着)の際に使われる線路なので、やはりこの青梅短絡線は特殊なケースだと感じます。

中央線との交差ポイントのすぐ横にある「水道前踏切」。

青梅短絡線は単線。住宅地の中を単線で抜けて行くので、以前ふと車窓を見て「立川と西立川の間、こんな狭い場所走ってたっけ?」なんて思ったのでした。

立川駅方面。中央線の線路を特急が走っています。

踏切が鳴って、青梅短絡線に青梅線がやってきました。


青梅短絡線沿いを西立川へ

青梅短絡線の線路脇を歩ける道路はないので立川南通りを拝島方面へ。

緑川通りとの交差点。すぐにあるのが「上野原踏切」。


「緑川」はかつて立川飛行場の排水のために掘削された人口の川で、現在は暗渠化されています。緑川通りはその緑川にちなんだ通りですが、川があるのはもっと東でこの辺りは関係ありません(笑)

緑川についてはこの辺りの記事が参考になります。
立川市の暗渠「緑川」 | 俺の居場所-まち記録サイト
府中用水 その1 取入口周辺、根川、緑川 - 散歩の途中

緑川は府中用水取水口のすぐ横で、府中用水と交差して多摩川に流れ込みます。また、谷川の水源付近とも青柳大通りで交差していますし、なかなか興味深い河川ではあります。

多摩川にある緑川排水桶管、この下を取水されたばかりの府中用水が流れる

再び青梅短絡線へ「学校前踏切」。ちなみに立川〜西立川間は青梅線の本線よりも、青梅短絡線の方が踏切の数が多いようです(青梅線5箇所に対して、青梅短絡線は7箇所、さらに合流後に1箇所)。

「裏通り踏切」。


「一丁目踏切」で昭和記念公園側(青梅線と青梅短絡線の中洲エリア?)に再び異動します。

「富士見街道踏切」。


踏切の少し先に見えるのは残堀川の鉄橋。富士見街道と残堀川が直角に交わり、その角を線路が直角二等辺三角形のように走っています。

水のない残堀川と手前が青梅短絡線、その先に古びた小さな橋を挟んで奥に見えるのが青梅線。向こうの木々は昭和記念公園。

この日、何本目からの青梅短絡線を走る青梅線。

残堀川はこの後でじっくり歩きます。

そして西立川駅手前の最後の踏切。ここでは青梅短絡線と青梅線が同じ踏切の中にあります。写真に写っているのは、立川駅始発の青梅線下り。

青梅短絡線の線路上から見た西立川駅。直前に見た下り線が下りホーム側に入線しているのが見えます。

右が青梅短絡線、左が青梅線。ここで別れた線路はどちらも立川駅に繋がっています。

短絡線と言いつつ立川駅に直進せずに大きく南に膨らむ青梅短絡線。

青梅線は複線で立川まで真っ直ぐ。

西立川駅に付きました。

駅の上から青梅線上り列車を見送ります。

この後、今度は残堀川を多摩川まで歩きますが、まずは一旦ここまで。たった一駅分の距離を歩くのに1時間も掛けてしまいました。もっと効率的にサクサク移動できるといいのですが、いつもこんなペースになりがちで長い距離を歩くのは難しい(この日もほんの数キロ先の多摩川に付いたらもう夕方でした)。

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