昨年の12月6日から長らく臨時休園が続いていた調布市の神代植物公園が6月4日から開園再開となりました。丁度アジサイやバラの季節ということもあり、久しぶりに出掛けてみました。
- 神代植物公園が開園再開、整理券をネット予約して行こう
- 深大寺の温泉とおもしろ地形の変化を感じられる道
- 予約確認をして、神代植物公園へ
- 今が見頃の「あじさい園」
- 広大な「ばら園」
- 「大温室」
- こんな記事もあります
神代植物公園が開園再開、整理券をネット予約して行こう
「神代植物公園」は東京都調布市にある植物公園(植物園)。元々、東京都の街路樹などを育てる苗圃が、戦後に神代緑地となり、1961年に開園した都内唯一の植物公園です。
「神代:じんだい」と「深大寺:じんだいじ」、よく似た発音の地名ですが、かつて「深大寺村」を含む複数の村を合併して生まれたのが「神代村→神代町(→調布市)」といった歴史があるそうです。今は両方の名前が残っているのですね。
神代植物公園には子供の頃から何度か行ったことがありますが(親戚がつつじヶ丘に住んでいた)、そういえば府中に住むようになってからは一度も訪れていませんでした。ついアクセスの良い昭和記念公園や、近所の府中市郷土の森公園ばかり行ってしまうのですよね……。
今年の冬から野川に通うようになってから、野川沿いの国分寺崖線上にある神代植物公園(本園は武蔵野面、水生植物園は立川面にあり、地形的にも魅力的なエリアなのです)をずっと訪れたいと思っていたのですが、昨年末より長らく都内での新型コロナの感染拡大に伴う臨時休園が続いていたのでした。
6月4日から開園再開となりましたが、当面の間は入園に際して事前に整理券の取得が必要となります。整理券は専用ページから希望する日付を選んで必要事項を入力してQRコードを取得すればOK。平日などは普通に当日予約も可能なようですし、週末もそこまで予約が集中することはないようです(先週末の土日は当日の朝になって整理券終了のツイートが出ていました)。
ちなみに、神代植物公園の公式サイトですが、複数の都立公園を管理する東京都公園協会が作った簡単なものなので、例えば入園料や開園日時の情報が「アクセス」のページにあったりして少々分かりにくい……。後ほど登場する「大温室」の内部の区分けなども後で公式サイトにリンクでも貼れば良いか、と思っていたら(現地で案内図を撮らなかった)どこにも載っていませんでした……。
神代植物公園は徒歩圏内の最寄り駅がないので(調布駅から徒歩30分、歩けないこともない)、バスかマイカーでのアクセスになります。専用駐車場は1時間300円、12時間最大1200円と少し高めの設定。
野川ウォーキング同様に近隣のコインパーキングを利用しようかとも思いましたが、お隣の調布市ですし今回はシェアサイクルで出掛けました。
この時期の外歩きには飲み物が欠かせません。車だと停めやすいコンビニに入りがちですが、徒歩や自転車の際は住宅地の自販機をよく利用します。特にダイドーの自販機は麦茶の大きなペットボトルが110〜120円ぐらいで買えるのでよくお世話になってます。
深大寺の温泉とおもしろ地形の変化を感じられる道
スタート地点になったシェアサイクルのステーションは「深大寺天然温泉 湯守の里」。いつも歩いている野川と中央道が交差する辺りのすぐ近くです(野川公園〜中央道より少し下流まではほぼ毎回歩いているエリア)。しかし、こんなところに温泉があるなんて知りませんでした!
