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途方に暮れる 犬とよばれる でも生きてゆく

野川を成城学園前から二子玉川まで歩き、久地円筒分水と二ヶ領用水の桜を見に行く[後編]

先週土曜日の野川ウォーキングの続き。まさか日帰り散歩の記録を2本に分けることになるとは!

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野川を二子玉川まで歩いて、多摩川を渡って川崎市の高津区に入った私たち。府中街道沿いのデニーズで遅めのランチを食べてから、今度は多摩川を上流方向に歩きます。府中街道をひたすら歩けば家まで帰れますが、さすがにそこまでの時間もないし府中街道を歩いても仕方ない……。

溝の口あたりから二ヶ領用水 川越堀を歩く

高津駅前から溝の口駅方面に歩いてやってきたのは多摩川を水源とする用水路「二ヶ領用水」です。

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昨年はステイホームでお花見も我慢しましたが、多摩の桜スポットの中でかなり好きなのがこの二ヶ領用水。これまで、多摩川上河原堰からの二ヶ領本川と宿河原堰からの宿河原用水(の桜スポット)は何度か歩いてますが、川崎市緑化センターより下流を歩くのは初めてです。
二ヶ領用水の本流(川越堀)ですが、久地の円筒分水よりも下流なので水路も細く水量も少なめ。上流部はソメイヨシノが中心ですが、この辺りはしだれ桜が多いようですね。

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二ヶ領用水のゆかり。

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かつて水路が張り巡らされていた街には暗渠も多く残されています。

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今まで二ヶ領用水の各取水口からすぐの上流部しか知らなかったので、地方の温泉地や水路の残る城下町を思わせる(?)、溝の口周辺の二ヶ領用水はちょっと新鮮な光景。

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高津区のお散歩案内の看板。大山街道は赤坂御門から信仰の対象だった丹沢の大山を結ぶ旧街道で、現在の国道246号に沿っています。前回登場した「二子の渡し」も大山街道での多摩川の渡し。

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現在の国道246号を渡ります。水路は道路の下、人間は歩道橋で上を超えます。

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二子玉川方面のバイパス。昔、多摩川や東京湾に釣りに行く際によく車で走った道路です。

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下り方面。正面に見える見るからに切通し(山や丘を掘削して作った道)の上り坂ですが、目の前の交差点の名前は「切通し」とそのままの名前が付けられていました。何度も通った道ですが気づきませんでした。この手前の丘陵ですが、JR南武線の駅名にもなっている「津田山(七面山)」の東端部。多摩丘陵の一部でもあり、離れ小島のような丘陵です。

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カシミール3Dスーパー地形で周囲の地形を見てみましょう。「溝口」と書いてるあたりにうっすら斜めに走っているのが二ヶ領用水。津田山の東端を分断している切通しがクッキリ分かります。中央付近で川が交差しているように見える場所が、今から向かう「久地円筒分水」です。

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246号を越えるとしだれ桜ゾーンが終わってソメイヨシノのゾーン。

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そして久地円筒分水に出ました。

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久地円筒分水

江戸時代より水の争いが耐えなかった二ヶ領用水の水を決まった分水比で「根方堀」「川崎堀」「溝口堀(六ヶ村堀)」「小杉堀(久地堀)」の四方向に分ける装置で、昭和16年に建造(昔は木製の分量樋があったそう)、現在は国の登録有形文化財に登録されています。
川崎市:久地円筒分水

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以前から来てみたかったのですが、なかなか機会がなく今回ようやく訪れることができました。

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この久地円筒分水では二ヶ領用水の上流から一度地下のトンネルを通して円筒の中心から噴き上げた水が、それぞれの灌漑面積の比率と同じ割合で区切られた円周部の仕切りに沿って分水される仕組み。水量や水の勢いに左右されることなく、常に決まった比率で各堀で水が供給される優れた分水方式だったそうです。周辺の解説や看板をまとめておくので、よかったら拡大して御覧くださいませ。

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手前から「小杉堀(久地堀)」「溝口堀(六ヶ村堀)」「根方堀」、それ以外の一番広い区切りががここまで歩いてきた「川崎堀」への分水となります。

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左から「溝口堀(六ヶ村堀)」「小杉堀(久地堀)」、同じぐらいに見えるけど溝口堀の方が割合は少ないです。

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最も広い「川崎堀」と桜とリフレクション。

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せっかく久地円筒分水まで来るのにうっかり広角レンズを持ってくるのを忘れてしまったので、iPhoneのパノラマ写真で。これなら分水比がよく分かるかな?

