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標準マクロから中望遠マクロへ:M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macroがかなりしっくりきてる

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少し前に標準マクロレンズのM.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macroを称賛してたばかりの私ですが、発作的というか気の迷いというか天の声があってマクロレンズを買い換えてしまいました。

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同じオリンパスの中望遠マクロレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro」です。最初からそっちにしておけば良かったのでは?という感じですが、やはり色々使って決めたい訳です(開き直る)。

M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macroはナイスなレンズだけど……

まず、M. 30mm F3.5 Macroですが前回ブログで書いたことは嘘偽りなく、本当に良いレンズです。軽量&コンパクトでよく写りしかも安い。マクロレンズ入門にはもってこいだと思いますし、通常のマクロ用途ならこれ1本あれば十分だと思います。

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ただし、私にはTough TG-6という接写激つよのカメラがある。広角から標準ぐらいの画角で被写体にギリギリ寄ってのマクロ撮影なら、TG-6を使った方が手振れも抑えられるので何かと楽です。
さらに、M. 30mm F3.5 Macroの標準画角はSUMMILUX 25mm/F1.4があるので、あえてここのレンズを標準単焦点として使うこともなさそう……。

でもマクロ撮影はやっぱり面白いな、なんて考えていたらついこのレンズに手を出してしまいました。まあいつかは買うと思ってたんですけどね(←)。

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OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

ということでオリンパスのマイクロフォーサーズ用レンズとしては、既に古参の域に入りそうな中望遠マクロレンズ。2012年にOM-D E-M5(初代)に続いて発売、E-M5同様に当時としては数少ない防塵防滴に対応した、フィールド仕様のレンズとして登場しました。
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35mmフィルム換算で120mm相当の中望遠マクロレンズ。フォーサーズ時代の人気マクロ「ZUIKO DIGITAL ED 50mm F2.0 Macro」の続編を期待していた向きには焦点距離、F値共にやや期待外れな空気があった記憶もありますが(?)、最大撮影倍率は1.0倍(2倍相当)と十分過ぎるマクロ性能。

現在はM. 30mm F3.5 Macroのようなととんでもない撮影倍率(2.5倍相当)のマクロレンズも登場していますが、185gという軽量さで2倍相当の倍率はマクロと望遠に強いマイクロフォーサーズならではの魅力。参考までにM. 30mm F3.5 Macroとの主要スペックを比較してみましょう。

レンズ M. 30mm F3.5 Macro M. 60mm F2.8 Macro
焦点距離 30mm(60mm相当) 60mm(120mm相当)
開放絞り F3.5 F2.8
最短撮影距離 0.095m 0.19m
最大撮影倍率 2.5倍相当 2.0倍相当
サイズ 57x 60mm 56 x 82mm
重量 128g 185g
税込希望小売価格 41,250円 65,450円

OM-D上位機と組み合わせればフィールドでも安心して使える防塵防滴仕様、フォーカスリミットスイッチを搭載し、マクロレンズとしても中望遠レンズとしても使いやすい仕様となっています。

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防塵防滴レンズなのでマウント側にはシーリングのゴム

ただし、初代E-M5に合わせて登場したレンズだからか、フォルムがややほっそりしているので、OM-D E-M1系に装着するとやや頼りない雰囲気も……。

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フォーカスリミットスイッチは「近接撮影用:0.19m〜0.4m」「ノーマル:0.19m〜∞」「遠景:0.4m〜∞」でオートフォーカスの駆動範囲を切り替えることができます。

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また、「等倍:1:1」にダイヤルを動かすと、ピント位置が最短撮影距離(0.19m)に設定されるので、その場合カメラ(レンズ)側を前後に動かしながらピント位置を探るような使い方も。最大倍率で撮影する場合はやはり手持ちだと難しいので三脚を使った方が確実でしょう。

撮影距離、倍率を表示窓の目盛りで視認できるので、三脚を使ってMFする際などに使えるような、イマイチ活かし方が分からない気もしますが……。

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最短撮影距離は0.19m(19cm)。これは撮像センサーからの距離になるので、レンズ先端からは8cm程度が目安。前玉にくっつく程に寄れたM. 30mm F3.5 Macroとは随分違いますが、被写体から距離を取った状態で倍率を高くできるのは中望遠マクロならでは。