この周辺は面白そうな散策ポイントが多いので(野川、国立天文台、神代植物公園、深大寺、調布市野草園など)、散策で汗をかいた後で温泉に立ち寄ってみるよも良いですね。
湯守の里を出発して深大寺南参道を抜けて神代植物公園に向かうと、いきなり上り坂となります。
これは国分寺崖線の段丘崖(ハケ)だなと点在する保全緑地を眺めながら進んで行くと、一旦平地が続いた後すぐに下り坂となり、今度は蕎麦屋などが並ぶ深大寺通り(深大寺西参道)に出ます。
以前より地図を見て気になっていたのですが、このエリアは野川のある立川面から武蔵野面に谷戸状に谷が切れ込んでいるのですが、上流側で再び立川面に開口している(わずかなハケはある)なんとなく残丘のような島状地形(上流側が完全に立川面と繋がっている訳ではないので残丘ではないと思いますが)。
深大寺周辺の高低差は以前から歩いて知っていたものの、武蔵野台地のハケを意識するようになってから、スーパー地形で見て非常に面白い地形だと思っていました。
……とあまり地形やウォーキングネタが長くなるといつまでも神代植物公園に着かないので先に進みます。神代植物公園正門の手前の側道で良さげな蕎麦屋さんを見掛けたのでメニューをチェックしつつ、後ほど訪れることにしました。
予約確認をして、神代植物公園へ
入園に際しては検温、手指消毒、予約時に発行されるQRコードをスマートフォンで表示させて(スクショしておくとスムーズ)チェックを受けた後、通常の入場券の購入となります(大人500円)。
入園するとすぐにハナショウブ展が開催中。
神代植物公園に入るのも久々なので、園内マップを見ながらやはりこの時期はアジサイだなと、あじさい園に向かって歩いて行きます。途中でスイレンを見たり……
スイレンの池から流れるせせらぎ。この水は循環させているものなのか、国分寺崖線からの湧き水を利用したものだったりするのでしょうか。植物園の南端はそのまま段丘崖ですし、湧き水を利用しての深大寺そばがこの辺りの名物な訳ですし……。
今が見頃の「あじさい園」
水の流れの近くにはあじさい園。
そこまで大量のアジサイが植えられている訳ではありませんが、植物園なので品種は様々に取り揃えられています(約100種/500株ほどとのこと)。
晴れの日のアジサイはなかなかいい感じに撮るのが難しいですが、これはこれで木漏れ日がスポットライトのようで面白いですね。密集して沢山咲いているアジサイも良いですし、控えめにポツポツと咲いているアジサイもそれはそれで好き。
園内には少し小高い場所がって「築山」と名付けられているみたい。
宿根草園。
「せせらぎの小径」を歩きます。雑木林もあって野鳥も見られそう。流れには小魚の姿も見られましたが、近くを流れる野川にたくさんいるカワセミはこちらには来てないのだろうか?
園内の東側の入園口である「深大寺門」。深大寺のほぼ裏手になります(境目に丁度ハケがあります)。
広大な「ばら園」
「ばら園」に来ました。噴水の周りに広いばら園が広がり、その向こうには巨大な大温室。神代植物公園の一番有名な場所ではないでしょうか。
丁度春バラの季節ですね。
ばら園に植えられている品種のリスト。多すぎる……。
なんだか、ルンバみたいな奴がいるな?
ロボット芝刈り機だ。
ホンダのMiimoなるロボット芝刈り機のようです。充電ステーションもありますね。
もう少しバラ。
バラハーフマクロ。
大温室に近づいてきました。
花を模したようなカリヨン。そういえばメロディが流れていたかも……。
「大温室」
大温室。屋外が真夏日なので少々入るのに躊躇しましたが、むしろ外よりは空調が効いているぐらい?
一番広い熱帯植物。
食虫植物。お馴染みのウツボカヅラにも色々な種類があるんですね。
ラン室。
ベコニア室。
温帯スイレン室。
小笠原植物室。
乾燥地植物室。
出口付近にも食虫植物。
パイナップル類。パイナップル類の上向きの葉は中央に水が貯まるようになっていて、その中に落ちた虫や落ち葉の養分を吸収するのだそう。そんな植物だったのか……。
しゃくなげ園、つつじ園も少し覗いてみましたが、もうシーズンは終わってしまったようですね。昨年に引き続きこの時期に山に行ってないのでシャクナゲの花も随分と見ていません……。
植物会館に軽食も食べられるガーデン売店。この他にも園内には軽食を提供する売店が2箇所。
後半は少し曇ってきたものの真夏日に2時間近く園内を歩いていたら少々疲れました(持っていた麦茶の飲み干してしまいました)。そろそろ昼食を食べに行くことにします。
せっかく近所にあるのですし、神代植物公園も季節を変えて訪れてみますか。今回は時間がありませんでしたが、無料区域にある「植物多様性センター」も見たかったですし。
この日はランチの後、深大寺を抜けて「水生植物園」も訪れましたが、その様子はまた別の記事にて。