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途方に暮れる 犬とよばれる でも生きてゆく

今冬初の雪山へ、3年ぶりに歩いた雪の上州武尊山・剣ヶ峰山

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久々の雪山というか久々の登山。3年ぶりに群馬県の武尊山に行ってきました。

今シーズン最初の雪山は上州武尊山へ

昨年から色々と体調、メンタル共に低調気味でせっかくの雪山シーズンになっても全く山に行ってなかった今季。「直前になって行く気がなくなる病」にも何度か見舞われ、楽しみだったはずの厳冬期も終わりを告げ、花粉も飛び始める頃になってようやく山に出掛ける気力が少しずつ戻ってきました……。

……といっても、雪山どころか登山自体が昨年の10月以来なのであまりキツくないコース。かつ雪山感がしっかり味わえて、なんならリフトやロープウェイを駆使して最初から雪景色の中を歩ける山がいい。天候等の条件から検討した結果、群馬県の日本百名山「武尊山(ほたかやま)」に行くことになりました。

前回武尊山に訪れたのは2020年の2月。丁度降雪の直後だったので雪はたっぷり、爆風にさらされながらも新雪と霧氷に囲まれた美しい稜線を歩く楽しい雪山登山でした。写真を振り返っても、めちゃ条件良かった。

天気さえよければ危険な場所も少なく、雰囲気の良い雪山の稜線を歩くことができる楽しいコースです。

まずは冬の武尊山登山のエントリー口である川場スキー場へ。スキー場までの道路は既に雪もありませんでした。結局今シーズン、スタッドレスタイヤが活躍(?)したのは東京に降雪があった日ぐらいでしたね。

川場スキー場のリフトを経由して武尊山登山を行う場合、川場スキー場の専用登山届の提出とココヘリの携帯(持ってない場合はレンタル)が必要です。朝7時半から登山届の受付とリフト券の販売がスタート。

専用の登山届は事前に川場スキー場のサイトからPDFをダウンロードしての記入が可能、ココヘリも事前予約しておけば当日の手続きがスムーズになるようです。ココヘリを持参の場合、窓口で番号をチェックされます。
アクティビティ|雪山登山|川場リゾート

3年前はまだココヘリ未契約で、前回の武尊山登山の後すぐに契約をした我々ですが、現在もココヘリのレンタル率は高いようでした。個人賠償責任補償や用品補償の他、昨年からjRO(遭難時の救助費用保証)も付帯するようになりましたし、全登山者必須のサービスだと思います。
COCOHELI ココヘリ | 会員制捜索ヘリサービス

ということで8時スタートのリフトに並び、そこから2本のリフトを乗り継ぎます。天気はご覧の通り、なかなかいい感じ。しかしながらこの前日は曇天の強風で、途中撤退が続出だったようです。

スタートダッシュで思いの外、息が上がる!?

川場スキー場のトップから尾根に上がり、そこから尾根伝いに武尊山山頂を目指すピストンコース。コースは前回と全く同じなので、レポートは簡単にしておきます。

前回は尾根に出たらすぐに強風でしたがこの日は驚くぐらいに穏やかな天気。この段階でこの日のトップですが、しばらく降雪もないせいかトレースはくっきり。気温は雪が溶けない程度に日中まで氷点下ひと桁台(午後はプラス気温だったかも?)、雪もかなり固くしまっています。

振り返ると続々と登山客が登って来ます。久々の雪山なのでのんびり行くつもりでしたが、かなり人数の多い高齢者グループがいたので先に行かせて貰うことに…… いつも通りのペースのつもりでしたが、久々の山なのに少し無理をしていたようで、これが思いの外この後響いてしまった。

尾根に出てすぐの急登。朝イチは結構ガチガチなので、アイゼンとピッケルを効かせて登ります。

うーん、いつもより息が切れるような。既に腿にもキテる……

最初の急登を超えると視界が開けます。谷川岳方面、ほぼ晴れてるけど少しだけガスがある?

やはり最初に少し飛ばし過ぎたようで、一気に体力を持って行かれたのでスローダウンして呼吸を整えます。この先は、前が詰まる場所も少ないですし、速い人にはどんどん抜いてもらってのんびり行きます。

まずは目の前に見えている剣ヶ峰山を目指します。

緩い斜面で息を整えて仕切り直し。写真の右手奥に見えるのが武尊山の山頂。

相変わらずジェラートのような剣ヶ峰山の山頂部。整えた息が再び上がってしまう……(苦笑)


剣ヶ峰山〜気持ちの良い雪の稜線歩き

展望の良い剣ヶ峰山(2020m)の山頂部。

雪に埋まった剣ヶ峰山の山頂標識。正面少し左手が武尊山(沖武尊)。

剣ヶ峰山からの下りが積雪期の武尊山登山の注意ポイント。下りの際は転倒にだけは注意しましょう。軽アイゼンやチェーンスパイクの人も少し見かけたので、スリップにも気をつけて。最初の急登もあるので、できればちゃんとしたアイゼンを履いておくのがオススメ。

剣ヶ峰山から先の全行程がほぼ一望できます。じわじわと下って、登る。帰りも同じ。

どんどん登山者がやってきます。

左端が谷川岳。うっすらと山の上に掛かっているグレーのガスっぽいのは何だろう?