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最短撮影距離でピントを合わせている状態

その分被写体にレンズの影が入ることもありませんし、昆虫や動物を撮影する際も適度な距離を取ることができます(それでも近いことは近いですが)。

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レンズフードはなぜか付属しないので、エツミのフジツボ型フード(46mm)を装着しました。外光カットの効果はあまり期待できないかもしれませんが、あくまで保護フィルター代わりのものです。

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専用フード(LH-49)はスライド式で(40-150mmPROフードなどと同様)外光カットの具合を調整できるようかなり大きなタイプになっています。それなりに高価なので、とりあえず現状は入手せず。撮影時に気になることがあれば、購入を検討するつもり。

標準マクロよりも限られた使い方になるけどしっくりくる

M. 30mm F3.5 Macroに比べると60mm(120mm相当)の中望遠マクロは、かなり使い方も限られてきますし、決して使いやすいレンズとは言えないかもしれません。しかしながら被写体との距離感など、どうも自分がマクロ撮影をする際はこれぐらいの焦点距離の方がしっくり来る気がします。

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ブツ撮りをするには長すぎてかなりワーキングディスタンスを取る必要もありますが、通常のブツ撮りならばマイクロフォーサーズには他にも向いたレンズが沢山あります。

M. 30mm F3.5 Macroを使ってみたことで改めてTG-5(TG-6)への回帰があり、そこから自分が使いたいマクロレンズはより長い焦点距離のものだったと行き着いてのM. 60mm F2.8 Macro。遠回りをしているようでもあり、そんな試行錯誤が楽しい訳なのでこればかりは仕方ありません(?)。

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現在は中望遠単焦点のM. 45mm PROがかなりのフェイバリットレンズになっていますが、もう少し長い焦点距離かつマクロレンズという特性を考えると、登山の際の常用レンズとしても、コンパクトで防塵防滴なこのレンズはかなり活躍してくれるかもしれません。どちらを持って行くか迷いそう……。


屋内マクロばかりのM.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro作例

M. 60mm F2.8 Macroを手に入れたのは週末の外出自粛要請が出た3月末ということもあって、今の所屋外での撮影はできていません。もっぱらの被写体は、同じタイミングで手に入れた盆栽の桜です。
もう外出自粛してるとマクロレンズで部屋の中をクローズアップしてるか、望遠レンズで空に向けてクローズアップしているテレワークか……。

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ミニ三脚を使い、ダイニングテーブルでその日開いた花や葉をマクロ撮影。

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別にマクロだけでなく引いて使ったっていい訳ですし。

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最大倍率付近で撮影するとピントはかなり薄くなるので、ボケ過ぎて周囲がなんだか分からなくなってしまいますが(絞るなり深度合成するのもいいですが)、そんなふんわりとした幻想的な雰囲気が面白くてつい遊んでしまいます。

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次の4枚は全て同じ三脚の状態でピントだけを前後に動かしたもの。本当にピントが薄い。

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そんな盆栽の桜も満開を終えて、今は花が日々散りつつあります。

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マクロ以外も撮りたいものの家の中から外の景色を撮るのもなにかとアレですし、外は大雨なのでマンションの中をウロウロして当たり障りのないものを撮ってみたり。素直に気晴らしがてらの散歩に出掛ければいいのですが、さすがに昨日の雨が寒かったので……。

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結局、早々にこんな目に合わせてしまいましたが、へっちゃらなのが嬉しいオリンパスの防塵防滴(使用後はしっかり水気を拭き取って乾燥させましょう)。

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早くこの状況が改善されて、フィールドで本領発揮してくれる日が待ち遠しいものです。

レンズの主な仕様

交換レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro|オリンパス | 交換レンズ M.ZUIKO PREMIUM | オリンパス:カメラ、オーディオ、双眼鏡

  • 型名:M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
  • マウント:マイクロフォーサーズ
  • 焦点距離:60mm(35mm判換算120mm相当)
  • レンズ構成: 10群13枚(EDレンズ、HRレンズ2枚、E-HRレンズ)
  • 開放絞り-最小絞り:F2.8-F22
  • 最短撮影距離:0.19m
  • 最大撮影倍率:1.0倍(35mm判換算2.0倍相当)
  • フィルター径:Ø46mm
  • 絞り羽根:7枚(円形絞り)
  • 最大径×全長:Ø56 x 82mm
  • 重量:185g
  • フード:別売(LH-49)
  • 希望小売価格: 59,500円(税込65,450円)

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