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角度を変えてもう一枚パノラマ円筒分水。なんとも魅力的なコンクリート建造物。

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いつまでも見ていられますね(笑)

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そして二ヶ領用水の本流。手前に見えている堰(水門?)は平瀬川への流入部。現在は二ヶ領用水の水の8割近くを平瀬川に流し、残りを円筒分水へと送っています。

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正面が平瀬川の上流で、右から流れ込んでいるのが二ヶ領用水。平瀬川はかつて流路が改修された川で、正面奥にかすかに見えるトンネルで津田山(七面山)の中を潜って流れています。津田山は246号の切通しが作られたり、トンネルを掘られたり色々と大変だ……。魚道のある手前側に平瀬川が流れて行きます(すぐに多摩川に合流します)。

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平瀬川に注いでいた堰の上の二ヶ領用水。左側が先程の平瀬川へ流れ込んでいた堰。右側に見えている小さな水門が、久地円筒分水への取水口になっています。平瀬川の地下を二ヶ領用水が流れている、ここも川の交差点なのでした。

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二ヶ領本川と宿河原用水

しかし久地円筒分水から上の二ヶ領用水はこんなにも水量のある水路だったのですね。そういえば山下川や五反田川を合流してからの二ヶ領本川(新川)部分は殆ど知らないのでした。
ちなみに少々ややこしいですが、河川区分としては上河原堰から中之島付近の橋本橋までをの「ニヶ領本川上河原線(準用河川)」、橋本橋から平瀬川への流入部までは一級河川の「ニヶ領本川」となります。さらにこの後歩く宿河原用水は「ニヶ領用水宿河原線(準用河川)」となります。

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この日の後半戦、唯一の鳥果はカルガモ。

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用水の向こうには小高い丘、これが「津田山(七面山)」。今まであまり気にしていませんでしたが、川崎や横浜の丘陵にある住宅地は全て多摩丘陵の一部なんですよね。武蔵野の崖線と合わせて多摩丘陵も地形的にかなり面白いのですが、東京都心部の高低差に比べるとイマイチ注目度が低い気がして勿体ない……。

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この用水の上を通ってる管が気になるな。

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「久地の横土手」。先程の久地円筒分水以前に使われていた久地分量樋などを洪水の被害から守る目的の横土手がかつて作られたそうですが、挟んで利害の対立が激しく中断されたのだとか。昔から水をめぐる争いが本当に耐えなかった地なのですね……。

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JR久地駅を過ぎたあたりで二ヶ領用水は2つに別れます…… というか上河原堰からの二ヶ領本川(新川)と宿河原堰からの宿河原用水が、ここで合流しています。本流を中之島まで歩く時間はないので、右手の宿河原用水に入ります。

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しばらくは味気ない水路。奥に見えているのが東名高速。

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複数の橋が入り乱れていて面白い。

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ニヶ領用水宿河原線(宿河原用水)の見事な桜

そして東名高速をくぐると突然始まる一面の桜並木。有名な二ヶ領用水(宿河原用水)の桜スポットに入りました。

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ひたすら見事な桜が続きます。

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週末なので私達同様に花見客が多く、人の顔を写さないように写真を撮るのが難しい……。

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川崎市緑化センターの中にある水路の立体交差。上を流れているのは二ヶ領本川から分水された五ヶ村堀で、つまり2つの二ヶ領用水の立体交差。

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宿河原駅付近にかけてさらに桜の密度が高くなります。

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川崎市多摩区なので。

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これも二ヶ領本川方面からの分水の合流な気がするのですが、どうなのでしょうか……。

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南武線の鉄橋を潜って多摩川に水路は向かいます。

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二ヶ領用水宿河原堰取水口に到着。これで二ヶ領用水の旅はおしまいです。

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せっかくここまで来たのでもう一度多摩川を見ておきましょう。

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もうすっかり夕方です。

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喜多見駅で引き上げた前週に引き続き、再び登戸駅で夕飯となりました。今回はキリンシティ。新型コロナ対応なのか、いつの間に注文がタブレット方式になっていました。

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ラストオーダーや閉店時間が早いせいか(仕入れを控えているのか)、油断しているとメニューがどんどん売り切れていく。

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キリンシティ、ビールも美味しいですし平均的に何を頼んでも美味しいですよね。

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会計時にお土産で新作ビールの試飲缶をいただきました。なんと、朝買って野川沿いで飲んだ「スプリングバレー」じゃないですか! 美味しいビールだったので最後に嬉しいプレゼントでした。

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後半のルートは久地円筒分水ぐらいしかランドマークがないのですが、適当に二ヶ領用水沿いのポイントをチェックしました。

帰宅したら注文していた本が届いてました。元々多摩の地形ネタや水路歩きは好きでしたが、バードウォッチングで野川や三沢川に通うようになったことで、再び多摩のハケや多摩丘陵、河川、水路が気になり始めてしまいました。残念ながらあまりブログでのウケはよろしくないのですけども……(笑)

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凹凸を楽しむ 東京「スリバチ」地形散歩 多摩武蔵野編

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