剣ヶ峰山は尾根の北側から見た方がカッコいいですね。

この先はくっきりトレースのゆるふわスノーハイク。暑くなってきたのでハードシェルも脱ぎました。


この先から登り返しが始まります。

最後の斜面。

剣ヶ峰山と同じぐらいの高さまで登り返したでしょうか。

私よりも妻の方が調子良さげ。やはり最初は私のペースに付き合ってかなり息切れしたみたいだけど、その後は調子を取り戻したそう。アイゼンを12本爪から10本爪に買い替えたのも結構具合がいいみたい。

山頂手前の展望ポイント。谷川連峰に掛かってたガス?も消えましたかね。

もう山頂はすぐ目の前。

2月中には見事なエビが見られたことでしょう?


武尊山山頂へ∂

10時過ぎ、武尊山山頂(2158.3m)に到着。うっすら雲があるので太陽にハロが出てますね。

前回はバラクラバが手放せない強風が吹き荒れていましたが、この日は山頂でも微風レベル(とはいえ、休憩時はハードシェルを羽織りました)。楽勝のつもりでしたが、思いの外心肺も足もいっぱいいっぱいでした。

足元は昨年末に新調していたアイゼン(クランポン)。前と同じペツルのバサックです。かなり爪が減っていたのと、ワンタッチ仕様にベルトも思い切ってカットしていたこともあり、古いアイゼンは残雪期等のセミワンタッチ靴用にして、新しいアイゼンは冬靴もセミワンタッチで使うことにしました。

ワンタッチでもアイスクライミングなどでは問題なかったですが、なぜか突然靴から外れたことがあり(確か前回の武尊山の山頂休憩時)、最近はセミワンタッチが主流のようですしその流れに乗ることにしました。

広くて360度見晴らしの良い山頂。そうこうしてる間に、どんどん登山客が登ってきます。

中ノ岳方面。時間に余裕はありますが、正直普通に疲れたので素直に今日はここまで。

しばらく休んでいる間にすっかり大混雑の山頂。手軽な雪山というのもありますが、装備などを見ていると最近雪山を初めた人も多いかも?という印象も。やはりコロナ禍を経て登山人口は増えているのでしょうかね。

歩いてきた稜線と谷川連邦。いつものED 7-14mm F2.8 PROにて、やはり山に広角は必要だなぁ。

サブ機で持ってきていたGF10とLUMIX G 20mm/F1.7 II(40mm相当)でも。標準画角も結構使うけど、記録写真なら広角ズームのトリミングでも良いかなぁ。敢えて別に持ってくるなら中望遠ですかね。





来た道をのんびり下山

11時近くまでのんびり休憩したのでそろそろ戻りましょう。

この時間、まだまだ登ってくる人は多いですね。車でなくスキーバス利用だったりするのかな。

山頂直下を下りたら今度は剣ヶ峰山までの緩やかな登り返し。

久々の雪山を満喫しながらのんびり行きましょう。

イイネ?👍 以前はダルマはよく見ましたが、最近はこんな型もあるんですね。

剣ヶ峰山と昼過ぎの太陽。前回もこんなの撮って気がする……。

丁度、最後の登りで日陰に入るのでこんな感じで撮りたくなる。

撮ってましたね。これが2020年、レンズも同じ。そして雪が多い。

剣ヶ峰山からの谷川岳。雪がたっぷり残っているのは白毛門かな。

剣ヶ峰山からの見晴らしの良さよ。南方面は少し雲が多め。

朝はガリガリだった急斜面も雪が緩んでサクサク下りられます。

3月に入って雪はやや少なかったものの、やはり良い山でした。風もなくハイキング日和でしたが、次回はやっぱりもう少し冬を感じられる時期に来たいですね。あとはもう少し体力戻さないと……。

今回のカメラはようやくOM-1の雪山デビュー!? ……かと思ったら、なぜかE-M1 Mark IIIなのでした(OM-1はメーカー保証が切れる前に気になる部分についての修理出し中)。

もう1台はGF10と20mm。こちらは42.5mmを付けておくのが正解でしたね(前回は45mm F1.2 PROを2台目としてよく使ってた時期で、これはとても良かった)。とはいえLVモニターだけのカメラは雪山ではあまり視認性もよくないので、割り切って1台だけでも十分かも。

再び2台のリフトを乗り継いで川場スキー場を高速下山。

窓口で下山の受付をしてリフト券のデポジット返却を受け取ります。瓶コーラの自販機も健在でした。

上州沼田とんかつ街道でランチと河岸段丘を見下ろす温泉

下山ランチは「上州沼田とんかつ街道」の「とんかつトミタ」へ。お座敷から片品川の河岸段丘を見下ろすことができる眺めの良いとんかつ屋さんで、ブラタモリの沼田の回にも登場したようです。

メニューはこちら。

食べたかったのはカツ重(カツ丼)。以前、尾瀬の帰りに立ち寄った「ゆき藤」(この日はランチタイム営業に間に合わず)のカツ丼がとても美味しく、沼田に来たらまたカツ丼を食べたかったのでした。

お重にご飯たっぷりで満腹になりました。お肉も分厚く美味しかった。

食後は近くの「道の駅 白沢」併設の温泉「望郷の湯」へ。河岸段丘を見下ろす眺めの良い露天風呂があります。

武尊山もよく見えます。

温泉で久々の登山の汗をサッパリ流すことができましたが、その間に関越渋滞が始まってしまい帰路は大ハマリ。日帰り登山で昼過ぎに下山できたなら、温泉か食事のどちらかを我慢してもさっさと帰ってしまうのが正解…… 毎度学んでいるはずですが、なんやかんやで下山飯と下山温泉の魅力に負けてしまうのよね。