I AM A DOG

途方に暮れる 犬とよばれる でも生きてゆく

OM SYSTEM OM-1の最新ファームウェア(1.1)公開とツイッターで散見される文鎮化について

本ページは商品、サービスのリンクにプロモーションが含まれています

私も使っているOM SYSTEM OM-1の最新ファームウェア(v1.1)が5/24に公開されました。
OM SYSTEM OM-1 ファームウェア アップデート公開に関するお知らせ

今回のファームウェア アップデートは、OM-1のファインダーフレームレートを「高速」に設定している際に、撮影中に本体がフリーズするという問題について対応したもの。
この問題はOM-1が登場してから比較的すぐ話題になっていたもので、私のツイッタータイムラインでも実際にフリーズを体験したOM-1ユーザーの報告を目にしています。

「OM SYSTEM OM-1」一部動作に関するお知らせ | OMデジタルソリューションズ
弊社調査の結果、EVF(ファインダー)のフレームレートを「高速」に設定して撮影をする場合に、撮影状況によりフリーズが発生することが分かりました。

余談ながら、私はEVFの設定をずっと「標準」で使っていたこともあり、この現象には遭遇していませんでした。もちろん「高速」の方がファインダーの見え方が滑らかなのは分かるのですが、旅行や登山時の使用を意識して省エネ寄りの設定を常用の設定にしがちの私(これは過去の機種から)。というかEVFのフレームレートをあまり気にしたことがなく、飛んでるツバメなども標準のままで撮っていました……。

いつもはよほど新機能を盛り込むようなファームアップでなければ、しばらく様子見をするのですが(過去ファームアップ直後に別の問題が発生して公開停止、などもありましたし)、今回はフリーズという致命的な症状のバグフィックスなので(まあ自分には影響なかったのですが)すぐにアップデートを実行。

いつもどおり作業を行い、問題もなく完了していたのですが、翌日ツイッターのタイムラインを見ていると、「OM-1のファームアップに失敗して文鎮化*1といった書き込みを目にしました。

こっちのOM-1はほぼ文鎮みたいなもの……

ファームアップ失敗による文鎮化が多発している!?

この「OM-1の最新ファーム アップデートに失敗して文鎮化」、フォロワー数の多いツイッタラーやカメラ系ライターがこの件についてRTしたり、言及していたこともあって狭い範囲ながら結構な騒ぎになっていたのですが、当事者のツイートよりも騒いでいる周囲の声の方が目立つ気がしたので、いくつかのキーワードでツイッター検索した範囲で私が確認できたのは、、、

  • 文鎮化当事者による報告:4件
  • ファームアップが行えないなど文鎮化以前のエラー:3件
  • ファームアップ失敗の相談を受けた(詳細不明):1件

といった感じでした(当然ですが全て拾えている訳ではありません)。
後はWindowsではできなかったけどMac OSで成功、といったものも……。

4件の文鎮化のうち、作業中のケーブル抜けなど何かしらユーザー側にミスをした自覚がある感じのものが2件で、1件は不幸にも別の不具合が複合的に発生してしまったような状況。拡散されている程「作業中の文鎮化が多発?」といった印象は受けませんでした。

1件の方は慎重に作業をされていたようなので、かなりの不運のようですが、作業時にシグマ製のレンズを装着していたという報告があり、個人的には少し気になるポイントでした(OM SYSTEMでは他社レンズを装着した状態でもアプデ作業を行えるような記述をしているので、ユーザーの過誤ではないでしょう)。

書き方が少々気になりますが、(レンブの場合のみでなく)ボディのアップデートの際にも他社レンズとの組み合わせを想定してるようにも取れます。作業時のボディの状態については、もう少し分かりやすく明記して欲しいですね。


フォーサーズシステム ファームウェアアップデート | OMデジタルソリューションズ

せっかく買ったばかりの最新カメラが使えなくなってしまったユーザーさんは気の毒ですし(私のOM-1も購入翌々日に交換になったので気持ちは分かる……)、OMDSのスムーズなフォローがありますよう。

オリンパス改め〜OM SYSTEMカメラのファームアップは分かりにくい?

ちなみに、オリンパス時代からOM SYSTEMのカメラのファームアップは、やや手順が分かりにくいところがあるのは長年のユーザーとしても感じていること。
以前は専用のファームアップ専用ソフトがあったのですが、現在は純正現像ソフトの「OM Workspace」内に機能が組み込まれています。

カメラとPCを接続してOM Workspaceを起動して作業を始めてからファームウェアがダウンロードされ、その後カメラへの転送が始まるので、最初からファームウェアをダウンロードした状態での作業に比べると、全体的に時間も掛かります(同時に後述するカメラ設定のセーブやロードが行われるなども)。

また、作業中のカメラ側の表示が分かりにくいこともあり(カメラに何も表示されないブラックアウト時間も結構ある)、途中でじれてケーブルを抜いたり、ソフトを終了させてしまった人がいるのかもしれません。

常にこのような表示が出ている訳ではない……

この件でOM SYSTEMの肩を持つ気は全くないのですが、私が観測した範囲では「どうして……」レベルの問題はごく一部で、後は作業ミス及び、ミスをしやすい作業手順との合せ技っぽいなという印象です。
さすがにこれだけ話題になるとOMDS側も状況を確認していると思うので(公開後にサイト側の赤字注意が増えた?)、今後ワークフローに改善できる要素があるならば検討して欲しいものです。

アップデートを行うの際の注意点

これからOM-1のファームアップを行う方に向けて、あるいは未来の自分のための注意書きをまとめてみました(今回の件を踏まえて、手順が変更される可能性もありますが……)。

  • 個人的な注意点(不安要素を減らすため。効果は不明)
    • USBケーブルはハブは介さずパソコン直結
    • PC側では並行作業は極力行わない(OM Workspaceのみを起動)
    • ボディのみ or OMDS製レンズを装着(事前にレンズの最新ファームを確認)
    • 念の為、カメラ設定のセーブは別途事前に行う
    • カメラ側の真っ黒表示は「触るな」、再起動なども全てソフト側の指示の後で

現状のファームアップ方法のままで良いのかな?

あくまで個人的な見解ですが、OM SYSTEMのファームアップはカメラ本体設定(カスタムモード等)のセーブ&ロードがセットになっていることで、専用ソフトが必要になったり、時間が掛かる原因になっているようにも感じます。スムーズに行けば設定リセットからの復活も含めたワンストップの親切設計ではあるものの、どうしてもPC環境との相性など不安定要素がつきまとってしまう。

いっそファームアップはインストーラー形式の単独ソフト、或いはSDカード経由で行うようにして、設定の保存やロードはユーザーが別に行う形にすればアップデート作業での失敗は減りそうですが、今度はファームアップに伴うリセットで自分の設定を失ってしまうユーザーが多発してしまったり!?

ちなみに私自身も今回のファームアップ作業では、注意書きをよく確認せずに(過去失敗した経験がないので)スロットにメディアを挿したまま作業してたり、以前は気をつけていたPCとの接続もディスプレイのハブを介したりと結構雑に行ってしまったので、改めて今後は慎重に行いたいなと思います。

こんな記事もあります

*1:一切の操作ができなくなりただの置物(文鎮)状態になってしまうこと